『どうせ愛してないくせに』
イヴァンが疲れて気落ちして、隅っこに蹲ってるとするだろ?そうすると俺様上機嫌だ、おもむろに構い倒す。頭をぐちゃぐちゃに撫でて、頬を撫でて、ぎゅっと抱きつく。邪険にされても知らねえ、俺様はなんせ上機嫌だからな!

今日もイヴァンは疲れて落ち込んで、ソファの上に転がってる。俺様は上機嫌でお土産に持ってきたシロクマのぬいぐるみを取り出して、ソファの前に座り込む。イヴァンは横目で見るけど動かない、相当打ちのめされてるようだ。なんて楽しいんだろうな!

イヴァンどうした、元気ないな!僕が話をきいてあげるよ! 我ながら、頭のてっぺんから出たような最高に突き抜けた裏声が出た。俺様の顔くらいあるシロクマをイヴァンの顔に近づけて、そんな声を出すもんだからイヴァンがすげえうざそうな顔。だよな!俺様もうざいと思う!

イヴァン元気出して!どんどん出して!イヴァン大好き! 俺様気にしない、どんどん突き抜ける。喉が速攻ヒリヒリしても気にしない。イヴァンがだるそうにシロクマと俺様を交互に見て、大きなため息をついた。そんな事この場限りで、どうせ愛してないくせに・・・そんな言葉を吐き出すように

本当にイヴァンは駄目だなぁ。「当然だろ?」言って、もっとシロクマを顔に近づけて。イヴァンヲアイシテルノハボクジャナイ!張り上げた声は掠れて、最後は言葉になってなかったかもな。でもいいんだ、イヴァンが一瞬呆けた後、俺様の頬に触れて少しだけ撫でたから

その後完全にソファに突っ伏して、だばだばと足をばたつかせたから。感じた〜!感じた〜!愛感じた〜!言いながら、恥ずかしそうにくふりと笑ったからそれでいいんだ。俺様の前で落ち込むなんて1000年早ぇんだよ!

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