SLEEPRESS NIGHT 〜夜明けのスキャットafter〜

投稿者:王金田広太


「まったく……聞いているのですか?! シロウ!!」

「は、はい」

「何度も言うように、シロウに隙があるから、あのようなことになるのです……そもそもあなたは、聖杯戦争の時からあまりに無防備すぎます。わたしがあれだけ言ったにも拘わらず、あなたという人は一向にそれを治そうとしない。そのせいで、私がどれだけ苦労したか……シロウ、聞いているのですか?!」

「は、はいっ!」

 くどくど。

 今朝、ライダーがやってきてからの一連の出来事が、セイバーにはよほど腹に据えかねたらしい。

 まあ、朝気が付いたら簀巻きにされて押入れの中に押し込まれて、しかもみんなにもすっかり忘れられていたんだから、無理もないか。

 あの騒動のおかげで、朝食どころじゃなかったし。

 セイバーが怒るのも、当たり前だろう。

 実際、セイバーを助け出してから一通り事情を説明した時の怒りっぷりは凄まじく、バーサーカーと戦った時以上に、死を覚悟しました、はい。

 ちょうど昼を告げるベルが鳴らなかったら、俺は斬られていたかもしれん、いやマジで。

 ご機嫌を伺うべく、力を入れた朝食兼昼食のおかげで、いくらか治まってくれたものの、それだけではやはり足りなかったらしい。

 おかげで、食事を終えた後も、こうして正座させられてお説教を食らわされているわけだったりする。

「その隙が命取りになるのだと、何度言えば分かるのですか? ましてや易々と敵の侵入を許すとは……聖杯戦争が終わったとはいえ、油断してはならないと、あれほど注意したではないですか」

 ……セイバーだって、寝ているうちに押入れに押し込まれても気付かなかったくせに。

「何か言いましたか? シロウ」

 ギロリ。

「い、いえ何も決して!!」

 口に出したつもりはなかったんだが……うーむ、恐るべしセイバー。

 まあ確かに、あの壮絶な戦いが終わったおかげで、ちょっと気が緩んでいたのは確かかもしれない。

 ましてや、こうしてセイバーと一緒にいられるんだから……。

「何をヘラヘラしているのです! 私は怒っているのですよ?」

「あ、いやその、そろそろ夕食の時間だから、買い物にいかないと、って思っただけです、はい!」

 咄嗟に出たセリフだったけど、実際もうそんな時間なのは本当だ。

 これで、セイバーの気が紛れてくれれば……。

 そろそろ足のしびれも限界だし。

「ふむ、もうこんな時間ですか」

 壁に掛けられている時計を見て、セイバーがうなずく。

 よかった、これで解放される……。

「では、続きは夕食を頂いた後、ということで」

 え。

 ホッとしたのも束の間。そんな恐ろしいことを、さもあたりまえだという表情で言うセイバーさん。

「何か言いたい事でも?」

「いえ、何でもありません! では、買い物に行ってまいります!!」

「はい、期待していますよ? シロウ」

 にっこり。

 うう、その笑みの奥に、色んな圧力を感じるんだよう。

 とにかく。今は精一杯セイバーのごきげんを取っておこう。

 

 

 

「ふう、ご馳走様でした」

「はい、お粗末さま」

 箸を置いて手を合わせるセイバーに、俺もお辞儀して返す。

 二人きりの食事は久しぶりで、何だか緊張してしまった。

 ましてや、あんなことの後だし。

 ちなみに、あれだけの騒ぎを起こした原因(?)であるライダーは、何やら用意があるとかで一度間桐邸に戻っている。……何の用意かは、聞けなかった。怖くて。

 もちろん、桜も一緒だ(何だか笑みが怖かったのは、内緒だ)。

 遠坂は、準備してくると言って早々に出て行ったし(。……準備って、学校の準備だよな。うん、きっとそうに違いない俺はセイバーにつかまって行けなかったけど)。

 イリヤはイリヤで、何だかよく分からないけど上機嫌で城に帰っていった。

 珍しく藤ねえまでいないのは気になるけど……学校が忙しいんだろう。

 まさか、本気でオヤジの墓に行ってたりしない……よな?

 まあ、それはともかくとして。

 昼食に続いて、夜もかなり力を入れたおかげか、セイバーの機嫌もたいぶ治まってきてくれたみたいだ。

 表情も、さっきよりかなり柔らかくなっているし。

 ……4杯もお代わりして、機嫌が直らなかったら、それはそれでイヤンな感じだけどさ。

 でもこの分なら、お説教の続きはされなくて済みそう……。

「さて、シロウ。落ち着いたところで、さっきの続きといきましょうか」

「ひいっ!」

 甘かったみたいです、はい。

 という訳で、今度は俺の自室へ。さすがに道場では、寒いしな。

 部屋に入ると、さっきとはちょっと違った厳しさで俺を見るセイバー。

 何ていうかこう、張り詰めた感じというか。

 これはこれで、何だか圧倒されるというか……。

「そこにお座りなさい、シロウ」

「は、はい」

 ここは、逆らわない方がいい、うん。

 大人しく座ると、セイバーも対峙するように目の前に正座する。

「……シロウに、訊きたいことがあります」

 こほん、と前置きして、いきなりそんなことを言うセイバー。

「な、なにかな?」

 恐る恐る聞き返す。こういう時のセイバーは、逆らってはいけない。

「シロウは、私の何ですか?」

「は?」

「今一度、問います。シロウ、あなたは私の何ですか?」

「えっと……」

 セイバーが何を言いたいのか、今ひとつよく分からない。

 彼女と俺は、元はサーヴァントとそのマスターで。

 でも、その原因だった聖杯も、二人の関係を示していた令呪も、もはやない。

 今のその状態において、俺たちの関係と言うのは……。

 もちろん違うとは言わないが、さすがにそう真正面から訊かれると答えづらいというか。

 はっきりいってハズい。

「答えられませんか? それでは質問を変えます。あなたにとって、私は何なのですか?」

 変わってないし。

「あの、セイバー?」

 さっきから、何の話をしているのでしょう?

 突然の質問攻めに、俺はすっかり混乱してしまっていた。

「……私では、満足していただけないのですか?」

「え?」

 今、何て?

「シロウは、私と共にいてくれると誓ってくれました。私は、嬉しかった。でも、それなのにシロウは……」

「その……セイバー?」

 何だか、セイバーの様子がおかしい。

 さっきまでの怒髪天をつくような感じじゃなくて、何ていうか……。

「分かっています。シロウがそんないい加減な人ではないことは、わたしもよく分かっています。けれど、あのようにたくさんの女性に囲まれることをシロウが望んでいたのかと思うと、なぜだか胸が騒ぐのです」

 そう言って、むーっと上目遣いで拗ねたように見つめてくるセイバー。

 そんな彼女は、とても英霊とは思えないほど、可愛らしくて。

 歳相応の、女の子なんだ、って。改めて思った。

 歳相応だからこそ、怒りもするし、拗ねたりもする。

「セイバー、ごめん」

 俺はそういうと、彼女をそっと抱きしめた。

「あの、シロウ?」

 突然の行動に、慌てたように俺を見るセイバー。

 歳相応だからこそ、慌てたり、嫉妬したり……。

「でも、信じて欲しい。今朝は突然のことで慌てたけど、俺はセイバーのことを一番大事に思ってる。これだけは、信じてくれ」

「シロウ……」

 そうだ、これだけは断言できる。

 例え何があっても、俺はセイバーを守り抜く。そう誓ったんだから。

 俺とセイバーは、もうサーヴァントとマスターじゃない。

 そう、俺たちは恋人同士なんだから。

「それならば、シロウ。証明してみせてください」

「証明?」

「はい。その……昼間にずっと怒っていたせいで、魔力が足りません。だから……充分になるまで、シロウの魔力を……」

「セイバー……」

 そんなこと、頼まれなくったって。セイバーが『もういい』ってくらい、俺の魔力で満たしてやる。

 返事の代わりに、俺は彼女をその場に押し倒した。

「あ……ん…………」

 セイバーは逆らわず、そのまま俺の唇を迎える。

 上から覆い被さると、俺はむさぼるようにその艶やかな桜色の唇を吸い上げる。

 さらには、その真ん中を割り裂き、舌を押し込んだ。

「んんっ……シロウ、もっと優しく……」

 セイバーが何か言っているけど、聞こえないフリをする。

 あんな表情を見せられたら、我慢なんて出来るわけがない。

 そのまま強引に唇を奪い、彼女の口に唾液を流し込んだ。

「ん……」

 こくん、とセイバーの白いノドが小さな音を立てて上下する。

 その音に、俺はたまらずにもう一度流し込む。

「うん……はぁ……」

 セイバーはためらうことなく嚥下し、ため息をつくと、潤んだ瞳で俺の目を覗き込んできた。

 ぞくぞくする。

「シロウ……もっと、もっとお願いします……」

 しかも、うっとりした表情でそんなことを言われたら。

「セイバーっ!!」

 俺は何度も何度も彼女の唇を奪い、唾液を交換し合う。

 セイバーのそれは甘く、ノドを伝っていくたびに、まるで媚薬のように身体が熱くなっていくのを感じた。

 きっと、セイバーも同じだろう。

 白いブラウスのボタンを外すのももどかしく、俺はセイバーの服をはだけさせた。

 几帳面な性格からだろう、彼女はいつもボタンだけでなく襟元のリボンまできっちりと結んでいる。

 普段であれば、それはいかにも彼女らしい凛々しさを表していると思えるのだが、今だけはそれがわずらわしい。

 俺はもどかしさの余り、全ては脱がせずに左右に引っ張り、胸の部分だけを露出させた。

「あ、や……シロウ、そんな……」

 そのまま小さなブラ(遠坂に付き合ってもらって買ってきたらしい)を強引に上にずらすと、彼女の小ぶりなバストが露わになる。

 なだらかな丘の上では、つんと尖ったピンク色の果実が、さも食べてくれと言わんばかりに上向いている。

 服を着たままなのが恥ずかしいのか、胸を隠そうとするセイバー。

 もちろん、そんなのは許さない。

 俺は彼女が手で覆うより先に、その膨らみに顔をうずめた。

「あんっ! だ、ダメですシロウ……」

 そうは言うものの、本気で嫌がっている訳じゃない。

 証拠に、セイバーは俺の頭をそのまま抱きしめる。

 そのまま、硬くなった先端を含み、舌で転がした。

「あっ、く……んん……」

 敏感に反応するセイバー。それが嬉しくて、ちゅうちゅう吸いながら、もう片方の乳房にも手を伸ばす。

「ん、はぁ……。あの……シ、シロウ……?」

 熱いため息をつきながら、セイバーが俺の顔を覗き込んでくる。

「……?」

 乳首を含んでいるために返事が出来ず、俺は目だけで尋ねた。

「その……シロウは、胸が大きい方が……好みですか?」

 と、いきなりそんな事を訊いてくるセイバー。

 そりゃ、大きいのだって嫌いじゃないけど……。

 正直ここ最近、桜とかすっかり女性らしいスタイルになってきて、目のやり場に困ってたくらいだし。

「……やっぱりシロウは、桜やライダーのように、胸が大きい女性の方が良いのでしょうか?」

 え?

 何でここで、ライダーの名前が出てくるんだ?

 ……あ。

 そうか、今朝のこと……。

 俺がライダーに迫られて、慌ててたから。

 その事を、そんなにも気にしてたのか。

「そんなことない。胸とか、そういうのは関係ない。大きいとか小さいとかじゃなくて、セイバーの胸だから、触りたいんだ」

 俺はそういうと、改めて彼女の胸に触れる。

 確かに、桜やライダーに比べたら、セイバーの胸は決して大きくはない……というか、小さい。

 でも、そんなこと、気にするようなことじゃない。

 大事なのは、それがセイバーだっていうこと。それが一番重要なんだ。

「あっ、んん……」

「ほら、俺の手にこんなに敏感に反応してくれる」

 それが嬉しい。

「シロウ……もっと、もっと触ってください。あなたを、感じさせてください……」

 嬉しそうに、そう訴えてくるセイバー。

「ああ、いくらでも触ってやる。胸も、ここも」

 そう言うと、俺は彼女の脚の間へも手を伸ばした。

「シ、シロウそこは……!!」

 ビクン、と身体を震わせるセイバー。

 下着越しでも、その部分が熱くなっているのが分かる。

 我慢できずに、俺はそのまま彼女の両脚を掴むと、強引に広げさせた。

「ああっ!! そ、そんな……恥ずかしいです、シロウ」

 無理矢理、大股開きの格好をさせられ、セイバーは真っ赤になって顔を手で隠してしまった。

 ストッキングを穿いているとはいえ、これ以上屈辱的な姿勢はないだろう。

 だが、嫌とは言わない。

 セイバーがその気になれば、俺など簡単に弾き飛ばされてしまうのは、誰よりも俺が一番よく分かっている。

 だが、そうしないのは、彼女自身もこの行為を受け入れてくれている、ということ。

 そう思うと、頭の中で何かが弾けた。

 そのまま、ストッキングを強引に引きちぎる。

「シ、シロウ?!」

 セイバーが何か慌てたように声をかけてくるが、知ったこっちゃない。

 引き裂かれた薄い布は、独特の形状の輪を作っていた。

 ぴったりと身体にフィットするその黒い布と、破れた箇所から覗かせる白い肌。

 そのコントラストが、たまらなく俺を刺激する。

 そしてその中心には、彼女によく似合っている白いショーツが半分ほど剥き出しになっていた。

 たまらず、俺は顔をその真ん中、セイバーの最も秘められた箇所に強引に埋めていく。

「はあぁぁん、シ、シロウ……そんなの、ダメです……」

 恥ずかしげに、身体を左右に揺さぶるセイバー。

 俺はそんな彼女の両脚を抱えて、離されないようにがっちりと固定する。

 それで諦めたのか、セイバーの身体から力が抜けたのが分かった。

 股布の部分を、横にずらす。

 目の前にある、熱く火照ったセイバーの女性自身。

 彼女の身体と同様に小ぶりなその箇所は、まるで俺を誘っているように、びくびくと脈打っている。

 もちろん、そのお誘いを断るはずもなく、俺はその部分にキスをしていった。

「やっ、そこは……ああっ!」

 そのまま舌を差し込むと、反射的にキュウキュウと締め付けてくる。

 柔らかい、膣中の感触を味わうように、俺は出し入れを繰り返した。

 さらに、その上にぴょこんと小さく飛び出している、突起も指で転がす。

「あっ、あっ、あっ!! ダメ、そんなに……っ!!」

 そのたびに、セイバーはその小柄な肢体をビクビクと脈打たせた。

 もう、かなりキているみたいだ。

「シ、シロウ……」

「ん?」

「も、もう我慢できません……お願いです、シロウ……」

 頬をこれ以上なく紅潮させながら、来て、と目で訴えてくるセイバー。

「ああ」

 正直、俺も限界だ。

 さっきから、もうギンギンに自己主張している分身を引っ張り出す。

 そのままセイバーに圧し掛かり、とめどなく潤んでいるその秘所にあてがった。

「シロウ……」

 セイバーが、俺を見上げている。

 そんな彼女の表情をみながら、俺は一気に貫いていった。

「んんっ! は、あぁぁぁぁっ!!」

 とたんに、その端整な顔が歪む。

「大丈夫か? セイバー」

「はい……シロウのが、いっぱいで……」

 そう言って、嬉しい、と微笑む。

「っっっ!!」

 反則だ、それは。

「セイバーっ!!」

「ああっ、シロウっ!! そんな……はぁっ! も、もっと優し……うあぁぁぁん!!」

 そんな顔で、そんなこと言われて。

 平静でいられる訳がないじゃないか。

 理性のタガが外れて、俺はがむしゃらにセイバーを求めた。

 もう、何も考えられない。

「はっ、激し……はあぁぁぁぁっ! シロウ、シロウっ!!」

 熱く柔らかな肉壁に、全身が包み込まれるような感覚。

 それをむさぼるように、ただただ身体をぶつける。

 セイバーもそれに応えるように、俺の身体をギュッと抱き締めてきた。

 奥へ、奥へ。

 彼女の全てを知ろうと、ひたすら深く突き進む。

「そこっ……シロ……ゥっ! 届いて……くぅぅんっ!!」

 一番底まで、何度も何度も。

 突き破らんばかりの勢いで、ぶつかる。

 セイバーも、本能的により深く交わろうとしているのか、両脚を俺の腰に絡めてくる。

 もう、たまらない。

「シロウ……私もう……ああっ!! くはぁぁぁぁぁぁあっ!!」

 ビクリ、と身体をひときわ大きく脈打たせたあと。

 セイバーは全身を痙攣させた。

「くぅっ! セイバァァァァァっ!!」

 その瞬間、彼女に包まれていた俺自身が、強烈に締め付けられる。

「ひぅっ!! あ、熱い……シロウ……」

 セイバーの、一番奥。

 子宮に叩きつけるように、俺は自分でも驚くほど大量の精液を撃ち込んだ。

 全ての想いを、託すように……。

「く……はぁ……」

 どれだけ、そうして抱き合っていただろうか。

 やがて、ゆっくりと身体を離すと、俺はそのままごろんと彼女の隣りに寝転んだ。

「シロウので、いっぱいです……」

 セイバーは入れ替わりに身体を起こすと、微笑みながらお腹の辺りを手でさする。

「いっぱい、注ぎ込んだからな」

「はい……でも」

「でも?」

「まだまだ足りません。今朝、私が受けたショックは、この程度では癒されません。あの騒ぎのせいで、私は食事もノドを通らず、眠ることも出来ませんでした。ですから……」

 ちょっとマテぃ。

 眠るのはともかく、食事は嘘だ。

 ……でもまあ、いいか。

「ああ、分かってる。今日は徹夜だからな、覚悟しておけセイバー」

 セイバーは、魔力の消費を減らすために、過度の睡眠を必要とする。

 だが、今日はそんなの許さない。

 眠る必要なんてないくらいに、補充してやるんだからな。

「はい、よろしくお願いします、シロウ」

 そう言って笑みを浮かべると、セイバーは今度は自分が、とばかりに俺に覆いかぶさるようにキスをしてきた。

 そして俺たちは、再び愛し合う。ただし、今度は一糸まとわぬ姿になって。

「やっぱり、服を着たままより、こうして直に肌を合わせるのが、一番です……」

 今夜は、いつもより長くなりそうだ……。

 

 

 

「…………ん」

 どうやら、もう朝らしい。

 目を開け、ゆっくりと身体を起こす。

 いつの間にか、眠ってしまっていたようだ。ボーっとしながら室内を見回した。

 窓からはもう陽射しが差し込んでいて、今日も暑くなりそうだと予感させるほどに外は明るい。

 ゆっくりと、自分の隣に視線を落とす。

 そこには、頭まですっぽりとシーツをかぶったセイバーが眠っていた。

 時計を見ると、五時半。

「……うーん」

 もう一度大きく伸びをしてから、布団を出ようとする。

「……ん」

 すると、どうやらその気配で目を覚ましてしまったらしい彼女がシーツの中から顔を出す。

「おはようございます、士郎」

「ああ、おはよう……」

 返事をした後で、ちょっとした違和感を覚える。

 今、確か士郎って言ったような。

 シロウじゃなくて。

 何というか、音は同じなんだけど、微妙にイントネーションが違うというか。

「って、ちょっと待てぇぇぇぇ」

「時間がかかってしまいましたが、無事用意することが出来ました。不束者ですが、よろしくお願いします」

 そういいつつ、ライダーが指した先。庭に置いてあるのは……いわゆる、婚礼ダンス一式。

 一人で持ってきたのか? さすがスキル怪力の持ち主……じゃなくって。

「いや、さすがにその準備はどうかと思うんだが……」

 そう言いかけた時。

「ま、またこんなところで、いったい何をしているの?! ライダーーーーーーッ!!」

 こ、この展開は……。

「さあて、そろそろ始めましょうか? え・み・や・君」

「やっほー! 来たよシロウ。ほら、リズもセラも、今日からここで暮らすんだからね」

「失礼します。シロウさま、これからよろしくお願いします」

「あ……久しぶり」

 どうやら、今日も昨日以上に暑く……いや、熱くなりそうだ。色んな意味で。

「うわーん、私をのけ者にするなーー!! お姉ちゃんは悲しいぞーーー!!!」

 ……いやもう、カンベンしてください、いやマジで。

 

 ちなみに、セイバーさんはというと。

 ――シロウ、お腹が空きました……。

 やっぱり押入れに押し込まれていましたとさ。

 

終わり

 


あとがき……という名の言い訳again

改めまして、王金田広太です。

お読みいただけた方はお分かりかと思いますが、このSSは、表に書いた『夜明けのスキャット』の後日談です。

お礼が遅れてしまったせめてものお詫びにと、こちら(裏)用にSSSを書こうと思った訳なんですが……いいのかな、これで(汗

あちらではセイバーさんが余りと言えば余りだったので、こっちではメインを張っていただきました。

……まあ、オチは相変わらずですが(汗

少しでもお楽しみいただけたら、幸いです。

それでは、またお会いしましょう。


…半脱ぎエロはやはりエロかった事が、今ここで改めて証明された今日この頃(マテ)
まぁ、それはともかく
>――シロウ、お腹が空きました……。

ここが一番萌えたはっかい。はダメ人間でしょうな(断言)

王金田広太様、当サイト初の18禁SSをありがとうございました!!

そして挿絵がまたついてない罠Orz…ご、ごめんなさい(逃走)

▲RETURN

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