月の涙
前から聞こうと思っていた
”私ノコト好キ?”って・・・
でも聞けなかったのは・・・怖かったから
否定されるのが、無言でながされるのが・・・
私、いつの間にか臆病になってたんダネ
二人の愛に・・・
”ネェ、好キダッテイッテ・・・”
もう私たちは終わりなんだね
出会わなければ良かったね、私たち・・・
そうすれば・・・
二人とも傷つくこともなかった
愛し合わなければ・・・
こんなに心が痛むことも・・・
”ゴメン・・・”
貴方はそれだけしか言わない
最後まで本当の気持ちは見せてくれないんだね
”イイヨ。モウ、苦シマナクテイイカラ”
私が皮肉を言っても、貴方は一言しか言葉はくれないだろう?
”・・・ゴメン”
無表情で・・・
窓の外の月を眺めながら・・・
”俺タチ・・・出会ワナケレバ、良カッタネ・・・”
貴方もそう思ってたんだね
今初めて心が通じ合えたね・・・
私の目からこぼれ落ちた涙
貴方と出会ってから、初めて芽生えた感情が・・・
涙だなんて・・・
”モウ、疲レタヨ・・・モウ、休モウ”
貴方とはもう居られない
”・・・俺ガソンナニ追イツメタノ?”
無言で頷く
”俺がソンナニ苦シメタノ?”
音もなく頷く
”俺ノコトガ・・嫌イ?”
かぶりを振る
そんなわけ、ないから・・・
”好キ。怖イクライ好キ・・・。ダカラ・・・憎イ。壊シタイクライ・・・”
涙が止めどなく流れる
”ソンナ自分ガ怖イ。ダカラ・・・”
だから・・・貴方と一緒にいられない
貴方の手が優しく俺を包み込む。
・・・その暖かさが怖い。
これ以上、近づきすぎると・・・
私・・・貴方のことを・・・
”モウ、ダメ・・・。ヤ・メテ・・・・”
必死に貴方を拒む。
・・・自分が怖い。
貴方をこんなにも愛している自分が・・・
・・・コワイ・・・・・・・
”ジャア、イッショニ・・・死ノウ。”
思いがけない言葉・・・
私は貴方の顔を見た。
こんな時にまで貴方は無表情で・・・
でも、何処か優しげで・・・
嬉しい・・・
貴方からソンナ言葉が聞けるなんて
”ウン・・・”
私は頷いた
無意識のうちに?
・・・いやそれが本望だったから
そして私は貴方の顔をなぞって、ゆっくり・・・
貴方に口づけた・・・・
その甘い感覚を貪るように・・・
今日は紅い雨が降る
漆黒の夜に紛れて・・・
月が涙を流す
冷たいアスファルトに降り注ぐ・・・
紅い・・・血の涙
+End+
なんだこれ!なんだこれは?!
スミマセン。死にネタです(汗
あぁ・・・なんか申しわけなさすぎて泣けてきた・・・
本当にスミマセン。
2003.01.01 sizumi zero
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