【オメガバース】セックス依存入りかけギル君と露様のテスト
自分の集中力は結構なものだと、イヴァンは思う。入金を確認して即座に落としたパソコンの、黒く塗りつぶされたスクリーンに映る自身の顔は少しだけ疲れていて、少しだけ呆れていて。それでも口元が笑ってしまうのは、暫くの間ギルベルトを構ってあげられるからだろう。
1週間?2週間?それ以上は流石に、深みに嵌ってしまいそうで怖いから。宥めすかして外食でも、しにいこうとは思うけれど。
「ギル君、優勝したよ」
声をかければ机の下。パソコンデスクの下に潜り込み、いつの間にかイヴァンのペニスを取り出して亀頭をしゃぶるギルベルトが顔を上げた。
頬は上気しとろんと溶けてしまいそうな目、口の周りが唾液でベタベタだ。目が覚めた時に手近にあったからかイヴァンのシャツを一枚着ただけのギルベルトが、ぺたりと床に座り込み、一心不乱に亀頭を舐めしゃぶっていたのだろう。それでも一応邪魔をしないためか、手はペニスを支えるだけ、もう片方は床についたまま。
亀頭の表面を撫でていた舌が離れ、唾液がつっと糸を引く。それを唇で受け止めて、ちゅうと吸い込んで。
「準備しておいた」
ニィと笑うギルベルトの目は、ずっと溶けたまま。
ここ暫くイヴァンは、凛とした光を宿すギルベルトの目を見ていない。特に困るとも、思わないけれど。
「イヴァン、イヴァン、いっぱい濡れてる、俺濡れちゃったから、いれて」
脇に手を差し込んで持ち上げても、いやいやをするように体を捩って自分で立ったギルベルトが、くるりと背を向けた。背を向けて、尻を突き出してきた。
確かに濡れている。てかてかと濡れて、呼吸をするたび収縮するアナルが目前に晒されている。ギルベルトが自らの手で尻を開き、アナルを見せ付けているから。
「な、イヴァン、子供つくろ、俺早く孕みたい、いっぱい濡れてるから、いいだろ、なぁ」
ゆるりと揺れる腰は、嘘つき。
ギルベルトは今少しだけ、いけない子。今は発情期じゃないから、普通に濡れる事はまずないくせに。
それもまた、イヴァンの困る事ではないけれど。
「濡れてるの、これ」
つぷりと、目の前のアナルに人差し指を差し込んでいく。ぶるりと震えた尻、んんと鼻にかかった声も気にせずに、つぷつぷと押し込んで根元まで。入れてぐるりと向きを変えれば、アナルがぎゅうと絞まった。昼夜を問わず抱いているというのに、ギルベルトのアナルはきっちり口を閉じるいい子だ、だからいけない子。
「ちがッン…イヴァ、やだ、それじゃな、ぁ…精子、せいし」
今の時期、いくら中に出したとしても子供は出来ないのに。きゅうきゅう指を締め付けながら、出来もしない我侭を言う。
「ぁ、も、あきたか?俺とするの、嫌なのか?なぁ、イヴァンほしい、いや?」
少し焦らすとすぐに不安になって、ぐずぐずと鼻を鳴らしだす。そうなる前にイヴァンはいつも、ギルベルトを抱きしめる。立ち上がって後ろから抱きしめて、頬にキスをして安心させる。
「嫌なわけないじゃない。ひとりで遊んじゃってごめんね、寂しかったね」
米神に、耳の裏側に。ちゅっちゅっと唇を落として落ち着かせてから、望まれるままペニスをアナルに当て、ゆっくりと入れていく。そうするとギルベルトは、すぐに機嫌を直してひうと鳴いた。ひう、あう。
「んぁ、ぁぁあっ…はい、てきたぁ」
「うん、もう半分入っちゃった。温かいね」
さすりと腹を擦ると、後頭部がイヴァンの首にざりと擦りつけられる。ざりざり、きゅうきゅう。いけない子は随分と甘えん坊。顔を覗き込めば、ひどく満ち足りた顔でうっとりと目を閉じている。一番安心する瞬間なのかもしれない、今のギルベルトが一番安心する瞬間。
もしかしたら、体内に精子を吐き出されるよりもずっと。
「イヴァ、きもちぃ?っ、きもちいぃ、おれっ、ぬれて、あっぁ!」
不安になる事など、何もないのに。ギルベルトはいけない子、この頃少しセックスにしか価値を見出せない子。イヴァンは困らないけれど。
「気持ちいいよ。ギル君の中、温かくてぬるぬるしてて、ほら奥まで」
「ひゃっ…ん、あぅ、あ…ん、いわん、ん、んっ!やば、ぁ、きもちい、おれっ、んぁ、きもちぃっ!」
ガツガツと突き上げると、面白いほど跳ねる体。デスクについたイヴァンの手首を必死で掴み、腰だけで衝撃を受け止めるよう、背を仰け反らせて。より奥に当るように。沢山当るように。
「あ、あっあっ、ぅうっ!いわ、すご、いっちゃ、んんっ!」
ぅぅと呻いてアナルが絞まって、ギルベルトは快楽だけ。快楽だけ拾って、だから驚くほどすぐに達する。いけない子。けれどイヴァンは、少しいけなくなったギルベルトも可愛くて大好きだから、困らない。
「精子ほしい?いっぱい欲しい?」
聞けば狂ったように頷いて、達しながら精子精子とうわ言のように呟くギルベルトをたっぷり可愛がる。それ以上にすべき事など、今のイヴァンにはないのだから。
「ほし、ぁ、いっぱ、いっ!いわん、んぅ、つがい、だからぁ、いっぱ、ぁん、あ、あかちゃ、ふぁっ!!」
とりあえず。一人目が出来るまでは、ギルベルトが欲しがるだけ、沢山セックスできるよね。発情期じゃなくても、少しいけなくなっても。ギルベルトはイヴァンの可愛い番、何も困る事はない。
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