作品名 |
作者名 |
カップリング |
マサヒコの女難週間(アイ編) |
郭泰源氏 |
アイ×マサヒコ |
「だからね、マサヒコ君。ここの文節は仮定文だから、過去形に…」
「あー、そっかー。そうでしたね…」
いつもどおりのアイの授業、なのだが。
その風景はいつも我々が見慣れている雑然としたマサヒコの部屋ではない。
さりげなく飾られた花、淡く優しい色調のカーテン、
シンプルだがどこか女の子らしい可愛らしさを持ったインテリア…。
そう、ここはアイのアパートなのである。今日は家庭教師の日であると同時に、
マサヒコ争奪レースのアイ当番日。考えた末に、マサヒコを誘惑するにはやはり、
自分の部屋におびき寄せる(?)のが有利だとの結論に達したアイが、
たまには気分転換に、との名目で彼を誘ったのである。
自分が女性陣のターゲットになっているとはこの時点でもまだ気付いていないマサヒコは
あっさりとその誘いに乗り、のこのことアイの部屋で授業を受けているのであった。
とは言え、基本はマジメな性格のアイ。今日の目的は目的だが、
一応授業もキッチリとこなし…既に2時間ほどが過ぎようとしていた。
「う〜ん、あと、マサヒコ君は、図形問題がイマイチだねえ。わかりにくいときはね、
テスト用紙の裏に、その図形とかを実際に書いてみて…イメージをとらえるのも方法だよ?」
「あー、そうですね。俺、なんつーか、頭でしか考えてないかも…」
アイから教わったやり方で、再び問題に取り組むマサヒコ。
そんな彼の姿を、満足そうに眺めるアイだったが…。
(マサヒコ君…最近、背伸びたかも?少し…大人っぽく…なったカナ?)
今回の争奪戦には、渋々ながら、といった感じでの参戦ではあったものの、
マサヒコと自分の部屋でふたりっきりという状況になって─。
(よく見ると…マサヒコ君て…まつげ長くて、髪もサラサラ…。顎も…細くて…)
今まではあくまで、生徒として…そして、弟のような存在として、マサヒコを思っていた。
しかしこうしてじっくりと見つめ、彼がなかなかの美形であることを再認識するアイであった。
そんなアイの視線に気付くこともなく、マサヒコは真剣に問題に取り組んでいた。
(マサヒコ君…可愛い。?!…やだ、あたし…どうしよう…)
今まで持っていた、好意以上の─ふわり、とした感情。
そんなものが、アイの胸に去来して、戸惑うのだった。
「せんせ?」
目の前で、一人で顔を赤くしているアイの様子に気付いて、マサヒコは不審げに問いかけた。
「え?あああ?あ〜、よし!一応、今日やる予定だったとこまでは進んだカナ?」
「?そうですね、今週の授業の予習も済みましたし…」
「ウンウン。じゃ、ちょっとここで…休憩にしようか。あたし、お茶いれてくるね!」
「あ…はい」
なぜか妙に気合いを入れて、キッチンへと向かうアイ。その後ろ姿を眺めながら…。
(なんか今日の先生?変だぞ?…ってゆーか、みんな最近、変なんだよな…)
さすがに自分の周囲が最近余りにも色っぽすぎることに気付いてはいるマサヒコ。
(ま、でも先生なら…大丈夫か。きっとメガネに変なモノ食わされて体調悪いんだろう)
変なモノは食わされていないが、中村に毒を含まされたのは確かである。
キッチンに行ったきりなかなかアイが来ないため、
手持ちぶさたになったマサヒコは友人にメールを打ちながらお茶を待っていた。
「お待ったせ〜♪」
「あ、すいません、先生…って!§?%!なんなんですか?そのカッコは!」
マサヒコが驚くのも無理はないところで…ただし、彼はアイのその姿が初見なわけではない。
以前、アイが短期バイトしていた喫茶店の、あのウェイトレスの格好でアイは登場したのだった。
「えへへ?どう?」
「ど、どうって…」
マサヒコにとっては3度目となるアイのウェイトレス姿であるが、
なかなか刺激に富んだ格好であることに変わりはないのであった。
「?ん?でも先生、確かそこのバイト、やめたんですよね?」
「ウン。さすがにあんなことあったからね〜、居づらくて」
「てことは…なんで今それ着てるんですか?」
「退職金がわりにもらっちゃった。うふ」
「うふ、じゃなくて…それ、結構、お金かかってそうだし…」
「う〜ん、でもさ、無断でもらってきたから…」
「どこが退職金なんですかあああ!」
絶叫ツッコミを入れるマサヒコ。が、アイはなぜか少し悲しげな表情である。
「マサヒコ君…このカッコ、嫌い?」
「いや、だから嫌いとかじゃなくて…」
「だって…マサヒコ君、このカッコ、お気に入りみたいだったから…だからあたし」
「?な、なんでそうなるんですか?」
「ほら。お店にみんなで来たとき、ミサキちゃんやリンちゃん、『ホントに可愛い制服だねー』って
言ってたでしょ?てことは…マサヒコ君が、みんなに『可愛い』って言ったってことじゃない?」
「う…」
意外に鋭いアイの指摘に─実際そのとおりなので、二の句が継げないマサヒコ。
「そ、それは確かですけど…」
「やっぱり?わーい。て・こ・と・で。今日はメイドプレーってことで」
「なにがどうなって、そうなるんじゃああああ!」
再び絶叫ツッコミのマサヒコだが、アイは楽しげにその反応を見るだけであった。
「そんなおっきな声だしちゃダメですぅ、ご主人様♪」
「はへ?ご主人様?」
「だってメイドプレーの醍醐味は、ご主人様になってメイドを可愛がるところに…」
(!…どこでそういうネタ仕入れてくるんだ、この人は!)
決まっている。アイのニュースソースなど、あの人物以外にありえない。
「と、いうわけで。ご主人様、はい、あ〜〜〜ん」
お茶と一緒に持ってきた、マサヒコの手みやげのケーキを
スプーンで一口分ほどすくうと、マサヒコの口元へと運んだ。
「う…」
基本的に常識人でいつもクールなマサヒコなわけだが、先程から嬉々としてメイドの役を
演じているアイの気持ちを拒否するほど、思いやりがないわけではなく…。
いやむしろ、相手の気持ちを考えることのできる、心優しすぎるほどの少年なわけで。
「パクッ」
結局、ケーキを食べてしまうのであった。
「おいしいですかぁ?ご主人様♪」
「お、おいしいです」
「では、メイド1号のアイもいただきますぅ♪」
そう言って、マサヒコが口に含んだスプーンで自分の分を
(もちろん、マサヒコの分よりかなり大きめに)すくって、そのまま口に入れるアイ。
「せ、先生?それ、俺のスプーン…」
「スプーンは一本しか持ってきてませーん。それに今のあたしは、メイドのアイ1号です♪」
さきほどと微妙に名前が違うような気がするのだが…。とにかく、アイは妙に楽しげである。
そんなわけで、マサヒコ→アイの順で(マサヒコ1口分、に対してアイ2口分ぐらいの割合でだが)
ケーキ2個を食べ尽くしたふたり。やっとメイドプレーとかいうものからから開放される、
とマサヒコが安心したのもつかの間…。
「で、では、ご主人様。お風呂へ…」
「ほひ?」
更なる不意打ちが彼を襲うのであった。
「お、お風呂って…先生?まさか?」
「め、メイド1号のアイ2号が、ご主人様のお背中をお流しいたしますでございます」
更に名前が混乱しているうえ、微妙に敬語も使えていない。ほとんどマルシアである。
アイ自身、かなり勇気をふりしぼった発言なためか、顔を真っ赤にしている。
「あ、あの…先生?それって…」
「こ、ここでヌギヌギいたしますですか?ご主人様?ならば、手伝いますです」
そう言って、アイはマサヒコの上着に手をかけた。
「?のわ────ッ!先生!ちょっと!」
なんとか逃れようとするマサヒコだが、悲しいかな、体格差はいかんともしがたく…。
結果、アイにつかまり、すっぽりと抱きすくめられてしまうのであった。
成長期を迎え、徐々に身長も伸び始めたとは言え、いまだアイの身長までは届かないマサヒコ。
アイに体を押さえ込まれているという、やや屈辱的な気分と…。
彼女の体の柔らかさを感じながら…。相反する、ふたつの要素に、
なんとも複雑な気分になるのであった。
「ごしゅじんさまあ…」
そうつぶやきながら、すりすり、とマサヒコのつむじのあたりに頬ずりをするアイ。
メイドプレーを演じているうちにハマったのか、かなりのトリップ状態になっているようだ。
「あ、あの…せんせい?」
「せめて…アイって呼んでください」
「あの…じゃあ、アイ…さん」
「はい」
「あのですね、お風呂って…さすがにそれは…」
「でも、メイドプレーのファイナルは、これに決まっているそうです」
(だから…あんのメガネ!余計なことをッ!)
「いや、だからって…その、別にそこまでやらんでも…」
「ご主人様はアイのことがお嫌いでありますか?」
メイドと言うよりは、なんとなく裸の大将のような口調なのだが…。アイ自身は、大マジメである。
「あのですね、好きとか嫌いとか言う以前の問題として…」
「やっぱり…同年代の、アヤナちゃんやミサキちゃんや、リンちゃんが良いのでありますか?」
「だ…だから、その…」
「アイは、ご主人様が好きであります」
「!」
「ずっと…ご主人様のことは…教え子で…弟的な存在だと、思ってきました。でも…こうして、
抱きしめていると…愛おしくて…あたしは、マサヒコ君のことが…好きなんだと、思う次第であります」
口調こそ支離滅裂ながら、真剣な面持ちで…顔を赤くして、告白するアイ。そんなアイの様子を、
(せんせい…可愛い…)
と、思ってしまうマサヒコであった。
(でも…)
「先生?」
「アイ、もしくはアイたんとお呼び下さい」
「じゃ、じゃあ…アイたん」
「はい」
「俺…前っから不思議だったんですけど…先生って、可愛いですよね、フツーに?」
「え?や、やだあ」
マサヒコにマジメな顔で言われて、アイは思わず素に戻って照れた。
「それに…その、性格も優しいし、スタイルもいいし…おまけに一人暮らしだし。
なんで、今まで男の人と付き合ったことないんですか?大学生なんだし、機会なんていくらでも…」
「…結構残酷なことを言うのでありますね、ご主人様は」
前半にあげられて、後半にストンと落とされて、凹むアイ。
「いや、俺、最初は男嫌いなのかと思ったんですよ。家庭教師で来てくれた初めの頃も、
なんか固かったし…。でも聞いたんですけど、家庭教師のアルバイトって、余程のことがない限り、
普通は同性の人がつくって話だし…的山んとこも、中村先生だし…」
「…ご主人様の、写真を初めに見たのでありますよ」
「へ?」
「その写真が…ものすごく、可愛かったのでありますよ。ご主人様の仰るとおり、
あたし…女子校出身で、男の子に免疫無かったのですけど。この子なら…受験まで、
一緒に頑張れそうだと思ったのでありますよ」
「?家庭教師の人って、写真見るの?」
「はい。ちなみにご主人様は女性の家庭教師にかなり高評価でありました」
※他のところは知りませんが、私が今から10年ほど前に京都で大学生をやっていた頃に
バイトしてた会社(結構大手)では、実際に家庭教師が写真を見て生徒を選んでいました。
ただし─女性限定ですが。野郎は適当に割り振られてましたね。
「じゃあ…やっぱり、先生、男の人苦手だったんですか?」
「はい…大学入って初めのコンパで、隣に座った男の子に強引に迫られたり…。
普通に男友達だと思っていた人が、お酒の席でいきなり口説いてきたり…。
一時期、男の人が全然信じられなかったのです」
「はあ…」
「でも…ご主人様は、いつも優しくて…」
「はあ…」
「それに…全然やらしくなくて…」
「はあ…」
「でも、男らしいときは男らしくて…」
「はあ…」
「だから…アイたんは、好きになってしまったのでありますよ」
「はあ…って?」
アイが、再びぎゅっとマサヒコを抱きしめてきた。その柔らかな感触に、慌てるマサヒコ。
「んん…ごしゅじんさまあ…」
恍惚の表情を浮かべるアイ。その手は再びマサヒコの着ているパーカーを脱がしにかかっていた。
「せ、先生…じゃなくて、アイたん!わかった!わかりましたから!頼みます!
お風呂、入りますんで!自分で脱ぎますんで!ここでは…勘弁してください!」
「うー、本当に…入るのでありますね?」
「はい…だから…離して、下さい」
「お背中を流させて、下さるのですね?」
「はい、誓います!だから…」
非常に残念そうな表情を浮かべながら…それでも、アイはマサヒコを離した。
「では、お湯を張りに行ってきますです…でもこの隙に逃げたら…承知しないでありますよ?」
「…わかりました」
諦めの境地に達したように、マサヒコはアイの言うことに従った。
一方、アイは嬉しそうに風呂場の方向へと、向かっていく…。
(風呂、入るだけなら…べ、別に…大丈夫、だよな?)
大丈夫なわけがない。意外に懲りない男、マサヒコであった。
「ご主人様〜わきましたよぉ〜」
「は、はい…」
おとなしく、マサヒコは風呂場へ歩いていった。
「あの…先生?」
「アイたんであります」
「だから、アイたん?今から脱ぐので…出て行ってくれませんでしょうか?」
アイのがうつったのか、なぜか自分も奇妙な敬語を使うマサヒコ。
「いけません…ご、ごしゅじんさまのお脱ぎになるのを手伝いますです」
「☆:※はあああ?」
そのまま、アイはマサヒコの上着に手をかけた。
「す、ストップ!ちょっと、せん…じゃなくて、アイたん!」
さすがは受け身体質の現代っ子マサヒコ、プレーにおける順応力も高いようだ。
って問題はそんなところじゃなくて…。
「さきほどは、明るいお部屋でしたので、恥ずかしかったのです。
ここならば脱衣所ですので思う存分、ヌギヌギするのをお手伝いできますです」
「ってそんなこと俺は一言も!だいたい、俺だって子供じゃないんですから!恥ずかしいですよ!」
「わかりましたです」
「…まあ、わかってくれれば…」
意外にあっさりとアイが引き下がってくれて、ホッとするマサヒコだったが…。
「!?=¥!が!がが!な、なんでそっちが服脱いでるんですか!」
「ご主人様が、恥ずかしいと言われるならば、メイドも一緒になって脱いで、
その思いをともにするのが勤めでありますです」
「は、発想が根本から間違っとるわああああ!!」
本日何度目かのマサヒコの絶叫だが、アイはそんな彼の様子を無視して
ウェイトレスの制服を脱ぎ去り、下着姿となった。
「の、のわあああああ!」
アイがブラのホックに手をかけようとしたその瞬間、マサヒコは再び叫び声をあげると
風呂場の中へと駆け込んで勢いよく戸を閉めた。
「ご、ご主人様?それでは、プレーの一連の流れが…」
「だ、だから!服ぐらい自分で脱ぎます!そんぐらいは妥協してください!」
「う〜〜、ご主人様は案外頑固でワガママです」
「頑固でもワガママでも何でもいいです!頼みますから!」
「…仕方ありませんね、じゃあ…、お風呂用のタオルをここに置いておきますですので…」
「あ…ありがとうございます」
さきほどまでの大騒ぎはそれとして、アイの好意には素直に頭を下げるマサヒコ。
礼儀正しい少年である。そんな彼の様子を、アイは風呂場の磨りガラス越しに
愛おしそうに見つめながら、脱衣所を後にしていった。
(はああ…とりあえずは…助かった…)
…そう、とりあえずはね。
マサヒコは、脱衣所にアイが置いていったタオルを手にすると、服を脱いで頭の上にのせた。
“ざぶ〜ん”
(ああ、…ウチの風呂より狭いけど…でも、気持ちいい…)
ゆったりとお湯に浸かりながら、そう言えば今週はアヤナといいリンコといい、
迫られっぱなしだったことに今更ながらマサヒコは気付いた。
(人生こんなこともたまには…あるのかな?)
世の男性陣に聞かれたら撲殺されかねない発言内容ではある。
(ま、今日は、背中流してもらって終わりだし…)
…だから、んなワケないってば。
「ごしゅじんさまあ〜、おせなか、よろしいですかぁ〜?」
「あ、ハイ…ちょっと待ってくださいね」
マサヒコは湯船から出ると、タオルを腰に巻き付けて風呂イスの上に座った。
「じゃ、じゃあお願いします」
「はい…では…」
「?!な¥!なな@な?な、なんで?はだかなんですかああああ!」
「ご、ご主人様が裸なのですから…メイドとして当然でございます。
それに、お風呂プレーとしてはここからが本番でございます」
(…しまった…甘かった、俺)
…さっきからそう言ってるんだってば。
後悔するマサヒコだが、そんな彼のことなどお構いなしにアイはマサヒコの腰のタオルをはぎ取った。
「な?いきなりなにを…」
「肌と肌の触れ合いこそがお風呂プレーの醍醐味でございます」
「で、でも…」
「それに、お背中を流すにはタオルが必要であります」
「そ、そんぐらい他のタオルでも…」
「それでは、スタートです。ごしごし〜♯ごしごし〜♭ご主人様ごしごし〜♪」
マサヒコの発言を強引にさえぎると、アイは鼻歌を歌いながらマサヒコの背中を流し始めた。
(ま、まあいいか…背中流すだけなら…危なくなったら目、閉じてれば)
無理矢理自分を納得させようとするマサヒコだったが…。
(マサヒコ君…細いけど…結構、筋肉質なんだ…)
アイは、去年の夏合宿以来の…しかも、そのときよりいくらかたくましくなったマサヒコの
裸の背中に、興奮しているわけであって…。
「そ、それでは、ご主人様。両手をあげてください。う、腕と脇をお流しいたしますです」
「あ、はあ」
言われるがまま、両手をあげるマサヒコ。
「ふはっ、く、くすぐったいっすよ」
「あ、申し訳ありません、ご主人様」
「い、いや、大丈夫ですけど…!?って、ど、どこ触ってるんすか!」
「ごしゅじんさま…くすぐったいですか?」
マサヒコの胸板に手を回し、タオルで拭くアイ。
「あ、あの…前はいいですって、前は…」
(…っつーか、さっきからあの、何度か胸が背中に…当たってるんですが…)
「…わ、わかりました」
「そうですよ、背中だけでもじゅうぶ…?ってほええええ!#$?」
突然アイは立ち上がると、マサヒコの正面へと移動した。その瞬間、目を閉じるマサヒコ。
(ぐああああ、一瞬、見えちまった…あ、ま、マズい…)
先程からの背中の感触で既に危なかったのだが…。
一瞬とはいえ、はっきりとアイの裸体を見てしまったことにより、
マサヒコの下半身は一点に集中して充血した。慌てて前を隠すマサヒコだが、
「うわ…ご、ご主人様…すごいですぅ…」
やはりバッチリ見られてしまったようである。
「う、後ろからだと無理な体勢なのでくすぐったいのです。前から、思いっきりやりますです」
「って、だから!せ、背中だけって約束…うわ?」
引き続き目を閉じているため、マサヒコが抵抗らしい抵抗のできないのをいいことに、
アイは好きなようにマサヒコの肉体に触れていた。なんとなく、これもプレーの一環と思えなくもない。
「だ、だから。アイ…たん?いい加減にしてください!」
一応マサヒコも声に怒気をこめてはいるつもりなのだが、裸で目を閉じ、
両手は局部を隠しているという姿では、あまり効果がないのであった。
“ぷに…”
「???ってもしかして?ええええ!?」
自らの肉体に遠慮がちに触れてきた、柔らかな感触と、
しっとりとした重さに思わず声を上げるマサヒコ。
「お、おまかせ下さい、ご主人様。ビデオでしっかりと見て予習しておきましたので」
「ビ、ビデオ?ってなに見たんですか?」
「先輩から、参考資料として『逆ソープ天国』というAVを…」
「な、なにを見とるんじゃあ!!!!!!!!!!」
本日最大の絶叫をあげるマサヒコだったが…。アイは、プレーを中断する気もなく、
泡だらけにした自分の体をマサヒコの肉体にこすりつけていた。
“ぱしゃん…ぷにぃ”
アイの体が、マサヒコの胸を…腹を…踊るようにして、触れていた。
これで反応を我慢しろというのがそもそも男としてご無体な話であるわけで…。
マサヒコのそこは、今現在激しくいきり立っている状態なのであった。
「ごしゅじんさまあ…か、固いですぅ…」
そんな、マサヒコのペニスの感触に感に堪えない、という声をあげるアイ。
ことここに至れば、いかに理性的なマサヒコと言えども…。
「あ…アイ、たん…」
マサヒコは、それまで固く閉じていた目を開けると、
押しつけられていたアイの裸体を、じっくりと眺めた。
湯気の中で、さらにその肉体の一部は泡で覆われている─そんな見えそうで見えない、
イヤラシイ眺めにマサヒコは激しく興奮していた。
「…ごしゅじんさま?」
マサヒコの視線を、少し不安げに受け止めるアイ。
「そんなに…見られると…アイたんは、恥ずかしいです」
ここまできておきながら、何を今更、という気もするのだが。
それでも、アイにしてみれば異性に自らの裸体を見られるのは生まれて初めてなわけで。
「…キレイですよ。それに…可愛い」
「やだ…恥ずかしいよ…こんな…貧相なカラダ…それに…。
最近また少し、あたし太りぎみ!?きゃうッ?ごしゅじんさま?」
“ちゅっ…”
マサヒコは、アイの体を抱きよせると有無を言わせずにアイの右の乳房を口に含んだ。
そして、そのまま、舌先で小粒な乳首をゆっくりと弄んだ。
「そんな…こと、ないですよ…すごい、おっぱい」
「だって…あたし、先輩みたいにスリムじゃないし。アヤナちゃんみたいに、おっぱいおっきくないし…」
(しっかし女ってのは…どーして、こう他人と比べっこしたがんのかなあ…)
相変わらず、妙なところだけ冷静なマサヒコである。
「さっきも言ったでしょ?先生は、フツーに…いや、すっごく、可愛いし。スタイルだって、
女の人らしい、柔らかい体してるし。性格だって少し天然入ってるけど優しいし。
今まで…俺、そんな風に見たことなかったけど…全然、魅力的ですよ」
「ごしゅじんさま…」
さすがはジゴロマサヒコ。誉め上手である。しかも、本人にはそんな自覚がなく、あくまでマジメに、
そして、女の子のようにつぶらな瞳で見つめながら言うのだから、アイはイチコロである。
「ありがとう、ございます」
感激したアイは、ぎゅっとマサヒコを抱きしめるのだった。
「あの…」
「なんです?」
「いっこ、質問していいですか?」
「はい?いいですけど?」
「あの…ごしゅじんさまは…あたしで…オナニー、したこと、ありますか?」
「はへっ?ななな、いきなり、先生、なにを…」
「やっぱり…ミサキちゃんや、アヤナちゃんでしてるんですか?」
そう言って、少し悲しげな顔をするアイ。
(どうして…そういう方向にいくかなあ…)
マサヒコは、女性の競争意識というものに半ば呆れつつも…しかし、年上なのにもかかわらず、
そんな馬鹿馬鹿しいことで本気で落ち込んでいるアイを、一方では何故か可愛く思っていた。
「ありますよ」
「え?」
「…てか、あの…多分、その…ネタとしては…一番その…使用頻度が多いとでもいいますか…」
さすがに、堂々と言える話題ではないだけに、
多少つっかえながらも…マサヒコは、アイにそのことについて正直に告白した。
「ホントですかあ?ごしゅじんさま!」
「…ここまできて、嘘ついてどうするんですか」
「嬉しいですぅ!じゃ、じゃあ…どんな風なシチュエーションを想像してたりするのでありますか?」
「ええと…その…ほら、以前大雨に降られてウチで着替えて…すっごく薄着してたときとか…。
あと、それこそ、さっきの喫茶店の制服とか…」
「うわあ…じゃあ、ごしゅじんさま?」
「な、なんです?」
「こんな風に、して欲しいっていう、シチュエーション、ありませんか?」
「へ?」
「アイたんもやっと、処女喪失なので…できるだけ、ごしゅじんさまには、喜んでほしいのです。
どんなリクエストでも、アイたんは、がんばるであります!」
(せんせい、なにごとにも全力投球なのは、いいんですが…人間として、ズレてるような気が…)
しかし、マサヒコとて男の子。冷静に考えながらも、そんな言葉を聞けば…。
「じゃ、じゃあアイたん」
「はい!」
「こんどは…俺に、アイたんの体を洗わせてください」
「え?でも…それは」
顔を赤く染め、戸惑うアイ。
「俺ばっかさっきからしてもらってて…確かに、気持ち良かったんですけど…。
俺は、できたら…アイたんにも気持ち良くなって欲しいんです」
「ごしゅじんさまあ…」
マサヒコのジゴロ攻撃第2弾に、いともたやすくアイの理性は陥落するのであった。
「わかりました…じゃあ…お願いします」
少し、震える声でアイはマサヒコに答えた。
「アイたん…じゃあ、背中から、いきます」
マサヒコは、タオルを受け取るとアイの後ろへと移動し、背骨のくぼみに沿って往復させた。
“すっ…つる…”
(先生の背中…白くて…やわらかくて…すっげえキレイだ…)
「あっ…はん…」
そしてマサヒコの行為に、ひどく艶やかな声をあげるアイ。
「…くすぐったい?」
「う…ううん…だ、大丈夫ですぅ…」
アイの答えを聞いたマサヒコは、そのまま後ろから両手でアイの乳房を揉んだ。
「あ…あン」
はじめはゆっくりと優しく、円を描くように…そして、徐々に力をこめ、こねるようにしながら…。
マサヒコは、アイの乳房を揉みしだいた。
(あン…すごい…マサヒコ君、じょ、じょうず…)
アヤナにも指摘されたとおり、元々天性の才能を持っていたマサヒコである。
「アイたん…」
耳元で囁いたあと、マサヒコはアイの首筋に舌を這わせた。
「ん…ああ」
マサヒコの愛撫に、さらに甘い声で応えるアイ。
“するっ…”
「きゃん?ごしゅじんさま、そこは…」
マサヒコの右手が、アイの乳房を離れて股間へと伸ばされた。
慌ててマサヒコの手を押さえようとするアイだったが…。
「大丈夫…キレイにしてあげるから。アイたん」
マサヒコは強引に手をそこへと押しこんだ。
“ちゅぷ…”
マサヒコが指を這わせると、さきほどの抵抗の声に反してそこは既に軽く濡れ始めていた。
“つる…ちゅ…”
マサヒコは左手で乳房をこねながら、右手でアイの裂け目の中をかき回した。
「あン…やだ…恥ずかしい…」
腰をよじり、マサヒコの指技から逃れようとするアイだったが、マサヒコは突然
アイのそこから指を抜くと、そのままアイの目の前へとかざし、てのひらを広げた。
「さっきから、お湯じゃない、あったかいものが…アイたんのあそこから…
出てきてますよ?ホラ…」
「やん…いじわるぅ…嘘です。それ、お湯だもん…」
頬を赤く染め、抗議するアイだったが、目の前でてらてらとした光沢を帯びたマサヒコの右手を
見せつけられては、自らの興奮を嫌でも認めざるを得ない。
「アイたん…」
「な、なんですか?」
「もっと…キレイにしてあげるから…」
そう言うと、マサヒコはアイの体を抱きかかえて立ち上がった。
「ご、ごしゅじんさま?」
“ちゅっ”
マサヒコはアイの腰を浴槽の縁に置き、座らせると、そのまま正面にまわって軽くアイとキスをした。
「せんせ…」
そしてそのまま舌を伸ばして徐々に下降させるマサヒコ。
“つる〜〜〜〜ちゅッ…”
アイの首筋を…胸の谷間を…そして腹部を…マサヒコの舌先が、柔らかに滑っていった。
「うン…あん…」
その感触に、思わぬ快感を得て声をあげてしまうアイ。
“つる…”
だが、その舌先が更なる下降を始めようとしたことに気付き、慌ててそれを阻止しようとした。
「ご、ごしゅ、ごしゅじんさま?そこはダメです!」
「いいから…俺に任せて?」
慌ててアイは両脚を閉じようとしたが、マサヒコは強引に両手でそこを開いた。
「イヤ…」
ほとんど涙声のアイだったが、今日のマサヒコは普段の彼に比べて珍しく野性的である。
まあこういうシチュエーションにしてしまった原因の100%はアイにあるのだが。
両手でそこを隠そうとするアイだったが、マサヒコはそれも強引にこじ開けた。
湯気の中で、黒々としたアイの茂みに露がかかっているのがやけに卑猥な光景である。
“ちゅく…”
マサヒコは、アイの茂みにキスをした。
「イヤ…恥ずかしいです…」
抗議するアイだったが、マサヒコの中の野獣には既に火が点いてしまっていた。
“ちゅ…”
そのままアイの裂け目にキスをしたあと、マサヒコはそれを指で開いた。
“ぐにゅっ…”
「あ!」
鋭い声をあげてしまうアイだったが、マサヒコは真っ赤なアイの裂け目の中を見つめると、
そのまま舌先をその中へと入れた。
“くちゃ…ぺちゃ…”
「ん…はあっ…ん…」
(なんだか…石けんの匂いだけじゃない…匂いがする…)
ちょうど鼻先にアイの茂みがあるためか、アイのそこの匂いを敏感に嗅ぎ取るマサヒコ。
(でも…嫌な匂いじゃないかな?コレが…女の人の、匂いか…)
先程から丹念にマサヒコが洗ったためか、処女臭特有の匂いは無くなっていたが、
それでもなにか違う匂いを感じているようだ。
「ん…いや…くすぐったい…」
一方のアイは最初の頃こそ抵抗のそれだったが、徐々に快感を含んだ声へと変化し始めていた。
そんなアイの様子に気付いたマサヒコは、舌先をアイの中で更に激しく動かした。
“ずぅ…じゅ…”
舌先を奥から…入り口へと…反復運動をさせ…。そして、唇ではさんで…。
思いつく限りの愛撫を加えるマサヒコ。
「ああ…んん…いや…あ…」
(うわ…すっげえ…なんか…液が染み出てくるよ…)
アイのそこから、少しずつではあるが溢れ出てくるそれに感動するマサヒコ。
“つ〜〜〜〜………”
マサヒコがそこから舌先を離すと、唾液とも愛液ともつかないものが
一本の糸となってアイの裂け目とつながっていた。
「はあっ…はあ…」
やっと終わったマサヒコの口戯に、荒い息をつくアイだったが…。
マサヒコは、彼女の様子が恥じらいや快感とは少し異なるものであることを感じていた。
「アイたん?」
「…」
先程からのマサヒコの愛撫に蹂躙されていたそこを両手で押さえ、
うつむき加減のまま何も答えないアイ。マサヒコはアイが軽く震えていることに気付いた。
「あ…もしかして…」
「…」
なおも無言のアイを見て、マサヒコはその耳元で囁いた。
「もしかして…アイたん、おしっこ…したいの?」
「!ち、ちがう…」
慌てて否定しようとするアイだが、その様子が必死であればあるほど逆効果である。
“ちゅッ”
マサヒコは、アイの耳にキスをしながら、言った。
「したいんでしょ?おしっこ…」
「…うん」
なにかに魅入られたように、こくん、と頷いて素直に答えてしまうアイ。
「なら…」
マサヒコは、浴槽の中に入るとアイの後ろにまわってその両脚をとり、
アイの体を軽くそこから浮かせた。
「きゃ?ご、ごしゅじんさま?」
「して…いいよ…おしっこ」
「!やだ!それだけは…恥ずかしい…」
「いいから…俺、アイたんの…全部を見たい…」
「でも…」
「俺の腕も、そんなにもたないから…お願いです。今のうちに…」
「や…でも…やだ…」
両手で顔を隠したまま、首を左右に振って抵抗するアイだったが…。生理現象には勝てなかった。
“ぴゅっ…”
尿道から、透明な液が、一滴迸った。
「やだ!…やだぁ…」
“ぴゅわっ!ぴゅ…”
堰を切ったように一筋の透明な液体が、アイのそこから勢いよく流れ出た。
「ああ…」
恥ずかしさから、声にならない声をあげるアイ。
「…アイたん、可愛い…」
完全にアイの放尿が終わったのを確認すると、マサヒコはアイを再び浴槽の縁に座らせて、
放心したままのアイの頬に軽くキスをした。
「もう一回…キレイにしてあげるね?」
「はい…」
素直にマサヒコの言葉に頷くアイ。もう抵抗する気力を失ったのか…。
それとも、マサヒコの愛撫に理性を狂わされたのか…。
そのまま、アイはマサヒコの為すがまま両脚を開かされると、
泡をたっぷりとつけたマサヒコの両手の再進入を許した。
「ん…ああ…いい…」
洗うことよりも、アイへの愛撫を最優先にしたマサヒコの指使いに、己の感情のまま声をあげるアイ。
(もう…そろそろ…いいかな?)
マサヒコは、アイのそこが十分に濡れきったことを確認すると、
アイの体を抱き寄せ、浴槽の中へと誘った。
「アイたん…」
「はい…」
「じゃ、じゃあ、いきます…。でも…処女喪失が…俺で、本当に、いいんですか?」
「いいの…ごしゅじんさまが…マサヒコ君が…いいの…」
上目遣いでマサヒコを見ながら、そう答えるアイに、もはやマサヒコも歯止めが効かなくなっていた。
“ちゅ…”
お互いの気持ちを確かめるようにキスを交わすと─。
マサヒコは、アイの首に軽く左腕を沿わせ、浴槽の縁に乗せると、アイの中への侵入を開始した。
“ぐイっ…ず…ずぷぅ…”
「あっ!い…」
「痛い?ですか?」
「う…うン。やっぱり…初めてだから…」
「もう少しだから…我慢してくださいね…」
「はい…お願いします…」
痛みを堪えるように…目を閉じ、眉間に皺を寄せながら…。
アイは、マサヒコの背中へと両手を回し、そこに力をこめた。
「いきますよ…」
“ずるっ…ずぶぅ…”
ゆっくりと…ゆっくりと…そう念じながら、マサヒコはアイの中へと入っていった。
「「あ…」」
ようやくペニスが全て中に入ったとき、マサヒコとアイは思わず同時に声をあげてしまっていた。
「ま、まだ…痛いですか?」
「う、うん…でも痛いっていうよりも…」
「いうよりも?」
「なんか…変な感じ…さっきみたいな…おしっこ出ちゃいそうな…感じ…」
「あ…そ、そうですか」
マサヒコはマサヒコで、アヤナとの童貞喪失のときとはまた違う感触を味わっていた。
(お…お湯の中でしてるせいかな?体が…軽い…それに…)
「それじゃ…動きますよ?」
「はい…」
“ぐっ…ばしゃ…ずぷ…”
(うわ…先生の体温なのか…中にお湯が入ってくるせいか…すっげえ…あったけ…)
ぬるぬるとした感触と、その温もりに新たな快感を感じるマサヒコ。一方、アイも…。
(い…痛いけど…でも…なに?こ、これ?すっごく…いい…)
お湯の中のため…マサヒコの動きは、自然、浮力とその抵抗を受けた、ゆっくりとした
激しさのないものとなっていた。その独特のリズムに、痛み以上の快感を得るアイ。
“ずしゅう…ばしゃ…ぱしゃ…ぬぷ”
「ま…マサヒコくぅん…」
「せ…せんせえ」
当初のメイドプレーのシチュエーションを忘れ…普段の呼び名で互いを呼び合っていることにも、
気が付かないほど行為に没入するふたり。浴槽には飛沫が飛び、波がおこるほどになっていた。
“ばしゃっ…ぐしゃ…じゅぷ…”
「ああ…いい…いいよお…マサヒコくぅん」
完全に我を忘れ、快楽の声をあげるアイ。そして、マサヒコも…。
「せ…せんせえ…俺…もう…」
自らの限界を感じたマサヒコは、アイの中からペニスを引き抜こうとする、が─。
アイは、マサヒコの腰に自らの両脚を絡め、それを抑えた。
「せ、せんせ?ダメですよ…このままだと…中に…出ちゃうよ…赤ちゃん、できちゃうよ…」
「だ、大丈夫…今日は、安全日だから…」
「でも…」
「いいの…ま、マサヒコ君を…思いっきり…中で…感じたいの…」
「せんせ…」
アイの切なげな表情を見ながら、マサヒコは、それでも躊躇していた。
(なら…)
「わかりました、じゃ、じゃあ…いきますよ?」
「うん…き、きて…マサヒコくん…」
再び、強く抱き合うとマサヒコはアイの中で動くのを再開した。
“ぐしゅっ…ばしゃ…”
「あ…ああ…」
もう既に限界のはずだが…なおも貪欲に、マサヒコの動きに合わせて快楽を貪ろうとするアイ。
マサヒコはそんな彼女の動きを見ながら、片目を閉じて、小さく叫んだ。
「で…出た…せんせい…」
「ああ…あたしも…」
ふっ、とアイが腰に回した両脚の力を緩めるのと同時に…。
(今だ!)
マサヒコは素早くペニスをアイの中から引き抜くと、そのまま幾度も射精した。
“どくっ…びゅう…どぷ…”
青白い精液が、何度もマサヒコのペニスの先端から零れ、浴槽の中へと落ちていく…。
そんな光景を、呆気にとられたようにアイは見つめていた。
「ゴメンね…先生、だって…やっぱり…中はマズいと思って…」
悪戯を見つかった子供のように…照れた表情を浮かべて、釈明するマサヒコ。
しばし呆然としていたアイだったが、気を取り直すと、少しわざとらしく頬を膨らませて、言った。
「ん、もう…あたしは良いって言ったのに…いけない子だな、マサヒコ君は」
「ご、ゴメン…だって…うわ?」
言葉を継ごうとするマサヒコを許さず、アイはマサヒコのペニスを手に取ると、
まだ震えているそれを両手で挟み込むようにして二度三度と叩いた。
「で・も。一番悪い子は…この子だよね?よし…じゃあ…忘れないように、復習しようか?」
「ふ、復習って…」
「次は…湯冷めしないように、きちんと、体乾かしてからしようね、さ、行こっか?」
「って?ことは…」
「復習はね、できるまで…やるんだからね、マサヒコ君」
アイは、そう言って軽く頬を染めると…立ち上がり、マサヒコの手を取った。
(ま…まさか…まだやんの?俺、今日、帰れるの?)
心の中で悲鳴をあげながらも、どこか嬉しそうなマサヒコであった。
アイ編END