作品名 作者名 カップリング
「濱中アイの奇妙な一日」 そら氏 -

窓からさす朝日が彼女を照らした。彼女の名はご存知濱中アイ。日に照らされた彼女はゆっくり覚醒した。
(ん・・確か昨日先輩が冬休み直前パーティーとか言って、アヤナちゃん家に押しかけて・・・
そのまま寝ちゃったんだっけ・・・今何時だろう?)
彼女は手元にあるはずの携帯に手をのばす・・・が・・何か違和感を感じた。周りがなんか・・・大きい・・
(確かにアヤナちゃん家は大きいけど・・椅子とかこんな大きかったっけ?)
ふと、周りを見回すとアイの教え子、小久保マサヒコがいた・・・普通だ・・・大きい以外は。
さらに周りをみると、家の主若田部アヤナがいた・・・これも大きい。中学生ばなれしたその胸は
今のアイには正に谷間に見えた。
(えーっと・・・これってみんなが大きいというより・・・)一呼吸
「わ・・・私が小さくなってるーーーーーー!!!!????」
アイは混乱した。当然だ、いきなり小さくなって混乱しない人などいるだろうか。
アイがわたわたしていると、マサヒコの幼馴染天野ミサキが目を覚ました。目をこすりあたりを見回す。
「あれぇ?アイ先生の声がしたとおもったんだけど・・・」
「ミサキちゃーん!ここ!ここ!私はここだよ〜!!」叫ぶアイ。
声のするほうを向くミサキ。その瞬間アイと思わしき物体を発見し目をパチクリさせた。
「えっと・・?アイ先生ですよね・・・?それはいったい・・・?」
「私だって分からないよ、起きたらこんな小さくなってて!!」
二人で話していると、的山リンコが目を覚ました。メガネをかけるとすぐさまアイを見つけたリンコ。
「わぁ・・・アイ先生新手のイメチェンですか?かわいいですよ〜。」
等と的外れな意見をのべるリンコ。そうこうしてるうちにマサヒコとアヤナも目を覚ました。
マサヒコは目を丸くしっぱなし、非科学的なことを信じないアヤナは口をパクパクさせている。
「で・・・濱中先生は思い当たることはないんですか?変なもの食べたとか。」
「マサヒコ君、何で食べ物からくるのかな・・・?大体そんなわけ・・・」
そこまで言いかけてアイはふと思い出す。前日先輩の中村リョーコがくれた飴のことを。
「ふぁ・・・おはよ・・あれ?アイはどこいった?声がしたと思ったんだけど。」
「ここです!ここですよ先輩!」
「あらら。ほんとに小さくなったのね〜。いいじゃない、アイ。萌えよ?」


「も、萌えなんてどうでもいいんです!なんですかこれは!?明らかに昨日の飴ですよね?」
「あー、昨日怪しい露天で買ったのよ。これを食べれば一日萌え萌え薬って名前だったかしらね?
んで、自分で食べる勇気はなかったから、アイに・・・ね。」
あっけからんと自分の悪事を晒すリョーコ。
「な・・・なんてことするんですかーーー!!そりゃ・・私の食い意地も悪いとは思いますけど・・・」
烈火のごとく怒ったかと思えば、突っ込まれそうな部分を弁解するアイ。
「まぁ、一日萌え萌えだから効果は多分一日よ。今日一日は・・・そうねぇ。マサのポケットに入って
マサの生活ぶりでも見たら?」
「おい、メガネ。当人差し置いて話を進めるな。」
当然のマサヒコの反論。しかし、相手はリョーコ。
「ああ!アイなんて可哀想な子!あんなに可愛がってる生徒にポイ捨てされて!あんな血も涙もないのね!」
「あんたが先生にした毒見は可哀想じゃないのか・・?」
「あー、だったら私が先生つれてくよ〜。胸ポケットいれとけばいいよね〜。」
マサヒコとリョーコをスルーすつつ提案するリンコ。
「駄目よリン。あんたはすぐ寝るんだからアイがつぶれるわ。ああ、アヤナは窒息させそうだからアウトね。
だから、この役はマサしか適任いないの。」
「えっと・・・じゃあ私が・・・」
と、提案しようとするミサキにリョーコが耳元でささやく。
「いい?アイが大人しくするわけないでしょ?そうすればマサは家庭教師の人形を持ち歩く
危ない奴だと思われるわ。そうすれば、あんたのライバル減るのよ?」
「・・・マサ君、アイ先生お願いね。」最後の良心あっさり陥落。
かくして、リョーコの怪しい薬で小さくなったアイはマサヒコの胸ポケットにいれられ
マサヒコ達の学校え行くことになった。


学校の昇降口でマサヒコはアイに言った。
「いいですか?濱中先生。ポケットで大人しくしてて下さいよ?」
「もー、私は大人だよ?マサヒコ君に迷惑かけるわけないでしょ?」
そんなこんなんで授業。
「あ、マサヒコ君そこ違うよ。あ、そこも。あー!ここはコノ前教えたでしょう?」
「は、濱中先生。もう少し静かに・・・」
「先生はマサヒコ君の家庭教師なんだよ?ちゃんと間違いを正すのは当然でしょ!?」
「小久保〜、騒がしいぞ〜!何一人でぼそぼそ言ってるんだ?」
「わ、すいません。何でもないです。(小声で)ほら、怒られちゃったじゃないですか。」
きーんこーんかーんこーん きーんこーんかーんこーん
「ようやく二時間目まで終わったか・・・いつもより疲れた・・・」
「お疲れさま。それより、給食まだかな?お腹へってお腹へってさ〜。」
するとリンコがあらわれ
「給食はまだ二時間後ですよ〜。それよりチョコありますから、食べてください。」
そう言って包みをとり、アイにチョコを渡すリンコ。アイも自分の体くらいあるチョコを受け取る。
「わわ、大きい〜。リンちゃんありがとうね。じゃあ、いっただっきまーーす!」
カリカリ こりこり カリコリカリコリ
「わ、アイ先生ハムスターみたいで可愛い〜。」とリンコ。
「ほんとだ・・・なんかドキドキしちゃうね。」とミサキ。
(う・・可愛い。濱中先生のぬいぐるみ作ってみようかしら。)とアヤナ。
(なんでこのひと頬袋あるんだろう。)とマサヒコ。
カリカリ こりこり カリカリ こりこり
「ふぅ〜、ご馳走様〜〜。お腹一杯になったら眠くなっちゃった・・・」
そう言ってマサヒコのポケットにはいるアイ。そのままあっという間に寝息を立てていた。
「・・・そりゃあ自分の大きさくらいあるチョコ食べたら満足だろうな・・・」
「よく考えたら胃にきそうだよね・・・」
「はぁ〜。アイ先生可愛かったな〜。もう一回あげようかな〜。」
(アイ先生のぬいぐるみ、ハムスター風の耳と尻尾つけようかしら。)
と、それぞれ思いをめぐらす四人。
ちなみに、あれだけ食べながらアイはマサヒコの給食の一部さえも食べたとさ。

「なんとか、一日終わりそうですね。」
マサヒコは胸ポケットのアイに話しかけた。
「なんか今日は一日寝てた気がするよ。最近疲れてたのかな?」
「大学の試験に就職活動に、俺の勉強も見てたら元気なのが不思議ですよ。
ゆっくり休めてよかったんじゃないですか?」
「うん・・・きっと明日のは戻るからまた頑張らないとね。」
そんな会話をしながら二人は家へ歩いた。


深夜 マサヒコの部屋
「ふ〜、よく勉強したしそろそろ寝ましょうか。」
机の上を走り回っていたアイに提案するマサヒコ。
「そうだね。この体でも授業はできたし、明日もあるんだからそろそろ寝ようか。」
「じゃあ、俺床で寝るから・・寝てる間に先生が戻るかもしれないし・・・それじゃあおやすみなさい。」
そういってマサヒコは部屋の電気を消す。かなり大きいマサヒコのベットで寝転びながらアイは考えていた。
(マサヒコ君、もう寝ちゃった。よっぽど疲れてたんだな・・・それより・・
もし戻らなかったらどうしよう・・・確か昔こんなドラマあったよね・・・
そう!北君の恋人だったかな。あれ最後どうなっちゃうんだっけか・・・
あ、もし私があの話みたいだったら・・題名は小久保君の恋・・)
そこまで考えてアイは赤面した。それはもう真っ赤に。
(やだな、私ったら。マサヒコ君は弟みたいなものなんだから。)
そう思いながらベットを降りマサヒコの顔に近づくアイ。
(これは・・・そう!頑張ってるマサヒコ君へのご褒美だから・・・大きさぜんぜん違うから
これは私にもマサヒコ君にもノーカウントだよね・・・)
一人で必死に考えを巡らし、そして目をつぶりながらマサヒコの口元に近づくアイ。
ぱくっ    いつまでたってもぶつからないアイは目を開けて愕然とした。
「ここ・・・マサヒコ君の口の中!?もしかして、ナイスタイミングであくびでもしたの?」
混乱気味のアイをよそに近づく生ぬるい物体。それはアイを嘗め回した。
「わぁぁぁぁ!!!べろ!?舌!?タン!?うわぁあぁぁぁあぁぁ!!!」
ぺっ  口に違和感を感じたであろうマサヒコはアイを吐き出した。
「あぅあぅあぅあぅあぅ〜〜〜〜・・・・・」
もはや精も根も尽き果てたアイはそのまま眠りに落ちていった。

朝日の日差しがさしてきた・・・日差しは彼女をさし彼女を覚醒させる。
「・・・戻ってる・・・?」
周りを見回す。いつものマサヒコの部屋。いつものマサヒコの顔だった。
「マサヒコ君!戻った!元にもどったよーーーーーーー!!!!!」
アイの絶叫は小久保家に響き渡った。


後日談
その後再び若田部邸に集まった六人。
「とにかく大変でしたよ。もうあんなのはコリゴリです。」
「でも、小さいアイ先生可愛かったですよー。」
「そうだよね〜・・・あれ?若田部さん、このぬいぐるみは・・アイ先生?」
「こ、これは・・・!そう!人のぬいぐるみの練習してて!それで濱中先生がうかんだのよ。」
と、会話を繰り広げる四人。
「んで・・・アイ。マサになんかされた?言ってミソ?」
「あんたって人は・・・なんもあるわけないじゃないですか。」
そう、あるわけない。少なくともマサヒコが起きていたときは・・・
「大変だったんだよ、マサヒコ君。私マサヒコ君に食べられて全身舐め回されたんだから!」
ピシ!!!確実に空気が凍る。
「マサ君・・・どういうこと・・・?」
ほとばしる闘気を抑えながらマサヒコににじりよるミサキ。
「い、いや!何もないって!!ホントだって。」
「そう・・・やっぱりあんた趣味がそっち系だったのね。そりゃ私たちを女として見れないわなー。」
「ちょ・・・まっ・・・」
「まーーーさーーーーくーーーん!!!!!」
「うぼぁーーーーーーーーー!」
若田部邸に嵐が吹き荒れた。後日、誤解を解こうにもなにぶんアイの言うことは
間違ってはいないため相当苦労したようだが、それはまた別のお話。

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