作品名 作者名 カップリング
「男はみんな狼なのよ」 新参者氏 カナミ×マサヒコ


ぴちゃ…… ぴちゃ……

「はぁっ…う…ん…」

部屋の中に、唾液の爆ぜる音と、少女の悶える声とが入り混じって響き渡る。
「あ…ダメ…やぁ…んっ…」
少女はベッドの縁に腰掛けた状態で、背を反らせるようにして悶えていた。
そして、軽く開かれた少女の両股の間に蹲っている人影が一つ。
「ふふ…『ダメ』なんて言いながら…ココはしっかり濡れてきていますよ…」
そこに居たのは、少女と同じくらいの年齢の少年であった。
そして、少女はショーツを下ろされ、スカートは捲り上げられた状態で、
少年の目の前に少女の可憐な女性器を曝け出していた。
「やぁ…そんなこと…ないもん…」
少女は恥ずかしげに赤らめた顔を背ける。
少年が指し示す『ココ』とは、彼女の女性器のこと。
彼を自分の部屋に入れた直後からずっと、彼の舌によって執拗に責められ続けている。
「そんなことありますよ…だって、ホラ…」
少年はそう言うと、自分の両手の親指を少女の陰唇の両端に当てた。
そして、そのままグイッと力を込める。
「あっ…開いちゃダメぇ…」
少女の言葉は無視され、少年の指の力で彼女の大陰部は左右に開かれ、
可憐なピンクの小陰唇が露わになった。
「…ホラ…ココから…内側から溢れてくるのが見えますよ…カナミさん…」
今度の『ココ』は、少年の目の前でヒクヒクと震える少女の膣口。
そこには、透明な液体が身体の内側から滲み出て、雫のように留まっているのが見えた。
「あぅ…ダ…ダメ…待ってよ、マサくん…」
少女は再び自分の性器に近付いてくる少年の頭を手で制しようとした。
しかし、既に女の弱点を押さえられているため、うまく力が入らない。
「いいえ…待ちませんよ…」
そして、少年は難なく少女の膣口に到達すると、舌で女性器の雫を掬い取った。
「うぁっ…はっ……」
その瞬間、少女の肩がピクリと震えた。
「ふふふ…」
少年は少女の反応を堪能すると、今度は続け様に少女の膣口辺りに吸い付いていった。
チュバッ!チュバッ!と淫猥な音を立てながら、少女の小陰唇が少年の口に引っ張られる。
「うっ…あぁっ…ダメ…ぇ…」
その行為が繰り返されるたび、何度も何度も少女の背筋に電流が走る。
少年の口の動きに合わせるかのように、彼女の肩がビクッ!ビクッ!と細かく上下していた。
「ぁあ…美味いですよ…カナミさんのココ…どんどん溢れてくる…」
少年の行動は止まらない。更にエスカレートしていきそうであった。
「…待ってよ…マサくん…もうすぐ、お兄ちゃんが帰ってきちゃう…」
潤んだような目で懇願する少女。
その言葉に、少年の動きが止まる。
「…良いじゃないですか…その時は、見せ付けてあげましょうよ…」
そう言った少年の目には、僅かに冷たい光が宿る。
「そんな…ダメだよぅ…」
「…良いんですよ…むしろそうしたい…見せ付けてやりたいんだ…」
「そんな…なんで…」
「…前々から、気に入らなかったんですよ、二人の関係が…カナミさんは、何かというと『お兄ちゃん』『お兄ちゃん』って…」
「…だって…それは…」
「ホラ…そんなことはいいから、もっと足開いてくださいよ」
少年はそう言うと、少女の性器に押し当てていた指を離し、内側から彼女の両太股を掴んで、
強引に股を開かせた。
「あぁぅ…」



少女の名前は城島カナミ。
少年の名前は小久保マサヒコ。
付き合い始めて直ぐに一線を越えた二人。
その後、性欲旺盛な年頃であるマサヒコは、事あるごとにカナミの身体を求めてきた。
今日、初めて自分の部屋にマサヒコを入れたカナミであったが、
それまでおとなしかったマサヒコの態度は豹変し、いきなりカナミをベッドに押し倒した。
一度身体を許すと男は変わる。
マサヒコの様子はその典型のようであった。

「ふふ…カナミさんは、身体柔らかいですね…よく見えますよ…」
マサヒコによって、限界まで開脚させられたカナミ。
部屋の明りの中、カナミの股間が大きくはっきりと曝け出される。
「やぁぁ…恥ずかしいよ…」
しかし、隠すことはできない。
手で隠そうとしても、マサヒコの力で振り払われてしまう。
「…いいですね…股関節の柔らかい女性は、中で感じやすいと聞きますよ…」
そう言うと、その『中』を示すかのように、マサヒコの尖らせた舌がカナミの膣口に割り入ってきた。
「あっ…ぅあっ…」
突然の異物感。
カナミの肩がビクビクッと揺れる。
生暖かい感触が、ニュルリとカナミの膣内に侵入してきた。
「ふぅ…んん…」
自分ではない別の意思を持ったものが、身体の中に入り込んでくる。
ゾクゾクとした悪寒が背筋を通り抜け、カナミは小さく身震いした。
「ダメ…だめぇぇ…」
しかし、マサヒコはカナミの制止も聞かず、何度も何度も舌の出し入れを繰り返す。
膣内の浅い位置を這い回られ、段々と奥の方から欲求が高まってくる。
「ふふふ…もっと奥を触って欲しいんじゃないですか?」
舌を抜き出したマサヒコは、カナミの反応を楽しむように見つめている。
軽く笑みを湛えたその表情から、カナミは全てを見透かされているように感じた。
「そ…そんなこと……」
それでも、ここで認めてしまっては、後は良いようにされてしまうだけ。
カナミは言葉だけでも抵抗しようと試みる
が、
「ぅあっ…」
再び異物感。
「そんなこと…ありますよ…ほら、もう中の方までジットリと濡れてますよ…」
マサヒコが揃えた二本の指を、カナミの膣内に挿入してきたのだ。
舌よりも奥まで届く指先が、カナミの膣壁の感触を確かめるように動いている。
カナミの背中を、ゾクゾクッ!と先程よりも大きく速い波が駆け抜けていく。
そして、
「あっ!…んんん…」
胎内に迫り来る波に押されて、一度ブルッと身震いしたかと思うと、
カナミは座った姿勢のまま背筋を強張らせた。
「あ…ひょっとして、堪えきれずに軽くイッちゃいましたか?」
そして、その様子は逐一マサヒコに見られている。
「わかりましたよ…今、俺の指もキュッと締め付けられて…」
「い…言わないでぇ…」
堅く目を閉じ、ハァハァと荒れる呼吸を必死で押さえながら、カナミは何とか留まろうとしている。
しかし、マサヒコの指は、イッた直後の敏感になっている膣内で動き続ける。
頑張って堪えようとしても、カナミの頬は上気し、意識がぼぅっと虚ろになっていく。
カナミの体温が上がっていく。


「カナミさん…どうです?もう挿れて欲しいでしょう?」
マサヒコの問いかけに、言葉無くブンブンと首を横に振るカナミ。
「ほら、そんな我慢しなくてもいいじゃないですか…したいんでしょう?…セックス…」
カナミはもう答えることはできない。
口を噤んで、細かく首を横に振る。
「……セックスしたいって言って下さい…」
しかし、尚も執拗に膣内で動き続けるマサヒコの指。
膣内の上を撫で、下を撫で。
奥に入り、抜き出し。
そして、親指が軽く陰核に触れる。
二本の指の間を開いて、膣口を拡げる。
・
・
・
マサヒコの指による責めは、カナミが首を縦に振るまで続けられた。







「大丈夫ですって…早く済ませますから。 お兄さんが帰ってくるまでに…なるべくね…」
そう言いながら、マサヒコは手早くズボンを下ろし、トランクスに手を掛けた。
そして、マサヒコゆっくりとトランクスも下ろしてゆくと、
すでにはちきれんばかりに勃起したペニスが姿を現した。
「うぅ…はぁ…」
一方で、カナミは気だるげにベッドに横たわったまま動けないでいた。
両足はベッドの縁から力無く投げ出したまま、目を瞑って息を整えている。
舌と指とで執拗に弄られたカナミの女性器は熱を帯びて全体がピンクに浮き上がり、
膣口は呼吸をするようにヒクヒクと収縮を繰り返している。
「早く終わらせよう…ホントに」
「え?」
「いや、何でもない…」
イカされて身体中の力が抜けてしまったかのようなカナミ。
そのカナミの上に覆い被さるようにマサヒコは抱きついてきた。
「うわ…もうビチョビチョじゃないですか…」
そう言って、自分のペニスの先を、カナミのヒクつく膣口に擦り付ける。
「うぅ…そんなこと言わないでよぅ…」
しかし、マサヒコはお構い無しに、硬くなったペニスの先端でカナミの膣口を弄る。
「ふぅ…んっ…」
ペニスの先端の熱を感じ、カナミの肩がピクリと揺れる。
マサヒコのペニスはカナミのワレメを穿つように数回往復し、
自らの亀頭を覆うようにカナミの愛液を塗りつけていった。
そして、狙いをつけるように、膣口の上でペニスを止めると、
ゆっくりとカナミの腰に手を回した。
「いきますよ…」
マサヒコの言葉に、カナミが唇をキュッと引き締める。
直後に、カナミの腰を掴むマサヒコの手に力が込められ、
マサヒコの腰が進み始めるのに伴って、硬いペニスがゆっくりと挿入されていく。
「うっ…ふぅぅぅ…」
マサヒコのペニスが、カナミの膣壁を押し拡げていく。
自分とは違う体温が身体の中に入り込んでくる感覚に、カナミの腰がピクピクと無意識に震える。
マサヒコのペニスは、一息には入ってこず、ジリジリと進み、半分ほど入ったところで引き返し始めた。
そして、また挿入し、やはり半分ほどで引き返していく。
「やっ…やぁぁ…そんな、入口ばっかりぃ…」
膣内の浅いところでペニスの抽送が繰り返される。
マサヒコのペニスが引き返す度に、硬くなったカリ首が膣襞を引っ掻き、中身を引き出されるような感触が走る。
浅いところで繰り返されるため、膣口の周りが何度も引き出され、捲れてしまうような刺激が伝わってくる。
「それじゃぁ、もっと力抜いて下さいよ。じゃないと、奥まで入りませんよ…」
「そ、そんなこと言ったって…」
まだ経験の少ないカナミは、自分の膣圧など充分にコントロールできない。
そればかりか、事前に指で弄られたためか、カナミの膣内はいつもより敏感になっており、
少しペニスが触れただけでも充分に感じ、勝手に収縮してしまう。
「…できないんだったら、もっと自分から腰を振って、俺を受け入れて下さいよ…」
「そんなぁ…」
「…じゃないと、奥まで入っていきませんよ…」
「……わかった…」
カナミはそう言うと、僅かに腰を浮かせ、震える手でベッドのシーツをキュッと握った。
そして、マサヒコが腰を動かすのに合わせるように、上に、下に腰を揺らして、
自分の方からもマサヒコに寄って行こうと努力する。
「うっ…ふぐぅ…んっ…」
右へ、左へと、カナミの陰唇の形が歪む。
腰を動かす度に、二人の結合部からはカナミの愛液が滲み出て、シーツの上に滴り落ちていく。
奥の方の膣壁が、マサヒコのペニスによってグリグリと拡げられ、カナミの背筋にはビリビリと電流が走り、
カナミの腰は何度も崩れ落ちそうになる。


それでもカナミは唇をキュッと結んで、懸命に腰を動かし、マサヒコをその身に受け入れていった。
「ふっ…うっ…あっ!」
やがて、カナミの身体がビクッと一度跳ねたかと思うと、そのまま動かなくなった。
そして、カナミの腰を掴んでいるマサヒコの腕に、カナミの体重が圧し掛かってくる。
「ふふふ…根元まで入りましたよ…ここが、カナミさんの奥ですね…」
マサヒコの腕に体重が掛かってきたのは、カナミの力が抜けてしまった証拠。
ペニスの先端に、今まで割り開いてきた膣壁とは異質の、少々固い肉壁が擦れる。
「あっ!…そこだめ…そこダメなのぉ…」
硬いペニスの先端が、カナミの膣奥、つまり子宮口に到達し、ジリジリと擦り上げている。
「ふふ…そうですか、ここが、カナミさんの「ダメ」なポイントですか…」
カナミの様子を見るにつけ、マサヒコはむしろ更に強くペニスを膣奥に押し当てた。
そればかりか、カナミの腰に当てていた手を離し、そのままカナミお背中に回して、
覆い被さるように強く抱きついてきた。
「うっ…あぁあ!」
おかげでカナミの膣内で、更にペニスが喰い込んでくる。
そして、マサヒコはそのまま小刻みに、子宮口から付かず離れずなほどに本当に小刻みに腰を動かし始めた。
「はっ…うぅ…あぁっ…うぅん…」
肉壁が擦れるクチュクチュという音に混じって、カナミの口から声が漏れ出す。
「はぁっ…ぅあっ…あぁぁ…」
カナミの声は高く、淫猥な響きを持っていた。
我慢しようとしても、自然と漏れ出してしまう声。
「お…オチンチンが、ポイントから外れてくれないぃ…」
絞りだすような声と共に、カナミの腰が痙攣する。
キュゥッと膣襞が締まり、中に収まったマサヒコのペニスを圧迫する。
「あぁっ…くっ…またイッてしまったようですね…」
急激な膣圧に、マサヒコも顔を歪める。
「…凄く敏感になってますね…でも、まだですよ…」
キュゥキュゥと繰り返しくる膣圧、しかし、まだ射精には至らない。
マサヒコはまだカナミを責め立てる。
カナミの背中に回した腕に力を込め、カナミの上半身を無理矢理持ち上げる。
そして、カナミの背中に沿って腕を動かし、尻の辺りをガッシリと掴んだ。
「ほら!カナミさん、俺の身体に腕を回して!じゃないと、落ちちゃいますよ!」
そう言うとマサヒコは、カナミの動作を待たずにカナミの身体ごと立ち上がった。
「うぁぁっ!ま…待ってぇ…」
振り落とされそうになる。
カナミは震える手で懸命にマサヒコにしがみ付いた。
「うっ…重…」
いわゆる『駅弁状態』にもっていったマサヒコは、そのままの体勢で、腰を揺らす。
「うぁぁ!ダメぇ…つっ…潰れちゃう…」
カナミ自身の体重が、膣内でマサヒコのペニスをさらに喰い込ませていく。
子宮全体が押し上げられ、硬いペニスに貫かれてしまいそうに感じる。
「うぅっ…あっ…くぅ…」
マサヒコは、慣れない動きながらも、何度も何度も腰を揺らしてくる。
カナミは足も絡めて、懸命にマサヒコにすがり付いた。
そうでなければ、本当に貫かれてしまう。
子宮口に喰い込んだペニスは、カナミのポイントから一瞬たりとも離れずに揺れ続けている。
そして、タップリと揺すられた後、
「ふぅ、きつ…」
マサヒコはベッドへと座り込んだ。
「あぐぅ!…」
座り込む瞬間、ペニスがグイッとめり込んできて、カナミの声が漏れる。
最初の時と比べると、ちょうどマサヒコとカナミの位置が入れ替わったことになった。


マサヒコの身体を挟んでいるが、ようやく地上へと戻ったカナミ。
マサヒコの方に手を載せて、なんとか自分の身体を支えようとした。
そうやって、ペニスの喰い込みから少しでも逃れようとするのだった。
「うわ…カナミさん、凄いですね…もう完全に本気汁でてますよ…これ」
マサヒコがそう言って、二人の結合部の周りを指で拭うと、彼の指には白く泡立った体液が纏わり付いた。
「いやぁぁ…う…」
そして、それをカナミに示すように、カナミの口の中に押し込んでくる。
滑りを帯びた舌触り。
カナミは自分自身のいやらしい体液を味わい、自分が今、女として感じていることを思い知らされる。
そして、もう一度、マサヒコのペニスがピクンと動いたところで、またカナミの眉間に皺が寄っていった。
「うっく…また、イッてしまったんですか?凄い締まりです…よ…」
捻れるように絞られる膣壁。
マサヒコの射精感を促していく。
「良いですね…イクときにしゃぶりついてくる…のは、とても具合が良いんですよ…」
マサヒコの表情から段々と余裕が失せていく。
「こ…これなら、射精のしがいもあります…」
そう言った瞬間、カナミの膣内で、マサヒコのペニスがムクリと僅かに膨れた。
「え?…な…中で…出すの…」
カナミに唇が震える。
その表情には、怖れが表れている。
「あ、当たり前じゃないですか…中出ししないなんて、セックスじゃありません…」
そう言って、マサヒコはカナミの腰をグイッと引き付けた。
「だ…ダメ…中は…ダメ…」
ビクビクと拡縮を始めた亀頭に、危機感を感じ、カナミはマサヒコの身体を引き剥がそうとした。
しかし、もはや腕に力が入らない。
しかも、マサヒコはカナミの尻をガッシリと掴んだまま逃がそうとしない。
「うぅっ…そんなジタバタしないで下さい!」
そして、マサヒコは更にそのまま身を反転させ、カナミをベッドに押し倒す。
そしてまた覆い被さるように抱き付き、カナミの動きを封じた。
「ダメ…ダメ…ダメぇぇ!!」
カナミの膣内で、マサヒコのペニスがビクビクと震える。
その動きは、射精が近付いていることをカナミに伝え、ゾクゾクと背筋に悪寒が走る。
「うぅっ!…も…もう出る…」
マサヒコの呻きと共に、カナミの膣内で彼の亀頭がムクリと膨らんだ。
「ダメェっ!今日は危険日なのぉっ!!」
泣くような声でカナミが叫んだ。



「えぇええええええっ!!」
次の瞬間、声を上げたのはマサヒコの方だった。
そして同時に、弾かれたようにその身をカナミから離した。
そのままベッドの上にへたりこむマサヒコ。
急激に膣内から抜き出されたペニスがビクビクと震えながらシーツの上に横たわる。
「あぁん……もぉ!…なんで抜いちゃうのぉ…」
ゆっくりと上体を起こすカナミ。
泣いているようだった先程までとは打って変わって、随分と軽い口調である。
「だ…だって、き、危険日って…」
むしろ今度はマサヒコの方が顔を蒼くしていた。
「もー、アドリブだよアドリブ!……それくらいわかってよね」
「えー、そんなぁ…」
「ほら、せっかくマナカちゃんがシナリオ書いてくれたんだから、最後までちゃんとやろうよ」
そう言って、へたりこんでいるマサヒコの腰の上に跨ってくるカナミ。
「えぇぇ…」
戸惑うマサヒコをよそに、ゆっくりと腰を下ろしていく。
「えーと、じゃぁ、『「中で出すの?」と恐る恐る尋ねる』の辺りからね…」
そして、張り詰めたままでいるマサヒコのペニスを摘むと、自分の膣口に当てる。
「あぁっ!い…今触っちゃ…あぁぁ…」
切羽詰った表情のマサヒコ。
しかし、カナミはお構い無しにペニスをその身に埋めていく。
「えーと…『な…中で…」
「うぅぅっ!!」
カナミがセリフを言い終わる前に、マサヒコが苦しげな呻きを上げる。
同時に、ペニスがドクンと脈打ち、先端が開放される。
「え!?…ウソ…出ちゃった?!…」
胎内に粘着質の熱い感触が広がっていく。
カナミが視線を下ろし、二人の結合部を覗き込むと、そこでは僅かに露出したマサヒコのペニスの根元がビクンビクンと断続的に震えており、
白濁した液体が微かに滲み出ていた。
「うぅっ…うっ…うっ…と、止まらない…」
肩を震わせながら射精を続けるマサヒコ。
「も…もぉー…違うよ…全然違うよぉ…」
ブンブンと両手を縦に振りながら抗議するカナミ。
一方で、カナミも精液が流れ込んでくる感触に震え、身を悶えさせる。
予期せぬタイミングで膣内射精されたため、熱と波が、あとから押し寄せるように下腹部を襲っていた。
「うっ…ハァ…はぁ…」
腰を震わせて、最後まで搾り出したマサヒコ。
カナミはそんなマサヒコを、困ったような表情で見つめていた。
「もぉー…マサくんってば、台無しだよー」
そして、マサヒコの射精が終わったことを確認すると、静かに身体を引いてペニスを抜き出す。
「はぁ…く…そんなこと言っても…もう破裂寸前だったんですよ…はぁ…」
マラソンの後、運動場にへたり込んでいるような体勢で息を整えるマサヒコ。
自分自身の精液で包まれたペニスは、力を失って、シーツの上にペタリと寝そべっている。
カナミは怒っているような、困っているような表情のまま、ベッド脇のケースから数枚のティッシュを取り出し、
自らの性器を拭っている。
「それにね、マサくんってば、セリフが全部棒読みだよー。恥ずかしがってちゃ楽しめないよ…」
そう言って、台本を取り出すカナミ。
それは、何故かきちんとオフセットで製本までされていた。
「そんな…体勢的にきついんですから…セリフ覚えてきただけでも評価して下さいよ…」
3日前に急に台本を渡され、「覚えてきてね」とだけ言われたマサヒコ。
とりあえず、言われたことはちゃんとこなす男、小久保マサヒコであった。
(大体…なんでこんなことやってんだ俺…)
そして、今更ながら、根本的な疑問に辿り着いた。


「でも…せっかくマナカちゃんが書いてくれたんだから、もう少し気分出して欲しいなー」
(その『マナカちゃん』って人はきっと変態に違いない…)
などと、そろそろ落ち着いてきたマサヒコが考えをめぐらせていると、
不意に、カナミが自分の顔をマサヒコの股間に近づけてきた。
「えっ?…何するんですか…あっ……」
「えへへー、ちゃんとキレイにしたげる…」
そう言って、カナミは精液に包まれて白濁したままのマサヒコのペニスを、パクッと口に含んだ。
そして、一息に根元までを口に中に入れると、唇をキュッと締め付け、一気に顔を引いていく。
さながらそこに纏わり付いた精液をこそぎ落とすように、ゆっくりとその一連の動作を繰り返す。
「あっ…そんな…うぅっ…」
しかし、その行動は、同時にマサヒコのペニスにとって大きな刺激となり、マサヒコの中でまた劣情が催し始める。
「んっ…」
口の中でムクムクと膨らみ始めたマサヒコのペニスに、閉じていた目を見開くカナミ。
「ふふふ…さすがマサくん…もう一回くらい軽いね…」
一旦口を離し、再び勃起し始めたマサヒコのペニスの具合を確かめるように、コスコスと手で弄るカナミ。
そのまま亀頭の先を摘み、持ち上げて裏スジを露出させると、尖らせた舌先をそこに這わせた。
「くぅっ…それは…弱いです…」
もうカナミにはマサヒコの弱い部分がわかってきていた。
カナミのポイントを突いた舌技によって、マサヒコのペニスはあっというまに張り詰めていく。
「ふふ…」
その張り詰めていく様子を満足気に見つめるカナミ。
「…じゃぁねー、さっきの続きから…」
そう言ってマサヒコに背中を向けると、状態をシーツの上に伏せ、マサヒコに向かって尻を突き出したような体勢を取る。
「うぅっ…」
おかげで、マサヒコの方からは、カナミの恥ずかしい部分が丸見えになってしまう。
尻を突き出した格好だと、尻溝が開かれ、尻穴が露出し、何もしなくても陰唇が開いて見える。
先程ティッシュで拭っていたが、露出した膣口の中には、白い塊が残って、少し顔を覗かせていた。
「……ねぇー…早くしてよ…さすがにちょっと恥ずかしい…」
マサヒコからは見えないが、カナミはちょっと顔を赤らめながら言った。
と言ってもこの体勢をやめないのがカナミだった。
羞恥心よりも好奇心の方が勝っている。
「えーと…続きって…どんなのでしたっけ?」
実は、マサヒコの中では覚えてきたシナリオは飛んでしまっていた。
それでなくとも、この辺りまで来ると少々飛ばし気味で読んでいたかも知れない。
「えー…忘れちゃったのー…」
「はい…すみません…」
「あのね、私のアナルに指を突っ込みながら、獣のように後ろから犯すんだよ」
「えっ…アナルって!?…」
などと聞き返しながらも、マサヒコにはその言葉の意味はわかっていた。(昔教えられた)
ただ、無意識に認めたくなかったのかもしれない。
「…ココだよ」
しかし、カナミは恥ずかしげも無く、手を回して指でクニッと指し示してきた。
『ココ』と言った瞬間、マサヒコが認めたくないその部分がキュッと動いたように見える。
「えーーー…と……それは、さすがにちょっとマニアックな…」
躊躇するマサヒコ。
カナミはずっと伏せた体勢のまま待ち構えているが、一向にマサヒコの手が来ない。
「ふー…」
やがて、一息つくと、ゆっくりと上体を起こすカナミ。
「……そうかー…マサくんは、私の汚いお尻の穴なんて触りたくないんだ…」
そう言って、寂しげに目を伏せる。
「…せっかく、キレイに洗浄してあるのになぁ…」
そして、両手で顔を覆う。
(あっ…これは、ネタだな…)
ちょっと大袈裟に見えるカナミの動作に、マサヒコはそのことを理解した。
だんだんと、マサヒコのカナミの性格をわかりつつある。



「おーーい!!ただいまー! カーナミーどこー?」

そんな折、不意に玄関の方から男性の声が響く。
「あっ!お兄ちゃん帰ってきた」
「えぇーーー!そこはシナリオじゃなかったんですか!」
「うんっ!」
顔面蒼白のマサヒコに対してあっけらかんと返すカナミ。
すばやくショーツに足を通し、腰まで上げ、イスに掛けていたシャツを取り上げる。
あらかじめ予測していたのか、落ち着いてテキパキとした動作だ。
「えぇっ!?ちょ…やばいですよ…」
すでにスカートに足を通し始めたカナミに対して、裸のままただうろたえるだけのマサヒコ。
トントンと階段を上る音が響いてくる。
「んーーと、じゃぁね、その辺でダッチハズバンドの振りしてるとか?ほら、TVでよくあるじゃない?」
そういって、部屋の隅を指差すカナミ。
「あるあr…ねぇよ!」


ガチャリ

カナミの部屋の扉が開き、兄のシンジが顔を覗かせる。
「ん?誰かいるのか?なんか声がしたけど…」
「んーん、違うよ、AV見てたから、その音じゃない?」
「がっ!お…おまえなぁ…」
シンジは呆れたような顔をして、自分の部屋へと向かっていく。
(えぇー!それでごまかせちゃうんだ…)
と、押入れの中で息を殺しながら、マサヒコは思った。


(どーやって、帰ったら良いんだ?…)


おしまい

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