マリファナは今日も溜息だった

その煙の溜息が 猫になって
自衛隊の漫ろ歩き 浴衣の着流し
水呑み鳥は湿度計で フェルト張りのフラスコ湿る
けだるさに耐え切れず 狂おしいと呟いたら けぶる猫の毛逆立った
マリファナは マリファナは 猫の溜息だった
マリファナは マリファナは 季節に代わる

あの煙の涙目を拭い取って
聖歌隊のたむろ歩き 地べたの吐露を縫って
湿度計は温度計で ケルトばりの冷気溜めて
けだるさに耐え切れず 悩ましいと囁いても けぶる猫色めくばかり
マリファナは マリファナは 明日も漂うだろう
マリファナは マリファナは そして消え逝くだろう

靴音も シルエットも... 切なさまで半透明
悶熱苦(むさくる)しさが人を消して 人消えれば
煙も消える それはとても健やかなルール

マリファナは マリファナは 煙る溜息だった
マリファナは いつの日も 消えるためにあった



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