作品名 |
作者名 |
カップリング |
「It's my style」 |
クロム氏 |
マサヒコ×リョーコ×アイ |
「マサヒコ君!ほら、はやくはやく!!」
「ちょっと待って下さいよ。そんなに慌てなくても料理は逃げたりしませんって」
「だって、お腹空いちゃったんだもん」
子供のようにはしゃぐアイと、それを窘めるマサ。これじゃどちらが年上なんだかわかりゃしない。
二人よりもやや後方で、私は小さく溜め息を吐いた。
「ちょっとアイ!子供じゃないんだから少しは落ち着きな。恥ずかしいでしょ」
「え〜、でも先輩、そんなこと言ったって……」
「でもじゃないの。アンタがマサに面倒みてもらってどうすんのよ」
「はは、ダメですよリョーコさん。アイさんは食い物が絡むと人がかわるんですから」
「もうっ、マサヒコ君までそんなこと言って!」
「それが嫌ならもう少し自重するのね」
「う〜〜……いいですよ、どうせ私は食い意地が張ってるんです。だから早く行きましょう」
アイは開き直ると走り出した。
「ほら、マサヒコ君も先輩も、早く行きましょうよ!」
手招きするアイを見て、私もマサも同時に苦笑いを浮かべた。
「まったく、何やってんのよ……あれじゃホントに子供じゃない」
「まあ…それがアイさんのいい所ですからね」
「おー、随分と言うわようになったわねぇ。これも私達の指導の賜物かしら?」
「さあ、どうでしょうね」
マサが口の端を上げてニヤリと笑う。
「リョーコさんみたいな人を見てると、嫌でもこうなるんですよ」
「アンタ、高校入ってちょっとナマイキになったんじゃない?こんな素敵なお姉さんつかまえて」
マサの額を軽く小突いてやった。
「もうっ、二人とも!置いてきますよ!」
声のした方に目を向けると、10メートルほど前方でアイが叫んでいる。
「まったくあの娘は…わかってんのかね」
「まあいいじゃないですか。行きましょう、リョーコさん」
マサが歩きだす。もう一度溜め息を吐き、私も後に続いた。
私達三人を見て、人は何と思うだろう?姉弟、だろうか?それとも友達だろうか?
間違っても……恋人などには見てもらえないだろう。
いや、恋人だと主張したところで、信じてもらえないに違いない。
(まったく…どうしちまったのかしらね、私は……)
戯れ合うマサとアイを眺め、自問する。確かに以前の私では考えられないだろう。
アイだけならともかく、この私が――このリョーコ様までもが、あんなガキに骨抜きにされちまうだなんて。
今、私は高校生になったマサと付き合っている。正確には私とアイは、だ。
なぜこんなことになったのか、実はよくわからない。たぶん、マサもアイも同じだろう。
わけがわからないまま付き合うことになり、わけがわからないままこの関係を続けている。
男一人に女二人といえば普通なら三角関係と思われるだろうが、そんなドロドロしたものでもない。
うまく言えないが、三人が三人の存在をそれぞれ受け入れている、といったところだろうか。
私はマサが好きで、アイも好きだ。アイもマサも、他の二人に対して同様の感情を持っているのだろう。
だから、マサを独占したいとか、アイが邪魔に思えるなどといったことはない。
普通に考えたら相当おかしな話だとは思うが、物事をゴチャゴチャ考えるのは好きじゃない。
だから普段はあまり気にしないようにしている。今が楽しければそれでいい、というやつだ。
(それにしても……)
ファミレスの一席。テーブルを挟んで向かいに座り、凄まじい勢いで料理をかき込むアイと、
そんなアイの横でマイペースに食事を進め、時々子供にするようにアイを窘めるマサ。
私はそんな二人を交互に見比べ、悟られないようにそっと溜め息を吐いた。
なんで私はコイツに惹かれたのだろう?
今まで散々アイのことをショタコンと言ってからかってきたくせに、これでは人のことは言えないではないか。
(なんだかなぁ……)
確かにマサはその辺にゴロゴロしてる馬鹿と比べたら、よっぽどいい男だろう。
ちょっと頼りないところもあるが、まあそれもご愛敬だ。
だけど、コイツはまだ高校生だぞ?金も地位もないし、何より歳が離れている。
男というよりも少年といったほうがしっくりくるほどだ。
そんなガキと恋愛街道まっしぐら?以前の私ならテーブルをひっくり返しているところだ。
「リョーコさん、どうかしたんですか?難しい顔して」
顔をあげるとマサがこちらを見ていた。どうやら自分の世界に入り込んでいたらしい。
「あー、なんでもない。それよりアンタ、さっさと食べないとアイに全部食われちまうわよ?」
「え?……あ、アイさん!それオレのですよ!」
アイは料理に夢中になるあまり、自分の皿と他人の皿の区別がつかなくなっているようだ。
先程からマサの皿に盛られた料理にまで箸を伸ばしている。
というか、アイの前には空になった皿が何枚も積み上げられているのに、まだ食うのかコイツは?
「こらアイ、もうちょっと落ち着いて食べなさいよ」
「ふみまふぇん、ふぇんふぁい」
「何言ってんのかわかんないわよ……」
「アイさん、喋るか食べるかどっちかにしてください」
「ふぁい……」
私達二人に叱られてうなだれるアイ。まったく、こいつといると本当に退屈しないで済む。
ついつい浮かんでくる笑いを噛み殺し、私はコーヒーを喉に流し込んだ。
「さてと…そろそろ行きましょうか」
「ふぉふぉにひふんふぇふふぁ?」
「どこに行くんですか?って言ってる気がします」
「よくわかるわね、アンタ」
「ええ、毎度のことですから。さすがに慣れました」
アイがウンウンとうなずく。いいコンビだわ、コイツ等。
「そうねぇ…アンタ達、どこか希望はある?」
「えひふぁへのふぇーふぃふぁいふぃんふ!」
「アンタ食べ終わるまで発言禁止。マサ、今度はなんだって?」
「駅前のケーキバイキングに行きたいそうです」
「却下ね。アイ、アンタそんだけ食ってまだ食べるつもりなの?ほどほどになさい」
「ふえ〜ん」
ショックを受けたらしく、目に大粒の涙を浮かべるアイ。
「アイさん、ケーキはまた今度にしましょう」
すかさずフォローを入れるマサ。普通逆だろう、というツッコミはコイツ等には通用しない。
アイはマサに宥められ、渋々といった感じでうなずいた。
そしてゴクンッ、とやたら大きな音を立てて口の中のものを飲み込み、こちらを向く。
「じゃあ先輩、バイキングはガマンしますから、デザートにケーキ、追加していいですか?」
「好きになさい……」
嬉々として店員を呼ぶアイを見て、思いっ切り脱力。もう勝手にしてくれ。
アイの横でマサも脱力していた。
「マサ、アンタはもういいの?この際だから遠慮しないでいいわよ?」
「いえ、もう十分です。アイさん見てたらそれだけでお腹いっぱいで……」
「その気持ち、よくわかるわ……」
当のアイは運ばれてきたケーキに夢中になり、私達には見向きもしない。
「まあいいわ…それよりこれからどうするかねえ……」
「前回みたいにデパートで買いもしない服を試着して回るのだけはやめて下さいね」
「あら、なんで?結構楽しかったのに」
「こっちの身にもなって下さいよ。店員には睨まれるし、他の客には笑われるし……」
確かに、前回はついつい調子にのってしまった。
あの時はマサと二人だったが、私は一人で延々二時間もファッションショーをやっていたのだ。
いくらマサでも、あんな場所に放置されたのでは不満の一つも言いたくなるだろう。
「しゃーない、今回は別のにするか」
「ええ、そうして下さい」
「そうするのはいいけど、どうすんのよ。アンタ何か考えあんの?」
「ん〜、特にはないんですけど……」
「情けないわねぇ…男ならちょっと強引に押してくぐらいでちょうどいいのよ。
押しが弱いと苦労するわよ?特にアレのとき自分が主導権とろうと思っ……」
「リョーコさんはどこか行きたい所はないんですか?」
「こら、せめて最後までボケさせろよ!」
「嫌です。オレも学習しましたからね。そういつまでもやられっぱなしじゃないですよ」
してやったり、といった顔でマサが口の端を歪める。
「アンタからツッコミとったら何が残るのよ?」
「オレにツッコミしかないなら何も残らなくていいです」
「………」
どうも最近ボケが不発に終わることが多い。私の腕が鈍ったのか、マサが成長したのか。
どちらにしろ、あまり面白いものではない。半ば八つ当たり気味にアイを見た。
「アイ、食ってばっかじゃなくて、他になんかないの?」
「私はケーキがダメなら後はどこでもいいです」
そう言って三つ目のケーキにかぶりつく。まったくコイツは……。
見ているだけで胸焼けがしそうなので、マサの方に視線を移した。
「オレもどこでもいいです。リョーコさんにお任せしますよ」
「アンタ等ねえ…もっと自分ってもんを主張しなさいよ」
嘆息しつつ自分の時計に目を落とす。
(二時か……)
少し早いが、まあよしとしよう。
「よし、私の部屋に行くわよ」
「「えっ!?」」
私がそう言った途端、アイとマサの表情が変わった。二人共私の言葉の意味を知っているのだ。
「せ、先輩、まだ早いんじゃないですか?」
「そ、そうですよ。何もこんな明るいうちから……」
「アンタ達、今更なに恥ずかしがってんのよ。ちょっと予定が早くなっただけじゃない」
「そ、そうですけど……」
「だいたいアンタ等がどこでもいいって言ったんでしょ。文句あんの?」
「い、いえ、そういうわけじゃ……」
「オレも別に……」
「じゃあ決まりね。ほら、さっさと行くわよ」
それだけ言うと私は立ち上がり、伝票を掴んでレジに向かった。
多少強引ではあるが、マサからもアイからも反対の声は上がらない。
店を出た私達は、そのまま私のマンションへ向かったのであった。
「ふう……」
シャワーから流れる熱いお湯が、私の身体を伝って流れていく。
私達三人が揃って私のマンションを訪れるのはこれで何度目だろう。
もちろん、三人仲良くトランプに興じるわけではない。することは一つだ。
ベッドルームでは、シャワーを浴び終えたマサとアイが待っている。
いや、もしかしたらもう始まっているかもしれない。なにしろ二人とも若いから……。
私はシャワーを止めると身体を拭き、バスローブを纏って寝室に向かった。
ドアの前で足を止めると、部屋の中から案の定の声が。
『ぁ……あっ、あ……あンっ!』
ドア一枚を隔ててアイのものと思しき嬌声が響いてくる。
(やれやれ……)
思わず溜め息が洩れてしまう。二人とも、つい最近まで童貞と処女だったというのに。
そういえば、ビギナー同士だったアイツ等が初めてヤったのもこの部屋だった。
あの時はおもしろ…いやいや、親心から私は手を出さなかったのだが……。
マサはテンパってパニックを起こすわ、アイは痛がって大騒ぎするわで、見ちゃいられなかった。
それが今では……。
(っと……浸ってる場合じゃないわね)
いつまでもドアの前で固まっているわけにもいかない。肩を竦め、ドアを開けた。
「あっ、あ…ん…はぁっ……ああぁッ!!」
私の目に一番に飛び込んできたのは、マサの腕に抱かれて乱れるアイの姿だった。
(おー、これはまた…今日は一段と激しいわねえ)
マサもアイも、私に気付いていないのではと思えるほど、その淫らな行為に没頭している。
まあそれならそれで構わない。私はベッドの端に腰かけ、しばらく二人の痴態を傍観することにした。
「はぁ…あっ!あぁ…ぅん……」
マサの指がアイの身体を撫で上げるたび、アイの口から淫らな声が洩れる。
マサが舌を這わせていくたびに、アイの身体が大きく跳ねる。
快楽に溺れるアイの表情は、女の私が見てもゾクッとしてしまうほど色っぽい。
「マサ…ひ…くんっ!んっ…あぁ……いい…気持ちい…よぉ……」
「アイさん、可愛いですよ……」
アイの髪の毛をゆっくりと撫で、耳元で囁く。
完全にブっ飛んでしまったアイとは対称的に、マサは見ていてムカツクくらいに落ち着いていた。
やりたい盛りの思春期のくせに、この落ち着き振りはなんなのだろう?
全身を快楽一色に塗り潰すかのように、時間をかけてアイを責め立てていく。
「ふぁ…ッ!ん…あ、あぁっ!」
まるでどこをどうすればアイが感じるのかを知り尽くしているかのようだ。
愛撫の指遣いや舌遣いも、誰に教わるでもなく完璧にこなしている。
これが、つい最近までED疑惑をかけられていた奴の姿だというのだから…いやはや、末恐ろしい。
まあ率先して疑惑をかけていたのは私なんだけど。
「んぁ…あっ!ひあっ!…まさ…ひ…んんっ!」
アイの声が次第に掠れ、震えたものになってきた。限界が近いのだろう。
その証拠にアイのアソコからは夥しい量の蜜が溢れ、私のベッドに染みを作っていた。
まったく、誰がそのシーツを洗濯すると思ってるんだ……。
(やれやれ……)
私の思惑などどこ吹く風、マサの愛撫とアイの乱れ方はよりいっそう激しさを増していく。
マサも、前戯でこれだけ女を狂わすことができるのだから大したもんだ。
アイがマサ以外に男を知らないということを差し引いても、十分合格点だろう。
「あッ!あ…んッ!…マサヒコ君ッ!わたし、もう……」
アイがマサにしがみつく。マサはそれを優しく受け止め、ベッドの上にそっと横たえた。
「アイさん、ちょっと待ってて下さいね」
そう言ってアイから一旦身を離す。
「ほらよ、マサ」
私は部屋に常備してあったゴムをマサに投げてやった。
そう言えば最近ゴムの消費スピードが著しい。その金だって結構バカにならないのに。
(今度から一発いくらで金とってやろうかね……)
なんて下らないことを考えている間に、マサがゴムを付け終えたようだ。
「アイさん、いきますよ……」
アイは返事をする余裕もないらしく、首だけを弱々しく縦に振った。
マサがゴムに覆われたモノをアイの入口に押し当て、ゆっくりと腰を沈めていく。
「はぁあぁ…う、ああッ!」
アイの口から絞りだすような声が飛び出し、それと同時に全身が硬直する。
マサはアイが落ち着くのを待って、徐々に腰を動かし始めた。
「ひゃッ!あぁあ…んあッ!…ぅん…」
二人の腰がぶつかるたびに、アイが悦楽と歓喜の嬌声を上げる。
恐らく、今のアイには理性とかそういったモンは一切ないだろう。
マサに身を委ね、本能のままに快楽を貪っている。それだけに、今のアイの姿は妖しい雰囲気を纏っていた。
「ふぁっ…あ、ん…ああっ!マサヒコく…ん…っ」
アイはうわ言のようにマサの名を呼び、朦朧とした意識の中でマサに触れようと手を伸ばす。
マサはアイの身体を優しく撫で、至る所にそっと口付けをしていく。
「ああぁッ!ん…ンっ…ひぁッ……!」
マサの丁寧な愛撫が、アイにより一層の快感を与えていく。
「ぅ…はぁ…あぁッ!あっ、あッ…んあぁッ!!」
どうやらアイの方が先に絶頂に達しそうだ。マサにもそれがわかったのか、腰の動きが激しくなった。
「あんっ!く、うぁ…マサヒ…くん、私…もう…イキそ…あ、あああッ!!」
アイがマサの首に両腕を巻き付け、二人の身体が密着する。
アイはマサの顔に自分の唇を押し付け、そのままギュッとマサにしがみついた。
「うあッ、あっ!い、くゥッ…はっ、あああぁぁッ!!!」
アイの身体が大きく跳ねた。続いてガクガクと震えだす。
そして身体の力が抜けていき、マサにしがみついていた手がパタリと落ちた。
「ウッ……」
絶頂の余韻に震えるアイの中で、マサも限界に達したようだ。何度か痙攣するように肩を上下させる。
放心しているアイに軽くキスをすると、マサは自分のモノを引き抜いた。
無言でティッシュを渡してやる。
「どうも」
マサが行為の後始末をしている間にアイに近付き、顔を覗き込んだ。
「お〜い、生きてるか〜?」
アイの頬を軽く叩いたが、返事がない。どうやら失神してるようだ。
「あらら…まったく、まだ一発目なのに情けないわねぇ」
とは言うものの、経験の浅いアイがあんだけやられりゃ、こうなるのも仕方無いか。
「まあいいわ。マサ、次は私の番よ」
「いや、さすがに連戦はちょっと……少し休ませて下さいよ」
「若いくせになに言ってんの。こんなもん、こうすれば……」
私はマサの股間に顔を埋め、萎れたモノを口に含んだ。
「ちょっ、リョーコさん!?」
マサが何か喚いているのを無視し、口全体を使ってマサのモノをしごいてやる。
僅かに付着した精液を舌で舐めとり、尿道に残った残滓まで吸い出す。
「くっ…ウッ……!」
正直に反応するマサを見ながら、私はマサのモノを隅々まで刺激していった。
そうするしていると、私の口の中で肉棒が再び大きさを取り戻す。
「ほぉーら、元気になった♪」
反り返ったマサのモノから口を離し、軽く手で扱く。
「いや〜、若いっていいわね〜」
「リョーコさん……最近言動がオヤジ化してるって言われたことないですか?」
「……ほっとけ」
冷静なツッコミが逆にムカついたので、マサをひっくり返してやった。
「おわっ!?リ、リョーコさん、何するんですか!」
「うるさい。アンタ最近ナマイキだから、年上に対する口のきき方ってもんを教えてやるのよ」
そう言うと私はもう一度マサのモノを咥え、さっきより激しく責め立ててやった。
「わっ!ちょっ、ストップストップ!」
やめるわけがない。尿道の先を舌で刺激し、口を窄めて思いっ切り吸い上げる。
時折口を離して亀頭を舌で舐め回し、もう一度喉の奥まで咥え込む。
ついでに空いた手で袋のほうもしごいてやっる。
「ウっ…あッ!リ、リョーコさん……!」
マサは歯を食いしばり、必死で込み上げる射精感に耐えているようだ。
が、いくらマサでも所詮十代のガキだ。どう足掻こうと私の敵ではない。
「はむっ…むちゅっ……」
私はマサのモノを根元まで飲み込み、一気にスパートをかけた。
「クッ…リョーコさん、オレ…もう……!」
マサの腰が震え始める。しかし私は手も口も緩めはしなかった。
逃げようとするマサの腰を両手でしっかり押さえ付け、カリの辺りを重点的に責め上げてやる。
「うあッ…!」
終わりはあっけなかった。
マサが短く唸り、それと同時に私の口の中にドクドクと大量の精液が放出される。
口いっぱいに広がる、独特の味と匂い。だが別に不快な感じはしない。
生温かい液体を何度かに分けて飲み干し、ついでにマサのモノも舐めてキレイにしてやった。
「フフ……二回目にしては濃いし、量も十分じゃない」
二度目の射精で脱力した様子のマサに言葉をかける。
「ううっ…これ、絶対イジメですよ……」
「こんだけ出しといて何言ってんの」
がっくりと肩を落とすマサを見て、とりあえず満足。
「私に喧嘩売ろうなんざ十年早いのよ。ま、これに懲りたら口のきき方には気をつけるのね」
「………」
「だいたい私とアンタじゃ踏んでる場数が違うんだから。経験値の差ってやつね」
「………」
「まあアンタも私のレクチャーを受けてれば少しは……」
「………」
「……って、聞いてんのか?」
さっきからマサのリアクションがない。からかい過ぎていじけてしまったのだろうか?
不審に思い、顔を覗き込もうとしたのだが……
「あら?」
天と地が逆転。
気が付くと、今度は私がひっくり返されていた。すぐ側に、ニヤリと笑うマサの顔。
「リョーコさん…言ったでしょう?いつまでもやられっぱなしじゃないって。
今度はオレの番ですから。十年早いかどうか、まあ見せてあげますよ」
「へぇ……面白い、見せてもらおうじゃないの」
というわけで、今度はマサにリードさせてみよう。
マサは片手でバスローブの帯を器用に解き、前をはだけた。
(そんじゃ、お手並み拝見といこうかね)
身体の力を抜き、とりあえずマサの好きにさせてみることにした。
「じゃあいきますよ……」
そう言うとマサは私の胸に顔を埋め、左右の乳房を舌で交互に刺激し始めた。
微弱な電気が流れていくような、それでいてくすぐったいような快感が走る。
「ん…ぁ…ッ……」
強過ぎず弱過ぎず、丹念に舌を動かし私の胸を舐めていく。
ちょっとムカつくが、舌の使い方はなかなかうまい。しかし、私を満足させるレベルではない。
「フフ…そんなもん?それじゃ全然ダメね」
このくらいなら余裕だったので、マサを煽ってやる。
「まだこれからですよ……」
カチンときたのか、マサは責め方を変えてきた。
片方の乳首を口に含み、もう一方を指の腹で擦るように刺激する。
一通り愛撫し終わると、今度は右と左を入れ替えて同じことをする。
そうやって何度も何度も、執拗に私の胸を責めてきやがった。
「くっ…あ……んんっ!」
これは結構効いた。口を飛び出す喘ぎ声も、ついつい大きくなってしまう。
「んぁ…ッ!はぁ…あっ……」
顔を上げて目をやると、勝ち誇ったような表情を浮かべるマサと目があう。
悔しいので必死に声を押し殺し、なんとか平静を取り繕おうとするが、どうもうまくいかない。
「んあッ…!…うぁ…あぁ…ん……」
身体の疼きが止まらない。自分の身体が熱を帯び始めているのがわかる。
「リョーコさん、どうですか?随分気持ちよさそうですけど」
「ま、まだこれくらいどうってことないわよ」
「そうですか?じゃあもうちょい激しくいきますね」
わざとらしくそう言うと、言葉通りマサの口撫は一層激しさを増した。
口に含んだ乳首を強く吸い上げ、歯で甘噛みにする。乳房を鷲掴みにし、固くなった乳首を摘み上げる。
「あッ…う、ん…ああっ…はあぁッ…!」
より大きな、ビリビリ痺れるような快感。意思とは無関係に身体が反応する。
私の反応を見てさらに調子にのったマサは、指を私の下腹部へと伸ばしていった。
お腹や太ももを焦らすように撫で回し、そしてゆっくりと秘所に滑らせていく。
マサの指が私の秘裂をなぞると、クチュクチュと卑猥な水音が立った。
「んあッ!あッ!…くっ、う…あんッ!」
ちょっとマズいかもしれない。どうやらマサを見くびっていたようだ。
(まさかこれほどとはね……)
いつもは私が主導権を握り、私のしたいようにしていたので気付かなかったのだが、
こうしてリードさせてみると、マサのテクニックも結構侮れないところがある。
「うあっ…んッ!クッ……ああッ!」
マサの指が2本、私の中に入ってくるのがわかる。
その指は私の膣口を捏ねくり回し、内側を激しく掻き回した。さらに……
「そう言えばリョーコさん、ここが弱いんでしたっけ」
マサはそう言うと親指で私のクリトリスを刺激した。
「あぁあッ!うあっ!や…そこ、は……んあッ!」
一番弱い部分を責められて、頭の中が一気に真っ白になる。
身体を捩って強過ぎる快感から逃れようとするが、マサはそうさせてくれなかった。
(うわっ…これマジでヤバイ……!)
胸、膣、クリと性感帯を三ヵ所同時に責められて、さすがの私もそう長くは保たなかった。
「ふあぁっ!あッ!イ、クッ!イッ……あああっ!!」
絶頂の瞬間視界が霞み、四肢の先端までピンと張り詰めるように伸び上がる。
肌が小刻みに震え、しばらくの間絶頂の余韻が後を引き摺っていた。
(参ったわね、こりゃ……)
まだ靄がかかったようにはっきりしない頭でそんなことを考える。
今までいろんな男を経験してきたが、私がここまで乱れたことは数えるほどしかない。
まして、十代のガキが相手となると、ここまでされた経験は皆無だ。
私のレベルを10とするなら、マサは7といったところだろうか?
セックス歴わずか数か月のガキにつけるにしては、破格の評価だ。
ちなみにアイはいいとこ3だ。
「リョーコさん、どうでしたか?ちょっとは認識改めてもらえました?」
「そうね…十年を五年に訂正したげるわ」
「五年ですか?そのわりには……」
「こら、そのわりには何だって?」
「いえいえ、なんでもないですよ」
そこでマサは、唇の端を僅かに歪めるあの笑いを浮かべた。
その笑顔を見た時、なんとなくではあるが、さっきの疑問の答えがわかった気がした。
(たぶん私は…こいつの、この笑顔に惹かれたんでしょうね)
私の周りには、こういう笑い方をする人間はいなかった。だからだろうか?
「どうかしましたか?」
マサはまだ笑みを湛えている。
(でも…なーんかムカつくのよねぇ)
「リョーコさん?」
「あー、うるさいわねぇ!んなことよりさっさと次いくわよ!」
思考を中断し、再度マサをひっくり返した。
「オラ、次はこっちで私を満足させてみな。できたら三年に訂正してやるわよ」
「いや、オレ今日はもう二回も……」
「たった二回でしょ。今日はあと五回はいくわよ!」
脱力するマサにゴムをつけさせ、行為に突入する。
ごちゃごちゃ考えるのは似合わない。そんなのは後回し。
とりあえず今は、コイツで楽しむことに専念しよう。
「ほら、あと三回!」
「あ、あ…ああぁああ〜〜」
悩まない。考えない。今が楽しけりゃそれでいい
それが、私のスタイルだ。