大河の大海嘯
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  沖田 総司 永倉 新八 斎藤 一 武田 観柳斎 井上 源三郎 藤堂 平助 原田 左之助
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沖田 総司  やんちゃ坊主な総司ですね。悟りきったのより、年齢相応で良いです。労咳発症がいつになるのか、それが気になって仕方がありません(苦笑) “肺結核”ではなかった説もあるらしいですし、大河ではどう描くのでしょうか?
 藤原▲也氏がまだ可愛らしい声の頃、「目と目の間が離れた子だなぁ」と思った覚えがあります。所謂、ヒラメ顔。ひょっとして、これが配役の一因なのかな?

 よく言えば純粋、悪く言えば単純っていうイメージがあります。頭が悪いっていうんじゃなくて(苦笑)、近藤さんに従うと決めているから、思想的なことは深く考えないようにしているって感じ。だから彼には謀反気がないの。佐幕とか尊皇とかじゃなくて、“近藤さんに従う”っていう単純明快な行動理念でもって動いていたんじゃないかなぁ。考えることは人に任せちゃうっていう単純さじゃなくて、彼の立場としてね。隊士のあるべき姿の手本であらねばならなかったのかなぁと思うんです。

 子供たちとよく遊んでいたって言う証言がある訳ですが、「子供の相手をしてやっていた」のか「子供と一緒に遊んでいた」のかっていうと、どうしても後者のイメージが(苦笑) 総司って剣の天才というイメージはあっても、それが人斬りっていうイメージには直ぐには結びつかないんです。どっちかっていうと、子供の残虐性の方を結び付けやすいんですよね。だから私には「返り血を浴びない方法を考えました!」なんて台詞がしっくりくるんです。
 「幼い頃から試衛館に内弟子として入って、下働きとしてこき使われていた」と言うのが本当だとしたら、おそらくは似たような年の子供とはあまり遊んでいないと思うんですよ。奉公にでも出ていればどこかに似たような子供がいたでしょうけど、試衛館は大人ばっかりでしょう?だから子供の遊びをあまりしていないんじゃないかと。で、相応の年齢の時に遊んでいないから、大きくなってからではあるけれど“子供と一緒に遊んでいた”んじゃないかと。純粋にね、“遊ぶ”ってことが愉しかったんじゃないかなぁと思うんですよね。

 現代の話、しかも良く話題になる内容で恐縮ですが…虫を殺したりする遊びって道徳的には許されることではないけれど、その一方で成長の通過儀礼的な面があったりするじゃないですか。これによって生き物が「電池で動いている」わけではないことを理解して「むやみに殺してはならない」っていうことを学習する面があると思うんです。殺してしまうと、二度と生き返らないんだよっていう理の勉強ね。リセットすりゃ生き返るゲームじゃ、それは学習できないでしょ?もしかして、総司もこういう面が不足していたんじゃないかと。子供の頃にあまり遊んでいないと仮定して、ですけどね。
 彼が殺人凶だったんじゃ?と思っているわけではないんです。でも、“死”というものを理解しきれていないんじゃないかと
(私も理解しているわけではありませんが)。だから強かったんじゃないかなぁと思うんですよね。昨今と違って“死”そのものは周囲に存在したと思いますから、話題に取り上げられる犯罪者ほど“生命”を軽んじて受け止めていたとも思えませんけどね。でも、どこか他人事だったんじゃないかなぁと思っちゃうんです。浪士を殺した理由を聞かれて、皆が「殺さなきゃ自分が殺されてた」って答える時に、彼は「自分の仕事だから」って答えそうな気がするんですよ。間違いじゃないんだけど、ちょっと他の人とは違ってたんじゃないかなぁと思うんです。
2004/03/03
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永倉 新八  カッコ良いね!袴が良く似合うv 体格良いですもんねぇ。普段と違う面が観られますね。他の人にはけっこう笑いを取るような場面が多いのに、彼には殆どありませんよね。いや、(近藤さんとの初対面時)あれで19歳ってのが既に“笑い”だと言えばそうなんですけど。
 第1話、副長に河原に配置するように言われて「承知!」と短く答えるトコ、カッコ良かったです。これからに期待大です。

 新八っつぁんをどんなイメージで捉えているかと言うと…確かに私にも、実年齢より老成したイメージがあるかも(笑) ミーハ−よりも、玄人受けする魅力の持ち主ではないでしょうか?
 この人自身にもクセはあったでしょうが、アクの強い新撰組幹部の中では正統派の武士ではなかったかと。建白書の件と良い、江戸での離隊の件と良い、両雄の碑建立の件と良い、律儀と言おうか四角四面と言おうか、武家を色濃く醸し出してる気がするんですよ。「こうあらねばならない」っていう枠を持ってた人じゃないかなぁ。だから、その枠と実環境とが一致しているうちは良いのでしょうが、一旦ズレてしまうと一緒に居られなくなってしまうんでしょう。そういう不器用さを持っているイメージがあります。でもね、その分だけ男気のある人だったと思う。「死んでも筋は通す」っていうような。もしかすると、近藤さん・土方さんたちが憧れていた武士像の具現だったかもしれないですねぇ。
2004/03/03
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斎藤 一  オダギリ◇ョー氏、良いですね〜。他の隊士とは違う、冷めたカンジが斎藤(笑) 生意気そーに登場しましたが、試衛館に逃げ込んだときの可愛らしいこと(笑) イメージは大型和犬!是非ともポチとお呼びしたい(笑)
 若々しいんだけど子供っぽさはない、その辺りが総司との違いかな?でもね、決して大人っていうわけじゃないんですよ。青臭い面が多分にあって、自分でもそれを判ってて悔しく思っているような。斎藤“オダギリ”組長は、私のイメージする斎藤像と良く似ています。私の中では土方さんに次ぐハマリ役。

 総司は近藤さんに絶対的に従うけど、斎藤は違うの。従うに値しなければ、いつでも去って行ってしまうような気質だと思う。だから、斎藤よりも優れている面を常に見せておかないと彼を手下には置けない…って、まるっきり犬じゃん(苦笑)
 でもね、そんな人じゃないと高台寺党に間者として潜り込んだり、近藤さん・土方さんに代わって新撰組を率いたりなんてことは出来なかったと思うのよ。“指示がなくても動ける”才能は“頭たり得る”ってことに繋がる訳で、そういう人に“謀反気”があったって不思議じゃないもの。そういう能力の持ち主である彼が京都以降、会津まで残っていたことは、新撰組にとって僥倖だったと思う。

 考え方に柔軟性があった人だろうなと思います。おそらく意志強固な頑固者だったと思うんですよ。でも、意固地の解らずやではない。物事の筋は通すけど、固執はしない。だからかなぁ、彼に“信念”っていう言葉は似合わない気がする。そんなことを言ったら鼻で笑われそう(苦笑) 過程よりも結果重視でね、だから結果を得るために様々な手を尽くそうとする人ではなかったか、と。晩年は“変わり者の偏屈爺”になっていそう。でも案外と孫にはメロメロだったりして(笑)
 土方さんに近い思考回路の持ち主なんじゃないかと思うんですよね。だとしたら、土方さんにとって使いやすい人材だったんじゃないかなぁ。

 色々と創り話をする上で、彼ほど使い勝手の良い人はいませんよねv なんたって「何も判らない」状態なんだも〜ん(笑)
2004/03/03
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武田 観柳斎  おべっか使いだったという話ですが、私はそういうヤツは大嫌いです。そんな訳で、どうしても武田さんに対しては良い感情がありません。だから、あまり彼については考えたことがなくて(苦笑)
 大顔で、ちょっと太っているイメージがあります。刀も殆ど握らないイメージ。だって肉体労働は嫌いそうな気がするんだもの(笑) 上の言うことには細々動いても、同輩以下には相手を動かさせるような人ではなかったかと。

 武田“八嶋”組長って「何か違う」と思う半面、「成程!」とも思えて、不思議な印象を受ける配役なんです。八嶋◆人さんって小さい顔してるし、痩せ型だし。でもこの方ならば、おべっか使いを巧く演じてくれるように思います。
 彼を見て、つい「へぇ〜」と言いたくなるのは私だけではないでしょう(笑)
2004/03/03
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井上 源三郎  源さんって、どうしていつも年寄り扱いなんだろう。近藤さんと5歳くらいしか変わらないはずなのに・・・ちょっとうろ覚えなんですが、島田さんとほぼ同い年じゃなかったですか?どう見たって島田“照英”監察と同い年っていうのは無理がありすぎるでしょ。いや、永倉“山口”組長の例もありますがね(苦笑)
 それでも!カッコいい源さんが観られるのが嬉しい!だって免許皆伝者だもん、弱いわけない!絶対に某文豪の所為ですよね、好々爺にされちゃうのって(,苦笑) そういう意味では、これまでの作品と比べて改善されたと言ってよいのかもしれませんね。随分年上であるにせよ、年寄りっていう程ではないし。
 普段はニコニコしていて目立たないタイプの人が、事ある時には豹変して滅法強いのって良いですよねv
2004/03/03
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藤堂 平助  あ、あれ?妙に頼りない平助ですね。あれで将来“魁先生”になれるのでしょうか?…って、彼には京都時代が全てなんだから、第1話の雰囲気が彼の最終形ってことですよねェ。こういう平助は見たことがなかったので、新鮮と言えば新鮮かも…いーや、駄目だ、腑に落ちない(嘆) どうして魁先生があんなにビクビクしてンのーッ!?
 「おどおどと気弱で、自信なさそうな平助」を、中村勘▼郎氏は上手く演じてますよね。「もうッ!シッカリしなよッ!」と背中を叩きたくなります(笑) つまり“三谷氏の平助”らしく演じているということで、彼自身は演技上手だということでしょう。
 そんな役ドコロの中で、(数少ない・苦笑)キリッっとした演技の時はうって変わってすごくカッコ良いと思う。流石に古典芸能の役者だなぁ。大概、大河ドラマって歌舞伎役者が一人は出てるでしょ?彼らを見る度に思うんですが、“見(魅)せ方”の完成度が他の俳優とは格段に違いますね。普段から叩き込まれるものの積み重ねなのでしょう。
 役者さんっていうのは“マネをする”のがとても上手い人たちなのだと思うの。例えば、剣豪を演じるとする。あれって役者本人が剣豪なわけじゃなくて、“剣豪のマネ”をしているわけじゃないですか。殺陣・所作指導の動きを写しているんですよね、ダンサーが振付師のフリを写すように。そうやって視聴者に“剣豪らしく見せている”わけですよね。真似るのが巧ければ巧い程、視聴者は役者が剣豪であると“錯覚”する…そういうことだと思う。でも、腰を据えた足運びとか、ふとした時の所作とか目線とか、付焼刃では絶対に“マネできない”部分ってあるのね。本当に身につけるしかない部分。案外そういった箇所って目立ったりするもの。大河は時代劇、経験の豊かな役者さんでも和装での所作に慣れていない方はそれなりにしかならない。一方、歌舞伎役者たちは適した伝統的な“魅せ方”を知っている…そういうトコロで歌舞伎役者の所作が光るんですよね〜。大河に歌舞伎役者を使う理由が解る気がする。人によっては台詞まわしが作りすぎなこともあるけど(笑)
 伊東さんが師匠っていうのは、今後の展開を解りやすくする為でしょうか?同門の連帯感っていうのは、現代では馴染みのない感覚ですから、この設定は巧いと思いました…それとも、設定じゃなくて史実?今回の大河って、創作部分も多いけど「知っているとニヤッとしちゃう」史実がけっこう盛り込まれてますからね〜、侮れん。
 総司と仲良しさんなんですね。勇さん・トシさんが年長組コンビで、総司・平助が年少組コンビ。年長組よりも微笑ましくって良いなv でも、これも後への布石なのでしょうね…。

 “正直者”とか“正義感”とかいう正のイメージがあります。別の言い方をすると“要領が悪い”かな?とにかく一生懸命でズルが出来ない人。損すると解っていても正しいと信じる方を選んでしまうタイプ。陰湿さの欠片もない、素直な熱血漢。義理に縛られる性格じゃないかなぁと思います。近藤さんと似たタイプと言えるのかな?近藤さんより若い分、青いと思いますけど。
2004/03/13
頁頭  沖田 総司 永倉 新八 斎藤 一 武田 観柳斎 井上 源三郎 藤堂 平助 原田 左之助  頁末
原田 左之助  美男の設定ではなく、馬賊の設定が採用された模様(笑) 私は馬賊説を信じてはいませんけども。
 山本太■氏は好きな役者さんです。コミカルな役も多いですよね。大河に限らず、原田さんもコミカルなキャラクターに設定されることが多いのは何故なんでしょう?土方さんと並ぶ美丈夫のはずだし、すぐに「斬れ、斬れ!」と叫ぶ鉄火な性格のはずなのに…そういう条件を満たして表現されていることって少ないように思います。その一方で切腹ネタはほとんどの作品で反映されてますけど。でも、彼が主役の話ってあまり見掛けませんね。私が知らないだけなのかな?小説の素材としてすごく魅力のある人だと思うんですけどねェ。一般的にはあまりメジャーな存在じゃないからなぁ…。大河では彼をしっかり描いて欲しいと思います。三谷氏に期待。あんまりオバカさんにはしないであげて(笑)
 だけど、なんであの髪型なんでしょう?そりゃ、美形説は採用されてないけどさ…破戒僧じゃないんだから(苦笑) 
 斬り合いの場面で軽口をたたいてたでしょ?ああいうトコロって「あ、左之さんだ」って思う。ハリウッド映画に出てくる米国兵士って、戦いの最中に冗談言ってたりするじゃないですか。ああいう感じかな。新撰組のG.I.ジョー(笑)

 私のイメージは、“男くさい美男”。土方さんがどこか中性的な“美形”であるのに対し、彼はあくまでも“美男”なの。愛嬌のある、鉄火で豪快な兄ちゃん。物事はシンプルに考える方で、性格的にも策略を巡らしたりするのは苦手なタイプではないかな。おべっかを言ったり出来ない…武田さんとは正反対の人かと。嘘をつくくらいなら口を噤んでしまいそう。陰口なんか絶対言わない。本人に向かって正々堂々と真正面から言う(笑) 竹を割ったような、いわゆる好男子だと思う。
 愛妻家だったと思うんです。明日はどうなるかわからない状況で妻帯するのって、一大決心だったと思うの。囲うのではなくて娶ったのは、幹部隊士中では彼だけですよね。伊東さんなんて、贔屓の女性が出来た頃に離縁までしてるらしいですからね
(嘘の手紙で呼び戻したからってことが理由らしいですけど…ホントか?)(苦笑)
 女性を囲った人たちが相手を軽んじていた、とまでは言わないけど、やっぱりこの違いは大きい。出会いが何であれ、少なくとも原田さんには「この人を妻にしたい!」っていう強い欲求があったと思うのね。おそらく恋女房だったんでしょう。実家が豪商だったとしても町人の出身なわけだし、原田さんの立場であれば妾にすることだって出来たはず
(寧ろ結婚する方が大変だったでしょうね、身分違いだから)。それをしなかったっていうのは、単なる“慰め”が欲しかっただけじゃないからでしょう?女性に対して、本当の意味で優しかった人だと思う。夫にするなら、トシさんよりも左之さんの方が良いのかも(笑)
2004/03/13
頁頭  沖田 総司 永倉 新八 斎藤 一 武田 観柳斎 井上 源三郎 藤堂 平助 原田 左之助  頁末

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