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No Title |
671氏 |
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「退屈だわ・・・」
中村リョーコは嘆いていた。
平坦な日常など、彼女の望むところではない。
刺激あっての日常こそ、人生においての生きがいだと彼女は信じていた。
精神的にも、性的にも。
「・・・よし、セージで遊ぼう」
「で」と「と」でこんなにも意味が違うとは。
そんな日本語の深さと美しさとは裏腹に、リョーコの企みは深い暗闇へと進んでいった。
携帯電話を掴んだリョーコは、あるメールを送っていた。
最近、仕込んでおいた「属性」を開花させる日がやってきたのだ。
「仕込みはOK・・・あとは・・・」
見に行くだけ、そう、自らはリスクの外。
ジェットコースターの楽しいところは、刺激がありながらも安全なところである。
格闘技だって、見てるだけなら痛くない。
彼女にとって、自らがリスクの渦中にいないのは当然のことであった。
「なんだってんだよ・・・まったく・・・」
小久保マサヒコは嘆いていた。
平坦のない日常など、彼の望むところではない。
事なかれの日常こそ、人生においての秘訣だと彼は信じていた。
「よりにもよって・・・相手が・・・」
天敵、といってもいいあのメガネだとは。
相手が相手だ、どこで耳を澄ましているか分からないので、迂闊なことを口には出せないマサヒコ。
課外授業だから来いと言われたものの、マサヒコにとっては加害授業でしかなかった。
そんなわけで帰り道にある公園のトイレにやってきたのだ。
ふと見ると、ベンチに見覚えのある男が座っていた。
「ウホッ!、豊田先生・・・」
あまりの驚きに、マサヒコは妙な奇声を発してしまった。
アイが来ていると知らされていたのに、いたのは中村のペット。
何かしらの企みに巻き込まれるのだけは避けなくては・・・!
マサヒコがそう思ってると、突然セージはマサヒコの見ている目の前でズボンのチャックを下ろしはじめたのだ・・・!