作品名 | 作者名 | カップリング |
『チョコ喰わせろ!』 | マリリスト氏 | リョーコ×アヤナ |
「チョコ食いたいわねえ」 アヤナの部屋で、不満を溜めたような顔をしているのはリョーコだった。 歯ぎしりの音をギリギリと立てながら、足をパタパタを動かしている。 「また、禁煙ですか。お姉様」 「思い立ってはみたものの、しんどいわねえ」 「でも、どうしてチョコなんですか?」 「チョコとタバコは成分が似てんのよ。よくわかんないけど、タバコの代わりにチョコを食べると落ち着くのよ。 まあ、タバコのペースでチョコんあんか食ってたら太っちゃうけど。それにアヤナ、明日はバレンタインじゃないの」 「それはそうですけど」 「ちょうだいよ、チョコ」 「そうですけど、今はまだ……」 もちろんアヤナは、リョーコにチョコをあげる気は満々だった。 この日も冷蔵庫に材料を用意して、夜にでもとっておきのチョコを作る予定だ。 ただ、今になってもまだ、どのようなチョコを作ればいいか考えあぐねていた。 リョーコのため、精一杯愛情のこもったチョコを作りたいが、果たしてどういったものが喜ばれるだろうか……。 「アンタ料理上手だからね。相当な代物を用意するんでしょうね」 「あまりハードルを上げられても……参考として聞いてみますけど、お姉様はどんなチョコがお好きなんですか?」 「タバコの葉っぱでも入れといてよ」 「死にますよ」 「隠し味程度なら多分死なないわよ。文字通りのタバコチョコじゃないの。わかるでしょ?」 「相当イラついているみたいですね」 あー、と唸り声をあげるリョーコ。アヤナはくるくるとペンを回し、チョコの構想をねる。 ふと、リョーコの視線に気付くアヤナ。その視線はじっとアヤナの豊満な胸へと集中している。 相手がリョーコなので別に嫌ではないが、なんだか気恥ずかしくなったアヤナは、やや身を縮込ませる。 「ねえ、アヤナ」 「なんですか?」 「オッパイチョコ食べたい」 アヤナの指からペンが落ちる。 「な、何を……」 「アンタのその立派なオッパイで型を取ってチョコを作るのよ。食べがいのある作品になりそうじゃない」 「お、お姉様のお願いでもそれは……」 「イライラしちゃってそうでもしないと面白くないのよ」 「そんな……」 するとリョーコは立ちあがり、アヤナの近くまで歩み寄ると、耳元で囁いた。 「お願いよ、アヤナ。アヤナの特製オリジナルチョコ、食べたくて仕方ないのよ」 本当は単にチョコを食べたいだけだった。 しかし、その言葉は『お姉様のお願い(命令)=絶対』の行動理念を持つアヤナにとって、 他の何よりも原動力へと変換される魔法の言葉だった。 「あ、で、でも……」 「お願い……アヤナを食べたいの」 アヤナの顔が、ボッと赤くなる。 「……し、仕方ないですね。わわ、わかりました」 (よっしゃ! これでチョコにありつける!) 心の中でガッツポーズをとるリョーコだった。 「早速善は急げね。材料は揃ってるんでしょ? 手伝ってあげるわよ」 リョーコに見守られながら、湯せんでチョコを溶かすアヤナ。 「媚薬とか入れないの?」 「ないですね、それは……ていうか食べるのお姉様ですよ?」 おかしな事になった。あげる相手の目の前で、チョコを作ることになろうとは。 しかも、自分の型を取ったオッパイチョコをだ。 アヤナの顔が再び赤くなる。 「このチョコはどこで買ったの?」 「それはイギリスから取り寄せた特製のチョコです。小さい頃からうちの家族は、ここのチョコに目がなくて」 「世界一高級なオッパイチョコが食べれるのね」 オッパイチョコ、という言葉を聞くたびに、アヤナはなんだか気恥ずかしくなった。 「と……このくらいの温度で良いのかな。で、お姉様……」 アヤナは恐る恐る振りかえる。 「まさか本当に作るんですか?」 「ええ。さあ、脱いじゃいなさい」 「で、でも……」 「じゃあ私が脱がせてあげようか?」 「いえ、自分で……」 リョーコの目の前で、途惑いながらも静かに服を脱ぎ始めるアヤナ。衣擦れの音が、台所に響く。 ブラのホックを外すと、豊満な胸が零れ落ちそうになり、アヤナは急いで両手で覆った。 「やっぱり見事なものね。何食ったらこんな胸になるのかしら」 「あの……じゃあ、これを」 「チョコの中に、ね」 アヤナはふうと息を吐くと、観念したようにその胸をボウルの中の溶かされたチョコの中に、ゆっくりと沈める。 「んっ……ちょっと熱い……」 とろとろとした柔らかな感触を、アヤナの胸が弾くように、しかしどこか吸いつくように受け入れていく。 チョコの中に残る熱が、アヤナの乳を刺激する。乳首のほうには、ピリピリとした痺れを感じる。 「あっ……ふぅ……」 「アヤナ、大丈夫?」 「は、はい……はあ……入っちゃった……」 「あらすごい。見事にオッパイがチョコの中に」 「しばらくこのままにしないと……」 「こりゃ完成が楽しみだわね。いや~いいもん拝ませてもらったわ」 そう言って、アヤナの乳をジロジロと眺めるリョーコ。 もしかしたら今自分は、とても間抜けな姿になっているのかもしれない。アヤナはそれに気付く。 「お、お姉様……その、あまりじろじろ見ないで……」 だんだんチョコの温度に慣れてくると、自分の胸がチョコの中に溶けて混ざるような感覚になってきた。 これがリョーコの口に入るのだと思うと、今の状況も悪くない気がしてきたアヤナだった。 しばらく時間が立つと、リョーコはガジガジと爪楊枝を噛み始める。 「まだチョコは出来ないのかしら」 「もうそろそろ型は取れたかと……」 「あ~、ガマンできないわ」 「そろそろいいかな……」 アヤナはゆっくりと、チョコから胸を身長に引き剥がしていく。 ボウルの中の半固形になったチョコには、アヤナの胸の大きさと同じ深いくぼみが生まれ、 その奥の方には乳首を形とった小さなくぼみがあった。とてもリアルな形だったので、アヤナは一瞬躊躇する。 「おー、完璧ね」 「あとはこれを冷蔵庫に入れて、十分固まったらナイフで削って形を整えていきます」 「どのくらい時間かかるの?」 「その……短くて3,4時間」 リョーコは深く肩を落とした。 そのときリョーコの視界は、チョコが大量に付着してしまったアヤナの胸を捉えた。 「アヤナ、それ……」 「あ、すぐに洗ってこなきゃ……すみませんお姉様、ちょっとシャワーを浴びてきます」 「いや、その必要はない。とりあえずそれでガマンしとくわ」 「え?」 そういうとリョーコは、アヤナの胸の谷間にそっと口付けた。 「な……!?」 一瞬何が怒ったのか把握できず、目を丸くするアヤナ。 リョーコはその間も、アヤナの胸にチュッチュッと何度も口付けていく。 「お、お姉様! 何をするんですかっ……!」 「チョコが固まるまで、これでなんとか間を持たせとくわ。安心しなさい、気持ちよくしといてあげるから」 「そ、そんな……」 リョーコの舌がちろちろと動き、アヤナの胸に付着したチョコを舐め取っていく。 「ひゃっ……お姉様っ、くすぐったい……です……」 アヤナの身体がぴくっと跳ねる。それを聞いていないのか、リョーコは舌の動きを止めなかった。 「お、お姉様っ……んんっ!」 「あんまり声出さないの」 「で、でも……あ、ふぁ……」 ぴったりを口を閉じると、アヤナはくすぐったさに耐えながら、身体をぷるぷると震わせる。 ペロペロとチョコを舐めとっていくリョーコ。舐め取られた部分からは、アヤナの真っ白な皮膚が姿を見せる。 「ふふ……すごく甘くて美味しいわよ。甘いのはチョコかしら、それとも……」 「あっ……くぅっ……!」 漏れそうになる声を必死に殺すアヤナ。 身体をくねくねと動かし、リョーコの艶めかしい舌の愛撫に耐える。 ついにリョーコの口が、アヤナの乳首を含んだ。舌で転がすように味わうと、アヤナの身体が大きく反応を示す。 「うあっ……いやぁ、お姉様……そこは……」 「んむ……これ以上吸っちゃうとミルクチョコレートになっちゃうかもね」 「んっ、ふあぁ……!」 すでにチョコは全て舐め取られていた。リョーコは口の中に残るチョコの甘味を感じつつ、アヤナの乳首を味わう。 「ひあっ、ダメぇ……お姉様、もっ、おかしくなっちゃうっ……!」 リョーコの頭を強く抱いて胸に押しつけるアヤナ。 「あっ、あっ、んんっ……! あ、ああああ……」 ぴんと両足を伸ばし、アヤナはそのまま絶頂に達していった。 胸だけでイカせる、リョーコの舌の超絶テクニックだった。 「ご馳走様……あら、アヤナイッちゃったの?」 「はあっ……お、お粗末様……でした……」 チョコだらけのテーブルに、くたっと倒れこむアヤナ。リョーコは一仕事終えた男のようにタバコに火をつける。 「あ、禁煙……まあいいか」 翌日、アヤナは丁寧にラッピングされたオッパイチョコをリョーコに手渡した。 「ありがとう、大事に食べるわ」 「お姉様に食べてもらえるなら、私は……」 頬を赤らめるアヤナだった。 (つったものの、一人じゃ食いきれないな……しょうがね、アイにでもあげるか) その日の夜のアイ宅。リョーコからもらったオッパイチョコを嬉しそうに貪るアイ。 その存在を知ることもなく、アヤナはニコニコと眠りにつこうとしていた。
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