Twinkle Million Rendezvous




僕と君の関係はとても微妙で。 恋人でもなく、 友達以上に大事で、 かつ親友とはいえないような、 でも側にいないと不安になるような、 そんな曖昧で微妙な距離。 僕はそれに気がつかなかったんだ。 それはあまりに当たり前のものだったから。 「何処に行くの?」 振り返った君は僅かに困ったような顔をして。 「僕はここにいちゃいけないから……」 「どうして?」 「ルックなら、わかってくれるよね…?」 そう、理由なんか聞かなくたってわかってた。 戦争中に誰よりも側にいたのは僕なんだから。 「どうして?葛葉は……」 君は必要とされているんだよ? 「大丈夫、だよ。みんな強いから」 君だって十分…… 「葛葉がいなくなったらみんな心配するんじゃない?」 そう、僕だって。 「大丈夫だよ……ばいばい」 この時、 何故君を腕の中に閉じ込めておかなかったんだろう? 何処にも行かないでって、 君を必要としているのは僕だって、 何故言えなかったんだろう? だからこそもう1度きちんとその時は言いたかったのに。 「………葛葉?」 いるはずがない、いやいて欲しくないと言う方が正しい、 潜入した街の僕らが敵と見なしているその人々の中。 見慣れない服を着ていても彼だとわかるその後姿。 振り返って驚いた彼の瞳は揺れていた。 「……ルック…?」 白と青を基調とした何処の人間なのか一目でわかる服。 僕は視界の端で幼馴染に会って呆然としている軍主以上に驚いていたかもしれない。 「葛葉……どうしてここに…?」 「…………それは、あれから、ハイランドに行ったから……」 何て事だろう? 3年振りにやっと会えたと思ったら、 君は僕の敵になってしまったんだね。 「葛葉……君は……」 「くーちゃん!」 呼ばれた声に振り返った君。 その声の主に満面の笑顔で答えていて。 僕は言いかけた言葉を飲み込んだ。 「なあに?ってルック…?」 ほんの数秒の事だったかもしれない。 僕は彼が向き直る前に姿を消した。 これほど後悔した事はない。 手を伸ばせば届く距離に君はいたのに、 僕は伸ばせなかった。 君が余りにも幸せそうで直視する事が出来なかったから。 何故もっと早く気づかなかったんだろう? あんなに近くにいたのに何故僕は気づかなかったんだろう? 今更動き出した自分の気持ちが痛い。 君には届かないこの気持ちが酷く痛い。 僕は自分自身を酷く憎みながら、 今君の隣にいるあいつに酷く嫉妬しているんだ。 でももう何もかも遅い。 それから1年後に再会した君。 僕は最後まで君に僕の気持ちを言わないまま、 君が眠るのを見つめているだけだった。 君が遺した最愛のあいつの名前を耳の奥に刻み込んで。

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