作品名 作者名 カップリング
マサヒコの女難週間(リンコ編) 郭泰源氏 リンコ×マサヒコ

「はああ…でも、かないっこないよ…相手が…ミサキちゃんや…アヤちゃんじゃ…」
日曜日の買い物からの帰り、的山リンコは思わず、そう呟いていた。
(だって…あたしは…アヤちゃんみたいにおっぱいおっきくないし…ミサキちゃんみたいに
可愛くないし…成績だって普通だし…濱中先生みたいに優しくて美人じゃないし…。
中村先生みたいにかっこよくないし…)
ふう、とそう思ってひとつため息をついた後、リンコは自分の胸を見て、うなり声をあげた。
「むー」
(せめて…もう少しおっぱいおっきかったらな…そしたら、小久保君だって…)
周囲の人間は、リンコのことを評して常に「天然」の一言で表現しており、
それも事実なのだが…。彼女がマサヒコに惹かれていたのも、また事実なのである。
(でも…あのとき、確かに小久保君、あたしのことが一番だって言ってくれたんだもん。
すっごく…嬉しかったんだもん)
それがマサヒコにとっては苦渋の選択の結果だったと中村から聞かされても、
それでもその瞬間のことを思い出すと幸せな気分になるリンコであった。
(むぅー。でも…どうすれば…ホントに好きになってくれるのかな?)
そんなことを考えながら、土手沿いの道を彼女が歩いていたとき…。
「右!右だ!回り込め!」
「!」
聞き覚えのある…いや、さきほどからずっと、思い浮かべていた人物の声が聞こえて、
弾かれたようにその声のする方向を見たのだった。
「あれ?…小久保君?」
彼女の目に映ったのは、河川敷のフィールドで、サッカーボール目がけて
縦横無尽に走り回っているマサヒコの姿だった。
「わ…わわわ」
驚きのあまり、声にならない声をあげるリンコ。

その姿は、普段彼女が見慣れている穏やかで冷静なマサヒコとは全く結びつかなかったからだ。
(こ…小久保君?本当に?)
大きな声で味方に指示を飛ばし、必死にボールにくらいつく。
いつもならばサラサラのやや長めの髪も、今は無造作に汗に濡れている。
呆然とその場で立ちつくしていたリンコだが、その視線は、マサヒコ一人へと注がれたままだ。
やがて、マサヒコの出したパスが通り、ゴールへと直撃すると─。
マサヒコは喜びを爆発させ、チームメイトともみくちゃになって抱き合っていた。
ゲームは進行し、結局マサヒコの属するチームの勝利で終わったらしい。
マサヒコはチームメイトと健闘を称え合って肩を叩いている。
じっと一部始終を見ていたリンコだったが、しばらくして我に返ると、
慌ててその場を立ち去っていた。なぜか、体が火照って仕方がなかった。

月曜日、いつもの家庭教師の授業後のお茶会─。
そこには、マサヒコとリンコのふたりっきりだった。無論、アイと中村が、
リンコの当番日ということで気を利かせてくれたのは言うまでもないだろう。
しばらく、クラスの噂や新作ゲームのことなどを話していたふたりだったが…。
リンコは、ふと思い出したように、その話題を口にした。
「そう言えばさ、昨日…あたし、小久保君、見たよ」
「え?ど、どこで?」
「河川敷で。…上手なんだね〜、サッカー」
リンコは、ニコニコしながら、そう言ったのだが…。
「!?おい、的山…それ、お前一人だったよな?他の人に言ったりしてないよな?」
マサヒコは、えらい慌てようである。
「う…ウン、そうだけど」
「そうか…。なら、良かった…。悪いんだけどさ、的山。それ、黙っててくれるか?」

必死に口止めを頼むマサヒコの姿を、リンコは不思議そうに見ていた。
「あの…小久保君、ナイショだったの?」
「ん…そんな、たいそうなものでもないんだけど…」
「どうして?かっこよかったよ、小久保君」
「そんなこともねーけど…。いや…あんまり…その、他の人には…知って欲しくないっつーか」
「そう言えばさ、小久保君、学校ではクラブとか入ってないよね…なんで?」
「う…その…それは…」
マサヒコは下を向き、なにやら考えている風である。
「?難しいコトなの?」
「ん…、別に…大丈夫だけど」
しばらく迷っていたマサヒコだったが、相手がリンコという気安さもあったのだろう、
少し重くなった口を開いた。
「いや…俺も小学校の頃は、クラブに入ってたんだけどさ。腰、やっちゃって…」
「?でも、昨日はあんなに早く動いてたよね?」
「うん…もう、今はほぼ大丈夫なんだけどね。小6の頃さ、腰痛めたんだけど、
そんときの顧問の先生がさ、根性主義っつーか、体育会系っつーか。とにかく、
ケガするやつは根性が足りないとか、小学生の癖に腰痛なんて、
仮病だろうとか…。ボロクソ言われちゃってさ。イヤになって、やめたんだけど。
そういうのがあったからさ、なんか中学入っても、クラブ入る気にならなくて…」
「あ…そうだったんだ…」
「ま、今のサッカー部の顧問の豊田先生はいい人だし、そんなこともねーみたいだけど…。
それでも、なんかさ、入る気にならねーんだよね」
「じゃ、昨日の試合は…」

「ああ。草サッカーチームだよ。だから、年とか学校とかバッラバラでさ。
でも、面白いぜ?登校拒否中の奴とか、高校中退のフリーターとか、
外国人の子とか…色んな奴がいてもさ、ボール蹴ってるときは、なに考えてるか
わかるんだよな。どこ狙ってるかとか…どこへパス通そうとしてるかとか…」
目を輝かせて、自分のチームのことを夢中で話しているマサヒコを、
リンコは眩しいものでも見るような気持ちで見ていた。
「…ってゴメン、的山は興味ないよな、こんな話」
「ううん。そんなことないよ。すごーく…、楽しい」
正確には、こんな風に話しているマサヒコの姿を見るのが、リンコは楽しかった。
「でも…そんなに楽しそうなのに、なんでみんなにはナイショなの?」
リンコは、素朴な疑問を口にした。
「あ…それはさ。あの…なんか、恥ずかしいんだよね。なんかほら、
試合になったら…アイ先生あたり、応援とか来てくれそうな感じするし…。
それが嫌ってわけでもないんだけど…。チームの連中に、からかわれそうでさ」
「?学校には先生たち、しょっちゅう来てるのに?」
「学校の友達は、いいんだよ。別に」
「?」
リンコにはイマイチ理解できなかった。
「まあさ、あそこのチームは割と…男っぽいやつらが揃ってるんだよね。最近の俺、
女の子に囲まれることが多いけど、なんかあそこでは、そういうのナシにしたいっつーか…」
「あそこは…小久保君の、大事な、場所なんだね」
「ん…まあ、カッコよく言えばそうかな」
リンコは、マサヒコにはマサヒコの世界がある、ということをようやく理解した。
「ねね、じゃあ、このこと知ってるの…」
「俺、母さんにも話してないからな…多分、的山以外、誰も知らないと思う」

自分だけ、という言葉が、リンコは嬉しかった。
「ふむー、でもホントにかっこ良かったのに。小久保君。もったいないよぉ」
「だから、そんなことないって」
「…でも、ちょっと羨ましいな」
「?なんでだよ?」
「小久保君にはさ、そんな夢中になれるものがあるけど…あたし、なにもないもん。
アヤちゃんやミサキちゃんみたいに頭良くて可愛いわけでもないし」
「…意外だな」
「え?なにが」
「いや、俺、的山はその手の悩みと無縁のもんだ思ってたから」
さりげなく結構酷いことを言うマサヒコだが、
「?そうなの?」
と、受けるリンコもこうなのだからいい勝負である。
「うん。的山はさ、そんな風に人と自分を比べっこするようなタイプじゃないっつーか。
いつもニコニコしてくれてるっつーかさ。そこが的山のイイ所だと思ってたから」
「…でも、あたしだって…」
しかし、それ以上は言葉が続かないリンコ。
(女の子…なんだもん…)
そう、口にはしたいのだが、なぜか、言えないのだった。
「それに…こういうことをさ、俺が素直に言えるのは…的山だからだよ」
「え?」
その言葉に、リンコは胸がときめくのを感じていた。
「う〜ん、なんてゆーかさ。他のやつらだと…言えないこととかもさ、
的山だと自然に言えるってゆーか。だから…的山は今の的山で十分なんじゃないか?」
「…ありがとう、小久保君」
思わず感謝の言葉を述べるリンコ。

「?別に礼を言われるほどのことじゃ…」
「ううん…今ね、あたし、すっごーく嬉しかったから」
「?ま、ならいーけどさ」
「でも…やっぱり、彼女にするなら、アヤちゃんとか、ミサキちゃんのほうがいいんでしょ?」
「う?な、なんでいきなりそんなことを?」
実は一昨日アヤナとそういう関係になってしまっていたマサヒコは、虚を突かれて軽く口ごもった。
「あ…やっぱり…」
うつむいて少し悲しげに目を伏せるリンコ。
「い、いや、違うって的山!的山だってさ、十分…可愛いし、魅力あるよ」
「いいんだ…気を遣ってくれなくても…」
マサヒコは慌ててフォローしたが、リンコはうつむいたままそう呟くだけである。
(しかし…いつになく、今日の的山、女の子っぽいんですけど…)
かなり失礼な感想だが、今現在のマサヒコにとって、リンコは天然っ娘で、
一緒にいて楽しい友人、の域を出ていないのだからそれも仕方のないところである。
「い、いや、マジでさ。クラスの男子とかでも、的山って結構人気あるみたいだぞ?
可愛いし、話しやすくて、癒し系だって…」
その一番目に“天然ボケ”が来ることはさすがに言えないマサヒコであった。
「え…う、嘘だあ…」
「ホントだって。あ…的山さ、俺にそんなこと言っておいて…もう誰かに告られてたりして?」
「わ、私、男の子に告白されたことなんてないもん!」
照れ隠しのため、少しからかい気味に言うマサヒコに対して、
リンコは、真っ赤な顔になって完全否定である。
「赤くなるところが怪しいな…。実はもう付き合ってたりして?」
「むむむむむぅ〜ふぐぅ〜…」

軽い冗談のつもりで言っていたマサヒコだったが、リンコは顔を真っ赤にして、
奇妙なうなり声をあげると、自分の頭を抱え込んで黙り込んでしまった。
「?ま、的山?」
そのリンコの様子を見て、マサヒコが不審気に彼女の顔をのぞきこむと…。
「わ?わわわわ?的山、どした?」
リンコは、なんと下を向いたままポロポロと大粒の涙をこぼして─泣いていたのである。
「む…むぅ。…ぐすっ、ひど、酷いよ、小久保君…」
「ご、ゴメン、的山。俺、冗談のつもりで…」
「…ぐすっ。あたし、冗談でも…小久保君には、そんなこと言われたくないんだもん。くすん」
「?」
この時点でも、マサヒコはリンコの言葉の意味がイマイチ飲み込めていなかった。
アヤナとそういう関係になったとは言え、男女関係に関しては激鈍なままのようだ。
「わ、悪かったって、的山。な、頼む!お願いだから、泣きやんでくれ!」
女の子を泣かせてしまったことの罪の意識から、手を合わせて必死に懇願するマサヒコ。
「ぐす…。小久保君?」
当のリンコは、ハンカチで鼻を押さえながら、慌てているマサヒコの姿を不思議そうに見つめていた。
「俺が全部悪かった!なんでもするから…許してくれ!」
「な…なんでも?ぐすっ」
「あ、ああ。もう煮るなり焼くなり…好きにしてくれ!」
半ばヤケクソ気味に、マサヒコは叫んだ。
「好きに…して?いいの?」
まだマサヒコには自覚がないが、この瞬間、彼は完全にドツボにはまっていたのだった。
「じゃ…じゃあ、くすん。小久保君…。そこで…横になってくれる?」
「?ん?いいけど…なんで?」
「いいから。な、何でもしてくれるんでしょ?」

(お、おい…。超こえーぞ、的山…お、怒ってる…んだな?)
普段ののほほんとしたリンコに似合わず、強い口調で命じられ、
マサヒコは仕方なくその場でゴロリと横になった。
「あ…あの、的山…?そんで、俺、どうすれば?」
「両手を…胸の上で組んで、目を閉じて」
(なぐられる?もしくは、首、締められる?なんか俺、今、すっげーこえーんですけど…)
心の中は恐怖心でいっぱいなのだが、そこは超受け身体質のマサヒコである。
素直にリンコの命令を聞き、手を組んで目を閉じた。
「あ…あの、的山」
「な…なに?」
「ホントに悪かったと思ってる。でも…その。あんまり…痛すぎるのは…」
「だ、大丈夫…。あたしも、頑張るから」
「???」
全く意思疎通のできていない会話なのだが…。
マサヒコは、とりあえずその体勢のまま、リンコの次なる行動を待っていた。
(こ、小久保君が…悪いんだもん…なにをしてもいいって…言ったんだもん)
リンコはそう思いながら、カバンの中からなにやらヒモらしきものを取り出すと、
寝ているマサヒコの上に移動して馬乗りの状態になると、組まれている両手と両足を素早く、
かつキッチリと縛った。妙に手慣れているのは、やはり血筋というものであろうか?
‘パチン’
首の周りにもなにかをはめられる感触がしたマサヒコ。
(…うあ…やっぱり、シバかれる…)
そう思いながら、体を硬くしていたが…。
“じィ〜…パシャッ・パシャッ”
なにか機械音が2・3回した後は、しばらくなにも起こらないのであった。

(?的山?これから、どーすんの?)
“べろ…”
(!@?*!$?)
頬のあたりに、なま暖かく…それでいて、妙に柔らかくも、ざらりとした感触の
「なにか」が這うのを感じて、驚くのだった。
「ま、的山?」
「…わん」
「???」
リンコからの返答は、犬の鳴き真似らしい、一言のみだった。
「えーっと?あの、俺のうえにいるのは…的山、リンコさんだよね?」
「う〜、わん!わん!」
「?」
やはり、返ってきたのは犬の鳴き真似である。そうこうしている間も、
マサヒコの顔面を、さきほどの奇妙な感触のものが這い回っていた。
(?なんだ…コレ?…あったかくて…なんか、くすぐったくて?)
さすがに頭の中が疑問符だらけになったマサヒコが、薄目をあけると…。
「わ?わわわ?ま、的山?」
なんと、リンコは自らの舌で、べろべろとマサヒコの顔を舐め回していたのであった。
「目、開けちゃだめ!」
「あ…はい」
驚いたものの、リンコの剣幕に再び目を閉じるマサヒコ。受け身体質もここまでくると…。
“べろ…ぺろ…”
どうやら、リンコはマサヒコの顔面をくまなく舐め回しているようだ。
「あ…あのさ、的山?なんで?んなことしてんの?」
マサヒコにしてみれば、当然の疑問を口にした。

「…わん」
「いや、だから…てゆーか、さっき普通に話してたじゃん」
「…ウチのね、ハナコがね」
「?ハナコ?的山、妹いたっけ?」
「ううん。犬のハナコがね、よくあたしの顔に、こんなことするの」
「はあ、犬の、ハナコちゃんが」
別にわざわざちゃん付けする必要もないのだが。なぜかマサヒコはそう言った。
「…?で、だからなんで、的山がそのハナコちゃんと同じことを俺にしてんの?」
「犬ってね、大好きな相手に、気持ちを伝えるのにこうするんだって」
「はあ、大好きな相手に気持ちを伝えるのに…って、ま、的山?くん?」
「大好き、小久保君。べろ…」
そう言うと、リンコは再びマサヒコの顔面を…顎の先を…舐め回した。
「あ、あのな、的山。俺…」
「わん」
「だから…なんで…俺なの?」
「この前、小久保君、あたしのこと好きだって言ってくれたの…すっごく、嬉しかった」
「あ…あの、あれは…」
「あたしも、大好き。ぺろ」
(しまった…的山も…女の子だった…)
自らのフィルダース・チョイスを今更ながら激しく後悔するマサヒコ。
慌てて両手両足に力をこめて逃れようとするが…。
「?!?的山、いつのまに!こんなしっかりしたヒモを?」
もはや状況は既に彼の手に負えないところに来ていたのだった。
「えへへ。ハナコのお散歩用にね、いつもカバンにリードをいれてあるの」
「そ、それに…なんじゃこりゃ?」

「わん。ハナコの首輪だよ」
「だ、だから、首輪ってお前!」
いつの間にか拘束プレイ状態になっていたマサヒコ。なんとかもがいて逃れようとするが、
「わん!」
と、上から思いっきり体重を乗せてくるリンコからはとても逃れられそうにない。
「あ、あのな、的山。落ち着け。こんなことをしても…」
「わん。さっき、小久保君、なんでもするって言ったもん」
「ぐ…いや、だけど…」
「あたしのこと好きって言ったのに…意地悪なこと言うからだもん。わん!
あとね、さっき、小久保君が縛られてるときの様子、携帯のカメラで撮ったから」
「!なななな、なにいい!」
「だから、今日はあたしの言うとおりにしてるの、わん!」
「ぐううう」
無念のうなり声をあげるマサヒコだが、現状はいかんともしがたい。
リンコは勝利の微笑みを浮かべると、マサヒコの顔面を舐め回すのを再開した。
“ぴろ…べろ”
(少し…しょっぱいかな?小久保君の味?)
舌の上に広がるマサヒコの味覚を楽しむリンコ。
マサヒコは目を閉じて、何とも言えないくすぐったさそうな顔をしている。
「わん!」
リンコは、マサヒコのTシャツを腹から捲りあげると、舌先をそこへとつけた。
「!*ま、的山?」
動揺するマサヒコだが、リンコの攻撃は続く。
“ぴろぉ〜”

「ふへ?ほへへええ?」
腹筋から臍にかけて、リンコの小さな舌先が縦横無尽に動き回っていた。
「ま、的山…気持ちいい…じゃなくて、くすぐったい」
先に思わず本音を漏らしてしまったマサヒコ。
「気持ちいいの?小久保君」
「い、いや、今のは失言で…」
「わん!」
勢いづいたリンコは、腹部から、胸へと…そして、マサヒコの小粒な乳首へと舌を這わせた。
「?!、はわわぁ、ま、的山、頼む!ギブ!そこは…ダメぇ!」
最後は女の子のような口調になってしまったマサヒコだが、それこそリンコの思うツボである。
「えへへ。小久保く〜ん」
笑顔でコリコリとマサヒコの乳首を噛むリンコ。
「うわ…ふはあ!」
くすぐったいような、気持ちいいような…そんな感情に押しつぶされそうになっているマサヒコ。
「ココが…すっごく弱いんだね、小久保君」
「弱いって、だからそういうんじゃなくて、的山…。勘弁してくれ。もうげ、限界…」
だが、リンコはマサヒコの乳首を弄びながら、非常に楽しそうである。
(てゆーか…ま、的山、お前、キャラ、違いすぎ…そんな、ドSだったのか?)
彼女の加虐性癖を開花させたのは他ならぬマサヒコの敏感すぎる反応であり、
そういう意味では彼こそが原因なのだが…。それはともかく、彼女の攻撃は止みそうもない。
“ねろ〜…”
「ほふぇ?ほはああ…」
乳首から舌を離すと…。脇腹から、腋の下へと舌先を移動させるリンコ。
マサヒコの口からは、惚けたような声が漏れていた。

「ふ〜む。ここは、そんなでもないの?小久保君?」
「い、いや…コレはコレで…その、ってじゃなくて!」
「なるほど。じゃ、もう少し頑張ってみるね、わん」
“ちにゅ…ちゅッ、ちゅうッツ”
マサヒコの言葉を聞いて、今度は舌先を転がすように…そして、唇をつけたり離したりしながら…。
様々なパターンで舌技を加えるリンコ。
「うううう。うが、ほはぁ…」
なんとかこみ上げてくる快楽を耐えようとするが、結局あきらめたようにため息を漏らすマサヒコ。
“ぺと”
「ん?お、おい、的山、そこは!」
先程からのリンコの愛撫によって、勃起しはじめていたマサヒコの股間に、
突然リンコの小さな手のひらが乗せられた。さすがに驚いて条件反射のように
腰を引くマサヒコだったが…。この体勢では、彼にとって圧倒的な不利である。
結局リンコの手につかまって、すりすり、と彼女に局部をさすれてしまうのだった。
「ふんふん。こうなるんだね、男の子って」
「あ、あのなあ、的山…」
なんとも情けない声を出すマサヒコだったが、リンコは全くそれに構う様子もない。
“カチャ”
さっさとマサヒコのジーパンのボタンをはずすと…一気にそれを、下ろした。
「わあああ…すごおい!富士山みたい」
青色のトランクスの中で、マサヒコのそれが思いっきり勃起していた。にしても富士山とは、
さすがにリンコである。興味津々の表情のまま、つんつん、とその突起物を指でつついた。
「ま、的山!ちょい、それは…頼むから…」
懇願するマサヒコだが、リンコの行動を制止できるはずもない。
そのまま、リンコはマサヒコの下着を下ろした。

(???これが、男の子の、おちんちん?)
目の前に現れた、実物をリンコはしげしげと眺めていた。
(パパのと…ちょっと色が違う、かなあ?小久保君の方が…ピンク色できれいかも?)
一方マサヒコは、もはや為す術なしの状態となり、情けない表情を浮かべていた。
「的山…その、あんまり…女の子が、そんなにがっつきで見るモンじゃないと…思うんですが…」
と、一応の抗議はするものの、非常にローテンションである。
“ぴん”
「わひ?ま、的山?」
でこぴんの指つきで、マサヒコのペニスを弾くリンコ。
痛さはさほどでもないものの、そこに突然走った感覚に驚くマサヒコ。
「小久保君の…ぴくぴく動いてる。おもしろ〜い、わん!」
リンコは、マサヒコのペニスを指先でつついたり、触ったりしてその動きを楽しんでいた。
「がががあ…あの、ま、的山…」
マスターベーションのときとは違う、他人の手の感触…。だが、優しく触られたりするのではなく、
なんとも好奇心旺盛な少女の、悪戯な手つきに、なぜかマサヒコのペニスは更に
勢いづいて上を向き始めていた。ってゆーか…マサヒコ君、実はMの気が…。
“ぴちゅ…”
「!?!!!ま、的山!」
リンコの舌先が、マサヒコのペニスの先端へとつけられた。マサヒコは声をあげたものの、
持ち主の意志に反して、彼のペニスは嬉々として─まあ、表情まではわかるわけもないのだが。
ぷるっ、と身震いをして、リンコの愛撫に答えてしまっていた。
「わああ。震えてるよ、小久保君のおちんちん」
「お、女の子が、そんな言葉を…うひぃッ!」
一応リンコのことを戒めるものの、この状況では説得力などあるはずもない。そのまま、
舌先をマサヒコの亀頭から、カリ部へと移動させるリンコに、思わず歓喜の声をあげるマサヒコ。

“ちゅっ…れろ…”
カリを…サオを…。リンコの舌先が、マサヒコのペニスを這い回っていた。
「が…ぎひぃ、ま、的山、きたねって…そ、そんな…」
(小久保君…すっごく…可愛い…)
身悶えするマサヒコの様子を見ながら、リンコはマサヒコへの愛情が強くなっているのを感じていた。
“はむ…”
「わ?わひ、はへぇ…」
リンコはそのままマサヒコのペニスを口に含んだ。彼女の口内の暖かさと…。
ヌメヌメ、とした感触に、もはやマサヒコは抵抗の声を出すことすらできなかった。
「んっ…ん…」
マサヒコのペニスを口に含んだまま、舌先でその先端を刺激し続けるリンコ。
誰に教わったわけでもなく…いや、もしかしたら、中村に教わったのか?
頭を前後に動かし、更なる刺激を加える。
“くちゅ…くりゅ…”
(うわ…的山の口ん中…あったけ…)
大股開きの状態で、リンコの口技に完全に身を任せているマサヒコ。
“じゅっぷ…ぐぷ…”
(…小久保くんの…あたしの中で…動いてる…それに…おっきくなってる…)
リンコにも、今までと違う感情が生まれはじめていた。それまでは、
あくまで未知なるものへの少女らしい好奇心で動いていた感が強かったのだが…。
(すごい…小久保君が…あたしの中で…)
自分の口の中で、蠢くマサヒコのペニスの感触を感じて…。
自分が相手を喜ばしているということに…。そして、その相手が他ならないマサヒコだということに…。
さらに、リンコは気持ちを高ぶらせていった。
“ず…ちゅう〜”

「!ま、的山!」
リンコはマサヒコのペニスを吸い上げた。そのあまりの快感に、耐えられなくなるマサヒコ。
「的山!ダメだって…俺…もう!」
白い爆発の予感に、慌てて腰を引くマサヒコだったが…。
(はあ…間一髪、のところで間に合っ…!?)
“びゅ…びゅわ…びゅく…”
アヤナとのときほどではないものの、それでもかなりの精液を吐き出すマサヒコのペニス。
そしてその発射先は…引いたときに、ちょうど距離をとってしまったがゆえに、リンコの、メガネに…。
(…間に合わなかった…)
べっとりと、青白い精液が、リンコのメガネに張り付いていた。
その風景は、ほとんどフェチ系AVのパッケージである。
「…ねえ、小久保君?」
「ご、ゴメン!的山!俺ッ!」
「…イッたの?」
「はえ?」
男としては、見ればわかるだろう、と言いたいところであるが。可愛らしく首を傾げ、不思議そうに
マサヒコを見つめてそう問いかけるリンコの様子には、素直に答えざるを得ない雰囲気があった。
「だから、イッたの?」
「…はい」
「イッたんだ!わ〜い!小久保君、イッたんだー!」
メガネに精液をつけたまま、大喜びのリンコ。
「あ…あの?的山、さん?」
「うふふ。今日は、ありがとね、小久保君。じゃ、あたし、中村先生に報告するから、これで」
「な、な、なななななにいいいいい!?」
絶叫するマサヒコを残して、リンコはマサヒコの部屋を去っていった。

(的山…せめて、メガネを拭いていってくれ…。ってゆーか、オイ!)
両手両足を縛られたまま…さらには、下半身を剥き出しの状態で、
放置されている自分の姿に、今更ながら気付いたマサヒコ。
「ががが…。た、助けてくれえー!じゃなくて…おい、俺は、どうすりゃあいいんだあー!」
魂の叫びをあげるマサヒコだが、リンコは既に小久保邸を後にしていたのだった。

リンコ編END

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