作品名 |
作者名 |
カップリング |
- |
サブロー氏 |
ミサキ×マサヒコ |
「あらミサキちゃん。いらっしゃい」
「お邪魔します」
「私はこれから町内会だから。
何のおもてなしも出来ないけど、ゆっくりしていってね」
「・・・はい」
ミサキは真っ直ぐにマサヒコの部屋へ行く。
「・・・何か、いつもと感じが違うわね・・・」
疑問に思いながら、マサヒコ母は町内会へ出掛けて行った。
マサヒコの部屋。
扉の前にミサキが立っている。
多少の迷いと、悲壮感が漂っている。
が、意を決して扉に手を掛けた。
最近、天野の様子がおかしい。
事あるごとに、避けられている。
あの日を境に、何かが変わったのだ。
リンコと結ばれ、童貞を捨てた。
その日以来、マサヒコはミサキと話しをしていない。
挨拶とかは普通にしているが、面と向かって話す機会が無くなった。
リンコとのことに、感づかれたのだろうか。
(・・・女は、感がいいらしいしな・・・)
リンコとの関係から、恋愛感情というものが朧げながらも解り始めていたマサヒコには
ミサキがどうして自分を避けるのかが何となくわかった気がした。
とはいえ。
ミサキが自分のことを好きだとしても
(俺は、リンコが好きだ)
この気持ちは変えられない。
ミサキにどう接すれば良いのだろうか。
マサヒコはミサキとの距離を測りかねていた。
扉が開く。
マサヒコが目を向けると、そこには今、思い悩んでいた女の子が立っていた。
「・・・入ってもいいかな」
「お、おう」
突然の訪問に驚くが、とりあえず席を薦める。
しかし、ミサキはベッドに腰掛けた。
マサヒコは回転式のデスクチェアに座り、ミサキに体を向ける。
そして、ギョッとした。
ミサキはベッドに体育座りしており、パンティがスカートから覗いていたのだ。
慌てて目をそらした。
横目でミサキを見やると、彼女はベッドに視線を落とし、シーツを撫でている。
「・・・どうかしたのか?
最近お前、おかしいぞ・・・」
返事が無い。
しきりにベッドシーツを撫でている。
少し視線をずらすと、白いフトモモが眩しく映り、ドキリとする。
リンコとのセックスを思い出し、マサヒコの下半身が少し反応した。
「・・・この前・・・」
ようやくミサキが口を開いた。
「ここで・・・的山さんと、してたんだね・・・」
マサヒコの心臓が跳ね上がった。
何故、それを?
「私、見ちゃった・・・
的山さん凄く気持ち良さそうで・・・私も濡れちゃったんだよ・・・」
そう言いながら、ゆっくりとミサキが足を開いた。
「私じゃ、ダメ?私のことも、女にしてくれないかな」
そんなことを口にするミサキ。その目には、何と言うか、光が無い。
いや、瞳の奥に暗く光る何かがある。
マサヒコの背中がゾクリとした。
いつもの、天野じゃ、ない。
「なに言ってんだよ・・・そんなこと、できねーよ」
いやでも白いフトモモと、その奥のパンティが目に入る。
「それでね・・・マサちゃんが的山さんとしてるの見て・・・
自分でね・・・ここに・・・」
そう言いながら、マサヒコに見せ付けるようにパンティに指を這わせた。
ゴクリ
マサヒコは唾を飲み込んだ。
「中指を入れたの・・・ちょっと痛かったけど、なんかもう、いっぱいっ!って感じで・・・イッちゃった」
ふにっ と、中指をパンティに食い込ませる。
マサヒコは自分の分身が勃起したのを感じた。
目の前でこんなことされたら、理性はともかく体は黙っていられない。
「私のこと、抱いて。
女に、して・・・」
マサヒコの体はもう十分準備は整っている。
あとは、挿れるだけだ。
しかし・・・体と心は、別。
「そんなことは出来ない。俺はリンコと付き合ってるんだ。
わかるだろ?そんなこと、できねーよ・・・」
ミサキがベッドから降りた。
ミサキはゆっくりとマサヒコに歩みよる。
「的山さんのこと、名前で呼ぶのね。私のことは呼んでくれないのに」
クスリ と、笑う。
マサヒコが初めて見る、渇いた笑い方。
「でもね、マサちゃんのここ・・・
もうこんなだよ」
「!」
突然、ジャージの上から勃起を撫でられた。
焦ってその手を払おうとしたが。
足の間にミサキの体が滑り込んできた。
突き飛ばすわけにもいかない。
「凄い・・・カチカチだね・・・」
「体と心は別「別じゃないよ」
「心が求めるから、体も求めるんだよ!」
ミサキが、強く言い切った。
そして、止める間もなくジャージが降ろされた。
マサヒコの勃起がミサキの眼前に晒される。
「なっ!?」
ミサキの肩を押そうとするが、それより早く勃起を掴まれた。
ピリッと痛みが走る。
「うぐっ!」
「ダメだよ暴れちゃ・・・
これ、すごく熱くてドクドクしてる・・・」
ハァ と熱い溜息が漏れ、マサヒコの勃起を擽った。
にぎにぎと形状を確かめるかのように刺激してくる。
「うっ!・・・や、やめろよ」
「やめないよ」
うっとりとした表情でマサヒコを見上げた。
「これで・・・的山さんと、したんだね・・・」
ミサキが勃起を上下に摩る。
「くっ!」
マサヒコの頭に鋭い快楽が走る。
中学生ということもあり、そう頻繁にセックスできる立場ではない。溜まっていた。
先走りの液が漏れる。
「何か、でてきた・・・精液じゃないよね・・・先走りってやつかな」
何でそんなことを知ってるんだ、ってそれよりも!
これ以上は洒落にならない。
強く肩を押す。
「これ以上はダメだ!離れてく「離れないよ」
「それに、体も止めて欲しくないみたい」
マサヒコの勃起は今や、反り立ってぬらぬらと輝き、ミサキの手の動きに過敏に反応している。
先走りがミサキの手も濡らし、上下動作が滑らかになる。
「うぅっ!」
「気持ち良さそうだね・・・
もっと、良くしてあげる」
ペロリ
そんな感じ。
マサヒコの勃起を、ミサキが舐めた。
「うわっ!」
リンコとのセックスでもそんなことはしていない。
未知の快楽が頭を貫く。
亀頭の回りを舌が這い、幹は手で擦り上げられる。
「私ね、勉強したんだ。マサちゃんが喜んでくれるように、この日のために」
摩りながら、そんなことを言う。
今度は、唇を先端に被せてきた。
そのままジュプジュプと先端を刺激する。
ミサキの頭が上下し、先端が強烈な摩擦を受ける。
裏側を舌が這い、マサヒコの快楽中枢を刺激する。
「うぅっ!あぐぅ!」
マサヒコが呻く度に、ミサキの動きが大胆になる。
もう、限界だ。
「ぐっ!い、イクぞ!離れてくれ!」
ミサキの動きが止まった。「いいよ。
わたしのお口に、いっぱい出して」
そして
マサヒコの勃起を強烈に吸い上げ、舌先で尿道口をグリグリした。
ビュルンっ!ビュクンっ!ビュっ!ビューっ!
「!・・・っ!・・・っぅ!」
マサヒコは弾けるように射精した。
体がくの字に折れる。
体が大きく痙攣する。
激しい吐精感の中・・・
(リンコ・・・ゴメン・・・ゴメン・・・)
ただただリンコに申し訳ない思いが、マサヒコの心の中を駆け巡っていた。
マサヒコが射精した。
舌先に熱い精液が絡みつく。
「んんっ!んっ!んっ!」
勃起がしゃくり上げる度に、勢いよく精液が流れ込む。
口の中がいっぱいになる。
溢れないように、飲み込んだ。
ゴクリ、ゴクリ。
段々弱まる射精に合わせて、ゆっくりと零さないように。
射精が終わる頃には飲み干していた。
最後に軽く吸い上げ、残りを吸い出し、飲む。
口を外して、溜息をついた。
「ハァ〜・・・なんか、不思議・・・
マサちゃんのを飲むなんて・・・」
マサヒコのことを見上げながら、ミサキがしゃべる。
しかし、マサヒコは答えなかった。
「まだ、出来るよね。
的山さんのときは何回もしてたもんね」
そう言いながらぐったりしているマサヒコのペニスに手を掛ける。
「私のこと、女にしてね」やわやわとペニスを刺激し始めた。
こんなこと、リンコに言える訳がない。
これは、明らかな裏切りだ。
マサヒコはミサキから目を背け、そんなことを考えている。
ミサキの行為の間中、深い自責の念にかられていた。
「・・・もう・・・止めよう・・・」
マサヒコの足の間でミサキがペニスを摩っている。
その表情には焦りが浮かんでいる。
「どうして・・・?なんで、大きくならないの・・・?」
手で刺激したり口に含み吸い上げたりしたが、マサヒコのペニスは一向に回復しない。
ミサキの表情が必死になる。
ペニスへの愛撫も乱雑になってきた。
ペニスに痛みを感じたとき、マサヒコはミサキを抱き上げた。
そして頭を胸にかき抱く。
「離して・・・!離してよ・・・!
もう一度、大きくしなきゃ・・・!
・・・私を、女にしてよ・・・!」
「・・・もう、いいんだ・・・
もう大きくならないよ・・・」
「どうして・・・?なんで・・・?」
ミサキの目から、大粒の涙が零れる。
「なんで・・・?なんで・・・なんで、的山さんなの・・・?
・・・・・・どうして、わたしじゃないの?!
わたしだって、わたしだって!マサちゃんのこと、大好きなのに!」
少女の鳴咽が少年の部屋に響く。
その声は徐々に大きくなり、慟哭となって少年の胸元を濡らした。
「うぅっ・・・!あぐぅぅ・・・!うわぁ・・・うわぁぁん!」
マサヒコは強く強くミサキを抱きしめ、頭を撫でた。
泣き止むまで、ずっとそうしていた・・・
どれほどの時間、そうしていたか・・・
啜り泣くミサキの頭を、マサヒコが撫でる。
大分治まってきたらしく、涙も目尻に浮かぶ程度になっていた。
先にミサキが口を開いた。
「・・・的山さんのこと・・・好きなの・・・?」
マサヒコは相変わらず、ミサキの頭を撫でる。
「・・・ああ・・・
好きだ・・・」
「・・・・・・そう・・・
・・・じゃあ・・・今日だけ・・・
今日だけ、このままもう少し、甘えさせて・・・」
「・・・ああ・・・」
こうして、天野ミサキは失恋した。
秋から冬へと移り変わる季節。
北から吹く冷たい風が、冬のはじまりを告げていた。
終