作品名 作者名 カップリング
「深夜の保健体育」 トマソン氏 マサヒコ×リョーコ


(やれやれ…………結局こうなるか)
小久保マサヒコは、ごそごそとリビングに布団を敷いていた。

 ここは若田部家の別荘。
 いつもの六人で合宿に来たはものの、寝室の割り振りでひと悶着あった。
 この別荘の二階には、寝室が三つ、それぞれにベッドが二つづつ。六人でちょうど良
いと言えば良いのだが、一人だけ男が混じっているとそうもいかない。
 リビングで寝る、と主張したマサヒコだったが
「ダメ! そんな仲間はずれみたいなことは許しません!」
と主張する濱中アイに押し切られ、危うくマサヒコはアイと同室になるところだった。
が、若田部アヤナの兄が寝室に残したダッチワイフ3体+膝枕のおかげでアイは退却。
 マサヒコは一人で一室を占めたのだが。
(濱中先生と同室じゃいくらなんでもやばいとはいえ、あの部屋は……)
 さすがにこの3.5体と同室で眠る気にもならず、やはりリビングで寝るかと、
マサヒコは布団の用意をしているところだった。

 そこへトントンと軽やかな足音が響き、中村リョーコが階段を降りてきた。トイレに
降りてきたらしい彼女は、マサヒコを認め、声をかけた。
「あらマサ、どうしたのよ、こんなとこで」
「あ、中村先生……いや、あれと一緒に寝る気にはならなくて、ここで寝ようかと」
「あら、せっかくのアイテムがあるのに、いやなの? 使い方を教えてあげよっか?」
「……やめてください」
「あらそう、やっぱり本物がいいんだ」
 ニヤニヤしているリョーコだが、マサヒコはその姿に思わず見とれてしまった。
 薄いオレンジ色のパジャマ。裸足の足は色は薄いが丁寧なペディキュアがなされ、形
のよい指がきれいに並んでいる。細手のパジャマのズボンはスラリとした脚を強調し、
その上端は引き締まった腰をぴったりと締めている。上半身は、薄手のパジャマを通し
て、豊かな胸の膨らみがその存在を主張していた。
 もともとスタイルは抜群の彼女だが、スラリとした長身が見事に映える格好である。
 加えてメガネをかけていないとあって、普段のラフな姿とはまったく雰囲気が違い、
見慣れた悪戯っぽい笑みもかわいらしく見える。
(へえ……中村先生も、こうしてみると美人だな……)
 いまさらの感想だが、今までさんざんからかわれてきたのだから、まあ潔癖な中学生
としてはやむを得ないか。
 リョーコの豊かな胸の隆起の先端に、なんとなく小さな突起が突き出しているのに
気がつき、マサヒコの心臓がたまらず高鳴る。寝ていたさなかとあって、ノーブラなの
だろうか? 
「ま、中学生には人形はいやかもね……それも使用済みじゃあ。ここに、とびきりの
実物があるけど、どう?」
 体を反らし、挑発的にポーズするリョーコ。
「……おやすみなさい」
「ちぇー」
 リョーコは姿を消し、廊下の向こうでトイレのドアがパタンと閉まる音がした。

 ようやく布団を敷き終わったマサヒコは、常夜灯のみを残して灯りを消し、布団に
もぐりこんだ。
 ついさっき目にしたリョーコのパジャマ姿が脳裏に浮かんできたが、眠気がそれを
押しのける。
(それにしても、ちゃんと勉強した合宿って初めてじゃないか・・・?)
 そんなまっとうな感想を抱く暇こそあれ、マサヒコは眠気に流され、溶けるように
意識がなくなっていった。

 一方の中村リョーコ。用を足して手を洗うと、鏡に向かって自分の姿を映し出す。
(うん、悪くないわね……真夜中にこれを見てなんともならないなんて、マサヒコって
ば、私たちのこと、本当に女として見てないのね……このままじゃ、ED疑惑も晴れな
いし、ミサキたちとの仲だって、ちっとも進まないだろうし……本当は若すぎて守備
範囲外なんだけど、ひとつ、男の本能を目覚めさせてやろうかね)
 中村リョーコの悪巧み、発動。
(じゃ、潔癖な中学生向けに、優しい、綺麗で清潔なお姉さんを演出しなきゃね……)


 マサヒコは気持ちよく白河夜船のなか、夢を見ていた。
 これは……幼いころ、母さんに耳掃除をしてもらった時の記憶だろうか? むっちり
としまった女の太腿に頭を乗せている。柔らかい女の指が自分の顔を、耳を、首筋を撫
で回している……気持ちいい……。
(……?)
 妙にリアルな感触に、マサヒコがぼんやりと目を開ける。視界に入ってきたのは、
なぜか中村リョーコ。普段の皮肉っぽい表情はどこへやら、天使のように慈愛に満ちた
微笑みを浮かべて、仰向けになったマサヒコの顔を覗き込み、マサヒコの頬をそっと手
のひらで愛撫している。
 それと気づいたマサヒコ、動揺するのも当然。
「ぬおおおっ?! な、中村先生、なにを……」
 あわてて上半身を浮かそうとするが、リョーコは両腕で頭を押さえると、そっと顔を
マサヒコの顔に近づけ、優しくささやく。
「マ・サ……(はあと)」
 このまま力づくで上半身を浮かしたら、唇同士が接触、早い話がキスしてしまう。
 たまらずマサヒコは浮かしかけた上半身を一旦止めると、再び頭が下に落ちた。後頭
部に当たったのは、予想していたソバ殻の枕の感触ではなく、むっちりと引き締まった、
それでいて暖かくやわらかいモノ。そう、それは中村リョーコの太腿。ここでようやく
自分が中村リョーコに膝枕されていることに気がつき、マサヒコはさらに動揺しながら
も、あわてて口を開いた。
「な、中村先生、いったい何を……」
「マ・サ……(はあと)」
 あくまで優しく、甘く、中村リョーコは耳元でささやく。そのまま、そっと顔を
さらにマサヒコの顔に近づけ、さらに至近距離までもっていく。マサヒコの顔を、
リョーコの指による愛撫がくすぐり続け、リョーコの甘い吐息がかかった。
 中村リョーコ、もともと一級品の美人である。優しい笑顔を浮かべてさえいれば、
たいていの男はたまったものではない。
 ましてや中学生童貞のマサヒコ君には、これは厳しすぎる。
「な、なな、中村先生……ちょ、ちょちょちょ、ちょっと……」
「ううふ……恥ずかしがって、可愛いのね……ねえマサ、今まで、意識した女の子って、
いないの?」
「いい、いや、そそそんな……いませんよ、はい」
「それじゃ、わたしのことも、何とも思ってないの?」
 さすが中村リョーコ、既にマサヒコは術中にはまっている。この状況で、嫌いだなど
と言えたら男じゃない。
「いいいいや、ああああの、その、そんなことは決して」
「じゃ、わたしのこと、好き?」
「ああああの、そそその、ききき嫌いじゃないかな、と……」
「ぶー。駄目、女の子にそんな言い方は駄目よ。ちゃんと『好き』っていって」
 とささやきつつ、リョーコはすっと口をつぼめ、甘い吐息をマサヒコの唇に当てた。
 マサヒコ、大ピンチ。だが、逆らえるはずもなかった。
「あああ、いやあの、す、好きです、はい。だから離して……」
「わたしのこと、好きっていってくれたね……嬉しい……」
 リョーコの顔がさらにマサヒコの顔に近づく。
「ちょちょ、ななな中村先生……んむー……」
 とうとう、リョーコのやわらかい唇がそっとマサヒコの唇を奪った。
 軽くバードキスの後、リョーコは一旦唇を離し、マサヒコの瞳を覗き込む。
「うふふ……どう、キスの味は?」
 マサヒコは既に呼吸が荒くなりかけている。
「はぁ……はぁ……柔らかくて……気持ちいいです……」
 しばし見つめあい、もう一度唇を合わせると、リョーコは今度はそっと舌を出し、
マサヒコの唇を嘗め回す。続いて舌をマサヒコの口腔に進入させ、ゆっくりと唇の内側
をなぞった。マサヒコもこの誘惑には勝てず、そっと舌を突き出すと、二人の舌が絡み
あった。
「ん……んん……」
 舌が絡み合い、密着しては離れるに従って、唾液が淫靡な音を立てる。
 キスと言えばキスに過ぎないのだが、恐ろしく丁寧な、かつねっとりしたそれに、
マサヒコの目は次第にトロンとしていった。


(落ちたわね……)
 もはやマサヒコがリョーコに逆らえるはずもない。
「ねえ……ここじゃ、いつ誰が降りてくるかわからないから、上に行きましょ……」
「……でも、あそこには人形が……」
「あん、あんなのを見ないで……わたしだけを、見ていればいいでしょ……」
「え、ええ……」
 二人は連れ立って……というより、マサヒコはリョーコに腕を引かれるがままに、
二階へ上がり、人形3.5体がある部屋に入った。
 歩いている間にちょっとは理性を取り戻したマサヒコ、ベッドに座ったリョーコの
前に立つと、口を開いた。
「でも、いきなりどうして……びっくりしました……」
「……マサ、世の中には、女と男がいるでしょ?」
「え、ええ……」
「その両者は、どちらもお互いを必要としているの」
「え、ええ、そうですね……」
「だから、お互いに引き合うのは、ごく自然なことなの」
「そ、そうかも知れませんけど、でも……」
「そこで『でも』が出るってことは、女と男がお互いを必要としている、ってことの
意味をまだわかっていないのよ、マサはね。だから、これから教えてあ・げ・る」
 優しい笑みを浮かべたまま、すっとリョーコはマサヒコの首に腕を回し、抱き寄せた。
「あ、ちょちょ、ちょっと……」
 ベッドに座ったリョーコの顔に中腰のマサヒコの顔が接近し、再び二人の唇が重
なった。そのまま数秒間キープし、ゆっくりとマサヒコに女の唇を味わわせる。
 つと唇を離すとリョーコは、マサヒコの目がトロンとなり、物欲しげにリョーコを
見つめていることを確認した。
「……キモチいいでしょ?」
「……ええ、とても……」
「じゃ、横になって……」
 リョーコは、マサヒコの首に回した腕でたくみにリードして、小柄なマサヒコの体を
ベッドに横たわらせた。その上から、リョーコの体がのしかかり、細い指がマサヒコの
パジャマのボタンをゆっくりと一つ一つ外していく。すっかりボタンが外れたところで
布地を左右に開くと、マサヒコの上半身が隠すところなくあらわになった。
「うふふ……本当に、色白で綺麗なのね……妬けちゃうくらい……」
 そういいつつ、リョーコの掌が、指がマサヒコの上半身に優しく愛撫を加えた。
肩口、わき腹、たくましいとはまだ言えない胸。特に胸を大きく円を描いて撫で回し、
次第次第にマサヒコの乳首に近づいていくと、
「……う……」
 たまらずマサヒコの軽く開かれた口から、声が漏れた。




 マサヒコはリョーコの愛撫に身を任せつつ、自分にのしかかった女に見とれていた。
(や、やばい……このままじゃ……でも、綺麗だな……)
美しい漆黒のロングヘア。整った顔立ち。出るところは出て、締まるところはあくまで
締まった、均整の取れた肉体。パジャマのなかは、一体どうなっているのか……?
「せ、先生……うっ……」
 リョーコの指が、マサヒコの乳首に触れ、転がし、弄んだ。
「どう? キモチいいでしょ?」
「……ええ、とても……先生も、綺麗ですよ……俺も、触っていいですか……?」
(へえ、邪心なしに『綺麗ですよ』なんて言われたの、久しぶりね……)
「……そうね、いいわよ。でも、優しく、優しくね……」
 リョーコは仰向けになったマサヒコの体の上に、前かがみに座っている。
 その豊かな乳房は、リョーコのパジャマの布地越しに、マサヒコの目前にその肉感を
これでもかと見せつけていた。前かがみになっているため、隆起の先端の小さな突起が、
くっきりとその存在を示している。やはりノーブラらしい。
 マサヒコはゴクリと生唾を飲み込むと、両腕を伸ばし、薄い布一枚ごしに女の乳房に
そっと掌を触れた。
(あったかくて……やわらかい……)
 軽く手を結ぶように指に力を加えると、柔らかい肉が、それに従いやわやわと形を
変え、マサヒコの掌に吸い付く。
「あん、ちょっと強すぎ……もっと優しく……可愛がるように……」
「す、すみません……じゃ……」
 指に力を加えるのはやめ、掌全体で、触れるか触れないかくらいに軽く、乳房に愛撫
を加える。さっき自分がしてもらったことを思い出し、指先だけを使い、円を描きつつ
次第次第に愛撫を乳首に近づけていくと、リョーコも目を閉じ、甘い息を漏らした。
「あ……あん……」
 これは半分は演技だったが、マサヒコをとろけさせるには十分過ぎた。
「……先生……」
 魅惑的な女の体を前に、少年の理性が音を立てて崩壊する。
(だ、ダメだ……もう止まらない……)
 たまらなくなったマサヒコは、ぐいと体を起こすと、逆に中村リョーコの体をそっと
押し倒した。
「あっ……」
 リョーコは両手を首の左右に置き、倒されるがままに仰向けになって、男の体がのし
かかって来るにまかせ、整った顔に怯えとも期待ともつかぬ表情を浮かべ、マサヒコを
見つめる。これまた、半分は演技だが、こんな目で見つめられては、男はたまらない。
「先生……」
 今度は自分が、女の体の両脚を割ってのしかかっていることに気づき、マサヒコは
さらに興奮が高まるのを覚えた。
 いささか焦りながら、リョーコのパジャマの胸のボタンを一つ一つ外していく。
 次第にリョーコのパジャマの合わせ目から白い肌がのぞいていき、ようやくボタンを
全て外し終えたマサヒコは、もうたまらず、布を思い切り左右に開いた。一気に素肌の
面積が広がり、リョーコの豊かな、形のいいお椀型の乳房が、ぷるんと弾け出た。
「あ……恥ずかしい……」
 手で隠そうとはせず、しかし男の視線に恥ずかしげに身をよじって見せる。
 さすが中村リョーコ、坊や対応モードも完璧だ。 
「中村先生……本当に、綺麗だ……」
 腕から先と下半身はパジャマに隠されたままだが、中村リョーコの上半身は今や、
余すところなく少年の視線にさらされていた。羞恥をたたえた瞳。先ほどのディープキ
スにてらてらと光って見える唇。さっき布一枚越しに触れた乳房は、巨乳というほどで
はないが豊かに実り、その先にまだまだピンク色の小さな柔輪と可愛らしい乳首が息づ
いていた。
 「中村先生……俺……俺、もう止まりません……」
 マサヒコは女体にのしかかっていった。


(んふふ、この状況じゃ、いくら坊やだってたまらないわよね……しばらく、攻めて
もらおうかしら))
 中村リョーコはまだ余裕である。マサヒコのほうはすでに興奮しっぱなしだが、目
の前の女に喜んでもらいたい一心で、全力を振り絞って稚拙な愛撫を女の体に加えて
いった。
 まずは改めてそっとキスをすると、軽く開いた唇を伸ばした舌で嘗め回す。口腔に
優しく舌を侵入させ、リョーコの唾液を吸った。
「ん……んんっ……」
 唇を耳たぶに移動させると同時に、腕を伸ばし、リョーコの乳房にそっと愛撫を
加える。
「あっ……あん……」
 優しく耳たぶを噛まれ、リョーコも今度は本当に身をよじった。右の乳首にマサヒ
コの指が到達し、そっとなぞっては、ねぶり、弾く。
 マサヒコは初めて味わう女の体に陶然となっていた。唇で首筋にむしゃぶりつき、
両手で乳房を優しく揉んだ。すべすべの肌を撫で回すと、豊かな乳房の肉はマサヒコの
指に吸い付くように形を変える。ピンク色の乳首を弄ぶたびに、リョーコの口からは
甘い吐息が漏れた。
(童貞君にしてはうまいわね……適当なとこでダッチワイフにバトンタッチのつもり
だったけど、アタシもマジになってきちゃったなあ……。
ま、今回は筆おろし特別授業ってことでいいか……)
 中村リョーコ、危険な決断。

「あ……あん……ねえ、下着が汚れちゃう……もう、服を脱ぎましょ?」
 マサヒコはずっと目の前の女体にむしゃぶりついていたかったが、確かにどこかで
脱がなければ、話が進まない。のろのろと体を起こすと、まるでご馳走を目の前にオア
ズケを食らったように−−−事実そうなのだが−−−パジャマを脱ぐのももどかしく、
トランクス一枚になった。
 中村リョーコは焦らずベッドの傍らに立ち上がると、ゆっくりと腕にまつわりつく
パジャマの上を脱ぎ捨てた。続いてマサヒコに背中を向けると、恥じらいつつ、そっと
パジャマのズボンも下ろしていった。脚からズボンを抜き取ると、とうとうショーツ
一枚になったリョーコは、その縁に指をかけたところで、たまらなく恥ずかしそうに
マサヒコのほうに向き直り、顔を手で覆った。
「ねえ……恥ずかしくて、脱げないよ……あなたが脱がして……」
 無論、リョーコの演技だが、マサヒコはそんなことを見抜ける精神状態ではなかった。
(中村先生って……こんなに可愛らしい人だったのか……)
 マサヒコの心臓は破裂寸前だった。目の前の女の体を覆い隠す、最後の一枚である薄
いイエローのショーツは、シンプルな形ながら、クロッチの近辺にはかわいらしい刺繍
がつき、その奥に、ほのかに黒みが透けていた。
(脱がせたい……剥ぎ取って、なにもかも見たい……)
 言われるままに手を伸ばし、ショーツの縁に指をかけると、震える指で一気に剥き降
ろす。リョーコはとうとう全裸になった。
「あ……」
ぴっちりと両脚を閉じて、恥ずかしげに顔を手で覆い、だが体を隠すものとてなく立ち
尽くしているリョーコの姿は、なんとも美しかった。
「ああ……そんなに見ないで……」
 マサヒコは荒い息をつきつつ、リョーコの股間の黒みから目を離せなかった。縮れた
漆黒の恥毛は、綺麗に無駄毛の処理がなされ、余計なところには生えていないが、今の
立った姿勢のままでは、肝心なところはほとんど見えない。
「先生……もう一度、ベッドに横になってください……」
「マサ……その前に、トランクスも脱いじゃいなさい……わたしは全部、脱いだんだ
からね?」
「は、はい……」
 マサヒコも、意を決したように最後の一枚であるトランクスを脱ぎ捨てる。リョーコ
の前に現れたマサヒコの分身は、既に天を向いて屹立している。ごく最近剥けたばかり
のそれは、無論まだ未使用で、ピンク色の亀頭をさらしていた。
「まあ……ワイルド……(はあと)」
 リョーコは指を伸ばし、その先端の割れ目のあたりを軽くつついた。
「うっ……」
 それだけで、マサヒコの体に電流が走った。


「さあ……来て……わたしを愛して……」
 リョーコは一糸まとわぬ裸で無防備にベッドに仰向けになった。マサヒコは心臓が
破裂しそうになりながら、再び女の体に覆いかぶさる。
「先生……本当に、綺麗ですよ……」
 耳元でそうささやくと、唇を肩口から乳房にゆっくりと滑らせる。腕はリョーコの
背中に回し、軽く抱きしめたまま、その手のひらでそっと背中を撫で回し、指ですべ
すべの肌をなぞった。やがて、唇が乳首に到達し、マサヒコの舌が可愛らしいピンク
の乳首を転がし、吸った。
「あ、あん……上手よ……どこで、そんなこと勉強したの?」
「勉強なんて……ただ、先生に気持ちよくなってもらいたくて……」
「嬉しいわ……続けて、もっと、もっとよ……」
 リョーコもまた、マサヒコの体に腕を回す。リョーコの掌が男の背中を優しく這い回
り、マサヒコはその感触に心底ぞくぞくした。
 負けじと、マサヒコは再び乳首にむしゃぶりついた。舌を伸ばして、転がし、吸い、
ねぶって、思うがままに可愛らしい乳首を味わう。やがてそれにも飽きると、もう一方
の乳首に唇を移し、同じように渾身の愛撫を加える。リョーコの体に回した腕をすっと
はずすと、片腕で開いた乳房を揉みしだいた。
 やがて荒い息をつき、マサヒコは顔を上げ、リョーコの下半身へ視線をやる。
「はぁ、はぁ……先生……」
 黒々とした陰毛の下に、息づいているはずの女体。
 それを、見たい。触りたい。犯したい。
 片手で乳房をやわやわと揉み続けつつ、マサヒコのもう一方の手は、すべすべした
わき腹を撫で回し、ついで可愛い穴を見せている臍をかすめ、やがて股間に映える黒い
翳の奥へと忍び込んでいった。
「あっ……ああ……そこは……」
 リョーコは恥じらいの演出を忘れてはいない。そのすらりと伸びた白磁の太腿は、
ぴっちりと閉じられてはいたが、いまやその中心の隙間にマサヒコの指を受け入れ、
身をくねらせながら、柔肉を愛撫するに任せていた。
「ああっ……あん……そこはとっても敏感だから、やさしく、やさしくね……」
「はい……」
 マサヒコは女の反応に陶然とした。秘奥に忍び込ませた指には、しっとりと湿った
暖かくもやわらかい感触が感じられる。そっと、触れるか触れないか位に軽く上下に
なぞると、リョーコの口から甘い吐息が漏れ、ところどころで女体がピクンと震えた。
(俺の指に、女の体が反応している……)
 もうマサヒコはたまらなかった。
「先生……見たいです……何もかも、見せてください……」
「恥ずかしいな……でも、いいよ……じゃ……見て……」
 リョーコは、仰向けに寝たまま、体育座りのように膝を上げると、そっと脚を左右に
開いた。すらりと伸びた両脚がM字になり、蠱惑的な眺めがマサヒコに晒された。
「ゴクリ……」
 マサヒコはもう何度目か分からない生唾を飲み込み、口をカラカラにしながら、
リョーコの両脚をさらに割るように自分の腰をその間に割り込ませると、とうとう
何もかも丸見えになった女の体に、食い入るような視線を向けた。そこはもうしっとり
と濡れ、オーキッドブラウンの媚肉がかすかに開き、ピンク色の中身が覗きかけていた。



「……初めて、見るんでしょ?」
「え、ええ……綺麗ですね……」
「嬉しい……じゃあ、今日は保健体育の特別授業よ……触ってみて……あん……それが
大陰唇……全体を覆い隠しているでしょ……優しくなぞって、割れ目を開いてみて……」
 マサヒコがいわれるままにそっと指で押し開くと、リョーコの口から甘い声が漏れ、
下の唇がやわやわと開き、鮮やかなピンク色の襞が覗いた。性教育は続く。
「あん……開いた口の周りのヒダが小陰唇よ……その開いた口の上端に、小さな突起が
あるでしょ?」
「……ええ……」
「思いっ切り優しく、触ってみて……」
「こう……ですか」
 マサヒコの指が軽く、そこを撫でる。リョーコの体が電流が走ったようにピクンと
震え、リョーコの口からひときわ大きな声が漏れた。
「ああうっ……! そう、そこがクリトリスよ……女の体で、一番敏感なところ……」
「これが……」
 マサヒコ、感に堪えぬように、優しくそこを指で撫で回した。そのたびにリョーコの
体がぴくぴくと震え、すべてをマサヒコの視線に晒した女の体から、さらにとめどなく
愛液が漏れ出した。
「あっ、あーっ……あん、駄目、いったん止めて……まだ、ほかにも教えることがある
んだから……」
「あ……はい……」
 名残り惜しそうに、マサヒコはそこから指を浮かした。
「次は、その下……見えないかも知れないけど、小さな穴があるの……それが、尿道口
……オシッコが出るところね。間違えて入れないでね、入らないけど……。
 その下、割れ目の下端近くには、ヒダヒダに囲まれて、膣があるの……指で、そっと
探ってみて……」
「ここ……ですか」
 マサヒコはもう中村リョーコの言いなりだった。いわれるままに、そっとヒダのなか
に中指を侵入させていった。
「あ、あんっ……もう少し下……ああ、そこよ……そっと指を入れてみて、優しく、優
しくね……」
「あ……入った……」
「……そこに、あなたのおちんちんが入るのよ……」
 マサヒコの中指は、第一関節まで、リョーコの体の中に入り込んでいた。その状態で
すら、リョーコの体はそれを暖かく包み込み、締め付けてくる。そっと指を押し出し、
第二関節まで埋めると、締め付けがさらにきつくなり、指に吸い付くような感触が、
マサヒコをうっとりとさせた。
(もし、これが俺のアレだったら……いったい、どれほど……)
 マサヒコは自分のいきり立った男根を見やり、もうたまらなくなった。



「先生……俺、俺もう……入れたいです……」
「あら……でも……そうね、いいわ……でも焦らないで、ゆっくりね……」
 リョーコ自身はさっきから無防備に、いつでも入れて、というポーズをとっている。
 マサヒコは座りなおすと、改めて女の体に覆いかぶさった。もう一度、入り口の場所
を確かめ、男根をそこにあてがう。そこにすっとリョーコの手が伸び、マサヒコのそれ
を軽く握って方向を調整した。
 軽く握られただけで、マサヒコの体に電流が走る。さっきから痛いほどに怒張して
いるそれは、もう先端が先走り汁にぬめっていた。
「ここよ……体を、前に出して……ああっ……」
「お、おおうっ……」
 マサヒコの男根が、にゅるりとリョーコの体内に侵入していった。
(これが……中村先生の体の中……あ、熱い……)
「もう少し、奥まで……そう、最後まで入れて……あああっ……」
「せ、先生……気持ちいい……暖かくて、きつい……」
 マサヒコは奥まで挿入すると、熱く吸い付いてくるヒダヒダの感触に陶然となった。
それだけで、既に装填された男の精が、今にも暴発しようとしていた。
「そしたら、そっと腰を前後に動かすの……始めはやさしくね……」
「は、はい……でも先生ごめんなさい……俺、もう……で、出る……ううっ!」
 そっと腰を前に出した一突き目でマサヒコは達してしまい、リョーコの体内に大量の
熱い体液を吐き出してしまった。
「ああっ……」
 それを体内で受け止めたリョーコもまた、ぐいと体を反らせる。絶頂に達するには
程遠かったが、熱い液体を体内にぶちまけられるこの瞬間だけは、経験豊富な彼女と
いえど、体を硬直させずにはいられないのだ。
 荒い息をつくマサヒコに少しすねたような表情を見せ、しかし優しく、リョーコは
口を開いた。
「もう、出ちゃったのね……そんなに気持ちよかった?」
 マサヒコはようやく、自分がしたことの意味を悟った。早すぎたどころの騒ぎでは
ない。あわてて腰を引き、愛液にぬめった一物を引き抜く。
「す、すみません……俺、コンドームもつけずに、それも中に……」
「あん、いいのよ、それは……ちゃんとわたしのほうで避妊はしてるから、心配しない
で……それより、わたしはもっと気持ちよくなりたいの……だから……ほら、もう一度
しましょ……」
 マサヒコは自分の男根を見やる。爆発したばかりのそれは、さすがに今はしおれてい
る。が、リョーコが自分の膣から垂れ出すマサヒコ自身の精液をティッシュでぬぐう
わずかな間に、もう半ば立ち上がっていた。
 再び膨らみ始めたそれに、リョーコはそっと両手を伸ばし、やさしく包み込む。
「ううっ……せ、先生……」
 それだけで、再び男根に血液が充填し始める。さらにリョーコの手が、カリの段差の
下を両手でしごき、先端の割れ目を軽くなぞると、マサヒコのそれはあっという間に
再び天を向いて屹立した。




「うふ、やっぱり若いから……ねえ、今度はちゃんとわたしも気持ち良くさせて……」
 再びリョーコはベッドに仰向けになり、そっと脚を開く。
 またしても眼前に広がった蠱惑的な眺めに、マサヒコはまたも生唾を飲みこみ、固い
決意を秘めて女の体に挑んだ。
(今度こそ……キモチよくなってもらうぞ……)
「先生……行きますよ……」
 再びリョーコの体にのしかかり、女の肉体の中に、おのれの肉棒をずぶずぶと沈めて
いった。
「あああっ……」
 挿入の瞬間、リョーコの軽く開いた口から甘い声がほとばしった。その反応がまた、
マサヒコの興奮を掻き立てる。
「はぁ、はぁ……先生……気持ちいいです……」
 マサヒコは最後まで挿入すると、全身で女の体を味わいたいという欲望に勝てずに
上体を倒し、体重をかけぬよう気をつけて、全身をリョーコの体に密着させた。
 マサヒコの目の前に、目を閉じて口を軽く開き、荒い息をついてあえぐリョーコの
顔があった。顔に甘い吐息がかかる。胸にはリョーコの乳房がはっきりと感じられた。
そして女の体に突き立てた男根は先ほどと同じく、熱く、きつく締め付けられていた。
 体を密着させたマサヒコは、そっと腰を使い始めてみた。軽く突き出すと、ペニスの
先端が何かやわらかいものに当たる感触を感じ、同時にリョーコの口からたまらず甘い
声が漏れる。
「あああっ……はう……」
(特に大きいって訳じゃないのに、ズキンと来るわ……体の相性がいいのね……)
 マサヒコは今度はゆっくりと腰を引いてみると、リョーコのヒダヒダが、マサヒコの
それを逃がすまいとするかのように肉棒に吸い付き、たまらない感触をマサヒコの肉棒
に与えた。
 同時にカリで膣の内側を摩擦されたリョーコもまた、体を震わせ、甘い吐息を漏らす。
(なんて……なんて気持ちいいんだ……)
 マサヒコは次第次第に速度を上げていった。それにしたがってリョーコの声も高まり、
マサヒコの体に回した腕に力がこもる。スラリと伸びた両脚もまた、逃がすまいとする
かのようにマサヒコの腰に絡みついた。
 腰と腰とがぶつかり、粘膜が絡み合う淫靡な音が部屋に響く。
 二人の興奮は速やかに高まり、やがて思う存分にお互いの体をむさぼった男と女が
絶頂を迎え、体を硬直させた。
「う、う、ううっ……先生、せんせいっ!」
「あ、あ、マサ、そのまま中で……あああっ……マサ……あーっ!!」
 二人はひときわ高い声を上げた。リョーコの体にまわしたマサヒコの腕、マサヒコの
体に回されたリョーコの腕と脚が、既にぴったりと抱き合った体をさらに密着させるか
のように力を強め、硬直した。
 一瞬ののち、再び男の精がリョーコの体内で弾けた。


 二人は荒い息をつき、ぐったりと脱力した体をベッドに横たえ、お互いの体に腕を
回して余韻に浸っていた。
「はぁ……はぁ……」
「はぁ……マ・サ……どう、女の体は?」
「はぁ……とても……素敵でした……」
「そうでしょう……あなた、これだけいい女の子に囲まれているんだから、望みさえ
すればとても幸せになれるのよ? そんな気がないみたいだから、ちょっと心配して
いたのだけど」
「……俺、今夜が今までの人生で一番幸せでしたよ……中村先生……」
 マサヒコはじっとリョーコを見つめようとするが、もう眠気にとらわれ、目が朦朧と
している。
「あん、そうじゃなくて……周りにいる、あなたのことを想っている女の子のことを、
考えてやってほしいの……」
 マサヒコはもう激しい睡魔にとらわれていた。考えて見れば、午前3時まで勉強して、
やっと布団にはいったところで激しい愛欲の行為に浸ったのだ。時計を見ると、もう
4時半になろうとしていた。
「誰の……ことです……それに、俺は中村先生が……すー、すー……」
 規則的な寝息を立て始めたマサヒコ。リョーコはその無邪気な寝顔に微笑み、頭の
下にひざまくら人形を枕としてあてがってやると、全裸のマサヒコはそのままにして、
ティッシュで後始末をし、軽くシャワーを浴びて、再びパジャマに身を包むと自分の
部屋に戻っていった。

(それにしても、たまにはカマトトぶりっ子もいいわね……セージにでも、試してみよう
かしら)


 翌朝九時。トントンと規則的な包丁の音が台所に響く。ヤカンが音を立て、湯気を吹
き出した。
 中村リョーコは別荘の台所に立ち、アヤナを助手に朝食の準備をしていた。
 アイは食器を並べている。ミサキとリンコは洗面所で顔を洗っている。マサヒコは
まだ寝ているらしい。
「さて、そろそろ食事にしなきゃね。アヤナ、マサを起こしてきて」
「はい、お姉様」
「あ、私も行きます」
 アヤナとミサキは連れ立ってマサヒコ(+人形3.5体)が寝る部屋へ、軽やかに
階段を上っていった。
「あ……マサの部屋、換気しとくの忘れたね……」
 リョーコはいまさらながらつぶやくが、もう手遅れだった。

 アヤナとミサキがドアをあけると、中にはむっとする匂いが漂っていた。それは、
つい数時間前にマサヒコとリョーコが演じた営みの残り香。女子中学生には嗅ぎ慣れ
ない、淫靡な匂いであった。
「な、なにこの匂い……」
「なんだか、イカみたいな匂いだね……」
 二人は鼻を押さえて中を覗き込むと、ひざまくら人形に頭を預け、全裸のマサヒコが
気持ちよさそうに眠っている。朝とあって、股間の一物は見事に朝立ちし、天を向いて
いた。
「きゃああああっ!」
 それを見てしまった女の子二人は悲鳴を上げる。その声にうっすらと目を開けたマサ
ヒコ、部屋を覗き込む幼馴染とクラスメートの姿を認め、
「やあ、おはよ……」
と言いかけたところで、自分が全裸で勃起した肉棒を晒していることに気づいた。
「うわあああっ!」
 パニックに陥り、慌てて布団で体を隠す。
「この匂い……まさか、小久保君……」
 アヤナの目が、裸のマサヒコと、イスに座るメイド服のダッチワイフの間を往復した。
 二人の女の子が、マサヒコがダッチワイフでたっぷり楽しんだものと誤解しているこ
とは明らかだった。慌てて、マサヒコが否定する。
「ち、ち、違う違う! 俺は、な……な……」
 言いかけたマサヒコは言葉に詰まった。この二人に向かって「中村先生とエッチした」
などと言えるわけがない。
「なな?」
 ミサキの視線がダッチワイフの胸にかかった名札に向く。
 そこに書かれた、アヤナ兄による名前は、「ナナたん」。
 マサヒコを見る二人の目が、次第に怒りとも軽蔑ともつかないものに変わっていった。
「う……」
 その視線に、マサヒコの背筋が寒くなったところで、二人が爆発した。
「ふ……不潔よおおおお〜!」 
「風紀が乱れてるわ!!!」


 この日、マサヒコはED疑惑を晴らし、そして大切なものを失ったという。
 

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