作品名 作者名 カップリング
No Title 雷電氏 -

昨日の雪の面影もなく暖かい日差しが顔に降りかかる昼





「カズヤ!」
声をかけられた先を見るとシンジと今岡が歩いてやってくる
「ヨォ!」
「早いな、まだ50分だぞ」
「一時間前にはいたよ」
「…、ミホちゃんは?」
「まだ」
「そっか」
三人は挨拶を終えミホを待つ
「すいませ〜ん」
数分待つと走ってこちらに来る女性がいた
「ミホちゃ〜ん」
カズヤは喜びミホの元へ走る
「少し遅くなりました」
「そんな事ないよ!俺達一分前にきたからさ」
「よかった…」
(カズヤ…)
二人はカズヤを優しい目で見る


「でどこに行くの?」
自分から遊ぼうと言いだした今岡が聞く





「えっ?お前が考えてるんじゃ」
「ううん」
「……」
シンジは呆れ顔で今岡を見る
「俺に任せろ!」
自信満々にカズヤは言う
「昨日雑誌で見て良い所があるんだよ」
「へ〜、近いの?」
「バスに乗って20分ぐらいだな」
「近いね!そこに決定!」
今岡は場所も聞かずGOサインをだす
「俺についてこい!」
カズヤはバス停まで三人を誘導した

バスに乗り目的地で降り10分ほど歩くと
「着いたぞ!」
「スッゲー!」
「綺麗な景色」
「本当ですね」


そこは冬なのに緑な山々に囲まれ綺麗な湖が光りの反射でキラキラしている





「穴場のデートスポットでボートに乗れるんだぜ」
カズヤは自慢気に語る
「あんたにしちゃマトモだわ」
今岡は予想外な場所に驚くばかり
「じゃボートに乗るぞ!」
仕切るカズヤ
「でも…二人乗りしか」
ミホは素直に思った事を言う
「…で、どう組分けするんだ?」
シンジもそれが気掛かりらしい
「裏・表だろ」
さらりとカズヤは答えた
「……」
シンジと今岡はアイコンタクトを交わした
「んじゃ!う〜ら、お〜も〜て!」
四人は一斉に手を出す


「気持ちいいですね」
風を受けボートの上でミホが言う





「冬なのに暖かいからね」
カズヤは答えながらボートを漕ぐ
「カズヤ先輩は付き合ってる方はいないんですか?」
「いないよ、片思いばかりでさ」
「そうですか、つらいですね」
「ミホちゃんは?」
「私も片思いばかりで」
そう言いシンジ達が乗ったボートを眺める
「でも、何も言わないで後悔だけはしたくないね、言って後悔した方が納得できるから」
(決まった!)
カズヤはカッコイイと思う顔の角度でミホに言う
「……」
カズヤの言葉を聞きミホは何かを考える


「先輩の言う通りやって後悔したほうが!」
「そうだよ」
「私シンジ先輩に気持ちを伝えます!」
「えっ?」





カズヤは理解出来ず笑う
「学校に入学した当初からシンジ先輩が…」
「はぁ」
「ありがとうございますカズヤ先輩!」
「いえ…いえ」
岸に戻りカズヤは暗く、ミホは明るい顔で降りる
シンジ達も戻ってくる
「気持ちよかったね」
今岡は無邪気に喜ぶ
「俺は…疲れたよ」
シンジは手をブラブラさせ答える
「あっ!あそこにレストラン発見!行くぞ野郎共!」
よほどお腹が空いていたのか今岡は走って行った


今岡とカズヤ、二人は向かいに座り頼んだサンドイッチに手をつける





「ミホちゃんどうしたの?シンジ君を連れて行ってさ」
「…告白中だよ」
その言葉に今岡は食べている物を咽に詰まらせ水を流し込む
「ゴッホゴホ、えっ?」
「シンジが好きなんだってさ」
カズヤはボートであった事を話す
「…そうなんだ」
「俺、帰るわ、二人に会いづらいしさ」
「ちょっ、カズヤ!」
席を立つカズヤの手を今岡が掴む
「……」
何も喋らないカズヤ、しかし顔を隠す為か横を向く
「……、私も帰るからさ」
そう言い今岡も帰り支度をし始める

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