『イレギュラリティ』

 パソコン準備室で七夕祭り用のポスターを制作し、児童会室にもどった。すると中では、中村先生が床の上でスースーと寝息を立てていた。
 身長188センチという長身をだらしなく横たえ、教科書を枕代わりにしている小学校教員……。ずいぶんイイ度胸しているって感じなのだが、この人は不器用だから椅子に座って寝るということができないのだ。恋人の俺はそんなことまでよく知っている。
 そして、この人の可愛い寝顔を見ていると、俺もなんだか幸せな気分になってしまう。
 ポスターの束を机に置き、俺も一緒になって床に寝てみる。ワックスで磨き込んだフローリング、少しホコリが溜まっているが気にしない。
 胎児のように体を丸めて先生は寝ている。俺も、彼に向き合うように体を横たえる。
 顔をのぞき込めば、だらしなく開いた口からこぼれたヨダレが確認出来る。この姿、とても俺の倍以上生きてきた人間には思えない。
 そして、こんなバカな人が、俺はとっても愛おしいんだ。
「ねぇ、センセ……」
 小声で呼びかけるが、返事はない。
 俺は彼の股間に手を伸ばす。安物のズボンの下には、とても大きなふくらみがある。
「はは……」
 俺はそれをそっと撫でる。この人が一番感じる裏筋のちょっと上あたりを、サワサワと……。
 しばらくすると、その容量が大きくなっていく。ムクムクと膨らむ逸物は中にカイロでも入れているかのような熱を生じさせ、俺の小さな掌に温もりを伝える。
(寝ながらでも、感じちゃうんだ……)
 俺は指先でさするように、熱いふくらみを刺激する。そして、その速度を少しずつ上げていく。
「うぅ……」
 寝ながらではあるが、先生は小さく呻く。
 もう少しペニスをいじっていると、呼吸のペースが速くなっていく。ハッハッと切れ切れに吐き出される息は、まさに性的快感を得ている証拠だ。
 うっすらと赤くなっていく顔は、差し込まれる夕日ばかりのせいじゃない。
(まったく……。この人、本当に先生なのかな……)
 まあおそらく、日本で一番ヘタレな先生だろう。居眠りタイムにこっそりチンチンいじられちゃう教師なんて、そうそういるもんじゃない。
「う……ッ、うぅ……、ふうぅ……」
 発せられる切なげな声。こんな至近距離でそんな気持ちよさそうな顔を見てたら、俺まで変な気分になってしまう。
 俺は、先生のズボンから手を離す。
「あ……、あぅ……」
 呼吸が少しずつ落ち着いていく。未だに意識は夢の中だが、快感は波が引くように失われているのだろう。
 ……いや、それでも先生は時々肩をしゃくるように震えさせ、腰をピクピクと振る。
「ふーん♪」
 俺の顔に浮かぶ悪魔のような笑顔。なんとなく思いついてしまった、最悪のイタズラ。
 俺は再び、先生の股間に手を伸ばす。



「あう……?」
 ようやく中村先生は目を覚まし、その大きな上体をむっくりと持ち上げた。
「あ、ようやく起きましたか。ちょうどよかったです」
 俺は机に広げたポスターから目を離し、先生の方に向き直る。
 先生は、なにやら不思議そうな顔をしている。腰の当たりが落ち着かないのか、ソワソワと体を揺らし、手では股間をまさぐっている。
 顔は紅潮している。呼吸も荒く、吐き出される息はとても熱っぽい。
「あ、あれ……、なんで……?」
「先生、このポスターの方に掲示用の認証印が欲しいんですけど、お願い出来ますか?」
「……ちょ、ちょっと厚史くんッ! 僕になにかしたぁ?」
「わけのわからないコト言ってないで、認証印お願いします。……俺、とっとと帰りたいんで」
「う、うん……」
 先生はまだ得心がいかない様子で、フラフラしながら教壇に向かう。そして筆箱からハンコをとりだし、朱肉を持ってこちらに近づく。
 しかし、彼は突然ガクンと膝から床へ落ちる。
「え……ッ? きゃッ!」
 ドスンと尻餅。先生は痛そうにお尻をさする。
「な、なんで……ぇ? こんな……ヘン……」
「もぉ……、なにしてるんですか先生ッ!」
 僕は少し声を荒げて、へたりこむ先生を叱りつける。
「まったく、しっかりしてくださいよぉ。……俺はもう帰るんですからッ!」
「あ……、う、うん」
 しかし先生はモジモジと太ももをこすり合わせながら、半開きの瞳で僕を見つめる。
 おそらくは、ズボンの下をガチガチに勃起させて……。
「先生……、どうしました?」
「あぅ……、やっぱ……ヘンだよぉ……。厚史くん……絶対僕に何かした」
「何を?」
「わ、わからないけどぉ……」
「……じゃあほら、とっとと立ってくださいよ。今日はもうハンコだけ押して、帰らせてください」
「う……うぅ」
 しかし、先生は動こうとしない。ズボンの中央を両手でギュッと押さえつけたまま、肩が小刻みに震わせてるだけだ。
 その姿はさながらお預けをくらっている小犬のようで、俺もなんだかたまらなくなってしまう。
 ……こっそり、俺もおちんちんを勃起させてしまったり。

 ――さて、本当のことを言うと、俺は先生に『何か』した。
 まあ、そんなにたいしたコトじゃない。ただ寝ている先生のペニスを射精直前までさすり続けて、達しそうになったら手を離していたというだけだ。
 ただし、延々と何回も、何回も……。
 三十分間で7〜8セットも繰り返しただろうか。意識があれば拷問にも等しい行為を、俺は寝続ける先生にひたすらし続けたのだ。
 これで、どうかしない方がどうかしている。
 
 現に先生はもう媚薬でも飲まされたかのように発情している。体中ををせわしなくこすり合わせて、目もトロンと溶けている。俺が目の前にいなければ、確実にこの場でオナニーを始めるだろう。
 でも、恋人の俺はそれを許さない。
「どうしたんですか……。先生……まさかオチンチンを勃起させているのですか?」
 先生はうつむきながら肩をすぼませる。まあ、同意ととっていいだろう。
 僕はそんな担任教師に冷たく言い放つ。
「なにを考えてるんですか、あなたは……。教え子と二人っきりになっているというただそれだけの状況で、ペニスを激しく勃起させているのですか……?」
 コクンと、下を向いたまま先生は力無くうなずく。
「最低、ですね」
 コクンと、再び同意のサイン。
「児童会長の俺を、ろくに生徒も管理出来ないダメ教師のあなたは……犯したいのですね?」
「……ひうッ、違うよ……ぉ、犯したいとか……そんなコトは……」
「じゃあ、帰ります。……このまま先生を置いて」
「や、やだぁッ!」
 悲痛な叫びが、児童会室の薄い壁を震わせる。
「お願い……一人にしないで……。このままじゃ……辛い……。辛いよおぉ……ッ!」
「ふん……」
 僕は椅子に座ったまま横目で先生を一瞥する。まるで、出荷寸前の家畜でも見るかのように。
「あ、厚史くん……、あつしくん……ッ!」
 先生の目には、溢れんばかりの涙が浮かんでいる。アゴをガクガクと震わせて、声には嗚咽も混じっている。
(なんて、いい顔……)
 俺の背筋にゾクゾクと波が走る。身長差約30センチ、仮にも俺の先生という立場の人間が、半泣きになって行為を哀願している。
「先生の恥知らず……」
「い、いいから……ッ! 恥知らずでいいからッ!」
「変態」
「う……、うぅ……ッ!」
「犯罪者ッ!」
「うあぁ……ッ! あ、あ、ああぁ……ッ! でもぉ……、でもおぉッ!」
 先生はそのまま体を横に向け、顔を伏せる。どうやら涙は堰を切り、もはや本泣きになってしまったらしい。さすがに虐めすぎただろうか。
 ――いや、楽しいのはここからだ。
「……ねぇ、犯罪センセ♪」
 俺は指を彼のアゴに伸ばし、クイと引き上げる。上げられた顔に、涙が光る。
「あ、あぁ……」
 殴られた後の小犬って、こんな顔なんじゃないだろうか。おそろしく被虐心をそそる眼差しだ。
「俺を犯したいなら……脱いでよ。ここで、裸になって……」



 夕日の差し込む児童会室。柑子色の光は窓枠の形に切り取られ、綺麗な直方体の空間が、小さな部屋に浮かび上がる。
 その中に、中村先生が立っている。
 裸で……。その長身に一糸もまとわず、ペニスを大きく勃起させて。
「はぁ……、はぁ……」
 先生は少しうつむいたまま、息を荒げている。合わせて胸襟が大きく上下し、肉茎が揺れる。
 ――大きい。先生のペニスはおそらく標準より遥に大きい。
 野太いカリ首にズル剥けた亀頭、魚類さえ思わせる姿形は圧倒的な迫力だ。
(すごい……。いつ見ても、本当に……)
 僕は息を飲む。
 タダでさえこの人の背は高いのだ。それなのに、おへそまで届きそうな程の巨大な肉塊……。先端からは鼓動に合わせ、先走りがタラタラと漏れ始めている。
 俺はいつもアレを入れられるたびに死にそうになる。いくらアナルプラグで少しずつ拡張したお尻でも、あんなモノを受け入れるには辛すぎる。今日だって俺は痛がって、泣くだろう。
 ……そして、俺はそれでもいいんだ。
「脱いだよぉ……。そして、どうすればいいの?」
「うん、そうだね」
 僕は先生に指を向け、そして、撃つ。
 パチンッ!
「あうっ」
 先生の厚い胸に、小さな輪ゴムが跳ねる。俺が指鉄砲で飛ばしたのだ。それを先生はあたふたとキャッチする。
「それでさ。手を後ろに回して、輪ゴムで親指同士を結ぶの」
「後ろで……?」
「勝手にオチンチンをいじらないような処置だよ。……さあ、早く」
「は、はい……」
 先生は納得いかない表情で後ろに手をやり、指に輪ゴムを巻く。 まあ、別に痛くはないだろう。これはあくまで手を使わせない為だけの手段なのだ。
「つ、つけたよ……。それで?」
「それだけ」
「……?」
 僕は机をのけた部屋の中央に進み、そこに立つ。先生の目の前、窓からは入る夕日は僕の影を伸ばす。
「さあ、先生は俺を好きにしてイイよ。……俺は抵抗しない。なんにもね」
「そ……、それって」
「いいよ……。もうたまらないんでしょ? さあ、犯してよ。俺は黙って受け入れるからさ」
 俺は自分の指をペロリと舐めて、先生を誘う。
「あ……あぁ……」
 先生の顔は、魂が抜かれている。熱い視線は俺に釘付けで、興奮のあまり汗がジットリと肌に滲み始めている。
「ただし……」
 俺は上目で彼の瞳を見つめる。
「手は、後ろに回したまんまだよ。それだけはルール。……先生乱暴なんだもん。そのくらいの枷がないと、俺、壊されちゃうからね」
「あ、厚史く……ん」
 感極まった、先生の微声。
「さあ、どうぞ♪」
 俺は目をつぶる。これは覚悟を決めた証だ。もう、何をされてもかまわない。……まあ、そうなるように、自分で仕組んだんだけど。
 しばらくすると、先生の千々に乱れた呼吸が近づいてくる。ついに熱い呼吸が鼻にかかり、汗の臭いまで香ってくる。
 床にひざまずいたのか、先生の体温は下に逃げる。そして、顔が股間に近づいてくる。
「はぶぅ……」
 先生の口が、ズボンの上から押しつけられる。
 カチャカチャという小さな金属音。先生は必死になってチャックを口で下ろそうとしている。舌で布をかき分け、アゴを強引にすり寄せる。
 結果的に、俺の勃起が布越しにこすられる。意図しない不器用な愛撫に、ジワジワと快感が這い上がってくる。
「センセ……、少し落ち着こうよ。俺、無抵抗なんだしさ」
「ふうぅ……、ふぐうぅッ……」
 しかし、先生は何を慌てているのか必死になって俺のズボンにかじりつく。うまくスライダーを引き下ろすことができないらしく、その姿はさながらインパラを捕食するライオンの様だ。
 どうやら、この人の理性はもう限界らしい……。
 ようやく先生は歯でスライダーを噛むことができ、乱暴に下げる。ペニスへの圧迫が若干緩み、ズボンに入れられていた俺のシャツがはみ出す。
 もっとも、先生の作業はここからだ。彼はさらに頭を上げ、ズボンのボタンを外そうとする。
 だが、やはり上手く行かない。彼は端をかじって強引に引っぱるが、プラスチックのボタンは小さなホックをとても通りそうにない。
「ふッ……、ふう……ッ」
「もっと丁寧にやらないと外れないよ……。キスする時みたいに、舌とか使ってさ」
「う……、うぐ……」
 俺の言葉が聞こえたのか、先生は上からボタンの部分を大きくくわえ、頭を揺り動かす。おそらく口内ではデタラメに舌が暴れているだろう。
 ずいぶん長いこと先生はズボンと格闘していたが、ようやくボタンがはずれる。俺のズボンはズルリと下がり、中から純白のブリーフがあらわれる。
「う、ううぅーッ!」
 先生は全身を使ってズボンを下ろしていく。
「はは、ホラ先生……もう少し」
「はあ……、はあぁ……」
 先生は必死の形相で顔を上げ、僕のブリーフに噛みついてくる。そしてやはり乱暴にそれを下へと引っぱる。その勢いはまさに布地を引きちぎらんばかりだ。
 プルンッ!
 ついに僕のペニスも部屋の空気に晒される。下着を強引に脱がされた勢いで、僕の小さな肉茎も跳ね上がり、細かい飛沫が夕日の中に飛び散る。
 それは、先生のモノとは比べモノにならないくらい小さい花の蕾のようなペニスだ。限界まで勃起しても先からは小さなピンク色が覗くだけの仮性包茎……。
(……恥ずかしい)
 俺は勝手だ。これだけのことやらせておいて、それでもおちんちんをこの人に見られることがとても恥ずかしい。
 先生は恍惚としながら、俺の股間を見つめ続ける。
「あぁ……、厚史くんも……勃ってる」
「ふん、だからなに?」
 俺は冷静を装いながら、先生を見下ろす。
「ほら、はやくお尻舐めてよ。……タップリ舐めないと、先生のなんて入らないんだからさ」
「う、うん……」
 先生はノタノタと膝で歩き、俺の背後に回り込む。そして、真後ろについたところで正座し、首を伸ばす。
「舐めるよ……」
 先生の唇が、ゆっくりとアヌスに触れる。
 プチュウゥッ……。
「はぅ……」
 俺は小さく呻く。……それは待ち望んでいた感触、唾液タップリの、柔らかい舌だった。
 クチュッ……、プチュ……、チュッ……、グチュウウゥ……ッ。
 長い舌先が、お尻の割れ目を行き交う。小さなすぼまりを撫で回し、シワの一本一本を丁寧に伸ばす。
 唾液を補給しながら、何度も何度も繰り返されるマッサージ。括約筋が少しずつほぐされていくのを確かに感じる。
 やがて中まで舌は進入を始め、粘膜にも唾液が塗り込められる。グチュグチュと中で暴れる感覚に、俺の心は乱されていく。
(あぁ……、気持ちいい。……気持ちいいッ!)
 俺は歯を食いしばって、腰ごと浮かされそうな悦楽に耐える。手ではシャツの裾を握りしめ、足の指を丸める。
 出来るだけ、嬌声は堪える。……この快感を知られたくない。それは、性器を見られることより恥ずかしい。
 口唇愛撫は続く。先生は何かに取り憑かれたかのように、俺のアヌスを貪る。舌を出し入れし、掻き回し、ブチュブチュとしゃぶる。まるで母乳に吸い付く赤ん坊だ。
 背筋がブルブルと震えはじめる。……上手い。不器用な人なのに、こういうことだけは本当に上手い。
「う……、うあぁ……」
 快感のさざ波に堪えきれず、俺の口が開いていく。絞り出すような声が勝手に漏れだし、飲み込めない唾液が口の端から垂れ出す。
 俺は乱れる呼吸を強引に整える。息を深く吸い込み、吐き出すと、お腹がふいごの様に上下に動く。
 ダメだ……。気持ち良すぎて、気が遠くなりそうッ!
「あ……あぅッ!」
 ガクンッ!
 俺はついに立っていることもできなくなる。片膝が床に落ち、そのまま手をつく。俺は児童会室でお尻を出したまま四つん這いの形になる。
「あ、厚史……くんッ!」
 一瞬離れた先生の口は、すぐに俺の尻を追いかけてくる。再び舌は伸ばされ、俺の肛華をなぶり始める。
 グチュウウゥッ! ブチュッ! チュッ! クチュウウウゥッ!
「ひうッ!……うぅ、……うッ、……うぐぅ!」
 先生はまだ後ろ手に輪ゴムで縛られている。長身の彼には、低い位置にある俺のお尻は相当舐めにくいだろう。しかし、それでも先生は俺のお尻に顔をのせるようにして、バランスを保ちながらお尻にしゃぶりついてくる。
「や……ッ」
 ――ヤダッ!
 俺はつい言いそうになった言葉を強引に飲み込む。
 いけない。この言葉だけは言ってはいけない。……この状況は、自分が望んだモノなんだから。……先生に逆らわないって決めたのは自分なのだから。
「ぐう……ッ!」
 それでも、俺はもう死に体で、お尻にかかる先生の圧力を支えることもできない。ついには手足からも力が抜け、そのまま床に潰れてしまう。
 合わせて、先生も床に腹這う。俺は児童会室にうつぶせながら、お尻を無抵抗に舐められることになる。
「はぶ……ッ、ふうぅッ! ううぅッ!」
 狂ったように俺の尻をなぶる先生。限界まで引き延ばされた射精は、彼の理性を完全に壊してしまったらしい。俺は獣に襲われる錯覚さえ感じながら、身をガクガクと震わす。
 床に爪を立てる。しかし、短く切りそろえられた爪先はどこにも引っかからず、ただ虚しくフローリングを掻く。俺はせめて、おでこを床板に押しつける。
 腕の筋肉が痙攣し、両肩が小刻みに揺れる。うなじの後れ毛が逆立ち、イヤな汗が玉になって浮かび上がる。
(ダメ……、ダメッ! もうダメだよぉッ!)
「せ、センセッ!」
 俺はたまらず甲高い悲鳴を上げる。
「もういいよッ! 入れていいッ! い、入れてッ! 先生の、太いのっ……入れてえぇッ!」
「あ、……厚史くんッ!」
 先生は俺の背中に被さるように体を重ね、強引に腰をすりあわせてくる。
 熱い鉄芯と化した逸物が、尻の割れ目を灼く。しかし、両手の使えない先生は狙いを定めることができず、先端は柔らかい肉に跳ね返される。
「は、入らない……ッ、入らないよおぉ……!!」
 何度も先生は腰を振る。しかし、濡れた秘肛はその入り口を開くこともなく、無情に先生の亀頭を滑らせる。やがて先生の声には嗚咽まで漏れ始める。
「い、入れたいぃ……ッ、入れたいよぉッ! 入れたいのにぃッ!」
「……もう、先生」
 俺は両手を後ろに伸ばし、暴れる先生の腰を押さえる。
「そんなに慌てないでよ。……ほら、ここ」
 先生の大きすぎるペニスに指を添え、方向を菊座へ導く。あてがわれた先端はもの凄く熱く、ゾクゾクと背筋が波立つ。
「……はぁ、ここだよ。ここに、入れて。……一気に、突っ込んで」
「あ……うあぁ」
 先生の声が、不安定に震えている。泣き声と歓喜の嬌声が入り交じったデタラメな喉の律動が、ヨダレだらけの半開きな口から漏れている。
「い……いくよぉ。……厚史……くん。……入れるよぉッ!」
「うんッ! 入れてえェッ!」
 俺の同意と共に、先生は突き入れる。
 ゴボオオォォッ!!
 それは容赦のない一撃だった。全身全霊の突きは、一気に俺の括約筋を限界まで押し開き、そのまま直腸を滑っていった。
「ひぎいぃッ!」
 俺は顔を大きく歪ませて、啼く。身を刻み骨を砕くような痛みに堪えきれず、俺はつんざくような叫声を上げる。
 しかし、理性の無い先生にそんな嘆きは届かない。手加減無しのピストン運動は、確実に俺の尻肉を裂いていく。
「ひ……ッ! ひぃッ!」
 ミヂミヂというイヤな音が、下腹部から響く。……俺は、本当に壊される。
「あッ……イく……ッ! 僕、イっちゃう……。厚史くんのお尻に……出しちゃうぅッ!」
 ドビュウウウルウゥッ! ビュルウゥッ! ビュッ! ビュクンッ! ビュルウウゥッ!
 先生はあっけなく、一回目の精を俺の中に放った。熱湯のような精子がダクダクと腹の中を注がれる。
「ひうッ! せ、先生……ッ! あ、熱いよぉッ! 熱いいぃ……ッ」
 たまらずに俺も呻く。
 焦熱による苦痛と、引きちぎられる筋繊維。今の俺に快感を与えられる要素はない。しかし、それでも俺は先生を受け入れなければならない。
 そして、ただ一度、射精したくらいでは先生の動きは止まらない。この人は早漏だが、絶倫だ。更に今日は加減もない。両手を戒められながらも、獣性を帯びた腰の動きは、さらにその速度を上げていく。
 ジョボオオォッ! ゴボオォォッ! グボッ! グボオォッ! ゴボオォォッ!
 精液が潤滑油となり、摩擦が若干小さくなる。腸液をとシェイクされた白濁は泡立ち、弾け、窄まりの隙間からあふれ出す。
 しかし、もともとサイズが全然合っていない。先生のペニスは根本まで入らず、先端はゴツゴツと最奥を叩く。その一回一回に俺は涙をこぼし、泣き叫ぶ。
 激しいピストンの勢いで、重なり合った体は少しずつ前方に進んでいく。ズッズッと腹が擦られ、俺の小さなペニスが床に挟まれる。
 いつの間にか、俺は手で床を掻いている。これは苦痛から逃れるための本能的な動きなのだろうか……。
 先生は延々と止まらない。そしてまた、絶頂を予感させるブルブルという痙攣が、ペニスから発せられる。
「あぁッ! ま、またイくッ! イくッ! イっちゃううぅッ!!」
 ビュルウウゥゥッ! ビュルッ! ビュクンッ! ビュッ! ブビュウウゥッ! ビュッ! ビュウウゥゥッ!
 再び放たれる精液。その量は一回目と変わらず……、いや、むしろさっきより多いくらいだろう。俺の体を煮立たせる勢いで、先生は射精する。
「ひいぃ……ッ! ひッ! ひぎッ! いぎいいぃッ!!」
 もう、嗚咽を止めることができない。痛い、痛い、痛いッ! お尻もお腹もバラバラになりそうだ。俺は身をよじり、首を反らし、アゴを強く引く。
 体は先生から逃げるように前に進む。だが、深く穿たれ楔がこのくらいで抜けるはずもない。先生の腰はハンマーのように俺の尻を打ち続ける。
 どのくらいズルズルと進んだのだろうか。ついに僕の手は壁に触れる。ここは児童会室の窓側だ。上にはガラス窓が張られ、夕日の橙が鮮やかに差し込んでいる。
「あ……、あぁ」
 俺は這い登るように手を壁に掛ける。そのまま足を床につけ、重心を持ち上げる。
 指が窓枠にかかる。俺は力を振り絞り腰を上げる。
「ひぐうッ!」
 体勢を直すと、さっきより少しだけマシな後背位の形になる。俺は先生の逸物を飲み込んだまま、馬のように下半身をつきだす。
 先生もそのまま立ち上がり、中腰の形で腰を振りだす。
「はあ……ッ! あッ……! はあぁッ!」
 これでとりあえず体重で潰されることはなくなった。俺は少しだけ安堵し、呼吸を整える。
 だが、
「ああッ! 厚史くん……ッ! 厚史くぅんッ!」
 先生はさらに強く腰を打ちつけてくる。腹這いという無理な姿勢が解消され、今は自由に腰が動かせる。その勢いは先程よりさらに強く、ストロークも長い。
 ズボオオォォッ……。
 長大なペニスが引き抜かれると、臓腑までが一緒に引きずり出されるような錯覚までする。……そして、
 ブジュウゥッ!
 打ち込まれる重い衝撃。一瞬、意識が飛ぶ。魂までが飛び散りそうな痛みが、脳を揺らす。
 それが、何回も、何回も……。
 すでに2回達している先生だが、性衝動に突き動かされた腰は延々と止まらない。乱暴にあらゆる角度から突き入れられるペニスが、俺の小さな体に連波となって襲いかかる。
「あぐぅッ! う……、うぐぃ……」
 体から、力が抜ける。せっかく掴んだ窓の縁も、プルプルする指先では体勢を保てないだろう。膝がカクカクと笑い始め、頭はだらしなく下を向く。
(ああぁ……、死ぬ……。死んじゃう……ッ!)
 全身を小刻みに震わせながら、俺はそんなことを思う。生命の危機さえ感じるほど、先生の攻撃には手心がない。もう、俺には泣き喚くことしかできない。
「あ、厚史くん……ッ! 厚史くんッ!」
 先生が俺の名を叫んでいる。その言葉だけが救いだ。先生に想われていると思うだけで、俺の心は癒され、痛みが和らぐ。
「あッ! イくッ! またイく……ッ! 出しちゃううぅッ!!」
 ビュルウウゥッ! ドビュルウウゥッ! ビュルッ! ビュッ! ビュクンッ! ビュッ! ビュウウゥッ!
 3度目の射精だ。お腹の中がドロドロになっていく。熱が下腹部に溜まり、体の芯まで溶かしていく。
「あ……熱いぃ……」
 脳が茹だる。もう、意識も定かではない。……狂う。俺は発狂する。
 何もかもが限界だ、イきたい、イきたい……ッ!
 溶鉱炉の様な直腸、ヌルヌルになった腸壁を、強大な性器がなぶる。カリ首が鋭敏になった前立腺を撫で上げ、掻きむしる。
「あッ、あッ、あッ……! あぐッ! うッ! うぐううぅッ!」
 ついに俺のペニスからも先走りが漏れ始める。揺れまくる腰に合わせ雫が飛び散り、床に点々と落ちていく。
 体の奥をガンガンとこづかれていると、心のどこかが開いていくように感じられる。それは目の前にある窓のようなイメージで、やはり隙間からは綺麗な光がこぼれている感じがする。
 このまま……お尻だけでイけそう……ッ!
「せ、センセぇ……」
「厚史……くん……」
「お願い……、もっと……。名前……呼んでぇッ! そして……、好きって……言ってえぇッ!」
「あ、厚史くんッ! ……好きッ! 好きいぃッ!」
 心臓が胸の中で飛び跳ねる。こんな単純な一言で、俺は恐ろしいまでの快感に捕らわれる。
 お尻は、まだ痛くって、もの凄く熱いのに……。その全ての感覚が何十倍もの悦楽へと変換される。
「好き……ッ! 厚史くんが好きッ! 好きぃッ! 好きいぃッ!」
「ひッ……! ひやぁ……、あッ! あッ、あああぁッ!」
 不器用に、ただ乱暴に振られるだけの腰。ただそれだけのコトなのに、俺はデタラメに気持ちいい。この人に愛されていると思うだけで、本当に気持ちいい……ッ!
「あ……イくよぉ……ッ! 俺も……イきそう……。イきそおぉ……ッ!」
「うん……ッ! 僕も……、またあぁッ! ダメえぇッ! もう止まらないぃッ!」
 ジョボオォッ! ズッ! ズウゥッ! ズグッ! ズッ! ズッ! ズブウウゥッ!
 中に穿たれた精液が、あぶくになって結合部で爆ぜる。床にしたたる体液が夕日を反射しキラキラと光る。
 狭い児童会室。仮にも教師と教え子の二人が、獣のような劣情で互いを貪る。
 響くのは、歌うような俺の悲鳴と、先生のだらしない愛の咆吼だ。
 そして、バチンと俺の頭の中の何かが千切れる。それは待ち望んでいた感覚、……絶頂の命綱だった。
「ひやあああぁッ! あッ! ……あああ、あ、あ、あ、あッ!」
「厚史くん……ッ! あ、愛して……ぇ! 愛してるのおぉッ!」
 ブルッと、下腹部から這い上がってくる大波。……俺の心が流される。煮詰められた白濁液の上昇を、確かに感じる。
「あッ! あああ……ッ!」
「好きぃッ! 好きいぃッ!」
 そして、俺は達してしまう。自我を失い、意識が真っ白になる。目の前に何があるのかさえ分からない。俺は絶叫しながら、高みへと落下する。
「あ……、ひあああああぁぁぁッ!!」
「あ、あつ……、厚史くうぅぅんッ!!」
 ビュルルウウゥッ! ドビュルウゥッ! ビュルウゥッ! ビュウウゥッ! ビュウウゥッ! ビュッ! ビュクンッ! ビュウゥッ!
 ドビュルウゥッ! ビュルッ! ビュッ! ビュウウゥッ! ビュクンッ! ビュクッ! ビュッ! ブビュウゥゥッ!
 俺たちは、一緒になって射精した。
 前立腺への刺激のみで達した快感は、いつもの絶頂よりさらに何倍もすごかった。精子は途切れることのない一本の半固体として吐き出され、壁にビシャンとぶち当たった。
 同時に先生も極点に至った。四たび出された白濁は、俺の内腑を全て煮崩れさせそうなほどの熱量だった。
「あ……、あ……」
 ガクガクと、全身が悪い病気のように震える。定まらぬ意識に、戻らぬ理性。俺はもう、このまま死んだって構わないと思った。
 ひとしきりの硬直の後、俺の体はズルズルと壁にもたれながら崩れていく。指だけ窓枠にひっかけたまま、膝が落ちる。
 そのまま俺は静かに床に体を横たえる。ふがいなく四肢を曲げて、目の焦点も定まらぬまま……。
 ゴボ……ッ。
 開ききった尻穴から、吐き出された精子があふれ出る。その量は尋常ではなく、まるで尻からも射精しているかのようだ。
 俺は体中の穴から体液を噴出しつつ、止まらない痙攣を甘受する。



「……嫌われたくなかったから。絶対に厚史くんだけには……嫌われたく無かったからぁ」
 それが、律儀に輪ゴムを指につけていた理由らしい。あそこまで我を失っていながら、約束だけはきっちり守った先生に、
俺は感心しながらも、やはりこの性格には不安にもなる。
(まさかこの人、俺は死ねっていったら、本当に死んじゃうんじゃないだろうか)
 そう思うと、ちょっと怖い。
「まったく、バカなんだから」
「ごめんなさい……」
 そこで謝ってしまうところもバカなんだと思う。まったく、この人は……。
 俺はフラフラと立ち上がる。まださっきの余韻が残っていて、膝が安定しないけど、どうにか頑張る。
 そして、ズボンも上げぬまま、先生の前に立つ。
「ねえ、先生……」
 これはいつものお約束。先生にも意味が通じたようで、彼は膝立ちの体勢をとる。
 こうして並ぶと、身長差は俺の方が少しだけ高い形になる。若干目線の下、先生の可愛い微笑みが見える。
 ……まず、先生が目を閉じる。俺はその頭を優しく抱き、唇と近づける。
 キスをする。
 もう、日は落ちかけで、鈍い黄昏の光が俺達の裸身を児童会室に浮かび上がらせる。
 音はしない、誰もいない。
 柔らかい唇にただ触れるだけのキスが、時間さえも止めてしまう。


 ――先生、先生。
 あなたは信じられないくらい、愚図で、のろまで、泣き虫です。
 いくら虐めたって、生徒を叱ることもできないような……。最低の大人です。
 あげくに、ちょっと迫っただけで、俺を受け入れてしまうなんて。……ホント、教師失格ですよね。
 あぁ、信じられないくらい、可愛い先生。
 ……俺もあなたが好きです。とっても、とっても大好きです。
 もうあなた無しでは生きていけない。そのくらい好きです。
 俺はあなたのご主人様でありながら、おそらく同時に奴隷なんです。

 俺はあなたに会ってから、欲しいものを全て手に入れたような気さえしているんですよ、先生。
 ……それでもね、
 あなたの高い身長に、ほんの少しだけ憧れてしまうのは、やっぱり贅沢でしょうか?

(了)

[投下 : 2chエロパロ板『ショタ・少年総合スレッド』 2004年07月16日(133〜151)]

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