ふたなり(エロ部分)





ぁ、ぁ、ぁ
いやいやと首を振って、シーツの上に白銀を散らしてはいるけれど。実際のところ、ギルベルトは女性器を舐められる事が嫌いではない。そのはず、聞いた事はないけれど。
睾丸の代わりに柔らかい襞を隠していたギルベルトは、それをイヴァンに知られ開かれてからというものの、セックスはとても女性的に思える。ペニスへの刺激より、ヴァギナへの刺激の方が感じるところとか。
「も、やぁ…ッあ、ひゃあぁっ!」
普段はきりっとしてるのにね
襞を押し広げ、全体に舌を這わせながら。くぷくぷと溢れ出る汁を啜りながら。内心ほくそ笑みながら唇をゆっくり離すと、唾液と愛液の混ざった糸がつっと引いた。見ていたのだろう、イヴァンの髪をかき混ぜていた手がふるりと震える。
「いっぱい感じたね、可愛い」
顔をあげ、物欲しそうな目をするギルベルトは気付かないふりをして。濡れた唇で乳首をしゃぶるとんぁと吐息を漏らすけれど、それでも何処か不満げで。
「いわ…ぁ、ん…ッむり、おれも、んぅ」
「あれ、先っぽくりくりされるの嫌いだっけ?」
また髪をかき混ぜられるものだから、指を抜くときまたぷちりと切れるだろう。そのくらいの痛み、たいした事はないけれど。 唇を離して、意地悪く聞いて。親指で乳首を押し潰すと、ぶるりと体が震える。
嫌いなわけがない、男性寄りだったギルベルトの体を、どれだけ時間をかけて慣らしていったか知れない。乳首だって、狭くて硬かったヴァギナだって。
「先っぽ、嫌いじゃ、んんっ!けど、せいしほし、きゅんきゅん、してぅ」
いまや女性器は簡単に濡れ、柔らかく蠢く。足を持ち上げ少し開くだけで、ぴんと反ったペニスの奥、くぱりと口を開け襞が開いた。
その奥の、通常よりも小さな子宮。一度射精しただけでいっぱいになるそこは、精子に漬け込まれるのがとても好き、らしい。 「まだきついよきっと」
少し渋りながら、それでも亀頭を当てたイヴァンにまた、白銀の髪がシーツに散った。
「だいじょぶ、おれいわんの、おぼえて、も…ッん!ふぁ、きたぁ!」
亀頭がめり込んだ瞬間、絡む襞が熱い。絡んでまた、くぽりと溢れた液に浸されて、奥に誘い込まれて。
狭くて、細かな痙攣を繰り返す膣壁にどろどろと溶かされそうだ。
「ッ!ッ!ぁ、イッた、おれ、ぁ、ぁ、あっ!いれた、だけっ…んぁ!コツコツ、ゃあッ!」
ゴリゴリと狭い膣内にペニスを押し込んで、子宮口に亀頭を押し付ける。途端ぎゅんと締まるそこが気持ちよくて、何度も押し付けるとギルベルトが悲鳴を上げた。
きつく閉じた目を彩る睫が、ふるふると震えている。高ぶった感情に流された涙が、目尻を伝っていた。そこに唇を押し当てて、当然のようにぎゅっと回された腕に引き寄せられ、熱い吐息に誘われるまま口づけを交わす。
ああなんて、なんて満ち足りたセックス。
ぐぽりぐぽり凄い音を鳴らして、愛液と先走りが混ざり合ったそれをギルベルトの尻に垂れ流しながら、とても即物的な性交をしている。
「んっ、んっ、ぅあ、ゃ…ッそこ、だめ、ふぇっ!ずんって、されたら、おれまたっ!きもちぃ、くてっ!ひあぁっ!」
ギルベルトのペニスがばちんと腹に当るほど突き上げた。途端またぎゅうと奥が締まり、亀頭をきつく締め上げる。ぶるぶると震える膣内が、まるで射精を促すように絡み付いてきた。
「ギル君、の!イき顔、可愛いから、僕もでそ」
またきつく目を閉じてから、ふっと開く瞬間がイヴァンは好きだ。とろんとして、とても甘そうで。
射精感が先ほどから止まない。最初はいつもあまり我慢しない事にしているから、それはいい。精子でひたひたにされたギルベルトは、とても可愛い生き物になるから。
「せいし、せいしくる?ぁ、いわんの、ぁっあ…ッ!ゃ!はげし、しきゅ、こわれぅっ!あっあっ!」
我慢しない。我慢しないで腰を振り、激しく突くとギルベルトの痙攣が治まらなくなって、顎が上がって。突き出した胸に舌を這わせると、頭をぎゅっと抱きしめられて。
「ひうぅっ!!んぁ、ぁ、きたぁ!」
ぞわりと膣内がざわついた。ざわついて、堪らず吐き出した精子をもっとと。もっと沢山と搾り取るように、蠢いて。達しながら、それでも強請る体がとてもいやらしい。嬌声は止まない。喉を鳴らして、熱いと呟きながら、それでも止まない。
ゴツゴツと何度か腰を打ち付けて、膣に誘われるまま全てを吐き出して。引き抜いたときには、ギルベルトの下半身はひどい事になっていた。





はひはひと息を弾ませるギルベルトを抱き上げ膝に乗せると、んぅと一度唾を飲み込み息を整えて。
それからギルベルトはふうわり笑う。
「いわん、いわんのだっこ」
笑いながら頬を擦り付けてくるものだから、またずんと下半身に鈍い重みがかかった気がして。多分気のせいではなくて、笑ってしまう。
先ほどまで散々喘いで精子が欲しいと、強請って縋ったギルベルトが。こんな可愛らしい反応をするのだから。
唾液で濡れた唇をなぞれば、当然のように指を食まれてしゃぶられて。
「大きな子供だねぇ」
言えば、少し睨まれるけれど。尻を擦ればまたとろんとした目で物欲しそうに、喉を鳴らすから怖くなんてない。
「お尻どろどろ。綺麗にしてあげるね」
言えば、ギルベルトは全てを察したようだ。んぅとまた、今度は頷いて。少し名残惜しげに膝から降りると、尻を高く上げながら目の前にあるペニスにしゃぶりつく。
精子と愛液に塗れたイヴァンのペニスに、たっぷりと唾液を絡めながら。それはお掃除フェラというには、快楽を優先させた舌使い。高く上げた尻に舌を這わせられても、けして顔を上げる事はない。
それでも。
「ひぅっ!だめだ、ぁ!かき回し、イッたばかりで、あっ!あふれちゃっ」
ゴリゴリと掻き出すように、膣内に指を突っ込み引き抜くと、背がしなる。気にせずどろどろの指をそのままアナルに突きたてると、また完全に立ち上がったペニスに頬を押し付けながら喘いだ。
柔らかいアナル。最初は女性器を使われる事を嫌がって、先に快楽を覚えてしまったそこ。今でも子宮に精子を注いだ後には、そちら側も可愛がる事がセットになっていて。
「おっき、も、おっきぃ、からぁ!けつ、ちょうだ、りょうほうほしぃ、ん!」
どんどん我侭になる。
ギルベルトのそんな我侭が、イヴァンは好きだ。上半身を引き上げて、乱暴に背を向かせ、後ろから羽交い絞めにするように。腰を掴み、アナルにペニスを当てても。掴んだ手に自分のそれを合わせ、尻を持ち上げる快楽に弱いギルベルトが好き。
どろどろにしたくなる。
「ひぃっん!おっき、の、おれこれ、すきぃ!!」
準備はされていたけれど、ほとんど解していないアナルに亀頭をめり込ませているのだから、痛みはあるはず。それなのに健気に広がるそこが、めりめりと押し広げられペニスを飲み込んでいく。やがて尻を持ち上げるように奥を突くと、ギルベルトの後頭部がイヴァンの肩に押し付けられた。
「もうイッちゃったの?いけない子、これからなのに」
お仕置きと首に噛み付いても、きっともうギルベルトは聞いていない。ぐっぐっと突き上げられるたび、ヴァギナから液を溢れさせ快感に身を震わせる。また膣に指を潜り込ませると、一気に粘着質な液が零れ落ちた。
両方欲しい、ギルベルトがいつも強請る行為。
「ひぁっ?!あっあんん!!ゃ、きたっ、りょうほ、いわん、きもちぃ、やば…んあぁッ!!」
イヴァンの手首に爪が食い込む。それくらい、指とペニス両方で犯され、比喩ではなく浮き始めた体がついていかなくなるから。
「とんじゃ、おかし、なるっ!ふぇ、いわんんぅ」
今度は頬を伝い始めた涙は、けれど同じように熱に浮かされたイヴァンの唇に受け止められる事はない。ここまでくるとイヴァンもギルベルトに当てられて、獣のようなセックスになってしまうから。
肩に噛み付き、首に噛み付き。まるでマーキングのように。
ギッギッとたわむベッドの上、上げられ落とされを繰り返すギルベルトの舌が戻らない。空気を求めてはくはくと口を動かすけれど、結局は嬌声にまた酸素を取られて息が苦しいから。
力が入らずぐらりとベッドに崩れ落ちれば、片足を上げられ両方の性器を晒されて。体制が変わった事で奥まで指を突っ込まれて、もうわけがわからなくなって。
「ヒッ!ゃあ、やだぁっ!いわ、いわんっ、いわんっ!めすイきすぅ、おれ、ぜんぶイッちゃ…ッ!く、あああぁぁっ!」
そんなの、最初からずっと雌イきしてたよ君
言う余裕は当然ないから。ぎちぎちと掴まれた手首も気にせず、液が飛び散るほど激しく指を突きたてながら。腰を振られて、苦痛になるほどの快楽になってしまっている。イヴァンはそれがわかっていたけれど。
狂ったように名前を呼び始めるギルベルトが可愛くて愛おしくて、そのせいでイヴァン自身理性を飛ばしてしまうから。気遣いなんて出来ない。
シーツをギチギチと握る手だけが癪で、上半身を落とせばまた当然のように抱きついてきて。涙と唾液でどろどろになったギルベルトの顔に、ひどく安心した。
「僕のギル君、お尻にも精子?また子宮がいい?」
セックスに酔っている。そう思えるから。
いつも聞いてしまうのは、まだ理性が欠片でも残るうちに、ギルベルトに選択をさせたいからだ。
男としてイきたいのか、女としてイきたいのか。
もう何回も、何回も問うている。
そのたびギルベルトは、ふうわり笑う。どんなに快楽にひたひたにされていても、まともな言葉すら話せなくなっていても。
「いわ、せいし、ん、あっ!ぁ、せいし、しきゅに、ぜんぶ!はらむも、おれいわんのっ、はらむ!」
母性、なのだろうか。実際の所、子供が出来るとは思えないけれど。
「いい子、いい子だよギル君、僕ので孕んで、ねっ」
達する寸前アナルから引き抜いて、一気に膣に埋め込んだペニスに押し広げられ、ギルベルトが声にならない悲鳴を上げた。完全に、意識が飛ぶくらい達したのだろう。引き千切られそうなほどきつく、きつく締まった膣にどうしようもなくて、また精子を吐き出す。子宮に向けて、何度も何度も。
「いい子、いい子」
上ずった声でそれだけを言って。すっと力の抜けたギルベルトの体を抱きしめて、最後の一滴まで。吐き出したイヴァンは、満足げにため息をついた。







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