作品名 |
作者名 |
カップリング |
「わるいひとたち そのごのはなし」 |
郭×伊東氏 |
アヤナ×マサヒコ |
「もう大丈夫?羽生田さん?」
「あ、はい。大分……痛みも、取れました」
「軽い捻挫だと思うけど……もし心配なら、医者に行った方が……」
「これくらいなら、大丈夫だと思いま」
“ガラッ”
「ああ、若田部か。遅かったね」
「………ちょっと豊田先生に相談することがあったのよ。そっちの子は?」
「二年の羽生田さん。バレー部なんだけど、足を挫いちゃったらしくて。
さっき柴原が連れてきたんだけど、幸いそんな大したこと無かったみたいでさ」
「柴原さん?そう言えば彼女、女バレのキャプテンだったわね。どう、大丈夫、あなた?」
「は、はい。あ、あの。は、初めまして、若田部先輩」
「?あら、私のこと知ってるの?」
「はいッ!柴原先輩がいつも若田部先輩は運動神経良いんだから、
バレー部に入ってくれないかな、って言ってて。それに、
この前球技大会で若田部先輩がバレーしてるのを見たんですけど凄く上手でした!」
「あ〜〜、そう言えば柴原さん、去年は熱心に誘ってくれてたわね」
「へえ。そうだったんだ?若田部確かに運動神経良いもんな」
「ま、それはともかく……どう?痛いようなら肩くらい貸すけど?」
「い、いえ……もう、大丈夫です。お、お邪魔しました!」
羽生田さんは、なぜか慌てて保健室を後にした。
「羽生田さん……足挫いてるのに、あんな急がなくても……」
「…………」
去っていった少女の身を気遣うマサヒコだが―――
“バタンッ!!”
アヤナは無言で保健室のドアを乱暴に閉めた。
“カチャッ、サ―――――ッ”
そのまま素早く鍵をかけると、窓の近くまで歩いていってカーテンを引いた。
そんな彼女の様子をマサヒコは諦め顔で、ただ見ていた。
「あのなあ……若田部……」
「…………」
無言のまま、アヤナがマサヒコに向き直る。そして―――
“ふぁさッ……”
勢いよく、マサヒコに抱きついてきた。心地よい柔らかさが、布越しに伝わる。
「………ふたりっきりのときは、アヤナって呼ぶ約束だもん」
「……ゴメン。でもさ、ヤバイだろ?今だって誰かが通るかも……」
「さっきの子、こくぼくんのことすごく………見てた」
「だからさ、怪我してたのをちょっと手当しただけだって。俺は……別に」
「こくぼくんはそう思ってても、あの子は絶対そう思ってないもん。
あのね……後輩の間で、噂になってるんだよ?」
「……なにが?」
「保健委員で、すごくカッコ良くて優しい先輩がいるって。
それで、わざと怪我とか病気のフリをして放課後に来る子もいるんだって」
「………マジで?そういや最近妙に保健室に来る女の子が多いとは………」
「ホラ、やっぱり。……ダメ。こくぼくんは、アヤナのものだもん。アヤナの……こいびとなんだもん」
そう言って一瞬、ひどく獰猛な目をすると―――
“ちゅッ”
唇に、吸い付いてきた。やはり諦め顔で、マサヒコは彼女の為すがままだった。
“ちゅ………ちゅッ”
そのままキスを続けていたふたりだが――
“ちゅぷ……”
突然アヤナが唇を離すと、洗面台の前に行って蛇口をひねった。
“ざああああ………”
みるまに水が、白い洗面器の中に溜まってゆく。
「………?アヤナ?」
洗面器の中に水が溢れるくらいになって、やっとアヤナが挑むような目をマサヒコに向けた。
§
「こくぼくんは………アヤナの、もの」
そう、呟くと―――
“ざっぱ〜〜〜〜〜ン”
「え?ええ?あ、アヤナ?」
アヤナは洗面器を掲げると、頭から自分にかけた。
紅みのかかったロングヘアーに幾筋もの水が伝い、セーラー服もびしょ濡れだ。
「お、おい……お前、なにやって……」
「拭いて……こくぼくん」
「あ……あのな、アヤナ」
「お願い……アヤナのからだを、拭いて……」
そう言うとアヤナは濡れたセーラー服を脱ぎ、ワイシャツのボタンも手荒くプチプチと外してゆく。
―――あっという間に、上半身はブラ一枚になってしまっていた。
マサヒコは慌てて備え付けのバスタオルを持って彼女の側に駆け寄った。
「分ったから……もう、いいだろ、アヤナ?学校の中でそんな……」
「………や」
「だから、アヤナ……」
「アヤナ以外の女の子を、見ていちゃイヤ。アヤナ以外の女の子と、仲良くしゃべってちゃイヤ。
アヤナ以外の子に触れるのもイヤ。こくぼくんは、アヤナのものなんだもん……」
子供がダダをこねるように、マサヒコに抱きついて耳元で囁くアヤナ。
一方的で、理不尽な要求だとは思いながら―――マサヒコは、ただ頷くしかなかった。
「わかったよ……気を付けるから、な?」
幼子をあやすように言ってバスタオルを広げると、アヤナは大人しくその中に包まれた。
バスタオルにしては薄手で、なんのロゴも入っていない、素っ気ないタオル。
いかにも保健室用といった感じのそのタオルでアヤナのからだをくるみ、ごしごしと拭いていく。
(普段はコイツ、こんな薄っぺらいタオルで体を拭くことなんてないんだろうな……)
なぜかそんなことを思いながら、マサヒコは頭半分ほど低いアヤナのつむじを見つめていた。
「下も……濡れたの」
ぽつり、とアヤナが呟いた。無言で頷いた後、
マサヒコは彼女を抱きかかえて保健室のベッドまで連れて行く。
洗面台の前からベッドまで、小さな水の後がついていた。
(後で……あれも、きれいにしとかないとな)
妙に冷静にそんなことを考えながら、ベッドの上にアヤナを座らせる。
自分は膝をついて、まだ水の伝うアヤナのふくらはぎを拭く。
細すぎず太すぎず、適度にふっくらと肉ののったふとももを拭く。
「………」
右の脚を拭き終わると、アヤナは無言でマサヒコの肩にそれをのせる。
「………」
マサヒコも無言でアヤナの左の脚を拭く。拭き終えると、肩にのせられたふくらはぎに口を寄せる。
“つ………”
フルートを吹くように、マサヒコの唇がアヤナのふくらはぎを緩く通過する。
「んッ………」
アヤナが押し殺した声をあげ、ぴくん、と震える。
カーテンの隙間から、夕焼けの陽が射し込んでアヤナの脚に赤い線を作っていた。
少しだけ漂う、薬品の匂い。ただ清潔なだけの、薄くて固いマットレスのベッド。
自分たちが、最も危険なところで最もしてはいけないことをしているというスリルと背徳感。
初めこそ恐れの方が先にたっていたマサヒコも、
やがて麻薬に溺れる中毒患者のように、この場の淫らな空気に浸っていった。
“ちゅッ……つ……くちゅ”
マサヒコがアヤナのふとももの内側の肉を強く吸う。赤く跡がつくほど、強く。
膝の裏を、舐める。靴下を、脱がす。足首に、キスをする。
「あ……あ…ン……くすぐったい……」
アヤナは声をあげながら、自分を夢中で舐め回しているマサヒコを見下ろす。
上から見るマサヒコのすっと通った鼻梁。白く産毛の光るうなじ。
興奮しているのか、女性のように細いうなじは少し赤く染まっていた。
そんな彼の仕草を見ると、なぜかアヤナは恥ずかしくなる。
§
恥ずかしくなって、マサヒコのことを可愛いと思う。
可愛いと思って、そしてもっといやらしいことをしたくなる。
「………脚だけじゃなくて……アヤナの中も……」
相変わらず無言のまま、マサヒコが頷く。スカートの奥へと、頭を寄せる。
“すッ………ちゅッ”
「あ……ン……」
脱がさないまま、指先でショーツの真ん中をずらしてアヤナの裂け目に口づけをする。
既にそこからは、汗ばんだような熱くて酸い匂いがしていた。
“ちゅッ……ちゅうッ”
「あ……く……ふン……」
粘膜の部分を舐められ、アヤナがふとももを震わせて忍ぶ声をあげる。
マサヒコの舌が細かく動いて奥に入ってくる。ぴちゃぴちゃと、湿った音が響く。
ざらざらとしたマサヒコの舌の感触に応えて、アヤナのからだが、歓ぶ。
“ぐッ……”
「あッ!!こくぼくん………」
突然マサヒコが舐めるのを止めると、アヤナのショーツを力任せに引っ張った。
愛液でたっぷりと濡れた小さな下着が、アヤナの肌に張り付く。
「……アヤナ……」
“ぎゅ……”
マサヒコが立ち上がり、アヤナの体を腕の中できつく納めた。負けじと、彼女も腕を巻き付ける。
頬の肉が窄まり、滑稽な形になるまでお互い強く口を吸う。
アヤナの大きな乳房が、マサヒコの肌に押し潰されて平らに形を変える。
ふたりとも、汗をかいていた。汗をたっぷり含んだブラが、べったりと肌に張り付く。
マサヒコは感情を高ぶらせながらも、次になすべきことを冷静に考えていた。
「………脱げよ」
唇を離すと、マサヒコが冷たい口調で命じた。
頬を赤く染めて小さく頷くと、アヤナがブラを脱ぎ、スカートの裾に手をかける。
指を曲げ、太腿の左右に手を掛けてゆっくりとスカートを下ろしていく。
大きな裸の乳房が、彼女の動きに合わせてふるふると細かく震える。
やがて小さな下着一枚になった、アヤナの姿がマサヒコの目の前に現れた。
既にその中身をマサヒコの舌で散々に可愛がられたせいで、
クリーム色の下着は湿潤に変色し、よじれて肉の割れ目にぴっちりと張り付いてしまっていた。
肌を隠す機能をほとんど果たしていない、アヤナの下半身の様子を満足そうに――
それでいてひどく冷酷に眺めると、
「脱げよ」
マサヒコは同じ言葉を繰り返した。羞恥と快楽に溺れていくアヤナの表情を楽しむように、
視線は、アヤナの顔をじっと捕らえたままだ。
「………でもアヤナ、最後は、こくぼくんに脱がしてほしい……」
恐る恐る、といった感じで――子供が甘えてくるように――アヤナが、小さな声で呟く。
恋人のそんな様子が愛おしくてたまらないマサヒコだが、
心の中の冷たい自分はその感情を外に出すことすら許さなかった。
「はやく」
最低限の、言葉だけでアヤナに命じる。それしか、今は要らないと伝えるように。
まだなにか言いたげだったアヤナだが、マサヒコのそんな表情を見て諦めたように後ろを向く。
そしてかろうじて残された最後の一枚をゆっくりと脱いでいく。
ぴっちりと肌に張り付いたショーツは、尻の肉や割れ目に食い込んでいた。
それは、マサヒコがたっぷりと口で嬲った後、最後の仕上げに思いっきり引っ張り上げたせいだった。
アヤナは、恥じらいながらも肌から引き剥がすように尻を軽く突き出し、
下着をずり下げていくしかなかった。そんな彼女の姿を見て、さらに興奮を高まらせるマサヒコ。
普段のツン、と澄ましたアヤナ。ミサキやリンコたちと仲良さげに談笑するアヤナ。
自分の口撫に面白いように愛液を溢れさせ、淫蕩な染みを下着に残すアヤナ。
そして濡れてべったりとはりついた下着を、尻を震わせるようにして脱いでいくアヤナ。
いつものアヤナとのギャップに、マサヒコのペニスは痛いほどに勃起する。
待ちきれなくなったマサヒコが、アヤナに抱きつく。学生服を脱ぐのももどかしく、後ろから、挿れる。
“ぬッ…”
§
挿れたばかりのペニスの先端から、彼女の中が熱く蠢いているのが伝わる。
「あッ……こくぼくん………」
歓喜に震え、アヤナが尻を振る。ひどく淫らな、まるでAVで見たような動き。
しかしそれは演技でもなく、ただ生の喜びに満ちた反応だった。
“ぐ……ずぅるッ、ずっ”
アヤナの奥が、マサヒコのペニスを吸い出し、引っ張り、搾り取る。
アヤナとマサヒコが、はぁッ、と短い息を同時に吐き出した。
そして互いの肉を激しくぶつけ合うように、交わる。
“ぐッ!ずぅ………ぬッ!ずぅッ”
もっと奥まで。もっとたくさん。もっと溢れるように。―――ただ、燃え尽きるまで。
「あ……う……」
マサヒコの喉から、言葉にならない呻き声が漏れる。
獣が吠えるように唇の端から涎をこぼし、強引に後ろから、アヤナの胸を揉む。
“むに……”
手に余るほどの大きな乳房に、爪先をくいこませる。たっぷりとした量感が、指先から伝わる。
「アヤナ……」
指先を真っ白なアヤナの喉もとに移動させ、彼女の顔をこちらに向かせる。
どれほど淫らで、いやらしい顔をしているのかと期待して。
だが、部屋の灯りに照らされた彼女は――どこか悲しげで、口惜しそうな顔だった。
唇を噛み締め、瞼を固く閉じて――決して、マサヒコと目を合わせようとしなかった。
「………こくぼくんは」
「………」
「私のもの」
「…………」
「それなのに……なんで、こんなに悲しいの?こんなに気持良いのに……
なんで、こくぼくんがどんどん離れていくような気持ちになるの?」
「……止めろよ、アヤナ。俺は……」
「私は、こくぼくんが、好き。頭の中が、こくぼくんでいっぱいになるくらい。
初めて、会ったときから。あのときは、それがどういう意味か分らなかったけど……
今なら、分るの。私は、こくぼくんに抱かれたかった。セックス、したかった。ただ、したかった」
「………アヤナ……」
体の向きを変えると、アヤナがマサヒコに覆い被さってきた。
彼の胸に顔を埋め、乳首にキスをして強く吸った。
贅肉のほとんどない、マサヒコの痩せた脇腹に強く爪を立てて引っ掻くように抱きつく。
「私は……こくぼくんを、私のものにしたかった。私は、こくぼくんのものになりたかった。
誰にも、渡したくない。ただふたりだけで……いたかった」
マサヒコの心の中に、愛しさと寂しさがわき上がってきた。
彼女のつむじを優しく撫でた後、耳を強く吸い、頬に舌を這わせた。
「………いいよ、それ以上はなにも……言わなくても」
ことばを失ったふたりは、また激しく交わる。
アヤナがマサヒコの上になる。獣の雌のように、腰を振る。彼のペニスを搾り取るように動く。
マサヒコの体温が、伝わる。マサヒコのからだが、伝わる。
アヤナは、昂ぶる。ただ、彼とつながっていることが、嬉しかった。
アヤナは、マサヒコにしがみつく。振り落とされないように。離れないように。
マサヒコの小さな尻を、両脚で挟む。瞬間、ふたりのおでこがぶつかって小さな火花が散る。
「………いってえ……」
苦笑するマサヒコを見て、また愛おしさが募る。彼と繋がったまま、反転する。
今度はマサヒコがアヤナの上にのる体勢になる。
彼は、自然とその体勢を受け入れてアヤナの奥を突く。
“ぐッ……ぬッ……”
アヤナはその動きに合わせ、膝とふとももでマサヒコの脚を挟む。
おなかの上でマサヒコのからだがきゅう、と縮んだり伸びたりする。
愛おしくなって、胸を、乳首を、腹を、肩を、耳を、喉を、腕を、順に噛む。
歯が食い込んで後になるのが、愛情の証だとでも言わんばかりに。
アヤナは、ただマサヒコと混じりたいだけだ。そう思って噛む。吸う。キスする。
§
「あ……う……こくぼくん………こく……ぼ……くん」
「アヤナ……アヤナ……俺、もう……」
「んッ……いいよ……もう。出しても……」
「でも………」
「……生だから中はダメだけど……今日はアヤナ、口で……してあげるから……」
「……うん」
“ずるッ……”
アヤナの中から、マサヒコがペニスを引き抜く。
愛液とマサヒコの液が混じって、てらてらと光る、ペニス。
おあずけを命じられた犬のように、心細げに震えるそれをアヤナは愛おしそうに見つめると―――
“くぷっ……”
口の中に、含む。粘りついて温かい、アヤナの口内。舌先でちゅぷちゅぷと、尿道の口を舐める。
そして冷たいアヤナの指先が、くにくに、とマサヒコの陰嚢を揉む。
「あ……あ……アヤナ……で、出る……」
「んッ…………」
“びゅッ!!びゅ!!ぴゅうッ!!”
マサヒコは、思いっきり精を放出した。アヤナの喉に、鼻腔に、口に、青臭い粘液が満ちる。
何度も、何度も、口内でマサヒコの分身が、暴れる。
「あ……アヤナ、良いよ……そんな……全部、飲まなくても……」
さすがに悪いと思ったマサヒコがアヤナの口内からペニスを引き抜こうとするが――
「んッ……ん――――ッ」
アヤナは、ペニスを離そうとしなかった。それどころかマサヒコの腰を強く押さえつけると、
じゅるじゅるとその先端を吸い始めた。
「!!あ、アヤナッ!ち、ち、ちょっと?」
「ん……んんッ………」
“ぷッ……ぷ……”
ようやく発射も終わり……だらり、とし始めたペニスを、口内から解放するアヤナ。
口の端からは、ほんの少し精液が漏れていた。
「えへへ……こくぼくんのせーえき、なまぐさい……」
「だ、だから……なんで、全部……」
「だってココ、保健室だよ?せーえきを漏らしたりして、誰かにバレたらまずいでしょ?
シーツに落すと、染みになっちゃうし」
「……のなあ……」
その保健室でおっぱじめたのは誰なんだよ、とマサヒコは心の中でツッコミを入れていた。
しかしアヤナはなぜかニコニコと、満面の笑みだった。
「うふふ……ねえ、こくぼくん?学校でするのも、ドキドキして、結構良いね……」
「…………………まあな…………」
仕方なく、そう答えるマサヒコ。
(……まあ確かに……俺も、のっちゃったのは確かなんだし……にしてもなあ……)
内心ちょっと複雑なマサヒコだが、アヤナはちょこん、と膝をたてて彼に両腕を絡ませると――
耳元に唇を寄せ、囁いた。
「今度は……夜の学校に忍び込んで、しよっか?」
「!=&%!え!ええ!」
「うふ……夜のプールとか、誰もいない教室とか……いろいろ、アヤナ、してみたいな……」
悪戯を思いついた子供のような表情で、とんでもないことを言い出すアヤナ。
しかしその口調は冗談めかしたものではなく――完全に、マジモードなのだった。
「あ……あのなあ、アヤナ……そういうのは……止めとこうぜ、今日だって本当は……」
「ふふふ〜〜、そんなこと言ってるけど……今日のこくぼくん、いつもより興奮してたもん。
それに……いつもよりいっぱい出してたし……えへ」
そう言って、口の中を開くアヤナ。その中には、べったりとマサヒコの吐き出した白い精が残っていた。
「ぐ………………」
その様子を見て、言葉に詰まるマサヒコは――
(はあ……なんだかんだ言って……実はコイツの言いなりなのかな、俺……)
そう呟いて、苦笑するしかないのであった。
おしまい