作品名 |
作者名 |
カップリング |
「官能小説作家の自慰」 |
ナット氏 |
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「『・・・・・・は男の激しい責めによって、オルガスムスに達してしまった。』っと」
原稿用紙最後の行まで書き、今まで書いた奴に乗せる。
本日8枚目の原稿だ。
「ふ〜〜、ちょっと休みましょうか。」
背もたれに体重をかけ、両腕を上げ硬直していた筋肉を伸ばす。
一旦席を離れ、飲み物を取りに行く。
お湯を沸かし、ティーパックのはいったカップへと注ぐ。
ティーパックといえど、紅茶本来の芳しい香りが感度のよい鼻を楽しませる。
ミルク、砂糖を加え、皿へと乗せ部屋へと運ぶ。
再び椅子に腰掛け、ゆったりとちょっと甘めなミルクティーを堪能する。
今日は調子がよい。ペンがよく進む。ネタが溢れてくるようであった。
カップを一旦机の上に置き、今日書いた原稿を見直す。
いつもは誤字脱字の確認のためだが、今日は無意識にペンが走り、内容をよく覚えていないため、読み返してみる。
自分でも驚くほどよく出来上がっている。
そしていつもよりエッチシーンが濃厚に描かれている。健康な男性なら勃起は間違いなく、さらに自慰を始めるであろう。
「私、こんなのを・・・・」
自分で書いたものだが、その内容に興奮し、血圧が上昇し、体が熱くなる。
何枚か読んでいるうちに自分が無意識に、もどかしそうに腿をもじもじさせていたのに気付いた。
欲情している。 体が、性的快感を求めている。
再び原稿用紙を重ね、ベッドへと寝そべる。
シャツを捲り上げ、わき腹あたりをすぅっと撫でる。
「ふっ、ん・・・・」
きめの細かい肌の表面を、自らの体温を帯びた細く、しなやかな指がなぞる。
小説のネタのため、自らの体を使っていろいろやっているうち、自らの性感帯を見つけていった。
わき腹もそのひとつである。
くすぐったいような、気持ちいいような微妙な感覚が、撫でるたびに体を駆け巡る。
「はぁ・・・ ふ、ん・・・・・・」
手は次第にわき腹から胸へと移っていく。
ブラをはずし、胸をあらわにさせる。
大きくは無いが、ぷにぷにとした適度な軟らかさを持つマナカの胸。
指が軽く沈み込むぐらいの力で揉み解す。
「あっ、 あふ・・・ はぁ・・・」
わき腹を撫でていたときよりも少々強い刺激。
次第に激しく、力強くなっていく。
シャツの裾を咥え、溺れてしまいそうな快感に耐える。
「ふっ、んっ、 んっ・・・・」
人差し指と親指で乳首を軽く摘む
「んんっ!! んっ!」
体がビクッと反応する。
今までより明らかに強力な刺激が体に伝わり、脊髄反射で体が動く。
それでも本能が、今までの経験が気持ちよさを欲し指を動かす。
何度も何度も硬くなった乳首をこり、こりっと指で軽くつぶすように転がす。
「あっ、ふっ、んっ!」
痙攣しているかのように体をびくつかせ、快感を堪能する。
次第にイキたいという欲求が募ってきて、決定的な刺激を求める。
マナカは空いているほうの手を残された下着へと運ぶ。
貞操帯をはずし、パンティの上から自らの女性器をなぞるように指を動かす。
「はうっ、 んっ・・・」
布の上からでも解るほど、秘所は濡れていた。
そしてその湿り気を帯びた布越しに膣口、クリトリスをなぶる。
「ひあっ! あっ、ふっ・・・」
自らの粘り気のある液によるぬるっとした感触、布の少々ざらついた感触、そしてそれを押し付ける自らの指の腹の軟らかさ。
それらがひとつとなり、まるで快感神経の塊になったように感じるクリトリスを転がす。
「あ、ふっ、んっ・・・ はっ ひふぃ・・・」
脳の細胞を焼き切るかのような感覚だが、イクには至らない。
より強い刺激を体が知っている。それを感じるまではイけない。
指を一旦離す。布を染みてきた愛液が指に触れ、離すときに糸を引いていた。
スカートと下着を脱ぎ捨てる。
何もなくなってしまい、あらわになった秘所に再び指を運ぶ。
クリトリスの上に中指を着地させ。ゆっくりとスライドさせてゆき、膣口でとまる。
ここでくっと力をいれ、指のマナカの中へと埋め込ませる。
「ひっ、 っく・・・」
処女の膣内は狭く、指がはいってきて、それにより広げられるとき、少し痛みが走る。
そして中指の第一関節と第二関節の間あたりまで侵入させ、ゆっくりと入れたり出したりする。
「はっ、 んっ・・ ひっ・・・」
出し入れするたび愛液が、ク・・・チュ・・・ チュ・・ とぬめりのある淫らな音を奏でる。
何度も出し入れしているうちに、膣も慣れてきて、痛みもより強い気持ちよさへと変わっていく。
指の動きが次第に早くなっていく。
「あっ、ひっ、あっ、ああっ!」
体がビクッ、ビクッと何度も痙攣する。
何かがこみ上げてきて、絶頂へと加速する。
クチャックチュッグチュ・・・・・
指の動きも無意識に速くなる。
「はっ、ひっ・・ イク・・・ イク!!」
体が一層激しく痙攣する。頭が真っ白になっていき、意識が飛ぶ。
「ふぁ、ああぁあぁあぁあぁぁぁぁぁぁ・・・ッッッッッ!!!」
ぐっと腿を閉じ、丸くなるかのような姿勢で大きく痙攣し、枕をぎゅっと抱きしめる。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・」
そのまましばらく絶頂の余韻に浸る。
全身の力を抜き、姿勢を崩す。
手を押さえるかのように腿を閉じたため、手にべったりと吹き出た愛液がまとわりついていた。
まだ頭がぽ〜〜っとするなか、その手についている愛液を舐め取っていく。
突然はっとしたかと思うと、おもむろにメモ帳を取り出した。
「『女は手についた淫らな液をいやらしく舐め取った。』 ネタにできますね、これ。」
マナカはメモ帳をしまうと、服を着て、汗、愛液を洗い流すべく風呂場へと向かった。