「なにやってるの」


目が覚めたら、由乃が上に乗っていてよく解らないけどちょうどキスされてるところだった。










サニデイ サンデイ










「何で起きちゃうのよ」


せっかくいいとこだったのに、って少しだけ悔しそうになる顔。
何がいいとこだったのか知らないけれど、その言い方に思わず笑ってしまう。


カーテン越しの光がオレンジ色に輝いて、白いベッドの周りをまあるく照らし出していた。


まだ感覚がぼんやりしている指先をどうにか伸ばして、軽く前髪を梳けば機嫌を直して喉を鳴らす。
由乃は猫みたい。


「普通怒るなら私の方でしょ」

「だって令ちゃん起きないんだもの」

「学校ある日は由乃の方が起きないじゃない」


薄手の布団一枚越しの重さも感触もとてもリアルだ。

私の胸元に組んだ腕にちょこんと顎を乗せて、由乃が何か思いついたように唇を緩めた。
馬乗りのまま容赦なくゆさゆさやられて、半分冗談ではなく呻く。


「重いってば」

「女の子にそんなこと言ったら失礼よ」


ベッドサイドの時計を見ると、時刻は9時45分。
由乃との約束は確か11時。だから時計はまだ15分は鳴らない。

ずっと待ってたのよと言ってわざと頬を膨らましてみせる由乃の頭をもう一度撫でてやると、
今度は甘えきった仕草で首にしがみついてきた。


「由乃いい匂い」


今のなんか変態ぽいよと言って由乃が笑う。

そうやってちょっと肩を竦めてくすぐったそうに笑うところ、すごく好き。
世界で一番可愛いよと言おうとしてやっぱり止めた。


「髪の毛やってあげるから、もう少し待ってて」

「んー」


本当は当分このままでいいやなんて思ってるのがバレないように、こっそり笑った。















令由はやっぱりすごく書きやすい。
令ちゃんの前で子供っぽい由乃が可愛くて好き。

i/c




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