唐突に「アニメ・ベルばら」の話を長々と書くページ。

クソ長くなったので、↓目次。

・前置き〜アニメ・ベルばらとわたし〜
・「ベルばら」、原作とアニメとで違ってるとこ、いくつか (ネタバレ注意)
・今日の本題:月日を経て見たアニメ「ベルばら」ストーリーは、泣 け た。 (ネタバレ注意)
・後書きとゆうか、余談


□■前置き〜アニメ・ベルばらとわたし〜

ベルばらといえば、もはや解説無用の少女マンガ史に燦然と輝く名作中の名作、古典の域なわけですが!!

えー、わたくし、最近、あほな長ページWパロをいっしょけんめー描くために、資料探しにと古本屋を目ぇギラつかせながら徘徊したりしてたわけですがッ。(…資料?)(…まあ、資料、だよ、な??)

そこでウッカリ、アニメ版ベルばらをコミック風に編集してある文庫(全12巻)をみつけて、読みふけってしまったのでした。あー、そういえば昔こんな文庫出てたっけなー?ぐらいに思って手にとってみたんですが。
…て、詳細を紹介しようと思ったら10年前に発行されたものらしかったのでAmazonにもロクな情報ないし(…検索したら出てきたコレはソレなのか??どうなんだ???画像もないからワカラン…)、中央公論社のページに行ってもわかんねえ〜〜〜
って、あわてるな私。こういう時は原作の公式サイトを探すのが吉。というわけでコチラが池田理代子先生さまの公式サイトでした!ちゃんとアニメ文庫の情報もありました!

つーかコレコレコレ!!!見てよ見てよちょっと、コレだよコレ、アニメ版オスカル様のこの文庫の9巻表紙のこのイラストッッ!!!オープニングの最後の方に出てくる絵ね!!!これがなんつーかこの物語の全てを表してるっつーーーーーか!!!!日本アニメ史上に残る一枚絵でしょうこれはッッ!?!?
すいません早くも興奮しすぎです。
つうかこのオスカルさまのお姿自体、アニメで実際見た瞬間は鼻血吹いたものでした。イヤ、カッコイイとかいう以前に、すっぽんぽんだよ!?!?という事実に。(笑)
妙齢の女性キャラがすっぽんぽんで全身にトゲだらけのバラの蔓が巻きついてる図なんてッ。初めてこれを見たちみっこ時代の私には刺激が強すぎましたよ(笑)

ちなみにアニメはいつだか再放送してたのを必死に録画しながら見ました。この、朝は一秒でも遅くまで寝ているためならなァんでもするよ!!という私がッ!!朝6時前に毎日起きてッ!!ビデオテープをセットしながらッッ!!画面にへばりついてたという奇跡の時代だったねッ!!

えー、まー、それで、その再放送でアニメを見つつ、同時にマンガを読みつつ、という同時進行なかんじでストーリーを追ってたのですが…姉が、ベルばら原作単行本を何故か1巻と9巻(最終巻)だけ所有していたので、その2冊の内容だけは幼いころから知ってたのですが。その中間部分をサッパリ知らなかったわけで。
その空白をアニメ・マンガ両方向から補完していったのでした。それはもうワクワクしながらッ。だいたい、9巻ではすでにオスカル様亡き人になってて登場しねーし。おお〜〜〜、まんなかの7巻分の間はいったいどーゆーことになってたんだ〜〜〜〜〜…と。

で、マンガとアニメは、ストーリーの大筋は同じですが、細部は違う点がかなり多いです。で、これはどっちがいいとかいうもんではなく、私的には「どっちもそれぞれいいです!!」と思います。

双方の違いをスゲー大雑把に言うと、アニメの方がシリアス度が高いですね。マンガの方は時々デフォルメ絵なんかも入ったり、けっこうコミカルな場面もあるのですが、アニメの方はもうガッツリシリアス一直線です。
あと、アニメは前編フルカラーで、キャラが動いてしゃべります!!!(ナニ当たり前のこと言っとんだ)オスカル様のりりしいお声は本当に骨抜きになりますぜェ〜〜〜〜ウェハハハハ
あと、アニメはシリアス一辺倒なので、それゆえ「リアリティー補正」がかかってるかんじですね。

…えーと…あの…ベルばらみたいな古典的作品について語るときって…こう…どこまでネタバレして大丈夫っすかねー??…と、チョッピリ悩んじゃうなー…。「誰でも知ってるよ、ンなこた。」と思うようなことでも、イヤイヤわからんぞ、これから読みたい!って人がいるかもしれん…と思ってしまいますねー。


□■「ベルばら」、原作とアニメとで違ってるとこ、いくつか
 

というわけで、「当時私がとても気になったアニメとマンガの相違点」についてズラズラ書きますが、ネタバレだらけなので、念のため薄文字にしてみました。
セリフとか、記憶だけで書いてるのでちょっと違っててもゆるちて。
 

★アラン←→オスカルについて

マンガでは、アンドレが命がけでオスカルラブラブなのを知っていながら、自分もオスカル様に横恋慕してしまうアラン。オスカル様の唇を強奪するという暴挙すら成し遂げていますね(笑)
アンドレ×オスカルでさえ「かなわぬ恋」特性なのに、さらにその間に横入りなんて。報われなさすぎだ、報われなさすぎだぞアラン!!!…が、読んでる方としては「さあァァァ〜〜〜、盛りあがって参りました!!!」とニヤニヤしてしまうところ(笑)自分の周りにこんな人たちが実在したらもう目も当てられませんが、いいんです、二次元ですから。

アニメでは、この横恋慕要素はスッカリ抜けており、アランはアンドレとオスカルの仲を見守って応援してやるエエ兄貴、になっています。それ以前に、マンガ版ではオスカルが自分たちの隊長になった時に「貴族のクソったれめの命令なんかききたかねーッ!!」とメラメラ悪意を抱いてたアランでしたが、アニメの方はもっと、ものわかりがいいってゆーか、なんつーか、全体的に人格者ってカンジですよね。

うーん、これは、「アラン、オスカルに敵意」「アラン、その後オスカルラブになっちゃう」要素までアニメのストーリーに盛り込むと、チョット進行が苦しくなりそうだよね?という部分もあったと思います。全話数分の時間的な問題とか、アラン→オスカルのびみょーな変化までアニメの中で描こうとするとややこしいっつか、わかりづらいっつか、オスカル←→アンドレ描くのにめいっぱいなのでそこまでやってられませんスイマセン(笑)、みたいな。
実際、アニメはアランがものわかりのいいアニキなおかげで、原作にあったエピソードをはしょっても、また、原作とちょっと変わった部分があっても、ハナシがスムーズにいってるとゆー感もあります。それに、見てる方も、こーゆー「頼れるアニキ」的存在があると、とても安心感があるんですよね。

え?もちろん原作の方の、やんちゃ度の高いアランも大好きよ〜〜♪

…て、アランについて考えてたら、つくづく乙女とゆーのは「報われぬ恋にもだえるひと(二次元で)」というのをキャーキャー言いながら見るのが好きなんだなーと思ったっつーか、あー、カタルシスってやつっすよね、うん。だから今の女性向ホモ創作の隆盛があるんだなーと改めて思ったっす(え?なんでそんな方向へこじつけるんだって??いえ、こじつけてるつもりはありませんぞ。…そこらへんについて語るとそれはそれでクソ長くなるので省略。)
 

★B中隊でのオスカル様の軍服

これ、原作でもアニメでも色は青だけど、腰のベルトがちがうー。あと、下半身が原作は白いけどアニメは青い。よーな。(うろ覚えかよ)
原作だとウエスト部分はなんかひらひらした素材っぽい布製の帯みたいなの巻いてるんですが、アニメの方は革ベルト?をしている。いや、革かどうかわからんけど。デニムかもしれんけど。(デニム??)合成皮革とかビニール製かもしれんけど。(ねえよその時代)とりあえずひらひらしてないふつーの黒いベルト。
個人的にはひらひらベルトより、革ベルトの方が好きです〜。ひらひら布帯だと、お貴族〜〜〜っ、ってカンジがするので…つか革の方が好きです(完全にただの私情)
それに、オスカルはそういう『お貴族イメージ』を脱したい、と思ってB中隊へ異動したはずであるからして。

………ちょ!!!!!待ッッ!!!あの「大人のぬりえ」シリーズに「ポーの一族」が!!!!???
…すいません、確認できる画像ないかと上記の公式サイトからグッズ販売サイトに飛んでウロチョロしていたら、そんなものをみつけて我を忘れてしまいました。
 

★「黒い騎士」のフリをして変装

黒い騎士を捕まえるために、黒い騎士に成りすます変装をするアンドレ
なわけですが

マンガの方ではオスカルに強いられてぶつくさ言いながらその役目を引き受けるアンドレ。しかも、そのためには髪を切らないと〜…とゆーところで「おれの髪はおまえみたいにただ伸ばしてるのと違うんだ〜」と叫んで逃げようとするアンドレに向かって、ワナワナしながら「これでも毎朝必死にブローしてるんだ!」とブラシを投げつけるオスカル様。笑。そうだったのかオスカル様、毎朝必死にブローしてたのか、そのおぐし!!そーだよなー、くせっ毛はタイヘンだよね〜(笑)

アニメではこんなオモロイやりとりではなく、オスカルが自分がコッソリ黒い騎士の変装をしようとしていたところへアンドレが現れ、「オマエは金髪だしスマートすぎるから違和感ありますよ(意訳)」と、自ら髪をバッサリやってカッコよくコスプレ決めてます。(コスプレ言うな)

…アンドレは髪切ってからの方がワイルドでカッコイイよな!
 

★オスカルとアンドレの新婚初夜(笑)

正直、マンガの方はみょーにリアルで、ちょっと、えーと、少女には刺激が強すぎるんじゃないかな!(笑)いや、激しい性描写があるとかじゃないすよ、もちろん。
そーゆーのではなく…
いざそのときになったら「こわ…い…!」なんて言って逃げ腰になっちゃうあたりが!!自分から言い出しておいてサ!!ヒイイイ、オスカル様がッ!!オスカル様がぁぁぁそのような乙女なお心をォォォォ〜〜〜… 
つーか、その逃げ腰になってるオスカルの手を捕まえるアンドレのツラがこええええ!!!(笑)ハンターだ、ハンターの目だ!!!そしてハジライの表情を浮かべてしまう乙女モードなオスカル様を我々はどんな顔で見ればいいんだい?!?!
はい。戦場では不死身と恐れられたオスカル様も(ちょい待ち、それ別の人)、怖いものはあったんですね。としみじみしてしまいますね。この場面ほど「オスカル様はッッ、どんだけそんじょそこらの男より男らしくてもッッ、でも女性なんですッッ!!!」と納得させられる場面はないと思われます。

あと、アンドレが服脱いでるとことか、アオリ構図で描かないでください!(笑)なんかもーリアルで怖いから!怖いから!!(笑)

と、思わず「両手で顔を覆いつつも、しかしソット指を開いてその隙間からのぞいてしまいます」的な、うら若き少女読者が夢見る少女じゃいられなくなるかんじの夫婦の契り(…)でありました。
だけど、それでこそ池田理代子なのだろーなとも思います。

一方、アニメの方ですが
マンガでは、まだオスカルがお屋敷に住んでる間にオスカル様の自室で初夜を迎えた二人でしたが、アニメの方は、オスカル・アンドレはすでにお屋敷を出奔(というのか)した後で、もう決戦前夜です〜、という段になってようやく………て、
野外でッッッ!?!?!(汗)
こちらはかなりファンタスティックかつロマンティックに進行してます。なんかもう…え、なにこの周りに飛び交ってる光は、蛍??ふふ…大自然が二人を祝福してるんだぜェ…
…「きゃーはずかしい」と思いながらもテレビにクギヅケ…
いや、「アンドレ、青いレモン」の回の方が1000倍恥ずかしかったけどさあ!!!(笑)(え?みんなそう思うっしょ??とムリヤリ同意を求めてみる)
 

★オスカル様を狙ったはずの銃弾が代わりに奪った命

ネタバレの心配過剰のため回りくどく書いてますが、ようはアンドレの死ぬ場面です。
マンガの方では、合戦の最中に、オスカルが敵に銃で狙われているのを見つけ「オスカルあぶな〜い!」とカッコよくオスカル様をかばって代わりに被弾してしまうアンドレでしたが…

私はこの部分あたりはマンガを先に読んだので、アニメの方見たときは口がパカーンと開きました。
だって、アンドレはオスカル様をカッコよくかばって死ぬんじゃないんだもの…
オスカル隊が夜陰に乗じてコソコソと移動してる最中のこと。見張りの兵に見つかって?銃を撃たれて?それをオスカルがよけたら?それが後ろにいたアンドレに当たった??って?
えええええええーーー(−□−;)なんじゃその死に方ーーーーーーーー
と思うと同時に、
「…現実ってそうゆうもんだろうな…」
と思いました。はい。戦争なんて「カッコよく死ねる」場面なんてそうそうないよな。(戦争じゃなく内紛ですが)
 

★オスカル様、最後の…

オスカル様が死ぬことぐらいいくらなんでも誰でも知ってるだろうな。と思いつつちょっと汗をかきながらぼやかすタイトル。
オスカル様はバスティーユの戦いで撃たれて死んでしまわけですが。
マンガでは、バスティーユ陥落の瞬間を見届けてから「フラン…ス… 万歳!」とモノローグつきで絶命するオスカル様でしたが、アニメの方はバスティーユが落ちるのはオスカル様が死んでから一時間後ぐらいになってます。
これも「…現実ってそうゆうもんだろうな…」と思ったところです。
 

★デュ・バリー夫人、ジャンヌなどの「悪役どころ」な女性キャラの扱い

マンガよりアニメの方が、彼女らの「生き様」がなんだかカッコよく強調されちゃってます。「うーん、このキャラがこう解釈できるのかッッ!!」とうなってしまいました。
そして、マンガの方もそうですが、アニメ版ベルばらというのは「"歴史"という抗えない大きな波の中で、運命に翻弄されながらもそれぞれに生きていった女たちの姿」というのを描いたんだなあ、と認識しました。
 

★アニメ版のものすごいはしょられ方

アニメ版全40話のうち、オスカル様が死んだ後の話は最終回1話のみ!!!!
というのにはかなりたまげました(^^;
だって、マンガの方は全9巻のうち、オスカルが登場するのは8巻まで。最終巻は、マリーアントワネットが逃亡したり投獄されたりフェルゼンと最後の愛を確かめ合ったり〜、といったアントワネットサイドのストーリーにまるまる一巻分費やしてるのに!1/9が1/40に!!すごい圧縮率!(笑)

はぁ、アニメ「ベルばら」の主人公はオスカル様なんすね?と、最終回に至ってやっと理解しました(おせえ)
…いや、そら、オスカル様がベルばらとゆー作品が大ヒットするにあたっての最重要キモキャラ(キモいキャラのことではない)なのは当然わかってたけどよ、あくまで「主人公はマリーアントワネットとオスカルの二人です」っていう前提なんだと思ってたんですよ私は。(1巻と9巻しか読んでない時代が長かったためもあり)

…まー…そりゃ…オスカル様が登場しなくなった「ベルばら」の視聴率なんて、考えたくもねえよな!(制作者のきもちになってみる)


□■今日の本題:月日を経て見たアニメ「ベルばら」ストーリーは、泣 け た。
 

て、そもそもこれを書きたかったのですが、他のハナシ書きすぎました。
とゆーわけで、本題です。
つかスミマセン、ここもネタバレっぽくなるなー。でも全部薄文字にするってのもアレなので、すいませんがこのまま書いてしまいます。

えー、このたび、改めてアニメ版ストーリーを読んで…
泣けた。
ていうか、古本屋でベルばら立ち読みしながら目にナミダ浮かべてる女とか!!超・怪しいんスけど!!超・不審なんスけど!!!でもダメ!!私、こーゆー時、止められないんす、そーゆーの!!…もしこれが自分の部屋の中でだったら、遠慮なくボロボロとナミダを流してエグエグしていたであろう…。
 

同じ作品でも、あんまりむかーしに読んだものを、時間を経てからもう一度読むと、以前は思わなかったようなことを思うものです。
 

まず
泣けたポイント・その1
アンドレの純愛ぷり。

…いや、もともと「スッゲーよねアンドレ、愛だよね愛。オスカルへの愛が服着て歩いてるよね。」と思ってはいましたが。当然の大前提でしたが。「アンタ、いまさら?」というかんじですが。
が、以前より激しく胸を締め付けられたのは…なぜなんだろう………。(トシとったからとちゃうんけ)

あのー、あそこですよ。オスカルが父ちゃんから「女王陛下を裏切るなどありえぇぇぇんッッ!!!オマエを殺してワシも死ぬッッ!!」とか詰め寄られてる場面ですよ。そこへアンドレ登場、「あなたがどうしてもオスカルを撃つとゆーのなら、あなたを撃ち、オスカルを連れて逃げます。」
うわーーーー

…アレだ…。やっぱりトシとったからだよ、私がここで「うわあ」と思うのは………。

とゆーのは、つまり、アンドレはこのジャルジェ家(オスカルんち)においての立場とゆーのは、
・アンドレのおばーちゃんがここの使用人であり
・自分はその孫で、あくまでオスカルの家来以上ではなくて
・そしてこのお家に対してはおばーちゃんともどもお世話になってきたという計り知れない恩義のある身なのであり
・その家のだんな様を撃ち殺して令嬢を強奪して逃げるなんつーのはとんんんんんんんんでもない行為であるとゆーことは当然わかりきっているはずなのに
・そしてそんなことをしたらおばーちゃんだってタダではすまないであろうのに。
(↑と、昔読んだ時はそんなことまでアタマが回らなかった)

それでも!!
それでもオスカルを助けたいんだ。うわあああああああああああ

という、アンドレのハンパねえオスカル命っぷりがグサグサと胸に突き刺さってきたわけで。

むかーしこの部分読んだ時は「まあ。ついにお父様にカミングアウトね。」ぐらいにしか思わなかった気がする。でも、これは戦場で銃弾からかばって死ぬとかより、もっとどえらいハナシでは?と、今なら思う。
ここまでずっと、ず〜〜っと、「身分違いですから。」と、外面的にはオスカルからは一歩後ろに退いた位置に控えてきたのに。「そんなだいそれたことできませんわかってます」という態度でず〜〜〜〜〜っと耐えてきたのにッ。
しかしここへ至って「オスカルのためなら な・に・も・か・も 捨てる勢い」という気持ちを大放出してしまったわけで。
うわあああああああああああ

だってさあ、「何もかも捨てておまえだけ!!」なんて、実際なかなかできるもんじゃないっしょ。失うものが金や身分だけだっつーならまだしも、人様のお気持ちや一族郎党の立場までパーにしちゃうって、それって、やる方がよくっても、やられる方はたまらんでしょ。で、アンドレっていう人は、そんなことはとてもできないっていう良識がある人だからこそ、今まで自分を押し殺してきたんじゃん?

オスカルが殺されそうだという瀬戸際にならなければ、ここまで思い切った行動に出ることもなかったのかなあ…いっぺん襲いかけておいてやめてたし(笑)
いや、いつナニがきっかけで暴発してたかはわからんですが。

ハッ!!
つーか、アンドレ、血迷ってオスカルを毒殺しようとしてたっけな!!(笑)(笑ってていいのだろうか)ハハハハやっぱり人間あんまし鬱屈をためすぎるといけませんな!!!ナニをしでかすかわからん!!!
 

泣けたポイント・その2
マリー・アントワネットとオスカルの最後の別れ

あれですよ。「ベルばら」とは、「マリーとオスカルの友情物語」でもあったのだな。
と、今ごろ初めて気づいた勢いな蜂夜です。
マリーアントワネットもですね。そもそも、見た目が綺麗で、かわいらしく、何故か人をひきつける魅力がある。という以外はなんんんんの長所もない、おポンチな小娘だったのに(ミもフタもない…)、政略結婚でフランス女王なんつー身に余る責任のある立場になってしまって、こりゃァ、悲劇にもなるべ。
とゆー、同情を覚えるキャラ位置なのですが。
そんな彼女に唯一友達と呼べる人がいて、それはオスカルだったのだなあ。と。

いや、マリーはそのつもりでもオスカルはそのつもりはないと思うんだけど…ていうのは、いや、これはオスカルが女王に向かって友達呼ばわりなんてとんでもない!恐れ多い!と思ってるであろう、ということであり、オスカルはマリーを大切に思ってないよとゆーことじゃないです。オスカルは間違いなくマリーのことを、おそらく他の誰(家族除く)がそうするよりも、大切にしていたはず。

オスカルの方にしても、ふつーに「女友達」なんていうの、いなかったよなあ。

真剣にマリーの女王としての立場を案じて、まったくの私欲抜きに、近衛兵としてマリーを命がけで守ることに全精神をかけ、時には耳に痛いこともあえて進言し、そしてマリーの「一人の女性としての幸せ」を壊すことを恐れて時には(つーか中盤以降ほとんどずっと)悩み苦しむ、
…オスカルとはそうゆう立場の、唯一の人だったんだなー。

そんでまあ、生まれる前からおまえを愛していたさとか言ってるアンドレみたいな例はおいといて、オスカルとマリーのつきあいは、マリーがフランスに16歳で嫁いできて以来、実にほぼ20年に及んだわけで。

マリーは、オスカルだけはどんなことがあっても私を助けてくれる!とずっと信頼していて、オスカルもそれをわかってるであろうに、自分の意志を貫くために、新しい時代のために、マリーから離れなければならなくなった。それを決断した時のオスカルと、決断されちゃったマリー、この時の二人はどんだけ身を切られる思いだったかというハナシですよ。

「じゃあ…元気でな…女王陛下殿…」
「ふふ…そんな、二度と会えなくなるような言い方するんじゃねえよオスカル…へへ、おかしいぜ?…目からしょっぱい汁が流れてきやがる…」
(超意訳)
この場面見たら、私も目からしょっぱい汁が分泌されてきて困りましたよ。繰り返すようですが@古本屋で立ち読み状態。
 

泣けたポイント・その3
投獄後、ロザリーにオスカルの話を聞かせてもらって喜ぶマリー

これは上の「その2」とかぶるんですが。…こういうのは原作ではなかったよーな気がするなあ?あったっけ?
捕らえられて牢獄にブチ込まれてすっかり孤独になって以来、ロザリーが優しくしてくれたことが唯一の慰めであったとゆーのは原作どおりですが。(ロザリー以外にも優しくしてくれた人はいたけど、その人たちはあとで罪に問われてしまったとゆー。うーん)
一時期オスカルと一緒に暮らしていたロザリーにオスカルの話を聞かせて欲しいと言い、それを懐かしくうれしそうに聞くマリー…
…て、チクショウまた泣けてきやがったチクショウ。

アレですよ。完全にカゴの中の小鳥状態で、ただ人から守られるだけの人生を送ってきたマリーとしては、オスカルのように自ら剣を振るって戦いに身を投じるオスカルのような存在は、とても…ええと…あこがれる…っていうのかな…いや、あこがれるつったら、そら、少女読者は全員オスカル様を憧れの目で見ていたと思うのだけど… …まあ、いいや、「あこがれる」で。(なんだ、『まあいいや』って)
大切な友達であると同時に、あこがれる存在だったのかもしれないなー。と今思いました。ただ「カッコイイ!ステキ!!キャー!」ていうだけの「アコガレ」じゃなくて。人として!!ひと〜と〜して〜〜〜ひとと〜〜わかれて〜〜〜…

そして、断頭台に上がる直前、ロザリーに、紙で作った白いバラを渡すマリー。これは完全にアニメオリジナルのエピソードですね。そして、そのバラに、オスカルが好きだったバラの色をつけてちょうだい、とロザリーに頼みます。

やべえ、書きながら目からしょっぱ(以下略)
 

後日、この話をアランに聞かせながら、オスカル様がどんな色のバラが好きだったかなんて、私は知らなかった…と泣き出すロザリー。アランは、
「…オスカルが好きな色はオレも知らねえが…けど、…コンバット越前ならきっと、『せっかくだから赤のバラを選ぶぜ』と言ったと思うぜ…」
「そう…。じゃあ、このバラは赤くした方がいいですね…。せっかくですから。」 
以上!アニメ・「ベルサイユのばら」、完!!
え!?捏造するなですって?!なんでバレたの!?


□■後書きとゆうか、余談
 

はああ〜〜〜、やっべーーーーーー、原作マンガとか超読み返したくなってきた〜〜〜!!…以前集めたのに、古本に売っちゃったんだよなあ〜…。しかし今は、置き場所に困らない電子ブックでのダウンロード販売とゆーものがあるッッ!!!(e-book japanにあるよ)…う、う、衝動買いしそうだ…えーと、…全巻で3〜4000円ってとこか…ぐむむ悩む
つーか、アニメの方も超見てえええ〜〜〜〜〜!!!ホントにカッコイイんだ、アニメのオスカル様はああああ!!!!つか、前編通してホントに出来がいいよなアニメベルばらは!!!!今見てもホントに古臭さがない!…いや、まったくないでもないけど…。マリーアントワネットのドレスの色使いはなかなか凄まじい(^^;
第一、キャラデザが荒木新吾と姫野美智のゴールデンコンビッッ!!その美しさはハンパねえ!!(※アニメ・聖闘士星矢のキャラデザもこのコンビです)
何より、私のパツキン好きの原点はここじゃないかと思うよ!!!!カラーで見るオスカル様の流れるブロンドはホントーに鼻血モノだよ!!!
あと、エンディングでのアンドレの恥ずかしい叫びも聞きたいし(笑)
これは…ブロードバンド配信とかはしてないみたいだ…くう、レンタル屋に走るしかないのか!ていうかレンタルしてんのかな。
アニメの配信はないけど、何故か音声つきwebコミックとゆーのはあった。原作マンガに音声がついてるとゆーもの。サンプル見てみたけど、おおおまばたきしてるッ!(ちょっとびびった)…あー、すんません、これもキョーミあるけど、あのアニメが見たいっすやっぱり…。
 

ベルばら話、おわり。ブラウザバックでもどってね〜。


((さらに余談))

矢口高雄の「おらが村」というマンガを思い出しました。
上に「なにもかも捨てておまえだけ!!」なんてなかなかできないよ!というハナシを書いてたら思い出したんですが。

何年も前にマンガ喫茶で読んだのですが…
このマンガ読んだ時、一番「ズギャアアアアアン!!」とキたのは、

「女性は『自由』を求めている、と世間では言うが、女性が真に求めているものは『安定』であるッッッ!!!」

と書かれていたこと。(いや、こんなに『ッ』とか『!』とかついてないから。)

この言葉、うかつな男性作家が書いていたなら「うるせー!オトコにナニがわかるってんでえ!!きいた風な口たたくな若造!!!」と言いたくなるところですが、矢口先生がそうお書きになるものにうなずかずにおれますでしょうか。大昔の雪国のド田舎の山奥の農村で生まれ育ち(もっとマシな表現できないの。)、大昔のド田舎であるがゆえに、私なんかより1000倍厳しい生活を送ってきたお方。そしてその大昔の山奥社会における閉鎖性、男尊女卑思考に対する疑問・告発を描いた、『長持唄考』という作品でデビューしたお方。
同じ言葉でも、言う人によって説得力は違うんす。はい。

んで、いわゆる「農家の嫁(それも昔の)」の苦労というものを生々しく目の当たりにしてきた矢口せんせーだからこそ、「な、なにィィィ!?」と驚く気にもなるんであります。
(私は「僕の学校は山と川」「僕の先生は山と川」とゆーのを読んでそう思うようになったとゆーハナシです。→ttp://www.sampei33.jp/art/essei/essei-1.htm#6 矢口高雄自身の幼少期をマンガ入りでエッセイにしてある本です。)

…えーと、それで
「女性が求めているのは『自由』ではなく『安定』」というハナシですが、
これは「おらが春」に登場する、主人公一家のお兄さんが、お嫁さん候補の女性を連れてくるところで出てくるモノローグです。

この一家のお母さんは、息子が連れてきたお嫁さん候補を見て、最初は「どーせ都会っコだ。ここでの生活に耐えられるわけがねー。」と考えます。
しかし、この娘さんがとてもできたお嬢さんで。誰よりも早く起き、テキパキとお手伝いをし、周囲になじむためにと方言まで使いこなそうと努力します。
まあ〜〜〜、すばらしいお嫁さんをつかまえてきたわね、息子よ!!!…と、ハタ目にはお母さんは手放しで喜んでよさそうなものですが、しかし、このお母さんは複雑な気持ちになってしまいます。お嫁さんをすんなり受け入れられません。

なぜなら、このお嫁さんがうちに来ることになれば、自分が今までさんざん苦労して築き上げてきた「農家のヨメとしての自分の立場」がかっさらわれてしまうかもしれないという危機感を感じたからです。
「自分は用無しになってしまうのでは?」と思うのは、確かに恐ろしいことです。今の「安定」状態を崩されてしまうかもしれないのです。

そして、最後は…
ネタバレだから薄文字で。
お嬢さんは「お母様に受け入れてもらえないようだ」と感じたので、村を去ろうとします。
しかし、そこへ至ってハッと我に返ったおかーさんは、自分の身だけを考えて息子の結婚を邪魔するなんて!!と思ったのでしょうか、お嬢さんを見送ろうとしている息子に「バカタレ〜〜〜〜、あんなええ娘さんを逃がすヤツがあるか〜〜〜〜、他におらんぞあんな酔狂な娘は〜〜〜、さっさと追いかけんかボケ〜〜〜〜(原文非ママ)」と大声で告げます。
よかったね、めでたしめでたし。
 

…あ、ゴメン、オスカルとアンドレの話で思い出したのはこの部分じゃなかった。(なんなんだよ、長々と書いておいてッ)

えーと…
ベルばらで思い出した「おらが村」のエピソードは、この主人公一家のおにーさん…て、アレ?これは上に書いた話と同じ人だっけ?それとも近所の家のおにーさんだっけ??ゴメン、忘れた。
忘れたけど、とにかく、妙齢のお兄様が、人妻さまと不倫の恋に陥ってしまう話でした。

で、人妻さまと不倫の恋に陥ってしまった!!ああ、この僕たちの真実の愛をどうしたらいいというのだろう!!!
とゆーことになるのですが、
「ふたりで夜逃げしよう。」というハナシになり、
…が、しかし、
いちいちネタバレ反転ですいませんが

いっそ二人で夜逃げしよう、というハナシが持ち上がったり持ち上がらなかったり、というところまで二人の仲は盛り上がってしまうのですが、そんなことをすれば、女性の夫、その両親や家族の関係は破綻してしまい、男性側の家族もとても肩身の狭いことになってしまいます。田舎だから余計に。
だから、男性はその女性のことはスッパリあきらめます。

「よくあるドラマやなんかなら、こういう場合『真実の愛を貫くためなら!』と二人はかけおちしてしまったりする。それを見てる視聴者も『がんばって二人の真実の愛を貫いてーッ!』と二人を応援してしまったりする。が、現実には真実の愛がどーたらこーたらと甘チョロリンなこと言って周囲に超迷惑かけまくるなんて、許されねええええええんだよおおおおおおおお!!!」
(ウロ覚えによる超意訳)
というモノローグがついて決着です。

…まあ、それは、現実にはそんなことできねーよ、というのがわかってるからこそ、そういうことをしちゃうドラマを見たりして少しでも浮世の鬱憤をはらす、というものだと思いますが、作者様が生まれた時代と違って、今は子供がそーゆードラマを見たりして「これこそ真実の愛だわッ!それが正しい生き方よね!」と思い込んでしまうこともありますからな。
 

まあ、そういう「現実的に考えてどーなんよ」というところまで考えたら、アンドレの決意も余計に胸にしみちゃうよなあ。ということなわけでした。
いや、ベルばらはもともと少女マンガなんだから、少女に夢見せるのが使命ですが。(男装した女が誰より有能な軍人、という設定自体がムチャだろーが!といわれたら『だって少女マンガですからいいんです。』と言うしかないであります。)
が、その中にリアリティーが垣間見えてこそ、夢は美しく見えるのさ…
お、なんかきれいにまとまっちゃった??
土台がウソだらけでは、その中に「美しいウソ」が混ざってても美しく見えませんからな。


ブラウザバックでもどってね。

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