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カップリング |
「アフターエピソード アヤナと愉快な仲間達」 |
そら氏 |
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マサヒコとアヤナが結婚してから三ヶ月ほどが過ぎていた。この三ヶ月はかなり激動の期間だったようだ。
式、新婚旅行、そして引越し。当初はアパートを借りるつもりだったが若田部家がいつの間にか
家を建てていたのである。位置的には小久保家、天野家、若田部家のちょうど中心あたり。
一族に都合のいい位置にいとも簡単に家を建てるとはさすが若田部家である。
マサヒコも当然断りを入れたが、すでに建っていてむしろ断るほうが悪い状況になったので
ありがたくその家に住むことにした。ちなみに、期間無制限ローンという名目にはなっている。
住人は、マサヒコ、アヤナ、マサキ。そして愛犬のアマツである。もっとも、位置的にすべての家に
近いためしょっちゅう誰かしらが訪問に訪れてるのが現状ではあるが。
新居で一段落ついた祝日、新小久保家のリビングには人が集まっていた。
城島アイ、豊田リョーコ、的山リンコ、そして小久保アヤナである。ちなみにマサヒコはマサキを連れて
遊びに出かけている。
「やー、いい家だね〜。こんな家をぱっと作るなんてさすがって感じね〜。」
「本当ですよね、先輩。素敵なお家〜。」
リョーコとアイが率直な感想を述べる。
「私もびっくりしましたよ。新婚旅行から帰ってきたら父が、家作ってるからなって・・・・」
「あはは、それはびっくりするよね〜。私も今アトリエ作ろうかなって思ってるんだよ〜。」
4人分のお茶を用意しながらアヤナがリンコと話す。
「さてさて、アヤナ君。新婚の味はどうかな〜??ぶっちゃけ夜の生活はどうだ?やりまくりか?」
ニヤニヤしながらリョーコが聞いてくる。
「お姉様、少し親父クサイですよ・・・」
「あ、でも私も気になるな〜。2人目の予定とかないの?私はもう1人くらいは欲しいなって思うよ〜。」
「いいな〜。私も結婚して子供欲しいな〜・・・子供できると胸大きくなるって言うし・・・・」
中学時代から変わり映えのない自分の胸を見ながらため息をつくリンコ。
「まぁ、聞くまでもないか〜。嫁さんがこんな美人でおまけに巨乳でツンデレ。これで盛らなかったら
マサは本物のEDだな。」
はっはっはと笑うリョーコにアヤナは微妙な表情をする。
「・・・その・・・してません・・・1回も・・・・」
小声ではあったがアヤナの発言にみんなの目が点になる。
「私・・・魅力ないでしょうかね・・・?」
「はぁぁぁぁ!!?三ヶ月くらいたったろぉ?一回もしてないってなんじゃそら!!マサは本物のEDか?
それとも流行の(?)HGか?夜な夜なフォーとかやってるのか?」
「それは私もびっくりかな・・・?私もシンジ君もそれなりの年だけどまだまだお盛ん・・・わわ、私何言っちゃってる
んだろ。」
「その胸で魅力がないだとおおおお!!!イヤミかーーー!!胸でかいからって調子にのるなーーーーー!!
はっ!もしや小久保君はツルペタ好き!?確かミサキちゃんも・・・・」
一方、噂のマサヒコは大きなくしゃみを一つ。
「へぶしっ!!あー、風邪ひいたかな〜・・・」
「ぱぱ〜、大丈夫〜?おばあちゃんが噂されるとくしゃみが出るって言ってたよ〜?」
噂ねぇ・・・どうせろくなもんじゃないだろうな。特に今家にいる面子だとな・・・
「コホン・・・少し取り乱したけど・・・本当にまだなの?」
「はい・・・別に私が断ってるわけじゃないですよ?むしろ・・・その・・・したかったり・・・あ!その!
・・・そう、もう一人欲しいな〜なんて!か、勘違いしないでくださいよ?」
少し乱れた髪をなおしながら聞くリョーコとそれに答えしどろもどろなアヤナ。
「あはは、アヤナちゃん可愛いな〜。いいんじゃないかな?したいって気持ちは普通だとおもうよ?」
そんなアヤナにフォローをいれるアイ。
「アヤナちゃんはいつになってもツンデレだな〜。」
そして全く方向性の違うことを言うリンコ。
「とにかく・・・旦那とはまだ一回もしてないんですよ・・・その・・・エッチを・・・」
「ふ〜む・・・EDでもHGでもないとすると・・・あれかなぁ・・・」
後ろにいくにしたがって声を小さくするアヤナに少し目をつむりリョーコは言う。
「マサは恐らく少し恐怖感があるのかも知れないわね〜。実際、マサは中学卒業後ミサキと付き合って
そのままゴールイン。んで・・・あの堅物だから一人になってからもせいぜいオナニー止まりだったでしょうね。」
「あー、そういえばカナミちゃんも言ってましたね。結構女の子の社員に人気あったんだけど、誘いとかは
全部断ってたって。」
「だろぉ?つまりだ・・・マサはここ三年は一度もセックスをしていない。おまけに経験はミサキ一人だ。
ここまでくると、童貞みたいなもんて言ってもいいかもしれないな。処女膜も長い間セックスしてないと
再生するって聞くしな。」
これを聞いたリンコはびっくりする。
「ええええ〜、そうなんですか〜?うう・・・再生してたらどうしよぉ・・・あの痛いのはイヤだなぁ・・・・」
「あん?何だリン、処女じゃなかったのか。それも少しびっくりだな・・・えーと・・・アヤナはどうなんだ?」
話題をふられ少しビクッとするアヤナ。
「初めてではないですよ・・・私だって恋愛の一つや二つはしましたから・・・」
「お〜、アメリカ行ってたもんね〜。外人さんってやっぱ大きいのかな〜。」
能天気なアイにリョーコが鋭くつっこむ。
「でかいんじゃない?まぁ、旦那しか男を知らないアイには相手はムリだろうな。」
「なっ!!いいじゃないですか、シンジ君しか知らないでも。それに私アナルは結構開発されてるんですよ?」
勢いでかなり恥ずかしいことを言い出すアイ。その後真っ赤になっていたが。
「まぁあれだな・・・アヤナも結構シャイなトコあるからな。難しいかもだが・・・・あんたから迫ったら
どうだ?普段は真面目なアヤナが豹変して淫らに迫る・・・ギャップ萌えってやつね。」
「そんな・・・私から男の人に迫るなんて・・・恥ずかしいですよお姉様・・・・」
リョーコの提案に顔を赤く染めるアヤナ。
「つまりアヤナちゃんは女の子には迫れる百合な人なんだね?」
「あなたは黙ってジュース飲んでていいわ・・・・」
そしてリンコのボケを一蹴する。
「まぁまぁ・・・気持ちは分かるけどマサヒコ君はそんなのじゃアヤナちゃん嫌いにならないから大丈夫だよ。
それに・・・私も恥ずかしかったけど・・・それよりもシンジ君との赤ちゃん欲しかったからさ・・・・
アヤナちゃんはマサヒコ君との子供・・・欲しくない?」
相変わらず肝心な時は頼りになるアイ。
「欲しいです・・・彼との子供・・・私も彼との絆・・・作りたいです・・・・」
「じゃあ、決まりだな・・・・迫るは一時の恥、やらぬは一生の恥って言うからな。」
ケラケラ笑いながら、しかしそれでも真剣にアヤナを後押しするリョーコ。
「大丈夫だよ、アヤナちゃん。その胸で迫ればイチコロだよ!」
ぐっと親指を突き出すリンコ。アヤナは思う。
私は恵まれてる。こんな素晴らしい仲間がいる。好敵手もいる。最愛の旦那と、血はつながってなくても
最愛の息子もいる。ここで満足もいいだろう。でも・・・私は我侭だからさらに上を望む。
いや・・・上を望む事こそ生きるってことなんだろう。大袈裟だけど、きっとそれが人生。
話も終わり、解散したあと買い物に出かけるアヤナ。リョーコ特製レシピを手に材料を探す。
私は決意を決めた。例え彼に淫らな女と思われても、彼と交わりたい。
待ってなさいよ・・・必ず虜にしてあげるんだから・・・