作品名 | 作者名 | カップリング |
小ネタ~ | 518氏 | - |
四月一日。 プロ野球セリーグ開幕だ。 さあ贔屓のチームを応援しようではないか! しかし。 四月一日。 エイプリルフール。 四月バカ。 誰がいったか嘘をついてもいい日だそうで。 「アイ」 「なんですか先輩?」 「実はあんたの事好きって男がいるんだけど」 「ええ!?」 「ちなみにそいつ顔よくて金持ってて性格もよくてしかも次男」 「そ、そうなんですか」 「どうする?紹介して欲しい」 「あ、えと…その……でも…あう……」 「アイ……ウソだから」 「…は?」 「四月バカ。見事に引っかかったわね~」 「はうぅ!!」 なーんて、まあ。 とある先輩後輩の間でもこんな他愛もないやり取りが。 ……しかし人間不思議な物で。 騙した相手に怒りを覚えると同時に誰かに同じ事をしてやりたいと思うわけで。 後輩――アイも誰かを騙してやりたいと思ってしまう。 「……今日は家庭教師の日…………」 ターゲットロックオン。 「マサヒコ君……」 マサヒコの部屋での家庭教師の授業中。 アイ、マサヒコにずずずいっとにじり寄る。 「なんすか?つーか近い。近いです先生」 「好き」 「……」 突然の告白にマサヒコはぽかんとする。 アイはさらに続ける。 「君が好きなの」 「……」 「もし、よかったら…私と、付き合ってください」 至近距離で見詰め合う二人。 アイの顔は真剣そのもの。 気を抜くと吹き出してしまいそうで、必死に堪えているのだ。 堪えるのも限界に近づき、種明かしをしようとしたその時。 「…嬉しいです」 「は?」 「俺も、先生の事大好きですから」 「ほえ?」 「俺年下ですから至らない所もあると思いますけど、 お付き合いのほうよろしくお願いします」 「にゃんと!?」 これは予想外。 騙すつもりで告白したらどえりゃーことに。 「あ、え?で、ど、はう?」 真っ赤になって、言葉が出てこないアイ。 (ひょえー!!なに?これってマジですか!?マサヒコ君が私の事好き!? 嬉しい……じゃなくて!!で、でも私はエイプリルフールでウソで!! ……ウソ?ウソ…なのかな?) アワアワしているアイの手をマサヒコがぎゅっと握る。 「先生」 そしてゆっくり顔を近づけてくる。 「ちょ!みゃ、みゃサヒコ君!」 マサヒコが何をしようとしているのか悟ったアイはさらに慌てる。 (だ、ダメよマサヒコ君!そんな!そんな……ああでも、 ファーストキスが彼氏の部屋でってのもいいかも…ってだから!ち~が~うぅ~) しかし、マサヒコに止まる気配はない。 ゆっくりゆっくり、だが確実に近づいて来る。 (ああ……もう…いっか) グッと目を閉じ、やがて来るだろう初体験をふるふると少し震えながら待っていると。 「…ぷっ!」 「ぷ?」 「あはははは!」 マサヒコが大爆笑する。 「…はれ?」 わけがわからず呆然とするアイ。 「先生、今日四月一日ですよね?」 「…ああ!!」 やっと思い至る。 なんのことはない。 騙すつもりの告白に乗っかられて騙されたのだ。 言わばノリツッコミ。 「マサヒコ君ひどい!!」 「でも先に俺の事騙そうとしたのは先生のほうですよね?」 「うっ!」 「それとも、さっきの告白は本気ですか?」 「ううう……うわ~ん!!マサヒコ君に(心を)傷物にされた~」 泣きながら部屋から走り去るアイ。 「また人聞きの悪いことを」 やれやれと息を吐くマサヒコ。 とりあえず謝っておこう、と断ちあがったその時。 「マサヒコ」 「あ、かあ…さん?」 キュピーンと目を光らせた母が部屋に入ってきた。 ヤバイと、マサヒコは説明しようとするが。 「ガキの分際で女に手を出すなんて10年早い!!」 「待っ!ごか――ぐばっ!!」 強烈な右ストレートがマサヒコの顔面を捉えた。 皆さんウソはほどほどに。 END
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