TADSの紹介

TADSとは

TADSはText Adventure Development Systemのことで、Michael J. Roberts氏によって作られた、テキストアドベンチャーを作るためのCに近い完結した言語であり製作環境です。元来、High Energy Softwareのシェアウェアでしたが、1996年半ばにフリーウェアになりました。Roberts氏は趣味としてサポートを継続する意思を表明し、ソースコードの公開まで行いました。目的を同じくするシステムは他にもたくさんありますが、TADSはHugoInformとともにビッグ3の一角を占めているそうです。対応しているプラットホームも多く、Macintosh、UNIX、Amiga、Atari、Acorn、OS/2、DOS、Windowsなどで利用できます。

日本語の使用について

三つほどあるMacintosh用コンパイラ/インタプリタの一つMacintosh TADS 2.4で試した限り、ソースコード中に日本語で書いたメッセージはコンパイルしてゲームにした後も日本語フォントを選ぶことにより正常に表示されました。プレーヤーが使えるコマンド/オブジェクトの定義を日本語化しても問題ないか未知ですが(コマンドラインに日本語を入力できなかったのでたぶんだめでしょう)、たとえば、プレーヤーに手紙を取ってもらいたい場面で「take tegami」と入力してもらう仕組でかまわなければ、定義ファイルを変更しないまま日本語のゲームが作れると思われます。ただし、日本語を使った場合、そのゲームが通用するプラットフォームの範囲は日本文字コードの共通性に依存することになると推測します。そのプラットフォームに表示フォント選択機能を備えたインタプリタが存在することも条件になるでしょう。

現在正式なベータバージョンの発表に向けて改良が進められているTADS3はユニコードを採用しています。(2003.7.2)

マルチメディアへの対応について

HTML TADSを使えば画像と音声を織り混ぜたアドベンチャーを作れるようです。

情報求む

数多く存在するTADSインタプリタ、コンパイラの実態について体験者の方の報告をお待ちしております。

同じMacintosh用でもインタプリタの種類によって、ゲーム中のメッセージがウインドウの幅で自動改行されたりされなかったりします。日本語でメッセージを書いたソースをコンパイルできるかどうかという根本的な問題から各インタプリタの細かい機能の違いまで比較表を作りたいと思っています。

ソースコードはこんな感じ

/* C言語みたいな注釈 */
#include <adv.t>   /* アドベンチャーゲーム用基本定義ファイルの読み込み */
#include <std.t>   /* 標準関数ファイルの読み込み */

startroom: room              /* startroom はゲーム開始時の部屋*/
   sdesc = "ブラビ屋敷の外"              /* 部屋の短い説明 */
   ldesc = "あなたは森を抜けてとうとうブラビ屋敷の前に出た。
            南には高い塀がある。北には今抜けてきたばかりの森
            が広がっている。

日はすでに沈み、闇が急速に濃くなってきた。"  /* 部屋の長い説明 */

   south = hei                 /* "hei"という部屋が南にある */
;

hei: room
   sdesc = "塀"
   ldesc = "塀の高さは3メートル近くありそうだ。おまけにてっぺんに
            は有刺鉄線のぐるぐる巻が設置されている。"
   north = startroom
;
これだけでもコンパイルしてゲームファイルにすることができます(二つの場面を行ったり来たりするだけですが)。
実際にコンパイルした後、HyperTADSで実行した画面


TADSリンク集

the TADS Page
TADSの総本山みたいなサイト。ここから各OS用TADSのサイトに行けます。
TADS公式サイト
TADSの作者ロバーツさんが自ら手がける最前線サイト。

Macintosh

HyperTADS home page
HyperTADSはHTMLを採用することによりマルチメディアに対応したゲームを遊ぶためのインタプリタ(for Mac)です。
◆実行ファイル
tads240_macos.sit | USミラー
純粋なテキストアドベンチャーゲームを製作したい人はこれを入手してください。インタプリタ、デバッガ、コンパイラ等が含まれています。

HyperTADS
マルチメディアTADSゲームも遊びたい人はこれを。(従来のゲームも実行可能)

MaxTADS-115.hqx | USミラー
MaxTADSはスタイル(太字)付フォントが使えるインタプリタです。TADS 2.5.1に対応しています。要System7以降。Andrew Plotkin作。

UNIX

TADS 2.5.1 for Linux | USミラー
TADS 2.5.1 for FreeBSD | USミラー
※アーカイブサイトには他のUNIX用ファイル多数あり。

Windows

◆Windows95/98/NT用ファイル
HTML TADS author's kit, a graphical TADS 2.5.5 executable for Win95/98 and NT
製作者になりたい人はこれをどうぞ。
HTML TADS player kit, a graphical TADS 2.5.5 executable for Win95/98 and NT
※このパッケージはインタプリタだけで製作環境は含まれていません。
Plugh!
 将来性豊かなビジュアル開発環境(今は実用性が低い)。(2004.1.29)

インタラクティブ・フィクション全般

http://www.ifarchive.org/index.html
TADSのみならずインタラクティブ・フィクション全体のアーカイブです。
about.com-Text Adventure Languages
私はここの歯切れのいい解説を読んでTADSに決めたのですが、知らないうちになくなっていました。しかし、
現在はガイドだったStephen GranadeさんのサイトBrass Lantern読めますhistory.htmlにはAbout.comとの出会いと別れが簡潔に綴られていますが、ちょっとした業界裏話になっていてテキストアドベンチャーに興味のない人にも面白いと思います。
Cloak of Darkness - getting started in IF
同一のゲーム内容を各IF用言語で記述したソースコードを見ることができる貴重なサイトです。
WWWのZORK
Zork Online
テキストアドベンチャーの世界でRPGにおけるWizardryに相当するのがおそらくZork。そのZorkをオンラインで体験できます。
インフォコム専科?
テキストアドベンチャーの歴史、日本での受容のされ方などを豊富な資料を提示しながら綴った一大読み物です。

ニューズ・グループ

rec.arts.int-fiction
rec.games.int-fiction
前者はインタラクティブ・フィクション製作者の立場、後者は同プレーヤーの立場から話し合う場所のようです。

関連書籍

Twisty Little Passages: An Approach to Interactive Fiction著者のサイト



TADS製作者用手引き

TADS Author's Manual 2.0/2.5.5 HTML版の日本語訳。
2001.5.29追加




TADSノート

個人的なノート:TADSについて得た知識、アイデアのメモ 2003.5.4 追記

このページの主な歴史

2001.05.29手引き2.5.5の第3章公開
2001.05.28手引き2.5.5の第2章公開
2001.05.23手引き2.5.5の著作権・使用許可文書公開
2001.05.17手引き2.5.5の第1章公開
2001.05.15手引き2.5.5の序文公開
2001.05.13手引き2.5.5の第9章公開
2001.04.29手引き2.0の第4章公開
2001.02.05手引き2.0の第3章公開
2001.01.19手引き2.0の第2章公開
2001.01.11手引き2.0の第1章公開
2001.01.10TADSノートにサンプルコードのコピー&ペーストに関する注意を追記.
ホームページに日本語の使用についての意見とソースコードの例を追記.
2001.01.03手引きの序文公開
2000.12.2Xホームページ公開





ロビー執務室


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