作品名 作者名 カップリング
「アキの苦手克服」四晩目 トマソン氏 -


 幸運にも金城カオルの闖入により、カナミ達の尾行を撒いて、無事にラブホテルに
着いたシンジとアキの二人。勝手がわからずに戸惑うシンジだったが、来たことがある
アキにうまくリードされて、無事に部屋に入り込んだ。
「なんか、慣れてるね? 来たことがあるのかい?」
「ま、まさか。レディースコミックで読んだんですよ、どうやって使うのかを」
(……本当はマナカと来たことあるんだけど、言えるわけないし……ていうか、この
部屋、あの時と同じ部屋……)
 今さらながら、フツーの人を友達に欲しいと思うアキであった。
 シンジは照明をつけた。外から見るとカーテンがぱっと明るくなり、カナミ達がそれ
を見上げていたのだが、部屋の中の二人には分かるはずもない。
 きょろきょろと周りを見回すシンジ。
「へえ、いろいろあるんだなあ。カラオケにゲームに有線に……このノートは?」
 どうやら落書き帳らしい。小さな机におかれたノートをぱらぱらとめくると、ある
ページにある、やたら丸っこい文字がシンジの目に止まった。
「こんちゃーす、私マナカでーす。今日は女友達の■■ちゃんとラブホ初たいけーん」
 マジックで黒く塗られたところは、マナカが書いてアキに塗りつぶされたところ
だったのだが、そんなことはシンジは知る由もない。
(マナカ? ……まさか、な)
 結構面白そうだが、こんなものを読むより、目の前の女の子を楽しむほうが先だ。
シンジはノートを投げ捨て、風呂の用意をした。

「お兄さん……今日は……よろしくお願いします」
 ベッドサイドに立ち尽くすアキに、シンジは激しく心を揺さぶられた。
 いつも明るくて快活な目の前の女の子が、不安げで、どこか所在なげな、おびえた風
な様子でいるというのは、どうしてこう心の琴線に触れるのだろう?
「アキちゃん、こちらこそよろしく。今日は、その……」
「……はい?」
 シンジも勇気を奮い起こした。今日はせっかくホテルまで来たのだし、とっくりと
楽しみたい。
「一緒に……風呂に入ろうよ」
「えっ……あ……」
 アキは、何もかも脱ぐ覚悟は出来ていた。シンジなら暴力に訴えて処女を奪うことは
ない、と信用してもいた。だが羞恥心をなくしたわけではない。
「でもお兄さん……恥ずかしいです……」
「俺もだよ。でも……見たいんだ、アキちゃんを何もかも」
「……そんな、シンジさんはいままでだって全部脱いで……」
「そうだ。そして、今日は君にも、全部脱いでもらいたいんだ」
 確かにこれまでも、シンジは何もかも脱ぎ、男根をアキに触れて、あるいは触れさせ
ていた。アキのほうは、全部は脱いでいなかった──かろうじて──だが、それはシン
ジがアキのためらいを汲んで許してくれたからに過ぎない。
 今日はアキも全ての着衣を取り、シンジの視線にその体を晒す番なのだ。
「……はい……」
「ありがとう。それじゃ、先に入っているから、呼んだら入っておいで」
「……はい……」




 シンジは脱衣所に入った。今までは矢野邸でシャワーを済ませてから行為に及んでい
たのだが、今日はそうではない。汗くさいままでは失礼だ。手早く体を綺麗にしてから
アキを呼ばなければ。
(──よし)
 シンジはぱぱっと服を脱ぎ捨て、なみなみとお湯が入ったバスタブからかけ湯をする
と、首筋、わきの下、股間、尻を丁寧に洗った。
(……急がないとな)
 あとはざっとぬぐうにとどめ、バスタブに身を沈める。入ってくるであろうアキの裸
身を脳裏に描いて既に半勃ちの下半身を見やりつつ、シンジはアキを呼んだ。
「アキちゃん……入っておいでよ」

(……とうとう……オールヌードを……見せるんだよね……)
 シンジの声に、アキも最後の覚悟を決め、脱衣所で着衣を解いてゆく。可愛い私服に
着替えて来たのだが、それもこうなっては脱ぐ以外に用はない。見る見るうちに少女の
美しい体があらわになっていった。
 やがて最後に残ったショーツの縁に指をかけると、アキは数秒間、逡巡した。覚悟は
してきたとは言え、この中は、物心ついて以来、男性には見せたことがないのだ。
 だがついにアキも心を決め、するりとそれを下ろした。むっちりとした尻たぶと、金
髪というには少し色が濃い陰毛があらわになる。アキは体にバスタオルを巻いた。
 シンジが風呂場で待っている。彼女の全裸の体を楽しむべく、期待に胸を膨らませ
て──いや別のところも膨らんでいるだろうが──待っているだろう。
(……えい!)
 アキは勇気を奮い起こしてドアを開け、風呂場へ入っていった。

 恥ずかしそうに入ってきたアキを見て、シンジは思わず息を呑んだ。
 「アキちゃん……色っぽいよ……」
 シンジをしてこう言うのが精一杯なほど、バスタオル一枚のアキは扇情的な姿だった。
 露出度で言えば、体操着姿と大差はないが、簡単に巻いただけのその一枚をこれから
剥ぎ取って肌を合わせると思うと、シンジはもうそれだけで下半身の充血がさらに激し
くなるのを覚えた。
「アキちゃん……」
 シンジは全裸でバスタブから出て、腕を伸ばしてアキを抱きしめる。
「あん……お兄さん、まず体を洗わせて……汗かいてるから……」
(それだ!)
 シンジの頭の中で、豆電球がぴかっと光った。
「洗ってあげるよ……さあ」
「え、あ……そんな……」
 シンジがアキの体に巻いたバスタオルを開く。
「あっ……恥ずかしい、駄目……」
 アキは必死でバスタオルを押さえるが、分厚い布は体の前をかろうじて隠すだけに
なり、アキの裸身の後ろ姿が、浴室の鏡を通してシンジの目に飛び込んだ。
 シミ一つない、真っ白な背中、見事に引き締まった腰、豊かな肉付きのヒップ。
「アキちゃん……綺麗だ……」
 シンジはポンプ式のボディソープを手に出すと、アキの背中に塗りたくっていった。
「ん……あう……」
 軽く抱きしめられた状態で男の手が背中を撫で回す微妙な感触に、アキが身をくねら
せ、甘い声が漏れる。
「ほら、アキちゃんも……俺を綺麗にしてくれないか」
「ああ……はい……」
 アキは片手でバスタオルを押さえ、もう一方の腕で、ボディソープをシンジの体に
塗っていく。柔らかい手のひらが体を撫で回す感触に、シンジの興奮はいやがうえに
高まった。





 やがて、シンジの手のひらがヒップに攻め込んでいく。
「あっ……」
 アキの柔らかく張った尻たぶを揉みほぐすようにシンジの手がボディソープを塗り、
泡立ててゆく。アキは身をよじったが、シンジの腕から逃れきれず、真っ白な尻が泡に
まみれていった。
「あっ!」
 中央の溝を滑り降りていく指先に、アキは体を固くした。それがやがて、ひそやかに
息づくおちょぼ口をそっと撫でる。
「ああ……」
「今日は……あとで、ここが欲しいな」
「え……お兄さん、でも……ああ……」
 アナルを撫でつける淫靡な指に、アキの抵抗は続かない。
「でも、まずは……えいっ」
 シンジが泡攻めを中断し、両腕でバスタオルを引っ張ると、アキが片腕で頼りなく
支えていたバスタオルが、あっさりと男の腕に奪われてしまった。
「あっ……」
 前をかろうじて隠していた布が奪われ、とうとうアキの体はその全てをシンジの目に
晒してしまった。
「駄目、お兄さん……恥ずかしい……」
 アキはたまらず両腕で乳房と股間を隠すが、シンジはかまわずアキの全身にボディ
ソープを塗りたくり、たっぷりと泡立てた。肩口、腰、腹、太腿と、どこを触れても
すべすべの肌に、ぬめぬめした泡がまつわりついてゆく。
「さあ、こんなものかな……」
「えっ……あの、何を……」
「こうするんだ」
 シンジがぐいとアキを抱きしめる。乳房と股間を覆う腕を優しく、しかし断固として
外し、自分の首に回させた。
「あっ……」
「大丈夫、こうしとけば俺には見えないよ」
 確かに、全身が密着して、シンジからはアキの乳首も股間も見えはしない。見えはし
ないが……豊かな胸の弾力が、引き締まった腰つきが、股間の繊細な毛の感触までが
感じられ、シンジを桃源郷へいざなった。
「ほらアキちゃん……これが泡踊りだよ」
 全身を密着させたままシンジがこすり合わせるように体を振ると、二人の間でボディ
ソープが潤滑油となり、えもいわれぬ感触をかもし出していった。
「あ……あっ……」
 男の固い肉体が少女の全身にぴったりと張り付き、いきり立ったシンジの一物がアキ
の腹をつつく。可愛らしい乳首がシンジの胸を滑る。二人の興奮はいやが上にも高
まっていった。




 泡踊りを楽しみながらアキの背中に回ったシンジの手が、再びヒップに伸びた。やが
て指がアナルに到達し、ひそやかに息づくおちょぼ口を優しく撫で回し、泡を塗りつけ
る。そっと指を挿入させると、アキはたまらず体をよじった。
「お兄さん……あっ……そこは……汚い……あっ……」
「アキちゃんなら、汚いもんか……それにほら、綺麗にしてあげる」
 丹念に、丹念にそこにボディソープの泡を塗りたくり、じっくりと時間をかけて
おちょぼ口を揉みほぐすシンジの指先に、アキはたまらず腰を前に出して逃れようとし
たが、すると前に屹立している熱い男根が、さらに腹に押し付けられてしまう。しかも
シンジのもう一方の腕が、アキの体を前から股間をめがけて迫って来るのだった。
「あっ……お兄さん、そこは……駄目ぇ……」
 繊毛を優しく撫で、さらにその下の柔肉に触れてくる指に、アキはたまらず両足を
さらにぴっちりと閉じ合わせ、体を固くした。が、既に淫靡な指を前と後ろ両方に受け
入れてしまっていた。
 前後の指が蠢きはじめる。
「あっ……駄目ぇ、駄目……あああっ……」
 アキは体を固くしながら、体を流れる奇妙な感覚に耐えるのだった。大陰唇にそって
微妙な動きを続ける指先、アナルを揉みほぐす指先。体に電流が流れるたび、アキの
括約筋がきゅっと締まり、肛門に攻め込んだシンジの指が強烈に締め付けられた。前に
伸びたシンジの指が手探りで割れ目を押し開き、クリトリスを探索していることにアキ
が気づき、体をもがくと、アナルに入り込んでいたシンジの指が内側の粘膜に触れ、ま
たしても性感を刺激する。
 やがておちょぼ口を広げようと揉みほぐす指が二本になるころ、アキの体からがくり
と力が抜けた。いまや前の指先も小さな豆を発見し、優しく、優しくそこを撫で付けて
いた。
「あーっ……あああっ……んっ……」
 愛撫にただ耐えることしか出来ず、全身をぴくんぴくんと震わせ、崩れそうになりな
がら、アキはその柔肉と肛門とを指先で弄ばれ続けるのだった。
 その震えがまた、全身を押し付けたシンジに、泡越しに玄妙な感覚をかもし出す。





 シンジはようやく泡踊りに満足したのか、シャワーで思い切り二人の体を流すと、
アキの体を姫抱えに抱き上げた。
「あ……ああ……」
「そろそろ、湯船に入ろうか」
 シンジは湯船の中にあぐらをかき、その膝にアキを座らせた。ぬるめのお湯が全身を
快く包む。一気に二人が湯につかったため、ざあーっとお湯が溢れた。
 湯の中に漂う乳房をそっと捕まえ、先端に息づく可愛い乳首を指先でくりくりと転が
すと、荒い息をつくアキの口から甘い声が漏れる。
「ああ……」
 アキはもう体に力が入らないようだ。シンジがアキの下半身に目をやると、濃い金色
の恥毛がお湯の中にゆらゆらと漂っていた。その色のおかげで濃いようには見えないが、
毛の量はかなりのものだ。だが無駄毛の手入れをしてきたのだろう、余分なところには
生えておらず、清潔な印象を与える。
 思わず草むらの下あたりを指でつついてやると、軽く触れるたびに少女の体が震え、
シンジの興奮を高めていく。
「アキちゃん……さっきも言ったけど……今日は、アキちゃんのお尻で、気持ちよく
させてもらう」
 アキはもう抗うすべもなかった。既にいいように下半身を弄ばれ、たっぷりと柔肉
を愛液で濡らし、アナルにまで指を受け入れ、体が脱力してしまっている。
 それに、初めの日に約束したことでもある。
 特訓を始めて今日で四日目。どうしてお尻を許すなんて言ってしまったんだろう、と
後悔したときもあった。だが反面、どう転んだとしても、結局はこうなったのではない
か、という気もする。シンジがアナル好きである、というカナミ情報は、もちろんアキ
にも流れていた。
 好きな相手に、その人が望むものを与えるのは、ごく自然なことではないか?
(ああ……いよいよ……でも……これでいいんだ、きっと)
 まだ怖くはあったし、もちろん不安もあるが、アキもまた勇気を振り絞った。
「はあ……お兄さん……ああ……優しく、してください……」
 全身を桜色に上気させ、湯船の中で愛撫に耐えつつ、顔をぽっと赤くして言うアキに
シンジは改めて心を鷲掴みにされていた。
「ありがとう……出来るだけ、優しくするよ……」





 シンジはアキの体を抱きかかえて湯船から出ると、アキに両手をバスタブにつかせて
尻を突き出させた。
 わずかに脚を開かせると、アキの女体はバックから何もかもあらわになってしまった。
「ああ……お兄さん……恥ずかしい……」
「アキちゃん……綺麗だ……」
 実際、シンジはその情景に目を奪われた。無修正のAVなら何度も見たことがあるの
だが、実物の、それも妹の親友の下半身をかぶりつきで眺めるのは、全く別格の蠱惑的
な眺めだった。
 ぷるんとはじけた、桜色に上気した形のよい尻。その中央に、下に行くほど際立つ溝。
その終わりにひそやかに息づくおちょぼ口を覗かせたアナルは、たっぷり揉みほぐしは
したが、まだ固い蕾を思わせる。そして、わずかに開きかけ、処女そのものの薄いピン
ク色の襞をかすかに見せる割れ目。
「お兄さん……そんなに見ないでぇ……」
 アキの哀願に近い声に、シンジははっと我に返った。じっくり見ていたいところだが、
アキにすれば、早く終わらせたいのかも知れない。
 シンジは再びボディソープを手に出すと、たっぷり両の手のひらで泡立て、アキの肛
門に丹念に塗りつけていった。
「あ……ああっ……」
 さっきも責められたところだが、これから男根が入ってくると思うと、やはりアキも
緊張感が違う。そんな固いアキのそこをさらにマッサージするように、シンジの指が泡
を塗りたくる。とうとうそこに、シンジのいきり立った一物が当てがわれた。
「あ……」
 アキもそれを感じ、反射的にきゅっとアナルを締める。こうなると指一本ですら、強
烈に締め付けられることは、シンジはさきほど確認済みだ。
 シンジはそのまま待った。
 しばらく待つと、アキの体も次第に固さが抜けてくる。すっかり力が抜けるのを待ち、
シンジはゆっくりと腰を押し出した。
「ああっ……い、痛ぁい……」
 たっぷり揉まれて泡を塗り込められたとはいえ、そこにシンジの熱く燃える男根が
じわりじわりと侵入していくと、激しい抵抗感があった。やっと先端が入り込むと、
再び括約筋がきゅっと締まり、シンジのそれは進めなくなる。そこでまた待ち、ようや
く固さが抜けたところで数ミリ侵入すると、またおちょぼ口がきゅっと締まる。
 そんなことを繰り返し、少しずつ少しずつ、シンジのそれは侵入していった。
「アキちゃん……力を抜いて、身を任せて……」
 その間中、アキをリラックスさせようとシンジはささやいていたのだが、あまり効果
もない。だがついにカリの段差までが最も狭い入口を抜けた。後は一気に行けそうだ。
「ああうっ……」
 最も太いところを受け入れ、アキが苦しげに息をつく。きゅっきゅっと締め上げて
くるアキのアナルに興奮を高めながら、シンジはさらに待った。
「ああ……」
 やがて力が抜けたところで、ぐいと腰を前に出す。
「あああーっ!」
 とうとう、アキのそこはシンジのそれを根元までくわえ込んでしまった。

(やった……とうとう、アキちゃんのアナルが……俺のものに……)
 暖かく包み込み、きつく締め付けてくるアキの体に、シンジは陶然となった。
「アキちゃん……全部入ったよ……」
「ううっ……ああうっ……あ、熱い……」
 アキは気の利いた答えなど出来る状態ではなかった。一方のシンジも、強烈な締まり
にあまり持ちそうにない。そっと腰を引いてやると、カリの段差がアキの体内をこすり
つけ、少女の体が震えた。
「ひ、ひあっ……」
 同時にまたも括約筋がきゅっと締まり、シンジの一物の根元がぐいと締め上げられる。
「あ、アキちゃん……ごめん、俺もう……うおっ……」
 シンジだって童貞なのだ。最後の力で腰を押し出し、入るだけ入れたところで、シン
ジは絶頂に達してしまった。男根が震え、先端から男の精が弾ける。
「あああーっ……」
 腸内に熱いマグマを放出されたのを感じ、アキもまた体を硬直させた。



 シンジが荒い息をつきながら、ずるりとそれを抜くと、ようやくアキは解放された。
「はぁ、はぁ……あぁ……」
 アキは浴室の床に座り込んで、呆然としていた。肛門からシンジの精がタラリと垂れ
たが、それも構わず、放心したような表情で荒い息をついている。
(とうとう……お尻の初めて、シンジさんにあげちゃった……)
 ゆうべ感じた不安が、アキの中で突然大きく膨らんだ。
 初日は胸で、二日目は口で抜き、そして三日目は素股でイカせ、今日はとうとうアナ
ルをシンジに捧げた。
 アキのほうは木の下での約束を果たしたわけなのだが……それは、アキはシンジに
上げるものがもう何もない、ということでもあった。
 そうなっても、シンジは自分のそばにいてくれるだろうか?
 アキはまだ、処女は保っていた──それをシンジに捧げるのもいいだろう。だが、そ
うなれば本当に、新しく上げられるものはもう何もなくなる。そうなっても、シンジは
そばにいてくれるだろうか?
(怖い……何もかも上げるのも……この人を失うのも……)
 お尻の処女を失ったショックと圧倒的な不安に、アキの大きな黒目がちの瞳にじわり
と涙が溜まった。

(大体アダルトビデオでは、イッた後、放心する女優が写ってるけど……アキちゃんも
そうなのか?)
 シンジの感想は、的外れな上に毒されている。
「はぁ、はぁ……アキちゃん? 大丈夫?」 
 どこか心細げに、瞳にかすかに涙をたたえて自分を見つめるアキの様子に、シンジが
心配して声をかけた。
(シンジさん……まだ、そばにいてくれますか……?)
 心の中で、そんな不安が渦巻いていたが、アキは作り笑いを浮かべ、おどけて見せる
ことしか出来なかった。お尻にシャワーを当て、白濁した粘っこい液体を洗い流しなが
ら口を開く。
「私のお尻……汚れちゃいましたね。えへ」




 シンジはアキの細かい心中までは分からなかったが、アキが心細い思いを感じている
ことはなんとなく分かった。
 そしてどうあっても、訂正しなければならないことがひとつある。
 シンジは腕を伸ばし、乱れ放題に乱れて目にかかっている前髪をそっと整えてやると、
アキの体に腕を回して抱き寄せ、正面から瞳を覗き込んだ。
「あ……お兄……さん?」
「アキちゃん。君は汚れてなんかいない」
 急速に接近したシンジの瞳に射すくめられ、アキは身動きも出来なかった。
「そりゃ、他の男からしたら、君のことを汚れたと思う奴もいるかも知れない。後ろの
処女をなくしたんだからね。でも俺は……俺にとっては、それだけ君が愛しくなって、
絆が深くなったってことなんだ」
 まっすぐに瞳を覗き込む、めったに見ないシンジの真摯な目に、言うまいと思ってい
たアキの内心が、思わずほとばしった。
「……お兄さん。私、校庭の木の下で約束しました。口で、胸で、お尻でお兄さんを
キモチよくさせる、って。その三つを、私はもうお兄さんにあげてしまった。
それでも……それでもまだ、そばにいてくれますか?」
「……アキちゃん」
 シンジは腕の力を強めた。全身が密着し、少女の温もりが感じられる。この温もりを
手放すことなど、シンジには全く考えられなかった。
「あんっ…お兄さん、私もう、上げられるものがないんです……あとは、処女だけ……
でも、それを上げちゃったら本当に、もう何も……」
 アキの瞳から、涙がつーっと垂れた。
「アキちゃん!」」
 シンジはさらに腕の力を強めた。軽く開いたアキの唇にためらわず、自分の唇を押し
当てた。
「ん……」
 (女の子の唇って……柔らかいんだな……)
 甘美なひとときをシンジは味わった。男子たるもの、この少女の不安を取り除き、
幸せにしてやる以上になすべきことがあるか?
「アキちゃん、俺……俺は、アキちゃんと一緒にいるだけで、かけがえのない時間を、
温もりをもらっているんだよ。だから、上げるものがないとか、そんなことは全くない
んだ。むしろ俺が、そばにいてほし……」
 そこまで話しかけたシンジははっとした。アキは泣き笑いのような表情を浮かべ、そ
の瞳からは涙が頬を伝って流れている。
「……アキ……ちゃん?」
「シンジさん……やっと、キスしてくれた……あれだけエッチなことをしたのに、キス
だけは、してくれなかったんですもん……」
「……そういえば、そうだったね」
 まあ確かに、パイズリにフェラに素股に泡踊りにアナルセックスまでして、キスが
最後とは、めちゃくちゃな順番だ。
「それもあって、私……その、なんだか私たち、体だけの関係のような気がして……
上げるものがなくなったら、シンジさんが離れていっちゃうんじゃないかって……私、
不安で不安で……う、ぐすっ……ひくっ……」
 アキは顔を伏せ、むせび泣き始めた。





 そんなアキをシンジは優しく抱き寄せた。再び、優しく唇を合わせてやる。
「……ごめん、アキちゃん。もとが、食べ物に慣れるためって話だったから、キスして
いいのかどうか、俺も迷ってたんだ……もっと早く、何度もするべきだった……。
 アキちゃん、大好きだ……俺は、誰がなんと言おうと、アキちゃんを手放すつもりは
ないよ。
 それと……やっと、シンジって呼んでくれたね」
「お兄さん……」
 アキの顔にぽっと赤味が差す。
「シンジって呼んでほしいな」
「シンジ……さん……私も、好き……」
 二人は互いの体に腕を回し、抱き合った。豊かに実った乳房がシンジの胸に押し付け
られ、可愛い乳首がシンジの胸をくすぐる。その温もりに、またしてもシンジの下半身
が角度を増しはじめ、やがて天を向いて屹立した。
「あ……」
 またしても熱い火柱がおなかのあたりをつつくのを感じ、アキははっとした。
「あ、いやその……アキちゃん……もう一回、いいかい?」
「……いやです」
「え?」
「今日は、もう駄目。少しづつ、進んで行きたいから」
 アキはもう、いつもの悪戯っぽい表情に戻っていた。溢れそうなほど、幸せ一杯な笑
顔だ。この笑顔を見られるなら、俺はいくらでも我慢できる……。
「そっか……ああ、そうだな」
 そう、ゆっくり進んでいけばいいことだ。これはもう何度も、オアズケを食うたびに
自分に言い聞かせたことでもある。
(というか俺、オアズケに慣れちまったかな?)
 そんな気がしないでもないシンジであった。




「それじゃ、せめてお詫びに、私が綺麗にしますね」
 かすかに茶色いものがこびりついたシンジのそれを、少女の手がボディソープを塗り
たくって優しく撫で回し、綺麗にしてくれた。その刺激に血管までが浮き出てきたそれ
を見て、アキもちょっといたずらしたくなったりして。
「それじゃ、仕上げに……こんなの、どうです? シンジさん、ちょっと腰を落として」
 アキは自分の恥毛にたっぷりボディソープを塗り、泡立てる。いぶかしげにシンジが
膝を追って腰を低くすると、いきり立ったシンジの陰茎をアキが股間に挟み込んだ。
「お、お、あ、アキちゃん!」
 シンジの首に腕を回し、そのままそっと腰を前後に動かすと、ちょうど陰毛がたわし
のようにシンジのそれを暖かく包んでこすりつける。アキの媚肉もまた熱く燃える一物
に刺激され、少女の体が震えた。
「あっ、あん……これ、たわし洗いっていうんでしょ? 聞いたことがあります」
「お、おうっ……聞いたって、誰から?!」
「ああ……さあ、カナミかマナカかな、小宮山先生かも……あっ……」
(なんつーか……人材豊富だなあ)
などという真っ当な感想を抱く暇もなく、シンジのすっかり充血した男根は、少女の太
腿と繊毛にぬるりと暖かく包み込まれ、追い立てられていった。
「お、おおうっ……す、すごい、出、出ちゃうよ……」
「あ、ああっ……どうぞこのまま……あああーっ!」
 もう少しで挿れてしまいそうな、危なっかしい角度で腰と腰がぶつかる。熱い男根で
思い切り媚肉をこすり上げられ、アキが身を反り返らせた。同時にシンジもまた、先端
を柔らかい媚肉に摩擦され、体を硬直させた。
「おおうっ!」
 白濁した液体がピュッピュッと噴出し、アキの股間を思うさま汚した。
「あーっ……」
 アキも熱い男の精を股間に感じ、再び身を硬直させた。体を脱力させてペタンと床に
座りこみ、べっとりと股間にかかっているそれを指ですくうと、愛液と泡までが混ざり
あったそれを、アキはぺロリと嘗めてみた。
 かすかにボディソープの味がして、顔をしかめる。だが、それ以外には別に何の嫌悪
感も湧かないことに、アキは安心した。
「シンジさん……ありがとう……私、もう男の人の……その、おちんちんも……その、
えっと、赤ちゃんの素……も、大丈夫です」
 もともとは、アキが焼きリンゴやシーフードを克服するための特訓だったことを思い
出してシンジは苦笑した。
 シンジにとっては、そんなことはもうどうでも良い。彼は目の前の少女に夢中だった。
かけがえのない、失ってはならない掌中の宝物を手に入れたのだ。
「そう、良かった……でも、そんなことより、その……ずっと一緒にいようね」
「……はい……嬉しい……」
 改めてシャワーを浴びた二人は、ようやく浴室から出た。念入りに体を乾かし、風邪
を引かぬよう服を着込んで、ホテルを出た。きっちり延長料金は取られたが。

 ここへ来るまでの二人は、心の中ではお互い憎からず思ってはいたが、男の体に慣れ
たい少女と、その好奇心に応えた練習台に過ぎなかった。
 しかし今、ホテルを出る二人は、れっきとした恋人同士だった。




 顔をつやつやさせて家に帰ったシンジは、目を三角にしたカナミに迎えられた。
「お兄ちゃん、いつからアキちゃんとツキ合ってるの?」
「な、なんでまたアキちゃんが出てくるんだ?!」
「だって、アキちゃんとお兄ちゃんが連れ立って街へ消えていくのを見たんだもん!
ねえ、どこへ行ったの? 私の胸も揉んで! 貧乳のほうが、感度がいいって言うよ?
 それとも、アキちゃんのは揉めて私のは揉めないの?」
 貧弱な胸を突き出し、シンジを詰問するカナミ。
 エロボケはいつものことだが、普段は冷静なカナミが半狂乱になって迫る姿に、さし
ものシンジも焦りまくった。が、どの道、血を分けた兄にじゃれつくのもいい加減に
やめさせなければならなかったところだ。
「カナミ。それは血を分けた兄である俺の役目じゃないんだ……」
 シンジにしては、辛抱強く説得を続けた。
 なんといっても、カナミはよく出来た可愛い妹なのだ。これで無駄にエロくなければ、
だが。
「……だから、お前の胸を揉むわけにはいかない。それと、俺とアキちゃんは付き合い
始めた。決していい加減な気持ちじゃなく、本気で好きなんだ。だから、お前にも応援
してもらいたい……」
(許せ妹。これも愛の鞭)

 長い説得の末、とうとうカナミもうなずいた。
「……うん、分かった」
「カナミ、分かってくれたか」
「お兄ちゃん、これは私への愛の鞭だよね?」
「……え?」
「それじゃ、私からも愛の鞭のお返し!」
 どこから取り出したのか、SMプレイ用の鞭を取り出すカナミ。
「お、おおい! 何を!」
 ひゅんとカナミが鞭を振ると、シンジから5cmほど離れた床がビシ!と澄んだ音を
立てた。
「やめろおおおお!」
 すかさず逃げるシンジ。
「ちょっとお、お兄ちゃん! 私の愛の鞭は嫌なの?」
 カナミが追いかける。
 トムとジェリーのごとき、仲むつまじき城島兄妹であった。

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