堀内悟日本語詩集

中国の衛星田と日本の警察

約50年前、中華人民共和国では、
毛沢東の号令の下、大増産運動が進行していた。

現実を無視した高い目標を押しつける党中央
これに応えるために地方幹部が編み出した魔術

それが「衛星田」である。

これは収穫高の統計の基礎とする
単位面積当たりの収穫量の測定を行う田んぼに
周囲の田から稲を移植して
収穫増を偽造するという手法であった。

地方幹部はいかさまによって水増しした数字に
その地方の耕作面積をかけ合わせ、中央に報告した。

中央は収穫増を毛主席の指導の正しさの証拠だとして造神運動の一助とした。

農村では収穫増を理由に上納米が増やされたため食料不足に陥り
餓死者が続出したが幹部は中央に報告しなかった。
毛沢東の路線の無謬性を守るためであった。

翻って21世紀初頭の日本
警察は事件が起こっても被害届を出さないように被害者を言いくるめているのではないか。
検挙率を上げるために分母を少なくする向きがなくはないか。

もしそうならこれは事件の間引きであり、「逆衛星田」といえるものだろう。

刑法犯の認知件数は2007年まで5年連続で減少しているというが、
この統計は信頼すべきものだろうか。

国家、体制、時代が違えども組織が根源的に抱える病理は
変わることがないのではなかろうか。


(2009.1.14水)(2010.12.30木 一部改訂)

Sasu & Kiru

Sasu sasu sasu
Hokosha o sasu
"Chiryo kikai no teikyo da, gorua"

Kiru kiru kiru
Rodosha o kiru
"Tenshoku kikai no teikyo da, guhihi"

Sasuka sasareruka
Yaruka yarareruka

Nihonjin no nozomi dori ni natte kita

(2009.3.6 sakusei)


ガクガクブルブル

プロがブルを殺すだろう
ブルがプロを殺したから

誰もがガクガク震えるだろう
ブルブルおののき刃物をとぐだろう

殺せといわれりゃ殺すしかない
ブルにいわれりゃしかたない

プロとプロの殺し合い
仕掛けられたいかさま試合

プロがブルを殺すだろう
ブルがプロに殺させたから

ガクガクブルブル
寒くて熱い

ガクガクブルブル
夜の虹

ラジコンヘリも飛ぶだろう

(2009.6.2 火曜日)



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