作品名 | 作者名 | カップリング |
「ふたりのシーズン」 | 郭泰源氏 | ミサキ×マサヒコ |
(怒ってる…絶対…マジで…怒ってる) 小久保マサヒコは、学校からの帰り道を恋人である天野ミサキと一緒に帰りながら、内心ビクビクしていた。 (だから…若田部とはなにもねーって…いきなり言い出すのも絶対ドツボだし…) 例の文化祭委員会での告白以来、何かとマサヒコのまわりをつきまとうようになった若田部アヤナ。 マサヒコは、彼女を傷つけないよう、極力「友人」として接しているつもりであったが、アヤナの積極的な態度を見て、 思春期まっただ中の周囲の同級生たちが噂し合うようになるのも無理からぬところであろう。 そして、その噂がミサキの耳に入るのも、時間の問題であった。 「ねぇ、小久保君、今日は一緒に帰れるよね?」 その日の放課後、ミサキがにっこりと微笑みながら、そう、マサヒコに告げたとき、 マサヒコは最終宣告を受けたガン患者のような気分になったのだった。 (お前…口元でだけ笑ってるけど…目、笑ってないし…それに…闘気が…) しかし、ここで断ってしまえば、更なる事態の悪化は避けられないところである。 「あ…あぁ。そ、そだな」 震える声で、そう答えるマサヒコ。そんな彼の心中を知って知らずか、再び微笑むミサキ。 (へ…蛇に…にらまれた…カエルって…こんな気分なのかい) 思わず自問自答してしまうマサヒコ。帰路、並んで歩きつつも、会話は皆無のまま。 下を向き、何を言うでもないミサキ。そして話しかける機会をうかがいつつも何も出来ないままのマサヒコ。 その場の空気の氷点下のような冷たさは、確実にマサヒコの精神を追いつめていた。 (き…今日は、家庭教師の日じゃないけど…頼むから…誰か…ひょっこり顔を出して…アイ先生… いや、最悪、的山か中村でもイイから…いつもみたいに現れて…。誰か…俺を助けてくれ…お願いだ…。) 心の中で叫ぶマサヒコ。しかし、そんな願いも空しく、こんなときに限って誰に会うこともなく、 時間だけがいたずらに過ぎてゆく。それでも、ゴール地点である我が家がやっと見えてきたときに、 彼の極度の緊張はゆっくりと解かれようとしていた。 (つ…着いた…こ、これで…やっと…) フルマラソンを完走したランナーのように、自らの力走に拍手を送りたい気分になっていたマサヒコ。 しかし、次の瞬間、そんな彼の希望はあっさりと打ち砕かれたのだった。 「ねぇ、マサちゃん、今日はアイ先生、来ない日だよね…なら、久しぶりに一緒に勉強しよっか?」 またも、笑顔ながら、有無を言わせぬ口調でマサヒコに提案するミサキ。 (!?う…ちょ、ちょい待って…なんで…こんな日に限って…) 不意打ちに、一瞬逡巡してしまうマサヒコ。 「ねぇ…どうしたの?何か都合の悪いことでも、あるの?」 マサヒコの気持ちを見通すかのように、上目遣いで彼をのぞきこんで言うミサキ。 「いやっ…無いですッ…ありませんっ」 何故か敬語で答えてしまう、その態度で都合の悪いことがある、と雄弁に語っているはずだが、 そんなマサヒコのことなどお構いなしにミサキはただニコニコとしているだけである。 マサヒコは、正に針のムシロ状態で我が家の玄関ドアに手をかけたのだった。 "ガチャ…" (あれ?開かない…) "ガチャ、ガチャ" いつものカラオ…もとい、町内会なのか、どうやら母親は家を空けているようだ。 「あれー…留守みたいだね…」 (もしかしたら…これで…諦めて…) 「合鍵、持ってないの?なら、あたしん家でやろっか?」 (いや…それは…さらにマズい…) 「いや…いつもの鍵置き場に、あると思う…」 がっくりと、刑を執行される罪人のような気分で、いつもの場所から鍵を取り出し、玄関の扉を開けるマサヒコ。 「おじゃましまーす」 さっきから変わらず、声だけは明るいミサキ。 「じゃ…じゃあ、先に俺の部屋に行っててくれる?俺、お茶淹れるからさ」 「え?そんなの、悪いよ…あたしが…」 「い、いいから。ミサキは、お客さんなんだからさ」 マサヒコは強引にそう言ってミサキを二階の自分の部屋へと上げ、台所に逃げ込むのだった。 お湯を沸かしつつ、自らの気持ちを落ち着けようとするマサヒコ。 (良く考えてみれば…俺がビクつく理由なんて、ひとつもないぞ。だいたい、生徒会室で若田部にキスされたのだって、 無理矢理だったし、バレてるはずないんだし。俺は悪くない、悪くないぞ。よし。大丈夫だ。堂々としてればいいんだよ) 自分に言い聞かせるようとするマサヒコ。お茶を淹れ、お菓子を用意する頃には、開き直ったような気持ちになっていた。 (堂々と、堂々と。男らしくだ。) 呪文のように唱えながら、ひとつひとつ、階段を上ってゆく。自分の部屋の扉の前に来ると、 「ミサキ…お茶だ」 と、出来るだけ威厳を持って…しかし、よく考えてみるとセリフと状況は限りなく情けないのだが…声をかけ、部屋に入った。 (あれ?) 部屋の中は、マサヒコの予想に反して、誰もいなかった。 (ミサキの奴…トイレ?) そう、思いながら部屋に入り、テーブルにお茶のお盆を置く。 すると、後ろからなにか暖かく、柔らいものがマサヒコを抱きすくめた。 「!?え?」 「マサちゃん…」 「ミ、ミサキ!?」 「こっち向かないで。答えて」 「…」 確かにミサキの声。しかし、その声は、それまでに彼が聞いたことのない冷たさと射すくめるような鋭さを伴っていた。 「な…なに?」 「マサちゃん、あなたの一番好きな人はだれ?」 「そ、そりゃ、もちろん…その、ミサキだよ」 「…若田部さんは?何番目?」 「!それは…」 「答えられないの?」 「…ミサキ、あのさ。何を誤解してるのか、わからないけど…あいつと俺とはなんもないって」 「嘘。あたし、聞いたんだから。…若田部さん…マサちゃんのことが好きだって」 「!*?」 (ってことは…若田部の奴…ミサキに…言ったってこと?) 改めて現時点の危機を実感するマサヒコ。 (ど…どこまで…、あ。まさか…おい、やべーって。まさかあのことまで…ここは…でも、なんもねーって言っとかないと) 「いや…だ、大丈夫だよ。俺、その、ミサキと付き合ってるから…若田部とは…無理だって言っといたし…」 (こ…これはホントだぞ。俺は、間違いなく、そう言ったぞ) 「それだけ?」 「それだけって…いや、だから、若田部とは、付き合えないって…」 「…優しいよね。マサちゃんはさ」 「へ?」 思わずマヌケな声をあげてしまうマサヒコ。 「でもさ。結局、あたしでも、若田部さんでも、どっちでも良かったってことなんじゃない?」 「いや、そんなことは…」 「でもいいんだ。あたしはマサちゃんだけが好きなんだし。それだけは、若田部さんには絶対勝ってるし」 (それって…勝ち負けの問題?) 何故かここでも妙なところで冷静なマサヒコ。 (えええい。どっちでもいいけど、このままでは、なんもできん) 意を決し、抱きすくめているミサキの手を強引にほどき、くるり、と向き合うと― 少女は、一糸まとわぬ、全裸だった。 「!※?☆??お、おい、ミサキ?」 思いっきり動転し、声が裏返るマサヒコ。その姿を見ながら、ミサキはゆっくりと口を開く。 「そして、あたしのこんな姿をお母さんやお父さん以外に見たことがあるのも、マサちゃんだけ…」 頬を赤く染め、そう言うと、少女は少年の胸に飛び込んだ。 「あ…あのさ、ミサキ、その…なんで…あの…」 「わかってるんだ」 「な?何がだよ」 「若田部さんのほうが、おっぱいおっきいし、お料理や裁縫だって上手だし、美人だし。 おんなじ女の子のあたしから見ても、女らしいし。悔しいけど、マサちゃんが惹かれちゃうのも、わかるんだ。 でもね…マサちゃんにこういうこと、していいのも、されていいのも、あたしだけなんだよ」 そう言うと、少女は少年の唇を、自らの唇で塞いだ。 「むぐ…」 唇を塞がれ、なす術も無いままのマサヒコ。 (だ…だからあ、そんなんじゃないって…) 恋人であるミサキの突然の暴走。しかしその責任は間違いなく自分にあることも十分に自覚はしている。 マサヒコは、意を決すると、いったん唇を離した。 「マサちゃん…」 見つめあう二人。ミサキの顔を良く見てみると、その目は一度泣き腫らしたかのように赤みが残っていた。 目の前の少女のことを、改めて大切にしなければ、という思いに駆られたマサヒコは、ゆっくりと口を開いた。 「なあ…お前がどう思ってんのか、本当のとこは俺、良くわかってねーのかもしれないけど。 俺が、一番大切なひとは、ミサキだけなんだ。それだけは、わかってくれないか」 我ながら、似合わないセリフだな、と思いつつマサヒコは続ける。 「で…お前は気に入らないのかもしれないけど、変な意味じゃなく、若田部のことも…俺は…友達だって 思ってるし。俺のせいでお前らが気まずくなんのも嫌だったから…その、なかなか言い出せなかったってゆーか。 だから…あぁ、もう、なんて言っていいのかわかんねーけど、とにかく、俺はミサキが好きだから…心配すんな」 そう言うと、少し荒々しくミサキの体を抱き寄せるマサヒコ。元々能弁ではない彼が、しかし、 それでも必死に自分の思いを伝えようとしている― ミサキは、マサヒコの正直な気持ちを聞いて、また泣きそうになる気持ちを懸命にこらえていた。 「マサちゃん…あたしのこと、嫌な女だと思ってるよね…」 「思ってない。ミサキは…ちょっと早とちりだけど、可愛いよ」 「うぅん、あたしね、マサちゃんが思っている以上にヤキモチ焼きだし、短気だし…マサちゃんがね、 他の女の子と話してるのを見るだけで、胸が痛くなるんだ…嫌な女だよ…」 「んなことねーって。なあ…俺が好きなんだから、あんま自分のこと悪く言うなよ。…それ以上言うと、怒るぞ」 「マサちゃん…あのね、胸が痛くなるって…たとえとかじゃなくて…本当に、痛いんだよ…」 そう言うと、ミサキはこらえきれずに泣き出してしまった。マサヒコは、ただ黙って少女のことを抱き締めているほかなかった。 (しかし…裸で泣いている女の子を抱き締めている、この図って…他人に見つかったら間違いなく誤解される…) そう思い、なんとかミサキを落ち着かせようと、マサヒコは言った。 「あのさ…ミサキ、お前が俺にしてほしいこととかを言ってくれよ。俺、無神経だし、鈍いかもしれないけど。 できるだけ、お前のことをその…大切にしたいと思ってるし…今更、こんなになっちゃって言うのも白々しいけど、 できるなら悲しませたくないって思ってるし…だからさ、言ってくれよ」 「マサちゃん…」 マサヒコにしがみつき、泣きじゃくるミサキ。マサヒコの胸に頭を預けながら、小さな声で言った。 「抱いて…お願い…」 「…あのさ、ミサキ。俺たち、まだ中学生なんだし。その…そればっかりってのはさ、ちょっと…」 「しるしが、欲しいの。マサちゃんが、確かにあたしのことを好きなんだっていう…。それに、ねえ、あたしたちは…いけないことをしてるの?」 そう言って、顔をあげ、再びマサヒコの唇を塞ぐミサキ。 「んっぐ…」 呻き声しかあげることのできないマサヒコ。と、ミサキはマサヒコの股間へと手を伸ばした。 「?お、おい?」 「お願い、だから…」 ゆっくりと、学生服の上からマサヒコのそれを撫でるミサキの手。マサヒコのそれは、しかし、硬さを示さぬままである。 「ち…ちょっと待ってくれよ」 マサヒコはそう言って体を離し、ミサキの動きを制止する。ミサキは再び目尻に大粒の涙をため、何かを訴えようと口を開こうとしたが― 「いや…ミサキ、違うんだ。その…俺も、するなら、きちんとしたいっつーか。その、男の側のマナーっつーか…」 「???」 マサヒコの発言の意味がわからず、一瞬呆然とするミサキ。一方、マサヒコは顔を赤くし、頭をボリボリとかくと、 ベッドの下に手をつっこみ、小さな包みを取り出してミサキに見せた。 「?マサちゃん、コレって、なに?」 「あの…その…コ・コンドームだよ」 「!?マサちゃん、いつの間に?」 「いや…ほら、初めてのときは、その…突然だったし、ふたりとも夢中だったから、あんな風だったけど。その…もし、 今後そういうことになったらさ。男としての、せ、責任っつーか。避妊とかは、やっとかないとだろ?だから…」 横を向き、耳たぶまで赤くしながら目の前のモノを購入した理由を訥々と述べるマサヒコ。 その姿を見ながら、ミサキは、恋人であるマサヒコへの愛おしさと同時に、可笑しさが胸に満ちていくのを感じていた。 「ねえ…じゃ、これ、どこで買ってきたの?」 「ん?ああ、近所だと恥ずかしいし、ヤバイかと思ったんで、その…夜中に隣駅の近所のコンビニで…」 横を向いたまま、恥ずかしそうに入手経緯までを事細かに話すマサヒコ。 ミサキは、マサヒコが目の前のモノを入手しようと緊張しながら深夜のコンビニのレジに並ぶ姿を想像し、思わず吹き出していた。 「な…なんだよ。俺は、お前とのコトを真面目に考えて…」 「あははは…ゴメン、マサちゃん。でもぉ」 さっきまではぐしゃぐしゃになって泣いていたミサキ、涙の跡は残ったままだが、やっと笑顔になってくれた。 マサヒコは、自分のとった行動が笑われているのには釈然としないものが残っていたが、彼女がやっと笑ってくれたことに、安堵感を覚えていた。 ひとしきり笑うのをやめ、マサヒコをじっと見つめるミサキ。涙を拭うと、再びマサヒコに抱きつき、言った。 「ありがとう、マサちゃん…大好き」 「う…うん」 「でも…マサちゃん、コレって、付け方、知ってる?」 「あ…そういや、保健の授業でも、習ったことねーな」 マサヒコが既に装着法まで知っていたとしたらそれはそれでオオゴトなのだが。とにかくビギナー同士のふたりである。 特に元々そちら方面での向学心も旺盛なミサキは、興味津々といった面持ちでそれを眺めている。 「ねぇ…マサちゃん、あたしにコレ、付けさせてくれない?」 「!?いや、そーゆーもんなのか?」 「知らないけど…ふたりで協力したほうが、上手くいくんじゃない?」 今イチ話が噛み合っていないのだが、ふたりとも経験がないので、いたしかたのないところであろう。 (しかし…違うような気がする…) ふたりでベッドへと移動したが、心の中ではそう思うマサヒコ。ミサキに指示されるまま、学生服を脱ぎ、シャツを脱ぎ、トランクスを脱ぐ。 その横では、ミサキが箱の裏面にある説明を熱心に読んでいた。裸になったのはいいが、放置状態で所在無さげに― と、言おうか、ベッドの上であぐらを組んだ状態で座り、股間を両手で隠している、その姿は―かなり情けないものである。 (なんか…アホらしくなってきた…) そう思っているマサヒコの気持ちなど意に介さぬままのミサキは、包みを破ると、実物を取り出し、仔細に眺めたあと、言った。 「マサちゃん、これ、輪っかみたいな形してるね」 「ああ…そだな」 非常に素朴な感想である。マサヒコとしても、こう答えるしかないところであろう。 「じゃあ、マサちゃん、手、どけて」 「あ…ああ、そだな」 ほぼ同じセリフを繰返すマサヒコ。心の中では、 (なにかが…絶対に違う、ような気がする…) と、思いつつ、さきほどまでのこともあり、彼女の機嫌を損ねないよう、おとなしくミサキに従っている。 「マサちゃん…縮んじゃってる?」 「あ…ちょっと…そうかもな…」 男としては、かなり傷つく種類の言葉の一つなのだが。このあたりも、経験の少ない者同士であるためか、 さして気にするわけでもなく、あっさりと事実を認めるマサヒコ。実際、この場は妙な雰囲気となっていた。 ミサキは、改めてマサヒコのペニスをじっくりと眺めた。考えてみれば、初体験こそ済ませたものの、男性性器を じっくりと観察する機会はなかった。耳年間のわりに、ヴィジュアル面での知識には乏しい彼女にとって、 目の前の物体はかなり研究意欲をかきたてられる素材であるようだ。 「あのさ…ミサキ、その…ジロジロ見られると、恥ずかしいんだけど…」 「あ…ゴメン」 そう言うと、ミサキは、おずおずとした手つきながら、マサヒコのペニスを両手で包み込むようにして触れた。 「!?お、おい、ミサキ?」 慌てるマサヒコに、少し恥ずかしそうに微笑むと…ミサキは、 「おっきくなあれ、おっきくなあれ…」 と、呟きながらマサヒコのペニスを優しくマッサージするようにして、揉んだ。 「う…」 ED疑惑を持たれたマサヒコとて、思春期の少年である。オナニーも(平均をはるかに下回る回数だが) それなりにこなしてきた。だが、自らの手で行うそれと、少女の柔らかで暖かい手でされるのとでは、訳が違う。 先ほどまでの鈍い反応が嘘のようにムクムクと上を向くマサヒコのペニス。 それを見てとると、ミサキはゆっくりと顔をそれに近づけ、ピクピクと蠢くその先端に、唇をつけた。 "ちゅッ" 「ち…ちょっと、オイ…」 そう言って、わずかに抵抗を示そうとするマサヒコ。が、ミサキは一度目を閉じると、今度は舌先をペニスの先端に這わせた。 "ちゅるんっ…" 「きゃううううぅっ?」 女の子のようにカン高い声を出して反応してしまうマサヒコ。その様子を見ながら、 (マサちゃん…感じてるんだ…なんか、可愛い…) 初体験のときは完全に「受け」の立場だったミサキ。しかし、この場は攻守逆転である。 マサヒコの敏感な反応を見ながら、ミサキは、前回とは違う種類の興奮を自分が味わっていることを感じていた。 舌先で、マサヒコのピンク色の亀頭を転がすようにして夢中で舐め続けるミサキ。 中村ならば、彼女の奮闘ぶりを大いに褒め称えるところであろうが、当事者であるマサヒコにはそのような余裕も あろうはずがない。目を閉じた状態で、両手で拳をつくり、必死で快感に耐えようとしている。 "かぷんっ" ミサキは、その小ぶりな口の中に、マサヒコのペニスを含んだ。 「お…おい、そこまでは…ミサキ、マジで、汚いって…うぁ…」 だが、ミサキは口の中でそれを含んだまま、舌を絡めるようにしてマサヒコの亀頭に愛撫を繰返していた。 「ぐ…だ、だから…ミサキ…」 もっと経験があれば、頭を動かすことで強弱をつけるといった行為も可能だったのかもしれないが。 耳年増とはいえ、そこまでの知識はないミサキ。だが、愛おしそうに両手を添え、マサヒコのペニスを咥えている 彼女のその姿は、既に十分すぎるほどマサヒコの興奮を誘っていた。 「ミ…ミサキ…頼む…俺…もうダメ…出ちゃうって…そんぐらいで…」 "ちゅぽん" ミサキは、マサヒコのそれから口を離した。しかし、その視線は名残惜しそうな…それでいて、愛しそうな…そんな、少し複雑なものだった。 「ねぇ…マサちゃん、もう、付けても大丈夫だよね?」 「あ…ああ、多分」 そう言うと、モノの表裏を確認して、中に指を入れるミサキ。 「ねぇ、中になにかひんやりしたものが入ってる…これが説明書の『ゼリー』なのかな?」 「あ…ん、そう?」 先ほどで既に爆発寸前だったマサヒコ。この妙な会話の間のおかげで、少しそれは収まりつつあった。 じっくりと観察したあと、ミサキはマサヒコのペニスに手を沿えると―コンドームをマサヒコのペニスに、装着していった。 妙なくすぐったさに、思わず笑いが漏れそうになるマサヒコ。 「ねぇ、マサちゃん…うまく、入んないよ…もうちょっと力抜いて…」 「そ、そんなこと言ったって…」 ゆっくりとずらしながら、それをペニスにはめてゆくミサキ。目は真剣そのものなのだが、 その行為とのあまりのギャップに、今度はマサヒコの頭の中に奇妙な可笑しさがわいてきていたのだった。 (っつーか、何だコレ?何だこの状態?) そう思いながら、ミサキのされるがままになっているマサヒコ。 「できたァ…ねぇ、これで、いいんだよね?」 やっとのことでそれを装着したミサキが、嬉しそうな声をあげた。その状態を確認したマサヒコは― 「あ、ああ、できたね。ありがとう、ミサキ」 訳のわからぬまま、とりあえず彼女にお礼の言葉を言っていた。 「じゃ、マサちゃん…」 「ああ…」 お互いにそれ以上は語らず、ゆっくりと唇を重ねる。マサヒコは、舌をミサキの口内へと伸ばした。 ミサキは、うっとりとした表情でそれを受ける。 "ちゅぷ…ちゅぷん…" 絡みつく舌と舌。しばらくその状態を楽しんだ後、マサヒコは唇を離し、ミサキの首筋へと舌を這わせた。 「んっ…」 軽く反応を示すミサキ。そのまま、マサヒコは下の方へと舌を這わせ、ミサキの小ぶりな乳房を吸った。 「んっ…ねぇ…マサちゃん、ゴメンね…」 「うん?…何がだよ?」 「あの…ゴメンね、おっぱい、ちっちゃくて。うちさ、お母さんもちっちゃいから、多分あたしもちっちゃいままだと思うんだ。だから…ゴメンね」 「…」 マサヒコは無言のまま、今度はミサキの乳首を、乳房を…少し、荒々しく舐め、吸い、揉み、愛撫を加え続けた。 「きゃん…ン…ちょっと、ねえ、マサちゃん…」 「それ以上言うな…言うと、怒るぞ」 「だって…」 「俺は、ミサキのおっぱい、大好きだぞ」 「え…」 「可愛いし、柔らかいし…それにさ…これの味、知ってんの、俺だけだし…大好きだぞ」 そう言って、ミサキのあるかないかの小さな胸の谷間に顔を強くうずめるマサヒコ。 ミサキは、マサヒコのその言葉に何故か、また、涙が出そうになっていた。 と、マサヒコはミサキの股間へと手を伸ばした。 「う…うン」 優しく恥丘を撫でられ、思わず声をあげるミサキ。彼女のそこは、既にしっとりと濡れはじめていた。 「ミサキ…指、入れるよ…力抜いて…」 「はい…」 目を閉じ、なされるがままのミサキ。 「くうッ…」 マサヒコは、人差し指と中指をミサキの中にゆっくりと入れ、軽く折り曲げると、くすぐるようにして中をかき混ぜた。 「大丈夫?ミサキ…痛くない?」 「うん…き、気持ちいいかも…」 「じゃ…続けるよ…」 "ぷちゅん…くちゅん…" ミサキの股間から、少し湿った音が漏れていた。頬を赤く染め、その快感に溺れるミサキ。 マサヒコは、ミサキの恍惚の表情を見て取ると、指をそこから離し、ミサキの下半身へと頭を移動させた。 「あン…マサちゃん…それは…」 そう言って両手でそこを隠そうとするミサキ。が、マサヒコは少し強引にその手をどかすと、 「さっきのお返しだ」 そう言って悪戯っぽく笑うと、マサヒコはミサキの裂け目にキスをした。 "ちゅッ…" 「ふッ!はぁん…」 ミサキの声に勢いを得たマサヒコは、そのまま舌先をミサキの裂け目の中へと入れ、中で回転させるように動かした。 "ぴちゃ…ぷちゃ…" ミサキのそこからは、既に十分すぎるほどに湿っていたにもかかわらず、多量の愛液が流れ出していた。 「ミサキ…感じてる?」 「はあ…バカ…そんなこと…言わせないで…」 「だって、すっげえ溢れてるよ…ミサキの中…」 「バカ…うゥん…あ…ダメ…気持ちいいよぉ…」 "コポ…コポ…" 更に激しく溢れるミサキの愛液。 「ん…ねぇ…マサちゃん…あたし…もうダメ…」 「ミサキ、可愛いよ」 そう言うと、今度は溢れ出ている愛液をマサヒコは吸いだした。 "ジュル…チュル…" 「くぁん…」 体を弓なりにのけぞらせマサヒコの愛撫に応えるミサキ。マサヒコは、そこから顔を離すと、ミサキの耳元で囁いた。 「ミサキ…この前は、痛かったんだよな?」 「う…うん」 「今日は…俺も、精一杯優しくするから…」 マサヒコはそう言ったあと、彼女の耳の中を舐めあげた。 「あァ…んっ…」 くすぐったさと、快楽に襲われるミサキ。マサヒコは、そのまま耳穴に舌を入れ、 両手をミサキのふとももに添えると、一気にミサキの足を広げさせ、ゆっくりとペニスを挿入した。 "ヌチュ…ズヌ…" 十分すぎるほどに濡れていたミサキのそれは、前回よりも遥かにスムーズにマサヒコのペニスを呑みこんだ。 「ひゃんッ…」 自らの中に入ってきたマサヒコのペニスの感触に、思わず声をあげてしまうミサキ。 「あ…ゴメン、やっぱまだ痛い?」 「う…ううん、違うの…前より…冷たくて…でも…大丈夫」 「なあ…ホントに、大丈夫なのか?」 「ウン…だ、大丈夫だから…」 「じゃ…いくよ…」 マサヒコは、ゆっくりとミサキの奥のほうへとペニスを沈めていった。 (やっぱり…きついな、ミサキの中。コンドームしてるせいか?…この前より…な、なんか、強く挟まれてる感じ…) "ヌリュ…ニュ…" 「…全部…ミサキの中に入ったよ…今日は、ゆっくり…するから」 初体験のときの反省をふまえ、できるだけ優しく―激しい動きを抑えながら―ピストン運動を開始するマサヒコ。 "ヌルッ…ヌ…クチュ…" ゆっくりと…ゆっくりと動くマサヒコ。しかし、その動きは、前回とは違う感触をミサキに与えていた。 「はぁ…はッ…んっ…んぁ…」 緩やかなマサヒコの動きに身を委ね、痛痒いような、くすぐったいような―そんな、強い快感を得ながらも…。 (んうん…き、気持ちいいけど…で、でもぉ…違う…違うよぉ…) しばらくすると、しかし、微妙な違和感をミサキは感じはじめていた。 「う…ううン…ねぇ…マサちゃん…あたしなら…大丈夫だから…もう少し…強くても」 「い…いいのか?だってさ、ミサキ…痛く、ないのか?」 「うん…お願いだか…ら…もっとぉ…」 (あ…だめだよ…あたし…そんな…はしたない…) 自分の口から思わず漏れた言葉のあまりの露骨さに、両手で口を隠し、照れてしまうミサキ。 だが、マサヒコはそんな彼女の微妙な心理に気付くこともできないほど、ミサキの中の温かさに興奮していた。 「じゃ…ミサキ、俺、もう少し…強く、動くよ…」 "ズ…ズシャアッ" 「ひ…ひあっ」 声をあげるミサキ。しかし、今回はマサヒコはもう、彼女の体調を尋ねようとはしなかった。 (コンドームのおかげかな…それとも、2回目だからかな…?今日は、もちそうだぞ…少し、試してみるか…) そう思い、腰を動かしながら、ミサキの頬に舌先を這わせると、 「可愛い声だけどさ、ミサキ…声、おっきいよ…そんなに、気持ちいい?」 と、悪戯っぽく囁く。 「や…やぁ…そんなこと、言わせないでよぉ…」 顔を左右に振り、イヤイヤをするようにして照れ隠しをするミサキ。 だが、彼女が十分な快楽を得ていることは、マサヒコもその表情から既に理解していた。 「ミサキ…どうすれば、一番、気持ちいいか、俺に教えて…まずは、コレ?」 "ぶしゃッ…" 「きゃあっ」 正面から強く奥を突くと、鋭い声をあげ、それに応えるミサキ。 「次は…コレ」 "ぐしゅッ…ぐしゅっ" 「あ…ああン」 腰をやや回転させるようにして、中の周辺部をかき混ぜるようにして突くと、今度は忍ぶような声をあげるミサキ。 「それから…コレ」 そう言った後、いったんペニスを引き抜き、ミサキの体を軽く横に倒すと…両手で後ろから、抱きつくようにして、 再びペニスをミサキの中へと勢いよく押し入れ、動かした。 "ずっ…ぬちゅう…じゅっ" 「え?きゃッ…う…ああ…」 今までのなかで、一番大きな声で反応してしまうミサキ。 「ミサキ…コレが、いいの?」 「う…うゥん…マサちゃん、…あのね…」 「な…何?」 「さっきね、何かが、あたしの中で…あたってるみたいな感じだったの。すごいの…怖いくらいなの…」 マサヒコは片手でミサキの髪をかきあげ、露になったミサキのうなじに舌を沿わせながら…。 「じ、じゃあ、このあたりなのかな?」 と、ミサキの中の一箇所に狙いを定めてピストン運動を再開する。 "ぶっしゅ…ぐちゅう…" 「かぁッ…あッ…す…すごい…の…あぁん…」 (すごいよぉ…あ…あたしの中で…マサちゃんのが…擦れてるみたい…) ミサキは、今までにない強い快楽の中に翻弄されていた。 マサヒコは、後ろからミサキの乳房を強くつかみながら、幾度もその運動を繰返す。 が―しばらくすると、マサヒコは、そろそろ、自分が限界に到達しようとしていることを感じた。 「ゴ…ゴメン、ミサキ。俺…もう…」 「くん…んんっく。あ…あたしも…もう…」 「じゃ…最後だし…つ・強く、するぞ…」 "ぐしゅッ…ぐしゅっ…" 最後の、しかし、思いのこもったマサヒコの動きに、先に限界点に達したのはミサキのほうだった。 「あ…ああ…ダメ…もう…」 ミサキがそう言って果ててから、少しした後― 「ミサキ…」 と、相手の名を呟くように言うと、―コンドームを装着しているという、安心感からか―ミサキの中にペニスを納めたまま、 マサヒコは、同じく、果てた。 ミサキを後ろから抱き締め、温かなミサキの中に既に萎んだペニスを納めた体勢のまま―しばし、呆然とするマサヒコ。ミサキも、 (…なにも…なにも…考えられないよお…) と、前回を遥かに越える快楽に、しばし浮き上がってこれない状態が続いていた。 「…」 「…」 沈黙が支配するマサヒコの部屋。 "ずっ…" が、マサヒコは、ペニスをやっと…ミサキの中から引き抜くと、彼女のうなじに手をかけ、自分のほうを向かせると、優しくキスをした。 「あのさ…ミサキ…わかってくれたか?俺が…好きなのは、ミサキだけだって…」 「うん…」 「あのさ…俺ら、上手く…その。お互いの思いを伝えらんねー、不器用同士かもしれねーけど。 でもさ、あの。つながってるんだよな、確かに。あのときのことだけじゃなくて…なんて言えばいいのかわかんねーけど、 このまま、そんな感じで、一緒にいられたらって…思うんだ」 「マサちゃん…」 確かに、上手い表現ではない。だが、マサヒコの言いたいことは…今、すっとミサキの心の中に響いた。 それと同時に、またも涙が溢れてとまらなくなるミサキ。 「お、おい、だから…俺は…お前を泣かそうなんて…なんか、今日は、泣いてばっかだぞ、ミサキ」 「違うの…ねえ、マサちゃん…」 「ん?なに?」 「こんな風に…気持ちよくなっちゃうのって…いけないことなのかなあ…体でつながってしか…マサちゃんの気持ちが 確かめられない…あたしって…ダメなのかなあ…」 「ミサキ…」 ただ強く、ミサキを抱き締めることしかできないマサヒコ。 「あたし…早く大人になりたい」 「な?なんで?突然」 「早く…マサちゃんの、お嫁さんになれば…毎日、こういうことしても…こんな気持ちにならなくてすむもん」 (…でも毎日は、つらいなあ…) マサヒコは、いつもながら、妙なところだけ冷静に、そう思いながら泣き続けるミサキを抱いていた…。 END
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