作品名 作者名 カップリング
「羞恥の関係」 アカボシ氏 シンジ×マナカ

「すみません、お兄さんまで巻き込んじゃって…」
「大丈夫、きっと助けが来るから。」
「すぅ…………」
「マナカちゃん、寝たら死ぬってば!起きて、起きて!!」
 雪山で遭難した俺とマナカちゃんは、荒れ狂う吹雪の中、大木のうろの中で救助を待っていた。

 冬休み。俺は、カナミ、アキちゃん、マナカちゃんと4人で泊りがけでスキーに来ていた。午前中は
皆楽しそうに滑っていたが、午後になると雪が降り始めた。
 万一の事を考えてホテルに戻ろうとした矢先、突然の風にマナカちゃんの帽子が飛ばされた。
拾いにいったマナカちゃんが、悲鳴と共にいきなり視界から消えた。
 真っ先に駆け寄った俺は、そこに崖があるのに気付いた。マナカちゃんは、立入り禁止のロープを
風に舞う雪で見落としたようだった。下を覗こうとした俺も、崖の淵の雪を踏み抜いて落ちてしまった。
 そんなに高い崖ではなかったから、2人とも怪我はなかったが、登って帰るのは無理だった。
カナミとアキちゃんは助けを呼びにホテルへ向かった。
 助けが来るまでその場から動かないつもりでいたが、吹き付ける雪が冷たいので、せめて風を
凌げる場所で休もうと歩いた。そして、この大木をみつけた。

 雪を押し固めて風を塞ぐ壁にした。マナカちゃんを背中から抱きしめる形で座り、身を寄せ合った。
かなり恥ずかしかったが、お互いそうも言ってられなかった。前から彼女の事が気になっていた
俺としては、嬉しくもあったが。冷え切った頬と頬をくっつけたまま、眠ってしまわないように話続けた。
 ケータイの明かりだけが、うろの中をぼんやりと照らす。
「あ、寝てました?」
「うん、寝てた。」
 
 外は相変わらずの吹雪で、夜を迎えて気温は下がる一方。風を凌げる分、大分ましになったとは
いえ、寒いことに変わりは無かった。
「もう、眠りたいです…」
「ダメだってば。寝たら死ぬような寒さなのかどうか分からないけど、用心に越したことはない。」
「今日は思いっきり遊ぼうと思って貞操帯外してたんで、かなり疲れてるんですよ…」
 すっ、とマナカちゃんの瞳が細くなる。さっきからうつらうつらと、眠ったり起きたりを繰り返している。
その度に俺が体を揺すって起こすが、こっちも眠くて仕方がない。何か食料でもあったら疲れも
取れるんだろうか。それとも、逆に眠くなるのか。
「吹雪が止まないと、助けも来ないでしょうね。」
「すぐに止むよ。」
「私まだ、やりたい事がたくさんあるのに…」
 マナカちゃんの話の内容が暗くなってく一方で、返答に困る。だからといって、黙っていると強烈な
眠気が襲ってくる。かろうじて俺は、
「例えば何?」
 と質問してみた。


 その質問にマナカちゃんは、
「先ず、処女を捨てたいです。」
 と、答えた。聞くんじゃなかった。会話が途切れ、耐え難い眠気がやって来る。
「お兄さんも、童貞捨てたい、って思ってません?」
「あー、うん…」
 眠くて、マナカちゃんが何をいってるのかよく聞き取れなかったが、反射的に返事をしてしまう。
「じゃあ、ここで体を温めあいませんか?本当は4Pが良かったんですけど…」
「んー、そうだね…」
 今なんか、とんでもないことを言われたような気がする。ちゃんと聞こえているのに、意味を上手く
読み取れない。何もないのに、どうやって体を温めるんだ?
 マナカちゃんが体をこちらに向けた。俺の上に跨って据わり、頬を手で押さえられた。
「じゃあ、早速…」
「え、何?」
 次の瞬間、唇に何か柔らかいモノが押し付けられた。
「!?」
 眼前には、瞳を閉じたマナカちゃんの姿。一瞬の後、キスをされてると気がついた。
「ま、マナカちゃん?」
 一気に眠気が吹き飛んだ。さっき言われた言葉の意味を、今やっと理解した。
「や、やっぱ止めようよ、体力使ったら助かるのも助からなくなるよ?」
「ファーストキス上げちゃったんですから、最後まで貰って下さい。…それに、お兄さんのココは
もうこんなにカチカチですよ。」
 マナカちゃんの手が、俺の股間を撫ぜる。
「そ、それは…」
「さっきからずっと、私のお尻に当たってました…命の危機に直面した男女は、種を残すために
お互いを求めるそうですよ?」
 手袋を外し、俺のスキーウェアの中に手を入れてくる。あまりの冷たさに、背筋が震えた。
 凍てついた手で、俺のペニスをしごきたてる。指が動かないのか、とてもぎこちない。
「私のも、触って…」
 俺の手袋を外し、自らの秘部へと導く。マナカちゃんのそこは、しっとりと湿っていた。
「あんっ…」
 驚いて引っ込めようとして手を動かしたら、偶然にも指がマナカちゃんの中に入ってしまった。 
「ふあっ、お兄さん…んっ、やぁ…」
 引き抜こうとしても、寒くて思うように指が動かない。指はどんどん奥深くに沈んで行き、マナカ
ちゃんの膣壁をかき回していく。痛みと快楽がない交ぜになった声で喘ぎ、俺の上で身をよじる
マナカちゃんを見て、俺の理性は残らずかき消された。
 今度はこちらからキスをした。マナカちゃんの冷え切った唇の奥に、舌を突っ込んでかき回す。
「んんっ…!?」
 突然のディープキスに戸惑うも、すぐに舌を絡めてきて応えてくれた。息遣いが荒くなり、互いの
吐息で睫毛が凍り付いていく。人形のように整った顔を快楽で歪め、青白かった頬に赤みが差す。
「ほら、手がお留守だよ。」
「すみません…」
 止まっていた指先を動かし、ペニスをしごきだす。大分手が温まってきたのか、先ほどよりも
指使いが上手くなっている。ほっといたら、今にも出そうな程にいきりたってきた。
 だけど、それは勿体無い。手コキなんかで射精したくなかった。


 だけど、マナカちゃんの方は疲れているせいなのか、濡れ方が今ひとつだった。
何とかして濡らそうと、躍起になって指で愛撫をするが、効果はなかった。
「お兄さん、もういいですから、入れて下さい。」
 耳元でマナカちゃんが囁いた。
「本当にいいの?あんまり濡れてないけど…」
「痛くても、我慢しますから…」
「じゃあ、離れると寒いからこの体勢のままでしようか。」
「対面座位ですね。」
 マナカちゃんは、もそもそと俺のスキーウェアをおろして、ペニスを取り出した。唾液を垂らして
全体に塗りたくり、今度は自分のスキーウェアを下ろす。お互いの秘部を露にし、向かい合う。
 薄明かりに照らされたマナカちゃんのアソコ。ストレートの恥毛の奥で、ぴったりと閉じた唇が
僅かに見えた。ごくり、と喉がなった。外気に晒している股間が、寒さを全く感じていない。
 マナカちゃんが、ペニスの上に跨った。膣口に亀頭が当たったところで、マナカちゃんは深く息を
吸い込んだ。
「い、いれます…」
 ゆっくりと息を吐きながら、マナカちゃんが腰を沈めていく。亀頭が秘唇をこじあけ、侵入する。
膣内は、想像以上に熱くなっていた。直接肌と肌が触れているそこだけが、クリアーな快感を
脳髄に伝えてくる。
「んくっ、ふっ、んぅぅ…」
 自分の腰を上から押さえつけるように押しながら、挿入を続けるマナカちゃん。やはり濡れ方が
足りなくて痛いのか、唇を噛んで目尻に涙が浮かんでいる。腰を回転させながら入れているせいで、
ざらざらの膣壁が、亀頭とカリ首を執拗に責め立てる。
 射精しそうになるのを奥歯を噛んでこらえていた俺だったが、マナカちゃんが痛みに体を強張らせた
瞬間、急に締め付けてきた膣壁に耐え切れなかった。情けないことに俺は、まだ処女を失いきって
いないその膣内に、大量の精液をぶちまけていた。
どびゅっ、びゅるるるっ…
「ひゃんっ!?」
 何の前触れもなく中に出されたマナカちゃんは、甲高い悲鳴を上げた。
「ごめ、俺、我慢できなくて…」
びゅくん、びゅぶぶ…
 ペニスがまだ脈打って、マナカちゃんの中に精液を送り込んでいる。強張っていたマナカちゃんの
体が弛緩する。
「処女捨てきる前に中出しされちゃいましたね…」
 くすり、と笑われた。
「ごめん…」
「いいですよ、暖かかったですし。もっと暖めてくれるんですよね?」
 俺の首に両腕を回してくる。
「お兄さん、後はお願いします…」
 唇を重ね合わせる。俺は彼女の腰に手をあてると、まだ半分ほど入っていないペニスを、
一息に押し込んだ。


「ーーーっ!!」
 声にならない悲鳴が、俺の口の中に流れ込んできた。きつく閉じたマナカちゃんの瞳から、
涙が幾筋も零れ落ちた。腕をきつく巻きつけて、痛みに耐えている。彼女の中は煮えたぎるように
熱くて、柔らかくて気持ちよかった。先程の精液のおかげか、かなり滑りがよくなっている。
「う、動かさないで下さい…」
 唇を離し、肩で息をする彼女。深呼吸を繰り返し、息を整えようとしている。俺は、目蓋の端で
凍りかけている涙を舌で舐めとった。
「頑張ったね。」
 頭をぽんぽんと叩くと、くすぐったそうに笑った。
「処女じゃなくなっちゃいましたね…」
「俺も童貞じゃなくなった。」
「帰ったら、責任とってくれるんですよね?」
 上目遣いで心配気に聞いてくる。
「成り行きとはいえ、ヤリ逃げなんかしないってば。」
「付き合ってくれるんですね?」
「ああ。」
「良かった…お兄さん。私、前からお兄さんの事好きでした。」
「…俺も、マナカちゃんの事、好きだったよ。」
「本当ですか?」
「二度も言わないよ。」
「ふふっ、照れてる照れてる。」
「か、からかうなって。」
 この時俺は初めて、あんな風に笑う彼女を見た。
「…?今、中でお兄さんのが一瞬大きくなったような…?」
 そそられた、なんて言えねー…。
「う、動かしていいかな?」
「大分楽になったから、好きなように動かしていいですよ。」
 足を俺の腰に絡め、体を完全に俺に預けてきた。深々と奥まで突き刺さったペニスを、抽送させる。
「くふぅ…」
 彼女の息が耳にかかる。最初は固さが残っていた膣壁も、繰り返し突く度にほぐれていった。
耳たぶを甘噛みして、陰毛をクリトリスにこすりつけるように腰を動かした。
「あっ、私、そこ弱いの…」
 どうやらクリトリスが弱いらしい。指を唾液で濡らし、親指の腹でクリトリスをくにくに押した。
びくびくと体を震わせ、面白いように反応してくれる。 さっきのセリフから察するに、彼女はオナニー
した事があって、尚且つそこが弱いと自分でもわかっているらしい。
 もしかしたら、もしかしたら彼女をイかせられるかもしれない。淡い期待を抱いて俺は、しつこく
クリトリスを責めた。
「あ、やだ、そこばっかり…」
 弱弱しい声で喘ぐ彼女に、余計にそそられる。包茎気味のクリトリスの皮を指でしごくと、彼女は
大人しくなった。とろん、とした目で、身を震わせて俺にしがみついてくる。
 多分、イきそうになって快感に集中しているんだと思った。俺も二度目の射精がしたくて、我慢の
限界を迎えそうだ。できれば一緒に達したいと思い、どうすればいいのか悩んだ。
 クリトリスをあまり強くしごいても痛いだけかもしれないし、膣内はまだ気持ちよくはなさそうだし、
ディープキスじゃ決め手にはならないだろうし、この寒さで胸をさらけだすのは無理だろうし。


 となれば、ここしかない。俺は、空いてる手で彼女のアナルに指を這わせた。
「きゃうっ!?」
 甲高い悲鳴が上がる。
「やだ、そっちは…あぁん!」
 簡単に人差し指が入った。やっぱり、こっちでオナニーしたこともあるみたいだ。指を曲げて、
中を指の腹でかき回した。
「ああっ!あああぁっ!!」
 この反応を見る限り、どうやらここも弱かったらしい。アナルがひくひく動いて、指を締め付けてくる。
膣内も、今まで以上に波打ち、ペニスに絡み付いてくる。
「うそ、いく、いっちゃうぅ…!」
 ぎゅうっ、と強くしがみついてくる彼女の中に、俺は二度目の射精をした。

「初めて同士で一緒にイクなんて、難易度の高いことしてくれましたね…」
 額に玉のような汗を浮かべ、彼女が俺に微笑みかけてくる。
「我ながらそう思う…」
 苦笑いで返した。
「まだ、抜かないで下さいね。こうして好きな人と繋がって、温もりを感じていられるだけでも、
充分気持ちいいんですから…」
「うん、分かるよ。」
「もし、助けが間に合わなくても、お兄さんと結ばれて本当に良かったです…」
「助けなら来る。大丈夫だってば。」
「…そう、ですね…」
 体力の限界なのか、目蓋を閉じて寝息をたてる彼女。
「ちょ、寝たらまずいってば…」
 かく言う俺も、射精後の疲労感に襲われて、もう限界だった。彼女を抱きしめたまま、意識が
途絶えた。


 お兄ちゃんとマナカちゃんが遭難してから15時間。ようやく、2人が救助されたらしい。
2人とも衰弱してはいるが、命に別状はないらしい。救助ヘリがホテルの前に着陸し、
救急車に移すために担架が運び出されてきた。なせか担架は一つだけだった。私とアキちゃんは
駆け寄った。
「お兄ちゃん、マナカちゃん!」
「2人とも、無事でよかった…!」
 駆け寄った先で私たちが目にしたのは…顔から火が出そうなほど真っ赤にしたマナカちゃん。
その下にマナカちゃんの顔を隠そうとするお兄ちゃん。そして、体を覆い隠すタオル。
「え…膣痙攣?」
「違う…身動き出来ない程体力使い切っただけだ。」
 目から滝のように涙を流すお兄ちゃん。
「これで私たち、羞恥の関係になりましたね。」
「周知だ、周知!」
「この状態でボケるマナカも凄いけど、突っ込むお兄さんも律儀だね…」
「てか、お兄ちゃんはアレ突っ込んだままだけどね。」
「うるせーよ!」
 2人は、気まずそうな隊員たちに運ばれ、繋がったまま救急車で搬送されていった。

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