ポケットモンスター外伝『ポケットモンスター発生の発端』ポケットモンスター2次創作 いつもROM男作
ポケットモンスター・・・縮めてポケモン。様々な人とポケモンが様々な物語を紡いでいく世界。しかし、ここで疑問が生まれる。
『何故、ポケモンが人の言葉を理解できるのか?』
誰しも疑問に思っただろう。それ故に一つの可能性をここに書いてみようと思う。
ポケットモンスター外伝『ポケットモンスター発生の発端』
時は2×××年、ポケットモンスター発祥の年・・・そして、地球総人口約100億人が一気に半分近くまで少なくなった年。私が、長い時間を生きつづけて孤独を強いられた年。貴方にだけは聞いてほしいから、ポケモンがどのように生まれたのかを・・・。
あの時、私は今のカントー地方のトウキョウシティという所にいた。ちょっと貧乏だったけど幸せな家庭だった・・・
「///、今日は23時までに帰ってくるわね。ちゃんと学校行ってくるのよ。」
「はぁ〜い。母さんこそ早く帰ってきてね。」
「分かってるわよ、じゃあ行ってくるわね。」
「いってらっしゃ〜い♪」
この時、この日が最悪の日になるなんて思いもよらなかった。
「なぁ、///。今日はちょっと付き合ってくれないか?」
「えぇ?急にどうしたのよ?」
「別にいいだろ?」
「それは・・・別にいいけど。」
私にも彼氏がいて、幸せだった。
放課後、彼に連れられて近くの山に登った。結構、大きい山で坂道もきつく、山頂についた頃には一番星が出ていた。
「うわぁ、街の明かりが綺麗ね・・・。」
眼前には街の電気の光がまるで星のように広がっていた。
「ああ、俺の取っておきの場所だよ。でさ・・・。」
「言う事があるんでしょ?」
「ああ、言いたい事がある。///!お前が好きだ!!」
しばし、静寂の空気が私たちを包んだ。その間、私は微笑んでいた。理由?『ああ、やっと言ってくれたな』っていう嬉しい感情からかな?
「///さん、私もあなたが大好きです。例え、世界が私達を引き離そうとしても、一生・・・ずっとついて行きます。」
「///・・・。」
「///さん・・・。」
私達は抱き合った、変な意味に取らないでね。ただのハグよハグ。丁度、その時だったかな。私の目に大きい岩の塊が飛んできたのを見てしまったのは・・・。
「あれは・・・。」
「ん?何?」
彼の一言が言い終わる直後だった、それが彼の最後の言葉になってしまった。
岩がぶつかると思って、反射的に目を閉じた。けど、あまりに周りが明るかったので目を開けると、そこは一面の光。そう360度全てが光に包まれて、私はそこに浮いていた。何かに例えるとすれば、宇宙シャトルの中の無重力で浮いている感じだろうか。
それからしばらくすると、私の手足が徐々に小さくなっていった。お尻の方も違和感がするので、ぐるぐるに回りながらも着ていた物を全て脱いだ。
「これ・・・尻尾かな?」
そう、私のお尻からはピンク色の尻尾らしき物体が出てきていた。その間にもどんどん手足が小さくなっていって・・・そこで記憶が途絶えた。光が消えてどれほどの時間が経ったのか分からないほど私は眠っていた。目が覚めた時に最初に見たのが、私の上に覆いかぶさったように横たえた変わり果てた彼の姿だった。夜景があれだけ綺麗だった街は、ただの一面の草原になってしまっていた。
それから、何年,何十年,何千年,私は人の目を忍び逃げながら生きてきた。寿命が来る事も無く、人々には神だ、始まりのポケモンだと言われ続けて狙われ続けて生きてきた。何であの時、死ねなかったのか分からない。けど、理由は何となく分かった気がする。
名前すら忘れてしまったあの人に似た貴方にまためぐり合う事が出来たのだから・・・。
完
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