初夏の溺死者 |
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駆けつけ一首 傀儡に宿すふたつの柘榴石 斬れ辿る先に待つヒカリナニイロ |
マサキアタル | |
かまわない僕と君とがたどる道平行線でも隣にいるから |
かりりん | |
襟元をたどる視線に熱されて着けたばかりの寝間着脱ぎ捨て |
(たどる)
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愛
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昨日までのきみと僕とは脱ぎ捨てて洗って干そう五月晴れの日に |
(脱ぎ捨て) | ふぇい |
吹き抜ける風に踊って空を行く 白い綿雲五月の緑 |
(五月) | 杏花
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緑眸は底なし沼の色をして 我は幸福な初夏の溺死者 |
(緑) |
一寸灰
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旋風は惰眠な雲を呼び起こし 恵みの豪雨で緑夏もたらす? |
(夏) | マサキアタル
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豪雨などきみの走れる道てらす光の前のひとつの演出 |
(豪雨) | かりりん |
燃えるよな黄昏の海にサングラス君の演出見てみないふり |
(演出) | 愛
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波の音心臓の音シャツ越しの肩のぬくもり海をみていた |
(海) | ふぇい
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シャツ越しに重なる鼓動 響きあう 同じ速さで想いを刻む |
(シャツ越し) | 杏花 |
ねえ聞こえる? 黙って隣にいる君へ 鼓動は心臓をノックする音 |
(鼓動・隣) | 一寸灰
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敬称略・本当に申し訳ありません。