「…レド様…ウィルフレド様」
「何だ、エーリス。こんな夜中に」

緩慢に身体を揺らされ、浅い眠りから覚めれば
眼前には、闇の者と『契約』を行った俺の従者として遣わされたエーリスの姿があった。

夜中…というのは勘に近かったが、意識が戻ると同時に耳に、肌に感じる空気が夜である事を教えてくれる。

「深夜に申し訳ありません、ウィルフレド様」

謝罪の言葉を口にし、頭を下げるが
エーリスの雰囲気からして、『悪い』と思っては居ない様であった。


ヴァルキリープロファイル −咎を背負う者−短編
「魔の契約」


ベッドから身体を起こそうとして、軽い違和感を感じる。

身体が、動かないのだ。
怪訝な顔をしているであろう俺の頬に優しく手を伸ばし、エーリスは微笑みかけてくる。
妖艶な美しさを持つ、人有らざる者。

「ヘル様との『契約』の期限まで、後半年を切りました…ですが…」

『契約』の期限の宣言。これはいつもの事だ。
契約…それは、俺の父の魂を戦場へと連れ去った戦乙女(ヴァルキュリア)に復讐する為に、1年の期限を以って咎人の力を与えられるというもの。
咎人の力とは、他人の命を犠牲にすることで得られる、神すらも屠ると言われる力だそうだ。
何でも良かった。俺が…あの戦乙女に復讐する事が出来れば…

よく見れば、エーリスの何時もと雰囲気が違う。
愛らしくも美しい唇は閉じられ、ただ優しく俺を見つめるばかり。

その瞳に、闇の炎が灯った。

「何故、あなた様は…あの女共の魂をお使いになられないのですか?」
「…シェリファ達の事か」

戦場へと赴き、大量の人を殺めれば咎(カルマ)は集められる。
しかし、心許す近しき者の命はとても大きな咎を生むのだ。

確かに俺は、エーリスの言うように仲間を犠牲にして咎を集めた。

『シェリファ…お前は…生きるのだ』
『いや…嫌だよ…お父さん…死なないでよっ!』

俺の脳裏に、犠牲にした仲間の最後が映る。
仲間の死を前にして、涙を流す者達…それが、まるで昔の俺に重ねられていたのだ。

俺は…結局は、戦乙女と同じ事をしているのではないのか?
そう、思えてしまって…


しかし…これは偶然だ。

「もう一度お聞きします。なぜ、女性ばかり生かしているのですか?」
「…偶然だ」

偶然なのだ。別に男だから、女だからという意味合いで犠牲にしたりしなかったりしているわけでは無いのだ。
しかし、俺の思いはエーリスにとって軽い言い訳にしか聞こえて居ない様なのだ…


「ただの偶然ですか。では、近頃非常に中がお宜しいのもまた…偶然ですか?」

頬に当てられたエーリスの手が下がり、俺の身体をゆっくりと撫でていく。

「何を、している」
「これは異な事を…私(わたくし)は、ウィルフレド様が心置きなく復讐できるよう、手助けしているだけですわ」

服の隙間から入ってくるエーリスの手。
細く、繊細な指先が俺の身体を弄(まさぐ)っていく。
甘い痺れににた感覚が俺の身を襲っている事に、エーリスは先程とは違う妖艶な笑みを浮かべてくる。

「ウィルフレド様も殿方ですから…あんな下劣な女共に欲情なさるのも仕方の無い事です。ですから…こうやって…」
「ま、待てエーリス! お前は勘違っ…くっ!」

どうやら女性ばかり残した事を、俺が彼女達に欲情しているからだと勘違いしているらしい。
俺も男だ。全くそういった下心が生まれなかったと否定はしない。
しかし、今は父の仇である戦乙女に復讐することで頭が一杯だったのだ。

だが、俺のそんな思いも空しく
エーリスは俺のズボンを容易く脱ぎ去り、悲しくもいきり立つ俺のモノに頬擦りを始めていた。


「あぁ…こんなに逞しく…固くなされて…余程我慢なさっておられてのでしょう…」

まるで薄絹の様な繊細なエーリスの頬に擦られ、復讐によって押し留めてきた劣情が鎌首をもたげてくる。

だが、何かの魔法だろうか。
俺の身体には力が入らず、エーリスの成すがままにされるしかなかったのだ。

「くす…ウィルフレド様はそうやってお休みになられていらっしゃれば結構です。私が全て…してさしあげますから」

メイド服に身を包んだエーリスは、『シュル』と衣擦れの音と共に胸元だけ肌蹴させる。
『ごくり』と、思わず生唾を飲み込んでしまう。

大きく、美しく、柔らかそうな胸。
エーリスはそれを見せびらかすように、自分の両手で包み、揉みしだいていく。

「知っておりますよ。ウィルフレド様がよく私の胸を見ていた事を…ですから」

『まずはこれで…』と、エーリスは俺の股の間に入り
胸で俺の物を包み込んだのだ。

「え、エーリス…何を…っ!」
「私の胸は気持ち良いですか、ウィルフレド様? ふふっ…ウィルフレド様の熱いモノが…私の胸の間で気持ち良さそうに『ぴくぴくっ』て震えていますわ」

重量感のある、柔らかな胸が俺のを包み込み
しかしその感触は、柔らかな絹の様に優しく俺のを扱いていく。

女性経験が無い訳ではないが、この様な感覚は生まれて初めてだ。
頬を染め、こちらを見つめながらエーリスが両手で持った胸を動かし俺のを愛撫するなんとも淫靡な姿。
快感が強いわけではないが、十分に興奮する姿だった。

「あら、意外に余裕があるようですね…では…んっ…はぁ…」
「…?…うぉっ!」

何を思ったのか、胸の間に己の唾を垂らしたかと思った瞬間
突然強い快感が俺を襲って来た。

あまりの感覚の違いに、エーリスの唾は媚薬の効果でもあるのでは無いかと勘違いしてしてしまう程に。

「こうやって唾で濡らすだけで、全然違いますでしょう? それに音も…胸を動かす度に『くちゅっくちゅっ』って…ふふっ…」
「確かにっ…これは、中々…っく…」

口の様に感じる部分を集中的に愛撫するのではなく、膣の様にスキがありながらも強い締め付けがあるわけでも無い。
両の乳房を同時に、不規則に動かすという予測も付かない快感に翻弄され
我慢することも出来ずに、瞬く間に射精感が増えていくのだ。


「そろそろ射精(で)てしまう様ですね。では、私の口も…一緒にお楽しみ下さい…んっ…ちゅる…」
「くっ…がっ…」

まるで頭を鈍器で殴りつけられたような凄まじい快感。
両胸で竿を扱きながら、己(おの)が口で亀頭を含み愛撫する。
見える状況はそれだけなのだが、身を襲う快感は今まで感じた事も無いほどなのだ。

まさに、魔の快感とはこの事を言うのだろうか。
そんな…まるで他人事の様な言葉が頭に浮かんでくる。


『そのまま、私の口に射精(だ)してくださいませ…』

『ぐちゅっぐちゅっ』といやらしい音を立てながら胸と口で愛撫しているはずのエーリスの声が頭の中に聞こえてくる。
エーリスに言われずとも、我慢など出来る状態ではない。
すでに射精しているのではないかと思うほどの快感が、さっきから絶え間なく俺を襲ってきているのだ。

「んぶっ…んんーっ…ん…んぷ…ぷぁ…だ、出しすぎですわ、ウィルフレド様…んっ…ちゅる…」
「っかは…っはぁ…はぁ…」

一度に三回以上の射精をしたのではないか、と思えるほどの大量の精液が
エーリスの口だけでは受けきれなかったのだろう、胸や顔を汚していた。
『出しすぎ』と言っても、自分では量を調節する事など出来るはずも無い。
それ以前に…凄まじい快楽に翻弄されて、半ば意識が飛びかけていたのだ。

だが、そんな俺をエーリスは気にすることなく、顔や胸に飛び散った精液を掬い、舐め取り
うっとりとした表情のままに『くちゅくちゅ』と口の中で精液を味わってから、『こくっ』と喉を鳴らして飲み込む。

なんとも、男の劣情を刺激する方法を知っているものである。


「こんなに沢山出されたのに…まだこんなに固いなんて…いやらしいお方…」

エーリスが俺に覆い被さってくる。
吐息が掛かるほどに近い距離にあるエーリスの顔。
まだ少し顔に付いた精臭が、これは現実なのだと教えてくれる。

触れそうな程に近いのに、紙一枚程の距離が埋まらない。

俺のそんな思いが伝わったのか伝わらなかったのか…
満足そうな笑みを浮かべたエーリスがスカートの裾をゆっくりと持ち上げる。

目に飛び込んでくる磁気の様に美しい秘所。
胸の方もだったが、エーリスは下着を着けないのだろうか。

綺麗に整えられた陰毛と、まるで穢れを知らぬ様な秘所に
俺の視線は、意思は釘付けになってしまう。

「そんなに凝視されると恥ずかしいですわ。さぁ…私の膣内(なか)もお楽しみくださいませ…んっ…ぁ…く…大きっ…」
「うっく…くぁっ」

亀頭が埋まった瞬間、『ざわざわ』と波打つ膣壁が俺のを奥へ奥へと導いていく。
まさに魔の領域。人間の女の膣とは違い、まるでひだの一枚一枚が意思を持っているかのように俺のを愛撫してくるのだ。

膣奥、子宮口に届くまでゆっくりと降ろされて行ったのだが
もう何度も射精しかけていた。
射精しなかったのは、先程出したお陰なのだろう。
先程の快感がなければ、まるで初めての男の様に入りきる前に出してしまっていたかも知れない。

だが、エーリスの方は予想を裏切られたようで、酷く仰天した表情をしていた。

「私の膣に入って、出さなかった殿方はウィルフレド様が初めてですわ」
「女性を絶頂(イ)かせる前に果てるわけにはいかないだろう…」

余裕など殆ど無かったが、体裁を取り繕うように呟いてしまう。
視線を外そうとした俺の頬に両手が添えられ…

「んっ…ちゅ…ちゅる…っはぁ…ウィル…んちゅ…フレ…ド…ちゅ…様…」

…もしかすると、エーリスは嬉しかったのかもしれない。
先程は届かなかったエーリスの唇。
それが熱烈に…俺の唇を貪るようにキスしていた。

余裕が無かった。だから仕方ないのだ。
半ば言い訳がましい事を考えながら、膣とキスの快感に翻弄されながら膣内に射精していた。
まるで、それを待っていたと言わぬばかりにエーリスの腰が動き始める。

射精しているのに、射精が止まらない。
止まらないまま、射精の快感が増していく。

まるで、これが普通の快感だと言わぬばかりに。

「エ、エーリっ…ス…ま、待っ…」
「んっ…待ちませんわ…ウィルフレド様が悪いのですよ。私…あぁっ…を…こんなに…熱くさせてしまうのですから…」

『見て』と言わぬばかりに、スカートの裾を持ち上げ
お互いのモノが繋がり、交わるのを見せ付けてくる。

エーリスの妖艶な笑みと嬌声が意識を溶かしていく。
射精という名の快楽が、さらなる射精という名の絶頂を呼ぶ。

もう、人の快感などとうに過ぎているのかもしれない。
俺は壊れてしまうのではないのかと思うが、咎人の力なのだろうか
凄まじい快感に翻弄されながらも、理性が崩れることなく常に俺に現実を見せ付けてくる。

「あっ…はぁ…ん…もう、ウィルフレド様ったら…こんなに私の膣内に射精して…んぁっ…そんなに…っはぁ…私を妊娠させたいのですか?」

何を巫女戯(ふざけ)ると言いたくなる。
動いているのはエーリスであり、俺には射精を止めることは出来ないのだ。
だが、うっとりと…まるで俺を愛(いつく)し慈(いつく)しむ様に微笑むエーリスに
心を奪われるのにさして時間が掛かることは…

いや、もう俺は…

エーリスに心を奪われていたのかもしれない。



「おはようございます、ウィルフレド様」
「…おはよう」

目を突く様な、嫌味なほどに清々しい朝日に目を顰(しか)めながら
俺はエーリスに目をやる。

表情の無い、何時もの顔。
昨晩の事は夢だったのだろうか。

鬱積した俺の劣情が作り出した幻影だったのだろうか、と。


「ウィルフレド様…契約が変更されました」
「…なに?」

ぐらつく頭を振りながら、エーリスに問い返す。
だが、エーリスの顔が見れない。

もし、昨晩の事が夢であったのであれば、エーリスに顔向けできるはずが無いのだ。


「ヘル様のご意向により、後1時間以内に戦乙女を倒せなかった場合…」
「1時間だと!?」

後半年近くあったはずだ。それがいきなり後1時間など理不尽にも程がある。
まだ咎も集めきってないのだ。運良く戦乙女に会えても、勝てる見込みはゼロに等しい。
俺は掴みかかる様にエーリスに詰め寄る。

無表情なエーリスの透き通る様な瞳が俺を貫く。
まるで、『俺の意思など関係ない』と言わぬばかりに。

いや、関係ないのか。
俺はこいつらを利用する代わりに、こいつらも俺を利用していたのだから。

「…倒せなかった場合、ウィルフレド様は魔の者となります」
「ふむ、地獄の炎に燃やされたりガルムに食われるよりはマシに見えるな」

俺は力尽きる様にベッドに座り込み、エーリスを見上げる。
エーリスは、昨日と同じ表情をしていた。

「復讐は魔の者に為った後でも不可能ではありませんのでご安心を。つきましては…」

『復讐は不可能ではない』というエーリスの言葉に幾分か心が軽くなる。
友を殺し、俺に味方してくれた仲間の命すら捨てた男。
魔の者になった所で今と大差ないのかもしれない。

「ウィルフレド様…いえ、ウィルフレドを最高の魔の者にする為、私が教育係に指名されましたので、今後とも…よろしくお願いしますわ」

頬に感じる優しい口付け。
エーリスに浮かぶ笑み。

それが、昨晩の事は夢ではなったと言ってくれている様な気がしていた。






「ウィル〜…もう朝だよー。まだ寝て…っ!…ローザ、ウィルがっ…ウィルフレドがぁっ!!」
「どうされました、シェリファさ…きゃあっ!…ウィルフレドさん、貴方まで…貴方まで私達の傍から居なくなると言うのですか…
神よ…お願いします、ウィルフレドさんを連れて行かないで下さいっ!」

昼近い朝…
シェリファらが寝室に到着した時には、既に事切れたウィルフレドがベッドに横たわっていた。
だが、その表情はとても安らかだったらしい…



はしがき

エーリス可愛いよエーリス。というわけで、ご奉仕エーリスをお送りしますゆめりあんでござります。
操作キャラではシェリファがトップクラスに可愛いですねぇ…

はっかい様にその旨伝えました所、エーリスの騎乗位絵を描いてくださいまして…
代わりにSSを送ることになりましたっ

きっと、皆様がメールを送れば今度はシェリファの立ちバックも描いてくれるかもしれません。
その時に、またお会いしましょう。

▲RETURN

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