Dear Blue

 

その日、ネビルは生まれて初めてお酒を飲んだ。

ウィーズリーの双子に騙されて、コップ一杯全てを飲んだ。

結果、へろへろに酔っ払ってしまった。

ハリーやロンが一生懸命に止めるのも聞かず、突然「ドラコに会いに行くぅ〜」と、立ち上がり、消灯時間を過ぎた廊下へと出て行こうとした。

「駄目だって!」

「マルフォイだってもう寝てるよ、明日にしようよ!!」

親友たちの声にネビルは全く耳を貸さない。

「ヤダ!ドラコいつ来てもいいって言ったもん!合鍵だって貰ったもん!!・・・なんで邪魔するのさ!お馬鹿!」

頬を可愛らしく膨らませて、ハリーとロンを振りほどいて、懸命に肖像画へと向かって突進する。

それを周囲の者たちは、皆ケラケラ笑って見ていた。

ネビル同様、酔っ払っている彼ら。

ネビルの言動が酔った勢いだと、誰も真剣に取り合ってはくれない。

確かにそうだ。

ネビルは酔っている。しかし、彼らが簡単に思うような事態ではない。

周囲には秘密だが、ネビルの恋人はあのドラコ・マルフォイ。

傲慢でプライドが高くて、性格最悪の、あのドラコなのだ。しかも、彼は人一倍独占欲が強い。

ネビルに悪戯で酒を飲ませたなんてバレたら、とばっちりを食うのはハリーとロン。

故に彼らは必死でネビルを止めているのだ。

 

でも結局、ネビルを止める事は出来なかった。

ハリーとロンは青ざめる顔を見合わせて、心の中で「どうかフィルチに見付かって、ネビルが帰ってきますように」と祈った。

フィルチに見付かってネビルが帰ってくれば、飲酒や深夜徘徊を咎められるだけで済むが、万が一ドラコにこの事がバレたら・・・・考えただけで胃が嫌な感じに軋む。

ドラコの報復はいつも容赦がなくて、陰湿なのだ。

 

 

そんな親友たちの思いを知ってか知らずか、ネビルはフィルチとのニアミスを上手にかわし、ドラコの部屋に辿り着いてしまった。

慣れた仕草で騎士の像を動かし、奥の廊下へと進む。そして持ってきた鍵を使って、扉を開けた。

「えへへ〜・・・ド〜ラコ〜vv」

扉から頭だけを出して、甘えた声を出す。

ベッドの上で本を読んでいたドラコの瞳が、思わぬ来客に驚愕に見開いた。

「ネビル!?・・・・どうした?・・・・こんな時間に?」

慌ててベッドから降りてくるドラコに、ネビルも自分からふらふらと危なっかしい足取りで近付いた。

そしてドラコの胸にぽすんと顔を埋めた。

「初めて合鍵使っちゃたぁ〜・・・僕偉い!夜這いした!」

妙にハイテンションにそんな事を言っているネビル。

ドラコは直ぐに気が付いた。

・・・・・・酒臭い。

胸に抱いたネビルからは微量だが確かに、嗅ぎ慣れない酒の匂いがした。

「・・・・・ネビル、何を飲んだんだ?」

困惑を隠しきれない声でそう尋ねたドラコ。ネビルは頬を膨らました。

「え〜?ジュースだよぉ・・・ミルクをた〜っぷり入れたのvv美味しかったぁvvv」

そう言って、くすくす笑うネビル。

その言動は明らかにおかしい。

(・・・・・双子だな)

ドラコは思った。

あらかた「ジュース」だとか言って、ネビルに酒を飲ませたんだろう。

(許さん)

ドラコがそんな事を思って眉を顰めていると、ネビルが不思議そうにドラコを見上げた。

「どしたの?ドラコ・・・・お腹痛いの?なでなでしたげよっか?」

舌足らずにそんな事を言って、一生懸命ドラコの腹を撫でた。

完全無敵の酔っ払いだった。

 

ドラコは溜息を吐いた。

酔っ払った状態で、無事自分の所へたどり着いたネビル。褒めてあげるべきなのかと・・・・思わなくも無いのだが。

当のネビルは、大好きなドラコのふかふかベッドにダイブして、その後は楽しそうにゴロゴロした。・・・ドラコの存在を一切無視して。

そして今は、自分でめちゃくちゃに荒らしたシーツの上に仰向けに寝転がり、かざした自分の手を見詰めて楽しそうに笑っている。

(この場合・・・)

「うふふ」

(水を飲ませて、血中濃度を下げてやるべきか?)

「あはは」

(それとも・・・風呂に入らせて、すっきりさせてあげるべきか・・・いや、風呂はいけないんだっけか?・・)

「えへへ」

ドラコが思考を巡らせている間にも、ネビルは自分の掌を見詰めて笑い続けた。

「・・・何がそんなにおかしいんだ?」

少し興味をそそられて、ドラコが傍に寄ると、ネビルは笑顔のままで視線をドラコに向けて「えへへ」と言った。

「あのねぇ〜・・・僕の手、指が5本あるんだよ・・・・おっかしぃ・・・へ〜んなの」

それからまた、自分の手に視線を向けて、くすくす笑った。

多少、壊れ気味ではあるが、可愛らしいネビルの様子に、ドラコの顔にも笑顔が浮かんだ。

「じゃあ・・・僕の手も変なのか?」

ネビルの隣に寝転んで、ドラコは自分の手をネビルの手に重ねた。

「ドラコの手はね〜・・・・おっきくて大好きぃ〜」

そう言って無邪気に笑って、ドラコの手を自分の手と繋いだ。

恋人に「大好き」と言われて、悪い気がしないドラコは、笑みを濃くした。

「あっ・・・・ドラコ・・・・・ねぇ、この言葉知ってる?」

「なんだ?」

それから、身体をコロンと横に倒して、ドラコに向き合ったネビルは、ドラコの目を見上げて聞いた。

ドラコはネビルを抱き寄せて、言葉の続きを促す。

「あのねぇ・・・・・『卑猥』・・」

ぶっ。

可愛らしいネビルに似つかわしくない台詞に、ドラコは吹き出した。

 

「ドラコの手はね、卑猥なの・・・・だってね、いっつも僕のおっぱい弄るでしょう?・・・いけないお手てだ・・・」

そう言って、ドラコの手を拘束したままドラコの上に馬乗りに跨った。

その姿はまるで、手綱を操り馬に跨る乗馬の達人みたいに、場違いに優雅だった。

「・・・・・・ネビル?」

酔っているネビルの言動に動揺を隠せないドラコ。馬鹿みたいに目を見開いてネビルを凝視した。

一体これから何をする気なのか、ネビルの意図が全く掴めない。

「だから〜・・・・いけないお手てと、いけないドラコに、僕がおしおきしたげま〜す」

満面の笑みで、この上なく楽しそうにネビルは宣言した。・・・・ドラコの上で。

いやな予感と、甘い期待に、ドラコの動悸が早くなる。

この状況でネビルの発した「おしおき」という言葉・・・なんだか酷く淫猥に聞こえた。

「まずは〜・・・・噛みます」

楽しそうにそう言って、ネビルはあろうことか繋いだままのドラコの手に噛み付いた。

「痛っ!!・・・・ネビル、痛い」

呆れた顔で優しく咎めるドラコ。その様子がおかしいのか、ネビルは楽しそうにくすくす笑っている。

「そして〜・・・・舐めます」

ネビルはそう言って、今度は真新しい歯型が付いたドラコの手をぺろんと舐める。

「おい・・・・ネビル・・・いい加減に・・・」

「やめませ〜ん・・・ドラコだって、いっつも僕が嫌って言っても止めてくれないじゃん」

自分の手を玩具のように扱うネビルを咎めようとしたドラコ。しかし、ネビルに言い返されて言葉を噤まざるをえない。

確かに、SEXの最中に少し変態的な行為を強要して、ネビルが泣き叫んで嫌がった事が、過去に多々ある。その時、自分は確かに止めてあげなかった。

「いけない子・・・・ドラコ、めっ!だよぉ〜?」

眉を顰めてそう言った傍から、笑うネビル。

何がそんなにおかしいのか知らないが、とっても楽しそうだ。

 

「・・・・・・わかったよ、好きにしろ・・・・・お手柔らかに頼むぞ?」

ネビルの笑顔に負けて、ドラコはそう言って微笑んだ。

「おぉ〜・・・わかってくれたのか〜・・・・ドラコ、いい子いい子だねぇ〜」

言葉遣いまで完全におかしくなっているネビルは、潔いドラコの態度に感心したのか、にっこり微笑んでドラコの頭をなでなでした。

それから、拘束していたドラコの手を口元に運び、再び舐め回し始めた。

指先を口に含んで甘噛みし、舌で形をなぞる様に舐める。

深夜の静寂に、ぴちゃ、くちゃ、といやらしい音が響く。

ネビルのその行為は、酷くドラコの欲情をそそった。

ネビルが乗っかっている腰に、おのずと集まりだす熱の存在を否めなくなる。

暫くドラコの指を舐めていたネビルは、その行為に飽きたのか、ドラコの手を開放し、今度はドラコの覆いかぶさるように上半身を倒して、ドラコの唇にキスをした。

触れた瞬間には、もう伸ばされていたネビルの舌。そのままドラコの口内に侵入し、指と同じ様にドラコの舌を巧みに嬲る。

急速に求められる感覚。

ドラコは背筋を伝う快感に、眉を顰めた。

長い長いキスだった。

ネビルの口からは、やっぱり酒の味と匂いがして、その酒気がドラコの内部にまで侵入してきそうな感覚。

混ざり合った唾液は、口の端からシーツまで伝い、絶えず蠢く舌は際限無く絡み合う。

ようやくネビルがドラコの唇を開放した頃には、その場所の感覚が痺れて無くなっているくらいだった。

「はぁ・・・・・美味しかった・・・・今度は、こっちね」

甘い吐息を吐いて、頬を上気させたネビルはドラコに微笑んで、ドラコの首筋を指でつつっとなぞった。

その瞬間、ドラコの身体がビクンと大きく跳ねた。

触れるか触れないかの位置で、肌に這わされた指の感触は、思いの外強くドラコの性感を刺激していた。

「あらぁ〜・・・ドラコ坊ちゃん、感じちゃった?」

恥ずかしさから顔を背けたドラコに、ネビルは意地悪く指摘した。

「・・・・・・悪いかよ・・」

吐き捨てるように呟いたドラコに、ネビルはむっとしたのか眉を顰めた。

「可愛くない・・・・・怒っちゃうから」

そう言って、ネビルはドラコの首筋に顔を埋めた。

 

「・・・・・・くっ・・・・は・・・・ネビル・・・・・・・・駄目だ・・・・」

苦悶の表情でドラコが肩を震わせる。

ネビルはなかなか手中に堕ちてくれないドラコを、どんどん追い立てた。

首筋に無数に散らした赤い花と歯型。

それらはゆっくりとした起動で下降していく。

鎖骨にネビルの歯が触れると、ドラコは堪らずに短い悲鳴をあげた。

「ひぃ・・・・・・あ・・・・・・・・ネビ・・・・・や・・・・・・めろ」

切れ切れに紡がれた、拒絶の言葉。

ネビルは悲しそうに顔を歪めて、ドラコを見下ろす。

「どうして?・・・・僕ってそんなにへたくそ?・・・・・・・・僕がドラコに触れたら駄目なの?」

そして泣きそうな声で、ドラコに聞いた。

ドラコはハっとしてネビルを見上げた。

大きな瞳に涙をいっぱい溜めて、ドラコを見下ろしている。

「・・・・・・ネビル・・・・」

思わず伸ばしたドラコの手を、ネビルは首を振って拒絶した。

「せっかく夜這いしに来たのに・・・・ドラコのお馬鹿ぁ〜・・・宇宙馬鹿、銀河系馬鹿、例のあの人より大馬鹿ぁ〜!!」

そのまま泣き出すかと思われたネビルは、突然癇癪を起こして喚いた。

さっきまでの甘い空気など、一瞬で掻き消えてしまった。

「なんで?・・・・なんで、僕じゃ駄目なのさ!!・・・・・気持ちよくおしおきしてあげてるのに、僕、一生懸命頑張ってるのに・・・・もぅ、怒ったからね!・・・おっぱい弄ってあげないんだから!!気持ち良いのに・・・・ドラコは一生知らないで生きていくんだ!可哀相!!!でも、同情なんかしたげないんだから!!」

一体、どういう思考回路で考えたらそんな結論にたどり着くのかわからない。

しかし、ネビルは本気でそんな事を思っているらしい。

ぷいっと顔を背けると、そのままドラコの視界から消えてしまった。

「お・・・・おい・・・ネビ・・・・・・って、何してるんだ!?」

ネビルの機嫌を損ねてしまったドラコは、慌てて上体を起こしてネビルの姿を追った。

そしてドラコの視界が捕らえたもの・・・・・それは、自分の股間に顔を埋めるネビルの姿。

(・・・・怒ってたんじゃ・・)

困惑を隠せず、動揺しているドラコをよそに、ネビルはドラコの股間から既に大きく反応を示す肉棒を取り出した。

「おぉ〜・・・おっきいね、卑猥、卑猥〜☆」

何がそんなに楽しいのか、さっきまでの怒りはドコ吹く風で、ネビルはそう言ってドラコの自身をまじまじと見詰める。

「おい・・・・・ネビ・・」

「いただきまぁ〜す」

よもや噛み切られるのではないかと、あらぬ思考に冷や汗をかいたドラコ。どうにかネビルの行為を中断させようとしたのだが、ネビルはこの上なく楽しそうな表情で行儀良くお辞儀をして、口の中にドラコを包んでしまった。

 

ぱくっとネビルに飲み込まれてしまったドラコの熱は、ネビルの唾液のぬめりを感じて脈打った。

「ふぁ・・・・おっひくなっひゃ・・・・・いやらひぃ・・・」

ドラコを口に含んだままで、ネビルが喋るのでドラコの腰は、刺激と快感に揺らいでしまう。

思わず掴んでしまったネビルの栗毛。

ドラコのその仕草に、ネビルは口元を歪めて笑った。

そして慣れた仕草に過激さを織り交ぜて、ドラコを攻め立てた。

今までに味わった事が無いくらい、急速で容赦の無い強い快感に、ドラコは声を押し殺して快感に震えた。

笑ってはいるけれど、ネビルがまだ怒っている事はその行為からも明白だった。

しかしネビルから与えられる快感に支配されてしまったドラコには、その行為を止める術は無かった。

わざと立てているのか、ネビルがドラコを食む音は、淫猥かつ盛大にドラコの耳に響く。その音は与えられる快感と相成って、ドラコを苛んだ。

嬲る。と言う表現が正しかった。

ネビルは一生懸命に、ドラコを責め続けた。

「ネビル・・・・・も・・・離っせ・・・・」

限界を傍に感じて、ドラコが呻くと、ネビルは頃合を見計らって口内に包んだ大きな熱の塊を、喉の奥で強く吸い上げた。

「んっ・・・・あっ・・・・ネビルっ!!」

その快感に抗えなかったドラコは、ネビルの口内に熱い精を吐き出した。

ドクっドクっと、断続的に吐き出される大量の精液を、ネビルは一生懸命飲み干した。

その喉の鳴る音が、達したばかりのドラコの腰に早くも熱を帯びさせる。

ドラコが達しても、ネビルはドラコを離してあげなかった。舌で綺麗に舐めあげて、一滴残らずドラコの味を堪能した。

そして、ようやくネビルの口からドラコが解放された頃には、ドラコは再び半勃ちの状態にまで元気を回復してしまっている。

ドラコの股間から顔を上げたネビルは、口元をいやらしく唾液で濡らし、潤んだ瞳でドラコを見上げた。

いやらしくも綺麗なその顔に、ドラコは魅入られて言葉を失う。純粋に、ネビルが美しいと思った。そして、その口を犯してしまった事に、罪悪感にも似た恍惚を感じる。

密度の濃い湿り気を帯びた甘い空気の中で見詰め合う恋人たち。

しかし、その心地良い時間はネビルの一言であっさり崩れた。

「・・・・・・不味い」

不機嫌にそう言って、拗ねた動作で甘えるように、ドラコの胸に縋り付いた。

「精液ってどうしてあんなに苦いの?・・・・・お酒みたく甘かったら、僕だってちゃんと我慢しないで飲めるのに・・・・・ドラコの匂いは好きだけど、苦いのは嫌」

そう言って、ドラコの首筋に腕を回して肩口に顔を埋めてしまう。

ドラコは・・・・・何と言って良いのかわからない。

自分の精液の味など知らないが、確かに・・・・・アレは、少し苦いかもしれない。

別段自分はネビルのものを飲むのに抵抗も、嫌悪も無いのだが・・・・・誰か他の人物のなんて、死んでも口にはしたくないだろう。

「・・・・・・嫌なら・・・無理して飲まなくても良かったんだぞ?」

慰めにドラコがそう言うと、ネビルは嫌々と、首を振った。

「い〜や!・・・・ドラコに、僕の愛を疑われたら嫌だもん」

子供のように駄々をこねて、泣きそうな声でそう言ったネビル。

ドラコは溜息を吐いた。

酔っているのはわかるが、こうも掴み所が無いと本気で対処に困ってしまう。

 

そして、ドラコに縋り付いたままネビルは目を閉じて、動かなくなった。

寝てしまったのかと、ドラコは確認するように声をかけてみた。

「・・・・・・ネビル?」

するとネビルは、奇妙な笑顔で顔を上げた。

「えへへ〜・・・・・今度は、ドラコの番だよぉ?・・・・・・コレ、僕にいっぱい頂戴ね?」

そんな事を言って、ドラコの自身を手で掴んだ。

「っっ!!・・・・・ネビ・・・・・・・・痛い・・・」

あまりに強く掴まれたので、ドラコの顔に冷や汗が浮かぶ。

今度こそもぎ取られるのかと、恐ろしい思考が頭に渦巻く。

「・・・ちょっと・・・色気が無いよ、・・・ドラコ・・・・・・・・・『ネビルさん、入れさせてください』って、言ってごらんなさい?」

またもや酔っ払いの本領を発揮したネビル。

ドラコは襲い来る頭痛に、本気で頭を抱えた。

意味深に笑いながら、ネビルはその後もドラコを容赦無く虐め倒した。

 

 

その夜は、ドラコにとって忘れられない夜になった。

 

 

翌朝、珍しくドラコよりも早く目を覚ましたネビル。

寝ぼけた頭で、周りを見渡す。

(何となく、寮の部屋と間取りが違うような・・・・なんか、豪華・・・まるでドラコの部屋・・・・・・・って、ここドラコの部屋!?)

驚いて隣を見れば、そこには全裸で眠る愛しい人。

首筋には、似つかわしくない痛々しい鬱血の跡や、歯型がたくさん付いていた。

(あれ・・・・僕、・・・何したんだろう?)

すっかり昨日の記憶を無くしていたネビルは、事態を把握できずに固まってしまう。

「・・・・・ネビル・・・そんな・・・・・無理だ・・・」

そんなネビルの横では、疲労困憊したドラコが眉を寄せてそんな寝言を吐いていた。

(え?えぇ!?無理って・・・・・何が?僕、ドラコに何しちゃったの〜????)

ますますパニックに陥って、ネビルは頭を抱えた。

それでなくてもさっきから頭がガンガンしていた。

そんな状態で十数分。

ネビルの呻き声に気付いて、ドラコが目を覚ました。

「・・・・ネビル・・・どうした?」

いつもの優しい声で、ネビルを気遣った。

「・・・・・ドラコぉ〜・・・僕、昨日何したの?・・・無理って、何が無理だったの??・・・わかんないよぅ〜」

早速涙を流してドラコを見上げるネビルは、いつものネビルだった。

そんなどうって無い事に安堵して、ドラコはネビルを抱き寄せる。

「何も無い・・・・ネビルが少し積極的だっただけだ・・・・・」

安心させるようにそう言って、優しく腕で包んでくれるドラコに、ネビルは申し訳ない気持ちでいっぱいだった。

(優しいドラコは何も言ってくれないけど、きっと僕物凄い酷いことしちゃったんだ・・・)

ネビルは頭の中で、恐ろしい空想をして、涙を止める事が出来なかった。

一方のドラコは、

(・・・・あの体位はなかなかだったな、今度また・・・)

昨日の出来事でなにやら学習する事があった様子で、ネビルに気付かれぬように微笑んでいた。

 

END

 

1000hitをお踏みになった、しおんうしゃぎ様に捧げます。

よっぱらいの襲い受けネビル・・・・と言うことで・・・なんか、ネビドラちっくですが(反省)

すみません。すみません。(平謝り)

気に入らなかったら、ドバ〜ンと駄目出ししてやってください。

甘やかしちゃいけません。って、何言ってんだ?深月・・。

うぅぅ。いつもありがとうございます。あたしは貴方が大好きです。

そしてダッシュ。←最低だ。

2005・01・31 みづきちよ

 

 

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