◆クラッシュアイス◆





「なんでクリスマス近いってのに俺らはサウスブルーなんかにいるんでしょうねぇ」
フィギュアヘッドに腰掛けてシャンクスはむくれた顔で小さく呟く。
いつものように引っ掛けたサンダル。
ぷらぷらと足を揺らして風を絡ませる姿。
「そりゃあ、アンタが南の果物が食いたいっ!ってワガママ言ったからでしょ」
ルゥがにやにやとその頭を押さえつける。
「言ったけどさァ。何もクリスマス近いのに南国に停滞することないだろ?」
「だったら針路変更するか?食料の補給も終わってるしな」
右にルゥ。左にはくわえ煙草のベックマン。
中央に鎮座する女は赤髪のシャンクス。
目下海軍が最も欲しがる首の女。
「大丈夫なのか?雪さえ見れればどこでも……」
その言葉にルゥは大声で叫ぶ。
「お前ら〜〜〜っっ!!!お頭のいつものワガママが出たぞ〜〜〜〜っっ!北に向かえ〜〜〜っっ!!」
その声に同じように笑いながらそちこちから声が出る。
この船に規律は一つしかない。
そのたった一つがシャンクスだった。
シャンクスの言葉が絶対であり、真実。
真っ赤な髪をした海の女神に守られながらこの船は何処までも進むのだ。





そうして幾日が過ぎ、肌に感じる風は秋のそれ。
グランドラインに入って、赤髪の船は秋島の近くで荷を積んでいた。
「ヤソップ、お頭を見なかったか?」
「あんたにわかんねぇのに俺が分かるわけないだろう?副長」
煙草に火をつけながらそれもそうだと苦笑する。
明朝には出発だというのにこの船の主は一向に姿を見せない。
いつもの買い物癖が爆発したのか次々にコートだの何だと積み込まれては来るが肝心の本人が姿を見せないのだ。
「まぁ、来なかったら置いていくだけだけどな」
「そりゃそうだ。案外今夜あたり羽伸ばして遊んでくるんじゃねぇの?」
「羽?」
「港町はスカウトの格好の場所だからな。あんたが引っかかったように」
にやにやと笑いながらヤソップは銃をホルスターに戻す。
この船きっての狙撃手はベックマンの良き相談相手だ。
ふらりと立ち寄った島で祭り好きのシャンクスは屋台の射撃に夢中になっていた。
天性の才能は景品全てを彼女にもたらす。
ざわざわと取り囲む子供たちにそれを分け、彼女が手にしたのは玩具の指輪だけ。
その腕にほれ込んで身重の妻を残し単身この船に乗り込んだ。
「クリスマスか……子供はなんか言ってるんだろうな……」
「………………」
潮風に二人分の煙が流れていく。
この船には陸に家族を残してきたものも多い。
この季節になれば胸を過ぎるものもある。
「たっだいまぁ〜〜〜〜っっ!!」
郷愁を一蹴する声。
「心配するだけ損だったな」
「ヤソップ、何かあったのか?俺、何かした?」
「いーや、じきにアンタのお望みのホワイトクリスマスってやつがやってくるってことさ」
シャンクスは大きめの瞳を瞬かせて小首を傾げる。
「良い酒も手に入ったし、ぼちぼち行くとするか!」




そうこうしながら船は順調に進み行く。
カレンダーの残りの枚数も少なくなって視界に入る景色も白に変わる。
「やっぱ寒いな〜〜〜っ」
黒いファーの付いたコートに身を包み、シャンクスは見張り台から遠くを見つめた。
ちらほらと舞い散る雪は、ここが冬島の付近だということの証明。
「お頭、風邪引きますから下がってください。あとは俺が見てますから」
「大丈夫、大丈夫。あたしはそんなにやわじゃないのよ〜」
けらけらと笑いながら彼女は双眼鏡を離さない。
入ったばかりのこの少年にも、幹部にもシャンクスの態度は何も変わらない。
船に乗れば皆が家族。
仲間を信じられない奴は海賊になれないと彼女は説く。
「あ!」
「どうかしましたか?」
「敵さん、いらっしゃった。さぁて行きますか!!」
きょろきょろと階下を、見ればそこには見慣れた男の影。
見張り台に足を掛けて、シャンクスは大声で叫ぶ。
「ベック!!受け止めろっ!!」
「何だっ!!??」
判断する間もなく降ってくる真っ赤な女。ボス!と抱きとめればにししと悪びれることなく笑う。
「アンタ、何考えてんだ!?」
「ほらほら、敵さんやってきちゃうよ」
耳を劈くような警報に仲間たちは持ち場へと向かう。
迫るのは同業者の船。同じ髑髏の旗が風になびく。
品定めをするようにシャンクスは唇を舐めた。
「俺のサーベルは?」
「その前にその格好を何とかしろ。笑われるぞ」
「いいよ。笑わせてやる。いいもん拝ませて天国に逝かせてやるよ」
赤のタータンチェックのコートに、編み上げのブーツ。
どんな時にも離すことのない麦藁帽子。
左手にはサーベル。
右手には海の加護。
「さぁ、行くぜ!!メリークリスマスっ!!!」





こちらに死傷者は特に無く、戦利品を前にシャンクスはにこにこと笑う。
宝石もさることながら今回の品の一番はなんと言っても年代物のワイン。
それから充実した食品類に上等なクリーム。
「どの船も考えることは同じって事だな」
手の甲に大きな傷が走るこの船のコックが彼女の小さな頭をくしゃくしゃと撫でる。
「ケーキ作れそうか?」
「ああ。アンタが好きな甘い奴がな」
子供のように喜ぶ姿はとても賞金首の女には見えない。
ましてやこれがあの噂に聞く赤髪のシャンクスだと誰が思うだろう。
「まずはさっさと寝ろ。その辺の死体は適当に片付くだろうし。アンタが起きるころには壮大なパーティの
 準備もおわってるだろうしな」
既に明け方近く、奪った酒で酔いつぶれたクルーの姿がそちらこちらに屍累々。
「ベックもなぁ、珍しく潰れてやんの」
「そりゃアンタを抱えて走り回ったんだ。疲れもするだろう」
この船にはシャンクスよりも年長のものも何人か居る。
この曰く付きのコックもその一人。海軍の厨房に嫌気がさしていたところをなぜか酒場で海賊に誘われた。
まだシャンクスが手配書に乗る前の話しだが。
「しょーが無い男だ。運んでやるか。あたしってばなんて優しいンでしょ」
肩を担いでずるずると引きずりながら彼女は船長室へと消えていく。
その胸元にはしっかりと戦利品のスタールビーのペンダントが輝いていた。




コックの予想の通りにクリスマスと銘打った大宴会が夕方から始まった。
ヤソップの話に耳を向けるものも居ればルゥと大食いを競ってるものもいる。
互いにビールをかけあったり、雪を見てはせつなく陸に残した恋人に祈る姿も見えた。
この船は一度乗ったらそう簡単に下船できない。
決してシャンクスは船を下りるなとは言わないが、降りたがるものが居ないのだ。
赤髪の船に乗れば他の船には乗れない。
それ程にシャンクスという女は惹きつける何かを持っているのだ。
「珍しく静かだな」
「皆を見てるんだ。一年に一度くらいだろ、海賊休業できんのなんて」
グラスに口をつけてシャンクスは空を仰いだ。
しんしんと降りしきる真白の雪。
(やっぱクリスマスってこれだよな、綺麗だ)
ほろ酔い加減で機嫌がいいのか唇には笑みが絶えない。
元々、他人の笑顔が好きな女は時折とんでもないことをしでかす。
誰もが思わず笑みをこぼしてしまうようなことを。
わいわいと騒ぐ仲間の輪に加わって、シャンクスも一緒になって大騒ぎ。
これがこの船のクリスマス。それぞれが好き勝手に楽しみながら、それぞれに帰る場所を思うのだ。
降る雪が大きくなるに従って各自の部屋へと引き上げていく。
最後の一人の姿を見送ってシャンクスも自室へと消えていった。
(さて、仕上げにかかりますか)
着慣れたシャツを脱いで、シャンクスは鏡の前で笑う。
彼女が身に付けたのは真っ赤なサンタのコート。
それに合わせた短いスカート。
もちろん頭上にはあの帽子も忘れない。
(こーいうのは、遊び心が大事なんだよ)
真白な大きな袋を背負ってそっと部屋を抜け出す。
「何やってんだ、あんた」
「……寝てるいい子にしかサンタは来ないんだぞ。知らないのか?」
「良い子にアンタは何を贈りに行くんだ?」
「付いて来いよ。サンタにはトナカイが付き物だろ?」
シャンクスの指先が頬を突付く。
大きな袋を持たせるとシャンクスは一人一人の船室に足音を忍ばせて入り込む。
必要だけれども、自分では買わないもの。
それをシャンクスは港町で買い付けていた。
例えればブーツや手袋。ぼろぼろになったものをみて買いそびれたことを思い出すようなものだ。
「みんないっつも俺の我儘ばっか聞いてくれるだろ?だからさ……」
枕元に一つ一つおきながらシャンクスはまるで子供を見るような笑みを浮かべた。
一年に一度だけ、神に縋ることのできる夜。
皮の手袋、丈夫なブーツ、傷薬、それからクリスマスの演出のための小さなキャンディー。
シャンクスの遊び心と祈りが詰まったプレゼントたち。
最後の一人に配り終えて、こきこきと首を鳴らす。
「それで、お前にもプレゼントはちゃんとあるんだぜ」
小さな赤いリボンを首に結び、自分を指す。
「ほらほら、嬉しいだろ?」
「…………………」
「冗談だよ。お前のは……」
言い終える前にひょいと担がれて、シャンクスはばたばたと手足を動かす。
「ありがたく受け取るとするか。クリスマスプレゼントとやらを」
「だ・か・ら。冗談だって言ってるだろっ!」
「皆が起きるぞ。静かにしろ」
すらりと伸びた脚に引っ掛けたブーツ。
「さっき十二時を回ったところだ。25日。本物のクリスマスだな」
「24じゃないのか?」
「それはイヴだ。前夜祭って奴だな。えらくなると前日から祝ってもらえるらしい」
紫の煙がゆっくりと消えていく様をシャンクスはじっと見つめた。
「じゃあさ、いつかあたしの誕生日の前の日も祝ってくれるってことになるわね」
けらけらと笑う声。
「気持ち悪い声だな。なんだそれは」
どさりとベッドに降ろされて、シャンクスは胡座をかきながらベックマンを見上げた。
「俺が死んだらの話。あの人と同じように海賊王になる。カッコいいだろ?女の海賊王。歴史に名前残せちゃうぜ?」
死の概念すら覆す女は硝子のような瞳をきらきらと輝かせる。
上着に手を掛けて、ゆっくりと脱がせれば彼女にしては珍しく白のブラが目を引いた。
まわりを薄いブルーと同じ白でもワントーン上がった色のレースが飾っている。
フロントホックの中央には小さなパール。
「随分と豪勢だな」
「クリスマスですから」
ぱちん、と外せば丸い二つの乳房がぷるんと揺れる。
手に少し余る大きさのそれは上を向いて「おいで」と誘う。
乳房に走る剣傷も、括れた腰の鉤傷も。
どれもがシャンクスという女の人生の一部だ。
同じようにスカートを剥ぎ取れば上とそろえた下着。
「下着屋が開けそうだな」
「ランジェリーショップって言えよ」
覆いかぶさってくる男の頭を抱いて目を閉じる。
「どっちにしても同じだろ」
ふるると揺れる柔らかい胸に舌先が触れる。
無骨な指がゆっくりと沈み、時折きゅっと乳首を捻り上げていく。
「んっ……ちょっと待って……」
肩紐を外そうとする手を取られて、その甲に甘い接吻。
「そのままで良い。クリスマスなんだろ?」
谷間に隠されていたスタールビーがちらりと顔を覗かせる。
「……やっぱりアンタか」
首の後ろに手を回して、静かにそれを外す。
「海賊の隠し場所は……ここじゃないだろう?」
サイドテーブルの上に転がる大きな貝殻の上にそれを乗せた。
ランタンの灯を浴びて淫靡な色に輝く紅玉。
先日に一戦交えた時にできた傷跡を舌で辿ると、小さな肩が竦むのが分かった。
腰骨を軽く噛めば甘えたような声。
膝を割って左右に脚を開かせて、とろとろと濡れたそこを掠めるように舐め上げていく。
「あんッ!!……っは……っ!!」
じゅく、じゅぷ…濡れた音は執拗に耳を攻め立てる。
指先を置くまで入れてぐ…と押し上げれば、肉壁はしっとりと絡みついてその微細な動きさえも逃がすまいと
女の本能として喰らい付く。
「……ん……待って……」
半分蕩けた瞳がにやりと笑う。
のろのろと身体を起こしてシャンクスは立ち上がった男のそれに手を掛けた。
「……珍しいな、アンタがそんなことするなんて」
「クリスマスですから。いっつもアタシの面倒見てくれてる副船長のために」
赤く小さな舌先が先端をぺろりと舐め上げる。
やんわりと扱きながら、唇全体を使って上下させていくと次第にそれは硬さを増していく。
じゅる、じゅぱ…時折吸い上げながらシャンクスの小さな唇は男を攻め立てる。
勝気な女はどんなときにでも負けたくないらしい。
ちゅぷっと唇を離して、それに手を掛けてゆっくりと腰を沈めていく。
それに沿うように括れた腰に手が回り、ぐ…と引き寄せられる。
「んんっ!!!」
がくがくと揺さぶられて、息をつく間もなく最奥まで繋ぎ止められてシャンクスの瞳が歪む。
男の腹筋に手を突いて、女海賊は髪を振り乱しながら腰を振る。
その度に甘い痺れと眩暈が身体を走り、嵐の中を航海するような錯覚に襲われるのだ。
女の身体は甘い海。
沈めば浮かび上がることは出来ない。
「……ひ…ァ……っ!!や……ああっ!!」
ぎゅっと乳房を掴まれ、崩れそうになる身体を必死に押さえる。
ぬるぬると零れた半透明の体液はシャンクスの内腿を濡らして、シーツへと沈んでいく。
「あ、は……ッ!!」
何度も腰を上下させ、男の額に唇を落とす。
細い肩口。小さな手。大きな瞳。
顔に走る三本の傷跡。
「……サンタクロースってやつは案外アンタみたいな感じかもな」
ぬるりとした体液を絡めた親指が、茂みの中の突起を擦り上げる。
「あ、アあっ!!……な…ッ…に……?」
はぁはぁとこぼれる吐息と、口の端からつ…と流れる涎。
「いや、何でもない……」
腰を抱く手に力を込めると、びくんとシャンクスの身体が大きく跳ねる。
海軍の幹部は見ることのないであろう赤髪の痴態。
片手を腿に落として、より深くまで繋ぎ止める。
ぐいぐいと突き上げられるたびに、シャンクスの内壁は男を締め上げ試す様。
そっと手を動かして腰と背中を抱く様にすると、唇をぺろりと舐めてくる。
「……どうした?」
「今日位は……赤髪辞めてもいいか……?」
シャンクスは冗談めかして星が欲しいだのと言うことはある。
それでも、本心から欲しいというものは誰にも言わない女だ。
「そうだな……いいんじゃないか?クリスマスに戦闘しかけてくるような無粋な奴も居ないだろうし」
ちゅ…と重なる唇。
彼女の身体で最も柔らかく、そして唯一傷のない部分。
「あ、あんッ!!!」
ぷるぷると揺れる胸は、ランタンの灯を浴びてゆらゆらと艶かしく光る。
ぐっと強く引き寄せられてシャンクスの身体が弓なりにそれる。
「あ!!あああァァっっ!!!」
びくびくと痙攣する細い身体を抱きながら、自分の上に崩れ落ちる女を男は優しく抱きとめた。




シーツの上に身体を投げ出してシャンクスはゆっくりと目を開けた。
「……何作ってンの?」
「水割りだが、飲むか?」
「クラッシュアイス入ってンなら」
身体を起こしてグラスを受け取ると、一気にそれを煽る。
「〜〜〜っは……きっつ……」
「割る前だからな」
「早く言えよ、それ」
ばすんと枕に顔を埋めて、こぼす息には甘い香り。
(匂いきつい酒……苦手なんだよな……)
疲労困憊の身体には少々きついアルコールは彼女の意識を静かに奪っていく。
程無くして小さな寝息が聞こえてきた。
「……やっと寝たか。世話のかかるお姫様だ」
ベックマンは口だけで笑うと小さな宝石箱を取り出した。
ぱちん、と蓋を開けると直径五センチほどのダイヤ。
プラチナで細工された上等なペンダントはきらきらとまるで零れた星屑のように輝いていた。
そっとそれを眠るシャンクスの首に掛けると、彼は穏やかに笑う。
「メリークリスマス、シャンクス。これは俺からのクリスマスプレゼントだ」
長い赤茶の睫。
投げ出された身体は海賊などには思えないほど華奢で頼りない。
左耳にだけ開けられたピアスを外して、同じような細工のされたものをそっと挿す。
「これはクルー全員からだ。アンタ、愛されてんな……この船の男どもに」
苦笑交じりに頭を撫でる。
自分たちが渡してもシャンクスは受けとろうとしないだろうから、とクルー達はそれを男に託した。
「正直妬けるな……」
遅い朝は未だ来ない。
眠る赤髪の女は今日だけはただのシャンクスという田舎の女に戻るという。
「寝てる良い子にはサンタクロースが来るってのは本当だな、シャンクス」
柔らかい頬に接吻して、その身体を抱き寄せる。
窓の外は雪。
彼女が願ったホワイトクリスマスだった。




「ん〜〜〜〜っ……んっ!?」
腕を伸ばしてシャンクスは自分の胸元で輝く宝石に気が付く。
「うわぉ……海軍本部秘蔵の一品じゃんか……無理しやがって」
ちゃら…と鳴くそれを取ってそっと唇を当てる。
鏡の前で耳元に光るピアスを見てニコニコと笑う。
シャンクス同様に、クルーもシャンクスにとってのサンタクロースになりたかったのだ。
(愛すべき野郎どもに乾杯!!)
シャツを着こんで何時のように甲板に走り出る。
暫くの間、彼女の胸元と耳朶を輝石が彩り、シャンクスに華を添えることとなった。
手配書用に贈られてきた写真をみて始めて海軍本部は秘蔵の品が奪われていたことに気が付く有り様。
しかも写真のシャンクスはこれ以上にないような妖艶で満足気な笑みを浮かべてそれに接吻してたのだ。
まるで撮られていることを知ってたかのように。



天下無敵の赤髪の船は、今日も太陽を追いかけながら気儘に進んでいる。



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MERRYCHRISTMAS AND 
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