作品名 作者名 カップリング
「暴走」 トマソン氏 シンジ×ナツミ・ケイ


 いつからだろうか? AVに飽き足らなくなったのは。
 いつからだったろうか? 夜毎に狂おしいまでの劣情に悩まされるようになったのは。

 城島シンジはこのところ悶々としていた。AVの画面を前に自慰に励んでいてすら、
空しさを感じるのだ。

 画面の中だけでは物足りない。
 女が欲しい。
 本物の女体を抱きたい。
 俺の男根を、思い切り銜え込ませたい。

 男なら時として感じるこの欲望が、シンジの中で異常なまでに肥大していた。
 AVの見すぎで飽きてきたこともあろうが、なにより女教師達、同級生達、それに
妹の友人達、従姉妹とその友人など、美人・美少女たちに囲まれながら、欲望を押さえ
てきた堤防がついに決壊した、ということだろう。
 やがて、彼の中のどす黒い欲望が、凶暴な計画となって具体的な形を取り始めた。




 一週間ほど前、妹のカナミが、この日友人達と旅行に行って不在になるという予定を
聞き、シンジはおぞましく劣情に満ちたプランの発動を決意した。
 そして二日前のあの日……卒業式が済んだ後、同級生の、いや同級生だった今岡ナツ
ミと木佐貫ケイから、約束を取り付けることに成功したのだ。

「はあ、式も終わった……これで本当に卒業だね」
「そうね……ちょっと寂しいわ」
 シンジとナツミとケイは教室の隅で立ち話をしていた。ケイはもう泣きはらした目を
している。ナツミも、瞳の下にかすかに涙の跡を残していた。
「ああ、そうだな……ところで今岡、木佐貫。高校を卒業したことだし、もう酒飲んで
もいいんだよな?」
「……厳密には未成年だから駄目だけどね。まあ見逃してもらえるだろうけど」
「それでさ、ウチに親が置いてったビンテージワインがあるんだ。流石に妹に飲ませる
わけには行かないし、味見に付き合ってもらえないかな〜、なんて」
「え? でも……男の子の家でお酒飲むなんて……」
 躊躇するケイにナツミが背中を押す。
「いいじゃないケイ。ビンテージワインってのが気になるし、味見くらい。あ、でも
シンジ君、酔っ払わせて変なことしちゃ、駄目よ?」
 悪戯っぽい目をしたナツミにすばりと言われ、シンジの心臓が跳ね上がった。が、
必死に動揺を抑え、平静を装う。
「ま、まさか、そんなことしないよ」
「あら、顔が赤くなったわよ。図星だった?」
「ち、違うって」
「……やっぱり、遠慮しようかな」
「アハハ、まあいいじゃないケイ。大丈夫よ、変なことしようとしたら、私がKOし
ちゃうから」

 そのとき三人の背中のほうから、これまた同級生の新井カズヤが声をかけた。
「おいおい何エロい話してんだよ? 3PでしかもSMプレイなんて」
「違うわぁっ!」
 当然のようにナツミの拳が炸裂し、カズヤはボロ雑巾となって床に転がった。毎度の
ようにセクハラ発言をしてナツミに制裁される彼だが、学習機能がないのではなく、
殴られるのを快感としているのだから改まるはずもない。
(……ううっ……快感……だがこれも今日でお終いか……)
 最後の幸せを噛み締めるような表情で床に転がるカズヤをよそに、何事も無かった
ように三人の話は続く。
「時間は……お酒飲むなら、夕方がいいよね。五時でどう?」
「うん、いいよ」
「じゃ、明後日ね」
「でも……うん、分かった」
 とうとうケイもうなずいた。
 友人宅にワインの味見に行く。たったそれだけのことが、地獄につながる道だったと
は、このときのナツミとケイには知る由もなかった。





 そして今日。約束通り、ナツミとケイは城島邸を訪れた。
 居間に通され、用意されていたワインのビンを手にとり、ナツミは溜息をつく。
「へえ、○×ワインの□△年もの……本当にいいワインよ、これ」
「なんでそんなこと知ってるのよ、ナツミ?」
 意外にもナツミは酒に興味があるらしい。シンジがキュポンと栓を抜くと、あたりに
馥郁たる香りが漂った。
「ああ〜、いい香り〜」
「おーい、何と比べてるんだ。普通のワインを飲んだこと、あるのか?」
 軽く突っ込みながら、シンジがトクトクとワインをグラスに注ぎ、三人はカチリと
グラスを合わせた。。
「ええっ、まさか。父さんが飲んでる時に匂いを嗅いだことがあるだけよ……へえ、
ちょっと酸味が強い……かな?」
「だから何と比べてるのよ……ん〜、でも喉越しが滑らかね〜…おいしい、かも……」
 赤い液体が、三人の喉を潤してゆく。

 何度かグラスが空になりナツミとケイの顔がほのかに赤くなってきたところで、シン
ジはお代わりを注ぎながら二人のグラスにこっそりと粉薬を忍ばせた。ちなみにこの薬
は、以前カナミがシンジに盛ろうとして、すんでのところで気がついて没収した睡眠薬
である。
 だが量はごく控えめだ。ほんの少しの間、意識を失ってくれればいい。自由を奪えば、
そのあとはどうにでもしてやる!
(気づかないでくれ……そのまま飲んでくれ……)
 シンジの祈りにも似た願望が天に通じたか、ナツミとケイは何も気づかず、濡れた唇
に睡眠薬入りのワインをちびちびと流し込んだ。
「んー……お酒なのに苦くない……」
「本当、いくらでも飲めちゃうね……でもそろそろ止めにしないと……」
 いくら美味いワインだからといって、飲みすぎて酔っ払ってはみっともない。そう
考えたケイが、ぽっと頬を上気させながら注意を喚起したが、もう手遅れだった。
 何食わぬ顔で、だが心臓を高鳴らせながら見守るシンジの前で、睡眠薬を盛られた
二人の体は、やがて崩れ落ちた。




(とうとう……手に入れたぞ……)
 カーペットに横たわる二人の美少女の体に嘗めるような視線を這い回らせ、シンジは
早くもその股間にこわばりを覚えた。
 夢にまで見た本物の女の体。それも飛び切りの美少女が二人、目の前に無防備に横た
わっている! これから、俺が欲望のままに穢してやるのだ!
 カラカラの喉を感じながら、シンジは安らかな寝息を立てている女の体を順に起こし、
二人の両手を後ろ手にタオルで縛り上げた。
 可憐な唇にハンカチを押し込み、手拭いで猿轡を噛ませる。
 ついでカーペットにバスタオルを敷いた上に二人を仰向けに寝かせると、ソファの脚
にナツミの右の足首を、ソファのもう一方の脚にケイの左足首を縛りつけ、最後にナツ
ミの左足首とケイの右足首を、これもタオルで結びつけてしまった。
 これで、二人が同時に脚を閉じ合わせることは出来ない。今は二人とも半開きだが、
一人が脚を閉じれば、もう一人は大きく両脚を割られてしまうのだ。

 シンジはソファに浅く腰掛けて二人の下半身を見上げる位置を占めると、胸の鼓動が
高鳴るのを感じつつ、右手にケイの紺のロングスカート、左手にナツミのデニムの膝丈
のスカートの裾をつまみ、ゆっくりとめくり上げていった。
 ともにナチュラルカラーのパンストを通して、二人の太腿が次第に面積を広げてゆく。
 ナツミの太腿は、健康的な肌色でムッチリと引き締まっていて──触れれば、しなや
かな弾力を返してくるに違いなかった。
 一方のケイの太腿はナツミのそれに比べればいくらか細く、か弱げで、静脈さえ透け
て見えるほどに真っ白だった。パンスト越しにすら、しっとりと吸い付くような肌を
思わせる。
 シンジはギラついた視線を二人の太腿に這い回らせつつ、なおもスカートをゆっくり
とずり上げていった。

 そのとき、少女達がかすかに身じろぎした。
「ん……」
「む……」
 苦しげな息が猿轡を噛まされた口から漏れる。
(おっと)
 二人が目を開く直前、シンジは二人に用意しておいたアイマスクをかぶせ、視力をも
奪ってしまった。

 ナツミの意識はぼんやりと闇から浮かび上がった。だが、目を開いたつもりなのだが、
何も見えない。体を起こそうとしたが、腕を床につこうとしても思うに任せない。脚で
反動をつけようとしても、片足は動かず、片足は何か重しがついているような感じだ。
「むーっ……」
 声を上げようにも、口に何かが突っ込まれており、くぐもった声が出るばかりだった。
(な、なに? 一体……)
 もがくうちに彼女の意識ははっきりしてきた。身体の自由を奪われ、視覚を奪われ、
猿轡まで噛まされていることを悟り、彼女は自分が罠に落ちたことを知った。
(……確か、ワインを飲んでたら急に眠くなって……じゃあ、シンジ君が……でも、
まさか……あのシンジ君が……いや、それとも……別の誰か?……)
 事情はケイも同じだった。暗闇の中、必死に身じろぎし体を起こそうとするが、どう
にも思うに任せない。後ろ手に縛り上げられ体重がかかっていた両腕はもう痺れていた。
(これは……城島君……なの? まさか、ほかの人じゃ……)
 シンジは意識して無言を貫いていた。今の二人には、だれが自分の体を縛り上げたの
か、それすらはっきりとは分からないのだ。
 こうして不安感を煽り立てるのが、アイマスクを用意したシンジの狙いだった。




 シンジが再び、両手を二人のスカートに伸ばした。
 あくまでゆっくりと、二人が同じ位に体を晒すようにシンジは布地を持ち上げてゆく。
「むー……むーっ……」
 布地が太腿をずり上がっていくのを感じとり、二人の女が脚を閉じ合わせようと必死
にもがく。だが、二人が同時に閉じることは出来ないのだ。
「むー……」
「んーっ……」
 力はやはりナツミのほうが強い。ナツミが脚を閉じ合わせると、ケイの脚が大きく左
右に割られてしまい、苦しげな声が漏れる。
 そんな二人をとっくりと眺めつつ、シンジはゆっくりと手を進め、やがて二人のス
カートはすっかりまくり上がってしまった。
 ナツミのリボンがついた可愛い純白のパンティ、ケイのやはり純白の、清楚で少し
大人びたデザインのパンティが、ナチュラルカラーのパンストに若干の色を帯びながら、
シンジの視線に晒された。
(……たまんねえな、こりゃ……)
 二人の美少女が、スカートを思い切りめくり上げられ下着をあらわにし、一人は恥ず
かしげに脚を閉じ、一人はそれに引っ張られて両脚を開いているのだ。



 大きく割られたケイの下半身に、シンジの視線は自然に吸い寄せられた。
「むむーっ……」
 股間を冷たい空気がすうっと撫でる。男の焼け付くような視線が下着に注がれている
のをなんとなく感じ、必死に脚を閉じ合わせようとするケイだったが、力ではナツミに
かなわない。
 心ならずも割られたケイの股間に、シンジがそっと手を伸ばした。ほのかに盛り上
がったあたりをそっと撫でてやる。
「むうーっ!」
「うっ……」
 微妙なところに加えられた愛撫に、ケイはたまらずくぐもった声を漏らし、かつてな
い力で両脚を閉じ合わせようとした。その分、ナツミの脚が左右に割られ、苦しげな声
が響く。
 二人はようやく、奇妙な格好で両脚を束縛されていることに気づいた。一人が脚を閉
じれば、もう一人が脚を開くことになると悟ったのだ。
「むむむっ……」
(城島君……なんだよね? お願い、やめて、やめてぇ……)
 淫靡な指先が割れ目をなぞって蠢いている。ケイは必死に身をもがいた。
(ああ……ケイ……私が脚を開けば、ケイは脚を閉じられる……)
 強烈な力で脚を引っ張られた上、隣の体が狂ったようにもがいているのを感じてケイ
に危機が迫っていると悟り、ナツミは羞恥に耐え、自らおずおずと脚を開くのだった。
 今度はナツミのむっちりした太腿が左右に割れる。股間を覆う頼りなげな布切れの、
最も幅が狭いところまでがすっかりあらわになり、シンジの視線を吸い寄せた。
 指先に全神経を集中してケイの可憐な反応を楽しんでいたシンジだったが、それを
見てケイからは一旦手を引き、今度はナツミのパンティに手を伸ばした。
「ううーっ! むーっ!」
 割れ目のあたりを指先でつつかれ、ナツミもまた反射的に脚を閉じ合わせた。ケイの
ためと思い自ら開いた脚だったが、いざ自分の媚肉を弄ばれては、開き続けることなど
出来はしなかった。
 一方のケイはといえば、股間から指が去ってほっとする間もなく、強烈に脚を引っ張
られ、再び両脚を大きく左右に割られてしまった。
「むうーっ……」
 たまらず、猿轡を噛まされた口から苦しげな羞恥の声が漏れる。
(ああ……きっとナツミが……)
 ついさっきなぞられたほのかな盛り上がりに、まだ淫靡な刺戟が残っているような気
がする。だが今は、隣にいるナツミが同じ思いをしているのだろう。自分が我慢すれば、
ナツミは助かるのだ。ケイは羞恥に苛まれながらも、割られた両脚から力を抜いた。

 ここまで試したシンジは一旦指を引いた。好きなときに好きなほうに、思うがままに
脚を開かせられると分かったのだ。慌てることはないと、シンジは自分に言い聞かせた。
(さて……どっちから頂こうか……)
 無力に横たわる二人の処女を小気味よげに眺め、シンジはジーパンを脱ぎ捨てる。
 彼の男根はもう、痛いほどに張りつめていた。



 シンジの前に、向かって左側に今岡ナツミ、右側に木佐貫ケイが横たわり、来るべき
陵辱を予期して身を固くしていた。
(……よし)
 二人の体をかわるがわるに眺め、シンジはまず今岡ナツミをターゲットに定めた。
 あくまで健康的な、豊かな肉付きのナツミの体。授業中といわず体育の時間といわず、
そのラインに目を奪われていたのは、決して新井カズヤだけではない。シンジもまた、
その胸の隆起に、きゅっと締まった腰に、プリンとした尻に、何度も視線を吸い寄せら
れたものだ。
 ──とうとう、この体を俺のものにするんだ!
 シンジはもう一度生唾を飲み込むと、体を移動した。後ろのソファが邪魔だが、大し
たことはない──両脚の間に割り込もうと、ナツミの太腿の間に自分の脚を突っ込む。
 ナツミもそれと感じたのだろう、強烈な反応を示した。
 暗黒の中、何者かが、脚を割って入ってこようとしている! ナツミは脚を必死に
閉じ合わせ、もがき、暴れた。それを割ろうとするシンジの脚に、ナツミの脚が自然に
ぶつかり、こすりあわされる。激しい抵抗を楽しみつつ、シンジは隣のケイに手を伸ば
した。
 ケイのパンティの微妙なあたりには、さっきなぞられた名残か、なんとなく淫靡な
凹みが残っている。シンジはそこに指を当て、今度は強めに、ぐりぐりと媚肉に食い
込ませて揉み込んでやった。
「むうううーっ!」
 ナツミのためと思い力を抜いていたケイだったが、これにはたまらず、反射的に腿を
引き締めた。さすがのナツミも二人の力にはかなわず、両脚が左右に開いてしまう。
「むむむーっ……」
「ぐむ……」
 淫靡な指を媚肉に受け入れたケイのくぐもった悲鳴と、両脚を力任せに割られたナツ
ミの絶望と羞恥の声が同時に漏れた。
 なんと便利なことだ! 隣の女を弄ぶと、目の前の女が股を開くのだ!
 左右に割れたナツミの脚をさらに自らの脚でぐいぐいと押し開き、シンジはその間に
どっしりと腰を落ちつけた。ケイからは手を引き、上体を傾けてナツミの肩を押さえ、
組み敷いてやる。
「むむむ……」
 必死に膝をたたみ、無残に開かれた股間をなんとかしてカバーしようと悲しい抵抗を
続けるナツミだったが、両脚の間に男の腰に割って入られ、のしかかられた上に両肩を
押さえられてはどうにもならなかった。
「ぐむ……む……う……」
 抵抗が次第に弱ってくるのを見届けつつ、シンジは組み敷いたナツミの体を眺めた。
 上はトレーナー姿で、下はデニムのスカートを思い切り捲り上げられ、無力に横たわ
るナツミの姿態。パンティのクロッチのあたりを眺めるうち、下半身だけでも毟り取り
すぐにも挿入したい、そんな欲望が湧き上がったが、シンジは必死に我慢した。
 慌てることはない。ゆっくり可愛がってやればいい。もう一度自分にそう言い聞かせ
たシンジは、ナツミのウエストの辺りに手を伸ばし、トレーナーの裾からそっと内側に
侵入させていった。





 シンジの掌がナツミの素肌を撫で回しつつ、トレーナーを強引に持ち上げていく。
「む……う……」
 か細い抵抗もむなしく、次第にナツミの上半身が素肌を晒していった。引き締まった
ウエスト、脇腹、可愛い臍のあたりをくまなくシンジの手が這い回り、健康的な肌が
面積を広げて行く。やがて、トレーナーが腋の直下まで巻き上げられてしまうと、純白
のブラジャーがシンジの目前に大写しになった。
 下とお揃いの、可愛らしい清潔なブラジャーだった。カップが覆っていない隆起の上
1/3程度にさえ、その量感にシンジは圧倒された。
 シンジがホックを探ってナツミの背中に腕を伸ばすと、ちょうど抱きすくめるような形
で腕が少女の体に回った。シンジの荒い息が首筋にかかり、ナツミの全身が総毛だった。
男の指がブラのホックを探していると悟り、ナツミはなおも身をもがいたが、その甲斐も
なく、ほどなくプチンとホックが外れる。
 両側のカップは上にずり上げられ、豊かに実った乳房がプルンとはじけ出た。
「む、むっ……」
(ああ……いや……)
 はかなげな抵抗と羞恥の声が漏れ、ナツミがまたしても身を震わせた。せめて上半身
をねじって男の視線を逃れようとしたが、ぐいと肩を押さえられるだけで、元のように
組み敷かれた状態に戻ってしまうのだった。
「むぐっ!」
 豊かな乳房を掌で撫でられ、ナツミは身を固くした。
(い、いや……シンジ君なの? それとも……)
 ナツミには、自分の着衣を剥ぎ取りつつある暴漢が誰かも、はっきりとは分からない。
城島シンジであって欲しくない、彼はこんなことはしないはず、という思いもあったが、
かといって、どこの誰とも分からぬ暴漢に辱めを受けているとも考えたくなかった。
 男の手がやわやわと乳房を揉み始めた。
「む、むむっ……」
(ああ……いや……誰か……助けてぇ……)





(これが……今岡のオッパイ……)
 シンジはおそるおそる掌を動かした。形のよい隆起を揉みしだくと、張り詰めた柔肉
の弾力が手のひらに返り、同時にナツミがくぐもった声を漏らす。
 シンジはナツミの胸の谷間に顔を埋めた。両の乳房をぐいと寄せ、自らの顔に左右か
ら押し付けてやると、暖かい柔肉が頬に貼り付く。その先端に息づく乳首がシンジの頬
をくすぐり、乳房を力任せに変形させられたナツミの苦しげな息が漏れた。そのまま、
谷間に鼻を押し付け、クンクンと肌の匂いを嗅いでやる。

 体育の時間にグラウンドを走るナツミの姿を見て、揺れる胸に視線を釘付けにされた
こともあった。雨が降った夏の日、制服姿のナツミのブラの模様が微妙に透けて見え、
必死に股間の昂ぶりを隠したこともあった。
 何度、こうすることを妄想したことか!

(た……たまんねえ……なんて、なんて……)
 両方の乳房の肉感を掌に感じながら、シンジは続く言葉を紡げなかった。
 顔を浮かせ、シンジはナツミの乳房にむしゃぶりついた。お椀型の柔肉の先端に息づ
くピンク色の可愛い乳首を舌でつつき、転がしてやる。吸いついて顔ごと軽く引いてや
ると、隆起全体が乳首に引っ張られ三角錐のように変形し、そこで乳首を唇から離すと
(きゅぽん……)
と乳房が元の形に戻る。そのたびにナツミがいやいやをするように身をよじる。
 シンジは夢中になってナツミの乳房を慈しんだ。ようやくにして一つの乳房に飽き
足らなくなると、もう一方の乳房に空いた手が伸び、もう一方の手は脇腹から腰の辺り
を優しく撫で回しつつ、ゆっくりと下半身へと攻め下っていった。




「むーっ……」
 両方の乳房を思うがままに弄られながら、男の手がパンストの上縁にかかったこと
を感じ、ナツミの体がまたしても震えた。
 両脚を拘束した状態で、パンストを脱がすのは骨が折れる。息を荒げて胸から顔を
上げたシンジは、両手の指でナイロンの生地をつまんだ。 
 何のためらいもなく、シンジの両腕に力がこもる。
 ピッ…ピリピリピリ。
 ごく薄いナイロンの生地は力任せにを引き裂かれ、ナツミの下半身を薄く覆っていた
パンストは、あっという間にボロ布と化した。
「むううーっ……」
 またしても悲しいほどに無力な抵抗の声が漏れる。
 素肌を晒した太腿にシンジの掌が這い回った。ムッチリと引き締まった暖かい肉の手
触り、身をもがくナツミの反応を楽しみながらも、彼の視線はやはり、その付け根を
頼りなく覆うパンティに注がれていた。
 純白の薄い布地を通してほのかに透けて見える黒い茂み、その下に息づくかすかな
盛り上がり、さらにその中心になんとなく描かれた淫靡な凹み。男のギラギラした視線
がそこに食い込む。
 やがて太腿を攻めていた手が這い上がり、指がパンティ越しにナツミの秘奥に悪戯を
開始した。
 布切れ一枚を通して、やわやわとした媚肉に指先が食い込み、なぞり、揉みほぐす。
「むーっ、うっ、むっ……」
 顔をそむけ、くぐもった声をあげて耐えるナツミだったが、淫靡な指先の動きに、
次第々々にそこが熱くなっていくのをどうすることも出来なかった。

 間もなく指先にしっとりと湿り気を感じたシンジは、、もうたまらなくなり、傍らに
用意しておいたハサミを手にした。
 チョキ…チョキ……。
 ナツミの女の部分を覆う最後の一枚が、無情な音とともに切り裂かれてゆく。
「むーっ……むーっ!……」
(いやっ! いやああっ! 誰かっ!)
 それと悟ったナツミは必死に身をよじり、脚をもがいたが、それは悲しいほどに無力
な抵抗であった。
 パンティが飛び散り、シンジの眼前に蠱惑的な眺めが広がった。






 シンジは大股開きで全てを晒したまま羞恥に体を震わせるナツミの女体に見とれ、
ごくりと、何度目かも分からない生唾を飲み込んだ。
(……これが……今岡の体……)
 意外に濃い目の、黒々とした縮れた毛。その下に息づく、周りの皮膚よりいくらか色
が濃いぷっくりとした大陰唇。陰毛を撫でつけ、そっと秘裂を優しく押し開いてやると
薄いピンク色の中身が覗く。その内側には既に泉が湧いていたのだろう、透明な液体が
割れ目から溢れ、つーっと垂れて流れるのが見て取れた。
(ああ……見られてる……)
 ナツミは、誰にも見せたことがない体を何もかも晒していることをはっきりと認識し
ていた。男の指がそこに蠢き、自分の体をさらに開いていくのが感じられる。
(ああ……駄目ぇ……誰か……)

 シンジは血走った目をそこに注ぎながら、丹念に丹念に、複雑な造形を見せている花
弁を優しくめくっていく。一枚を開くたびにナツミの体が震え、その奥からまたトロリ
と汁が滲み出した。
 幾重ものベールが尽きると、そこに処女膜があった。
 濃い目の肉色の、しっとりと濡れて光る襞。その中心に、ごく小さな穴が息づいてい
るのがかすかに見て取れた。
 それを見た瞬間、シンジの中で何かが弾けた。彼はボタンを外すのももどかしく、
シャツを、続いてトランクスを脱ぎ捨てた。
 ──犯したい!
 その欲望を一身に受けた彼の男根は、既にいきり立って血管を浮かび上がらせ、先端
に透明な液体を滲ませていた。

 シンジは本能が命じるがままに、ナツミの体に覆いかぶさっていった。
「むーっ!」
 猿轡を噛まされた少女の口からまたしてもくぐもった悲鳴が漏れた。熱く、奇妙な
硬さを持った何かが強引に侵入してくる!
 下腹部に鈍い痛みが走る。ナツミは自分が処女を失ったことを知った。
 つぶらな瞳から涙が溢れ、アイマスクを濡らした。
 それでもまだ男の前進は止まらず、なおも奥まで侵入してくる。ようやくそれが
止まったとき、ナツミの体からがくりと力が抜けた。



(やった……とうとう今岡を……あ、熱い……きつい……これが、セックス……)
 シンジは、ナツミの女体をその男根で貫き、征服感の絶頂にいた。根元まで挿入して
やると、それまで体を固くして耐えていたナツミはがくりと力を失った、だがその体は
シンジの男性自身を熱く包み込み、締め付け続けていた。
(ううっ……なんて気持ちいいんだ……もう、保たねえ……)
 シンジはナツミの中にどっぷりと居座り、ゆっくり楽しむつもりだった。が、自慰と
は別次元の快感に、挿入しただけでもう限界がすぐそこまで来ていた。彼もまた、つい
さっきまでは童貞だったのだ。
 熱く絡み付いてくるナツミの体に陶然としながら、早くも込み上げてきた射精感に、
シンジはいささか焦り気味に腰を振った。

「むぐ……ぐっ……」
(……い、痛い……早く終わってぇ……)
 ナツミは半ば放心状態で脱力し、ただ痛みに耐えていた。それをいいことに男はナツ
ミの体をほしいままにし、腰を前後させて膣の内側をこすっては女体の芯を突き、破瓜
を迎えたばかりの少女の体をもみくちゃにするのだった。
 ナツミはうつろな意識のなか、早くこの屈辱が終わってほしいと祈った。相手がシン
ジかそうでないのか、それすら分からなかったが、どちらだろうともう処女は返らない。
それより、今の痛みと、体内で暴威を振るう異物から早く逃れたかった。
 だが、まだ男の動きは止まらない。
「ぐぐっ……うぐっ……」
 くぐもった悲鳴を漏らしているうち、体の芯から痛みではない、何か熱いものがした
たり、ナツミの全身をすこしづつ蝕み始めた。
 だが、それが何かを彼女が理解するまえに、シンジのほうが限界を迎えた。

(も…もう出るっ……!)
「……うっ!」
 それまでこらえていたかすかな声が、シンジの口から漏れた。最後の一突きがナツミ
の体の奥を突き上げ、少女の体が跳ね上がる。同時にシンジの体も硬直した。
 男根がナツミの体内で一気に膨れ上がって断末魔を迎える。ピュッピュッピュッと、
ナツミの体内に熱いマグマがほとばしった。
「むーっ……」
 体内で男の精が弾けたのを感じ、ナツミの絶望の声が漏れた。





(……ああ……ナツミ……)
 一方のケイは、今は攻撃を受けてはいなかったが、隣にいるであろうナツミの反応と
男の動きを感じとり、彼女が犯されていることを悟っていた。
「むぐ……むーっ……」
 貫かれたナツミの悲痛な声が、ケイの恐怖心を煽り立てる。
(可哀相なナツミ……でも……次はきっと、私……)
 先ほど指先で揉まれた股間にむず痒さが残っている。やがてそこに男の肉体が侵入し
てくるのだと思うと、ケイのそこもまたジンジンと熱く疼き始めた。隣で、男の動きが
激しくなったのが感じられる。
(ああ……誰か助けて……でないと、私……)
 シンジがナツミの体内で絶頂に達した時には、ケイの清楚なパンティには、熱いした
たりがくっきりと楕円形の模様を作っていた。
 女の体の自己防衛本能が、あまりにも悲しい形で現れたのだった。


「はぁ、はぁ……」
 ナツミの体内に欲望をぶちまけたシンジは、荒い息をついて一休みした。
(ついに……あの今岡を、俺のものにしたぞ……)
 ようやくしぼんだ男根を少女の体から名残惜しくも引き抜き、ナツミの体に添い寝し
た形で息を整える。
「む……ぐ……ぐ……」 
 脱力したまますすり泣くナツミの乱れた髪を撫でてやりながら、シンジは激しい行為
の余韻に浸った。


 やがてシンジは体を起こした。
(だが、まだ……もう一人、抱けるんだ……)
 改めてケイに視線をやった彼は、その清楚なパンティにくっきりとシミが出来ている
ことに気づき、目を見張った。
(そうか……次は自分だと分かって……)
 その淫靡な模様を食い入るように見つめるうち、たった今爆発したばかりのシンジの
それが、次第に力を取り戻していった。




 ケイのパンティにくっきりと描かれたシミに獣欲をくすぐられたシンジが、体を移動
して半開きになっているケイの両脚の間に入り込もうとすると、ケイは太股の内側を
引きつらせ、か弱い、だが必死の抵抗を示した。
 シンジの力をもってすれば、華奢なケイの両脚を力任せに割ることは出来る──が、
やはりナツミを利用したほうが楽しめる。陵辱を受けた直後のナツミは、まだ虚脱状態
でぐったりしていた。
 シンジはその下半身に目をやった。破瓜を迎えたばかりのナツミの秘裂から、トロリ
とした液体が滲み出て、股間を垂れていた。
 奇妙にまだらなその液体をシンジが良く見るとそれは、透明で粘っこいナツミの愛液
と、これも粘り気のあるシンジの白濁した精液と、鮮やかな赤を見せる破瓜の血とが
混ざったものだった。それが女の花園から溢れ、アナルへ、さらに床に敷かれたバス
タオルへと垂れていくのはなんとも淫靡な眺めであった。 
 しばらく目を楽しませたあと、シンジは、ナツミの股間をタオルで丁寧にぬぐって
やった──美しい処女の証で朱に染まったタオルを記念にとっておこう、と考えながら。
最後に、指先で悪戯を仕掛け、さっきは攻める余裕がなかった、クリトリスの辺りを
探ってやる。
「むうーっ……」
 タオル越しに秘奥を探られ、前に比べればだいぶ弱々しいが、それでもナツミは必死
に股を閉じ合わせようとする。その力を利用して、シンジはケイの両脚に割って入った。
「むむむ……」
 ケイもまた体をよじり、脚を閉じ合わせようとしたが、既にシンジの腰が入り込んで
いる。
(ああ……ケイ、ごめんなさい……)
 ようやく淫靡な指が去り、ケイの体を開くのに心ならずも力を貸してしまったことを
悟ったナツミだったが、もっとも敏感な肉芽に攻撃を受ければ、それもやむを得ない
ことだろう。
(私が我慢していれば……私はもう、穢れたのだから……)
 ナツミの自責の念も、もう手遅れであった。



 ケイの両脚を割り、その間に腰を落ち着けたシンジ。
 上半身は赤いブラウスを着て、下半身は紺のロングスカートを思い切り捲り上げられ
たケイの体をとっくりと眺める。苦しげな息をついて羞恥に耐えるその肢体は、ほっそ
りとたおやかで、そして美しかった。

 演劇部に所属する彼女が、文化祭の時に上演された演劇でヒロイン役を熱演したとき、
華やかなドレスに身をまとった彼女に見とれた男は、おそらく二桁では利かない。シン
ジに『紹介してくれ』といってきた奴だけでも五人いたのだ。
 あのまま何もしなければ、シンジにとっての木佐貫ケイは高嶺の花のまま、卒業を
機に離れ離れになっていただろう。
 それを今、思いのままに出来るのだ!
 シンジはそっと手を伸ばし、真紅のブラウスのボタンを一つ一つ外していった。
「む、む……」
(い、いや、恥ずかしい……)
 身をよじるケイのか細い抵抗も空しく、やがてブラウスは思い切り前を開かれた。
ブラジャーも優しく上にずらされ、ケイの乳房は男の視線に晒されてしまった。




 ケイの上半身を裸に剥いたシンジは、その芸術的な肌に思わず感嘆の息をついた。
 ケイの体はナツミに比べて、ぐっと華奢だった。乳房も、ナツミのそれに比べれば
豊かとはいえない、いやはるかに小ぶりと言ってよい。
 だが、この手触りと感度はどうだ!
「んーっ……むむむっ……」
 シンジの掌がしっとりと吸い付くような肌を滑り、乳房を揉み、やわやわとした弾力
を楽しむだけで、ケイは悲鳴ともあえぎともつかぬくぐもった声を漏らし、身をよじる。
 サイズは控えめなのに、不思議と成熟した感じを与える柔らかい乳房。先端に息づく、
可愛らしいピンクの乳首。今岡ナツミのそれよりいくらか色が薄く小さなその豆を軽く
指先で弾き、舐ってやっただけで、ピクンとケイの体が震え、見る見るうちにツンと
乳首が立ってくる。
(感じやすいんだな……木佐貫は……)
 首筋から肩口を、おなかを、脇腹を、背中を、太腿を。シンジはケイの体をところ
構わず撫で回した。ナツミの肌もすべすべで健康的だったが──ケイのこの、輝くよう
な肌理の細かい肌は……この可憐な反応は……。
 シンジの呼吸が荒くなっていく。いつしかケイもまた、全身を桜色に上気させていた。

 再び自分の中で劣情が膨れ上がってきたのを感じ、シンジはナツミのときと同様、
ケイのパンストを引きちぎり、シミのついたパンティを切り裂いた。
「う……むむ……」
 肩のあたりにひっかかるブラウスにブラジャー、腰周りにまとわりつくだけのスカー
トを残して全裸に剥かれ、もう暴れる力もなく羞恥に震えるケイの全身を、シンジは
もう一度、とっくりと眺めた。




 静脈さえ透けて見える真っ白な肌が、今は全身を桜色に染めている中、薄めで繊細な
陰毛が下腹部に黒い翳を作っているのがひどくエロチックだった。
 その下に息づく、恥ずかしげに開きかけた花弁に指をそっと忍ばせると、軽くなぞる
だけでみるみるうちにそこが開き、中から透明な液体が溢れてくる。それと同時に
「むーっ……」
とケイのはかなげな声が漏れるのだった。
 たまらなくなったシンジは、ケイの体に覆いかぶさり、全身を密着させた。腰の位置
を調節し、いきり立った男根の位置をケイの秘奥に合わせようとしたが、なかなか合わ
ない──腰を強引に下に押し付けてどうやら高さをあわせると、シンジはケイの華奢な
体を抱きすくめた。
 しっとりとした少女の肌を全身で感じ、シンジはその感触に陶然となった。
 そっと体を前後にゆすってみると、少女の胸の隆起がシンジの胸をくすぐり、シンジ
の男性自身の先端が少女の入り口をつつきまわす。
「むっ……むっ……」
 そのたびに少女はくぐもった声を上げ、体をピクンピクンと震わせ、必死に腰をよ
じって逃れようとするのだった。 
(なんて……なんて肌なんだ……あ……)
 むせ返るような女の匂いを存分に嗅いでいたシンジは、顔と顔が触れ合った拍子に
ケイのアイマスクがぐっしょりと濡れていることに気づき、ようやく、ケイが怖がりの
上に泣き虫であったことを思い出した。
 後ろに立ったナツミに突然声を掛けられるだけでビクッと身をこわばらせるような
怖がりの女の子が、自由と視力とを奪われ、裸に剥かれ、今にも貞操を奪われようと
しているのだ。
 怖がるのも当たり前だな──そう思ったシンジは、そっとケイのアイマスクを外して
やった。それは、彼にわずかに残った優しさの表れだったのか、それとも、誰に犯され
るのか見ておけという征服欲のなせる業だったのだろうか?






 ケイは素裸に剥かれた上、まるで女体を差し出したようなポーズを取らされ、男の体
に抱きすくめられていた。暖かい肌を全身に感じ、ケイもまた体が熱くなってゆく。
 男が前後に体をゆすると、肌と肌とがこすりつけられ、大きく割られたケイの股間を
何かがつつく、そのたびに敏感な体に熱い刺戟が流れ、ともすれば奇妙な感覚に流さ
れそうになるケイであった。
 男の吐息が耳にかかる。その呼吸がさらに荒くなっていくのが感じられた。
(ああ……いよいよ犯される……城島君だよね……城島君でいて……)
 貞操が無事に済む望みはまずない。ならば、どこの誰とも知れぬ暴漢でなく、仲の
良い友人であるシンジであって欲しい。それがケイの最後の望みだった。 

 アイマスクが取り去られたのはそんな時だった。
 突然視界が開け、ケイは眩しさに目をしばたたせた。
 ようやく目が慣れ、今自分にのしかかっているのがさっきまでワインを酌み交わして
いた城島シンジであると見て取り───そしてケイは、心の底からほっとした。
(ああ……良かった、城島君で……)
 ケイは安堵のあまり大きく息を吐き、目を閉じた。

(やっぱり……可愛いな……)
 アイマスクを外してやったシンジは、至近距離からケイと目が合ってしまい、心を鷲
掴みにされたような気がした。
 どこか殉教者のような崇高さを思わせる、泣きはらした少女の瞳。その大きな黒目が
ちの瞳がシンジを認め、ケイがまるで何もかも合意したかのように目を閉じて体の力を
抜くのを見て、彼の我慢は限界に達した。
 シンジはぐいと腰を前に出し、確かな抵抗を感じながら、ケイの中に熱い肉棒を突き
こんでいった。
「むうーっ……」
 閉じていたケイの目が再び見開かれ、美しい顔がゆがむ。既に泣きはらした瞳から、
またしても涙が溢れ、つーっと頬を伝った。



 ケイの体はもう十分に準備が出来ていたのだろう、はっきりとした抵抗を一旦突破す
ると、あとはシンジの男根は、にゅるん、という感じでケイの中に収まった。
 愛撫に対する敏感な反応といい、この挿入感といい、ナツミよりケイのほうが性的に
は成熟しているのだろう。熱くトロトロに溶けたケイの体は、シンジのそれを異分子と
して排除しようとはせず、むしろ離すまいとするかのように吸い付いてくる。
 幾重もの花びらからはより行為をスムーズにするべく蜜があふれ、シンジの男性自身
を咥え込み、柔らかく、強く、絞るように締め付けていた。
(……やべえ、なんて体だ……)
 二発目だというのに、ケイの体に浸り、抱きしめているだけでシンジの興奮はあっと
いう間に高まっていった。
 そっと腰を前に出して見ると、何かに先端がコン、と当たった感触が返ってくる。
引けば引いたで、逃がすまいと絡みついてくるケイの襞々をペニスの段差でこすってい
るのがはっきりわかる。
 そのたびに、ケイの華奢な体が震えた。

 ケイの中には、貫かれた痛みもまだ残ってはいたが、既に高まりつつある性感が今に
もそれを押しのけようとしていた。
 体内を行き来する男根に身を任せ、快感にどこまでも流されたい。そんな思いが湧き
出してくるのを必死に打ち消し、全身を流れる電流に耐えるケイだった。
 一体なぜ、こんなにも自分の体は快感を欲しているのか?
(ああ……どうして、こんな、はしたない……でも、もう駄目……)
 熱い肉棒が、またしても彼女の子宮を突き上げる。いつしか、ケイは腰をもぞもぞと
動かし始めていた。

 シンジもまた、絶頂がそこまで来ていた。
(すげえ……木佐貫……もう、もう……)
 ほんの数度の往復の末、射精感は急激に訪れた。絶頂の寸前、シンジは力を振り絞り、
最奥にまで肉棒を突きこむ。その刹那、シンジの体がピンと反り返り、膨れ上がった
男根が爆発した。
「むううううーっ!」
 シンジが思うさまぶちまけた欲望の汁を体内の一番奥で受け止め、ケイもまた体を
硬直させたのだった。






 しばらくケイを抱きしめたまま、シンジは余韻に浸った。
「はあ、はあ……」
 さすがのシンジも少し息が切れた。目を閉じてロストバージンのショックに呆然とし
ているらしいケイの小さなおでこ、睫毛、可愛らしい泣きボクロのあたりに接吻の雨を
降らせてやる。
 その感覚に、ケイがうっすらと目を開く。
「うむううっ……」
(……城島君、お願い、ほどいて……もういいでしょ、自由にして……)
 ケイの潤んだ目が、そんな哀願の視線を向けてくる。
 つぶらな瞳に耐え切れず、シンジは目を外して、開かれたままの少女の体に視線を
移した。
 全身を上気させた、ケイの美しい体。やがてその股間からも、ナツミと同様のまだら
な液体が溢れてきた。タオルでケイのそこをぬぐってやると、シンジは立ち上がった。

「むー、むぐー……」
 隣のナツミもまた、自由を求め、哀願しているに違いない。二人とも犯された今、
これでようやく地獄が終わると思っているのだろう。


 ──まだだ……。
 シンジは二人の美少女を見つめ、自分に言い聞かせた。
 確かに、俺は二人の美少女をほしいままにした。だが、もう満足しただろうか? 
 せっかく手にいれた掌中の宝物を、もう失っても後悔しないだろうか?

 なおも目と声とで哀願する二人をよそに、シンジはいったん部屋を出て行った。




 やがて帰ってきたシンジは、頑丈なビニールとラバーとマジックテープで出来た足枷
を手にしていた。
 まったく、カナミの部屋にはなんでもありやがる──。
 だが、今はそれが役に立つ。
 シンジは、今はもう抵抗する力も失った二人の結び合わせた脚のうち、ナツミの左足
首に足枷をかけ、脚を大きく開かせて、右足首を結びつけたのとは反対側のソファの脚
に拘束してしまった。
 ついでケイの左脚をソファから解き、か弱い抵抗もものともせず、くるりとケイの体
を返した。
「ぐ……む……」
 ケイの体をナツミの上に放り出すと二人が苦しげな声を上げたが、それにも構わず、
シンジはソファのもう一方の脚、ナツミの右足首が縛られた箇所の上に、ケイの左足を
タオルで縛り付けてしまった。
 二人の少女は、仰向けに大股開きで寝かされたナツミの上に、ケイが同じように大き
く脚を開いてうつぶせにのしかかったポーズで固定されてしまった。
「む……むぐ……」
 二人分の体重がかかり、ナツミの口から苦しげな息が漏れる。だがその体が、先ほど
自分の純潔を奪った男のものではない、華奢な体であると気づき、密着してくる体から
逃れようと身をもがくのを止めた。

(ああ……ケイなのね……? ケイ、可哀相に、あなたも犯されたんだよね……)
 今のナツミがケイに出来ることは、優しく体を受け止めてやることだけだった。
(ケイの体って……柔らかい……)
 さっき男に圧し掛かられたときの嫌悪感とはまったく違う感情が、ナツミの中に生ま
れていた。

 ケイはいまはもう視力を取り戻している。自分の下敷きになったナツミの豊満な体に
体重をかけまいともがいたが、後ろ手に縛られていては全くどうすることも出来ず、
ナツミに体を預けてしまうのだった。
(ああ、ごめんなさいナツミ……でも安心して、あなたを抱いたのは城島君よ……)
 安心という表現が正しいかどうか、ケイには分からなかったが、ともかくアイマスク
をつけられたままのナツミをなんとか励ますのに、ほかの言葉が浮かばなかった。と
いっても猿轡を噛まされたままでは、その言葉を伝えるすべもなかったが。
(それにしても……ナツミの体って……あったかい……)
 ケイの控えめな乳房は、ナツミの豊かな乳房に触れて、包み込まれているかのようだ。
 ついさっき性の悦びにいざなわれ、まだ冷えていないケイの体は、またかっと熱く
なっていった。

 なんとなくもじもじと体をこすり合わせ始めた二人を見ながら、シンジは苦心して
二人の両脚とソファが作る三角形の中に体を押し込んだ。




(よしよし……)
 彼の目の前に、二人の美少女の花園が上下に並び、恥ずかしく開いていた。
 もう既に元気を取り戻した一物を向けると、シンジは二人を交互に犯し始めたのだ。

「むぐ……」
 ケイと体を密着させ、力を抜いていたナツミの体にまたしても男根が侵入し、苦しい
声が漏れた。
(ああ……また……い、痛ぁい……)
 さっき破瓜は済んだとはいえ、ナツミの体には依然として強い抵抗感が残っていた。
(今岡のは、入れづらいし動かしづらい……体がまだ、男を拒否しようとしてるのか…
でも、それだけに犯しがいがある……この締め付けがたまんねえな……)
 ナツミの体は、ケイに比べればざらざらして、挿入するにも動かすにも力がいる。
その中をシンジは強引に行き来した。まだ痛みが残っているのだろう、くぐもった悲鳴
を上げて身をよじるナツミの反応と相まって、嫌がる女を力づくで犯しているという征
服感が、何者にも代えがたい醍醐味を感じさせた。

(ああ……ナツミがまた……)
 それと悟ったケイは必死に首を回して後ろに向け、シンジに哀願の瞳を向けた。
(お願い、もうやめて! ほどいて!)
 目でそう訴えかけたつもりだったが、シンジはナツミから一物を引き抜き、今度は
ケイに侵入してきたのだ。
「むぐーっ……」
 ついさっき火をつけられ、ナツミと体をこすり合わせていたケイの体に、再び肉棒が
挿入され、その体内で暴れ始めた。ケイは目を固く閉じて、体の芯から湧き出す性感に
耐えようとした──そしてそれに失敗した。

 バックからだと意外とスムーズにそれを受け入れたケイの体に、シンジはさっきの
正常位ではなかなか位置が合わなかったことを思い出した。
(これは……木佐貫は下ツキって奴か? バックからのほうが入れやすいな……それに
しても、このツルンとした感触はどうだ……締め付け自体はナツミに比べると弱いが、
トロトロに溶けた襞々が、吸い付いてくるみたいだ……)
 たった一度の性交でまるですっかり馴染んだように、具合のよさを思わせるケイの体。
その腰が、やがて快感を求めてかすかに、もじもじと蠢き始めたのを認め、シンジは
会心の笑みを漏らした。




 シンジは二度も爆発したあととあって、さすがに少しは余裕があった。
 一方の女に二度三度と突きをくれてやっては、二人の愛液に濡れて光る肉棒を引き
抜き、もう一方の女に咥え込ませる。
 二人の花びらの味わいを比べながら、ようやくシンジの興奮が高まってゆく。



(これから、どうなるんだ? 二人の拘束を解いたら、何が起こるだろうか?)
 三回目の絶頂がそこまで来ているのを感じながら、いまさらのようにシンジはそれを
思った。
 彼とて分かっていた。
 夢のようなこの時間が、いつまでも続くわけではないことを。
 二人の美少女に、自分が悪魔の所業を加え、取り返しのつかない傷を負わせたことを。

 だが、あまりの快感に押し流され、彼を支配するのは刹那的な思考だった。
(……毒食らわば、皿までだ……後のことは後のことさ……)
 彼は花比べを再開した。毒々しく血管が浮き出た肉棒をケイから引き抜き、再びナツ
ミに侵入させていく。
 同時に、目の前に可愛いおちょぼ口を覗かせているケイのアナルに指を伸ばした。


「むぐっ! むっ!」
「う、うむーっ……」
 男根に貫かれたナツミとアナルを揉みほぐされるケイの、あえぎ声とも悲鳴ともつか
ぬ声をBGMに、シンジは熱狂的に考え始めた。 
 次はどうやって楽しもうか、と。


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