作品名 作者名 カップリング
No Title マリリスト氏 リンコ×ミサキ


「ミサキちゃん、一緒に寝て」
その日の夜はリンコが一人で、天野家へと泊まりに来ていた。
珍しい組み合わせだった。二人だけで遊ぶことはあったが、お泊まりとなると初めてのことだった。
アヤナに姉妹みたいだと言われてから、二人はさらに仲良くなった。
それ以来ついついリンコに、甘い顔を見せるようになったミサキ。
それが今回のお泊まりへと繋がったのだ。
「え……いいけど、うちのベッド狭いよ? 私は大丈夫だけど……それにどうして?」
「うう……実は、これを読んじゃったの」
それはミサキの部屋に置いてあったティーン雑誌だった。
カリスマ読者モデルが表紙を飾っていたその雑誌には、
『冬服のカワイイ着こなし方』『みんなに聞いた恋愛必勝テク!』などの見出しが踊っている。
「ああ、これ……もしかしてリンコちゃん」
「うん、読むつもりはなかったんだけど、たまたま目に入っちゃって……」
リンコが開いたページには、『季節外れの恐怖体験!』『身の回りの超常現象!』といったコピー。
普通に読者コーナーを読んでいたら、誤ってオカルト絡みの特集まで読んでしまったらしい。
「なんて天然……まあ、リンちゃんらしいというか」
「私、怖いの全然ダメなの〜……」
「そういえば、リンちゃんはこういうの苦手だったよね」
「……ねえ、お願いミサキちゃん」
潤んだ瞳で、上目遣いでミサキをじっと見つめるリンコ。
その無垢な表情を見たとき、ミサキの中であの日以来芽生えつつ、育ってきた姉性本能?がグラリと揺れた。
(う……放っておけない……)
別に断る理由もなかった。リンコがどうしてもというなら仕方のない話でもあった。
ミサキ自身、なんとかしてあげたいという気持ちもあったのだが。
「うん、わかった。じゃあ今日は一緒に寝ようね」
「わあい。よかったぁ〜」
二人はひとつのベッドに、並んで潜り込んだ。少しばかり狭いが、隣の体温はぬくぬくと心地よかった。
「えへへ、あったかいね」
「うん。おやすみ、リンちゃん」
リンコの手が、ミサキのパジャマの胸を掴み、ぐっと握っていた。
すでにリンコは寝息を立てている。不安から逃げるための動作といつも通りの眠気のアンバランスさ、ミサキには少しだけおかしかった。

「う〜、あう〜……」
隣からのうめき声で、ミサキは目を覚ました。まだ夜中なのだろう、外が暗い。
「リンちゃん?」
「う〜ん……怖いよ……」
(怖い夢でも見てるのかな?)
ミサキのパジャマをぐっと引き寄せ、胸に顔を押し付けるリンコ。
「リンちゃん、大丈夫?」
「うぅ……」
しょうがないなと呟いて小さくため息を吐き、ミサキはリンコの頭を撫でる。
(そんなに怖かったのかな……私はそういうのは普通なほうだから大丈夫だけど、
 リンちゃんみたいな子にはちょっと、刺激が強かったのかも。
 それにしても夢にまで怯えちゃうだなんて、リンちゃんもかわいそ……う?)




なんだか胸がスースーする。リンコの指が、ミサキのパジャマのボタンをひとつひとつはずしていた。
「リ、リンちゃん? 何をして……」
「あう……」
「ちょ、リンちゃ……ひあっ!?」
リンコの指が手馴れた調子で、ミサキのスポーツブラをずらす。
そのままミサキの小さな乳首に、柔らかな唇で吸いついた。
「ちょっと、リンちゃん……!」
「むにゃ……あむぅ……」
「ね、寝ぼけてる……そういえばリンちゃん、何かを咥えてると落ち着くって言ってたような……」
乳飲み子のように、ミサキの胸に吸いつく。夢の中の不安から逃避するための無意識の行動なのだと察したミサキだったが、
いくらなんでも私の乳首をしゃぶらなくてもいいじゃないか、と思いながら、乳を吸われる羞恥で顔を赤くしていた。
「リンちゃん、ちょっと……恥ずかしいよ……」
リンコは目覚める様子もなく、ミサキの乳首を吸いつづける。
「リ、リンちゃ……んっ、くすぐったい……ふあ……」
適度の抑揚をつけるリンコの吸引。こそばゆさが身体に走り、ミサキは身をよじる。
「だめっ、リンちゃんっ……吸っちゃだめぇ……!」
「んむ……うにゅ……」
美味しいものをゆっくりと味わうように、ミサキの乳首をねぶる。舌まで器用に使い、ちろちろと這わせては舐めまわす。
身体にこそばゆさとは違う電流が走り、小さな乳首は少しづつ固くなってく。
「ダメだよ……ダメ……あうっ……くっ……」
(やだ、恥ずかしい……でも気持ち良いよぉ……)
気がつけばミサキはリンコの顔を引き剥がすとごろか、リンコの頭を抱え、自分から胸に押し付けていた。
ミサキの口から、熱い息が甘い声と一緒に漏れる。両足にぐっと力を込め、快感に耐えている。
「ふあっ、あああ……やだ、リンちゃん、やだぁ……」
「えへへ……ミシャキひゃ〜ん……」
「もう怖い夢見てないじゃないっ……ふあっ!?」
ミサキの乳首に、リンコの歯が軽く立てられる。小さな痛みと同時に、ミサキの身体に甘い痺れが襲う。
「リ、リン……もう、いいよ……もっと舐めても……」
寝ぼけたリンコにはもう説得が通用しないことわかると、ミサキの理性はついに快感に負けた。
今まで以上にぐっと、リンコの顔をそのささやかな胸に押し付ける。
「うああっ……リンちゃんっ……気持ちいいよぉ…………」
ミサキは身体中から汗を流して、快感を味わっていた。リンコの口の周りはすでに、唾液でベトベトになっている。
「リンちゃんっ、私、私もう……くぅ……ふああんっ……!」
身体をビクビクと弾ませ、ミサキは胸だけで達した。リンコの頭を抱きしめ、荒い息を吐いている。
「んむ……ぷはっ!」
さすがに息苦しくなったのか、リンコの顔がミサキの胸から離れた。
だがリンコは寝返りをうつと、またすやすやと安らかな寝息を立てた。
「はあはあ……ごめんねリンちゃん……」
ミサキの今のぼやけた頭ではきちんと考えることが出来ず、自分がリンコを使って快感を得たという罪悪感だけがはっきりとしていた。
ミサキは疲れて、そのまま眠りに落ちた。




翌朝、リンコが珍しくミサキよりも早く起きていた。
「ミサキちゃん、寝相悪すぎだよ〜、眠りながらパジャマ脱いでるんだもん。胸はだけてたよ?」
「へ……そ、そう? ごめんね……」
リンコが脱がしたとは言わなかった。言ってどうなるものでもなかったからだ。
「私ね、昨日怖い夢見たんだ」
「こ、怖い夢を?」
「そう、すっごく大きい怪物に追いかけられる夢。でも途中でミサキちゃんが出てきて、怪獣おっぱらってくれたんだ。ありがとね!」
「どういたしまして……」
それがなぜあのおしゃぶりに繋がったのだろうか。
「ねえリンちゃん。リンちゃんのくわえ癖、今でも健在なの?」
「ん? あ〜、今でもときどきお口が寂しくなっちゃうんだよね」
「そういうときはどうしてるの?」
「あ〜、鉛筆とか、指とか、身近にあるものを咥えてた。でも最近は先生がおっぱい咥えさせてくれるから安心だよ!」
「ふ〜ん……え?」

「あれ? 先輩どうしたんですか? 胸を押さえて。痛いんですか?」
「ええ、最近ちょっと。教え子の面倒見ていたら乳首の方が痛くてね……教育って大変よね」
リョーコは自分の胸を、大事そうにさすっている。

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