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我 們 的 友 情 永 遠 不 滅 ( オ レ ら の
友 情 は 永 遠 不 滅 ) : |
「てゆうか、の髪すっげーきれいな」
言われたとおりに、王子2人が駅までお姫様2人を律儀にも迎えに行ったとき。
を後ろに乗せていたいきなりの一角の言葉に、は少し笑顔で固まった。
の髪は本物のブロンドヘアのようにキレイである。
人口めいた黄色っぽい金色ではないし、傷んでもいない。
ついでに瞳も青色なので、初めは一角を初め他の2人も、を見て何人?と思ったくらいである。
「そぉ?ありがと」
「あーあたしも思った!全然傷んでないよね、髪。あたしなんかパサパサでさぁ…」
「てめーはそんな無茶な色にするからだろ」
「むっかつく!真っ赤っかの恋次に言われたくなーい!」
長い距離をチャリで漕いできての2ケツで少し疲れ気味の恋次を、その後ろに乗っているはべしんと叩いた。
いって!と本当に痛そうに恋次は声を上げる。
「あと目も青いし?オレマジに外人かと思ったって」
「うんうん!それカラコン?きれいだよねー!色も白いしさ!」
「お前とは違ってな」
「も一回殴られたい?バカ恋次!」
恋次とは気が合うようだ。漫才のような掛け合いを聞いて、は少し笑った。
「あー…これ、どっちも自前よ。本物のブロンドヘア。と、ブルーアイ」
「うっそ!?え、……冗談?」
「ホントだってば。染めてもいないし、カラコンでもないわよ」
さらりと大暴露したに、3人は一瞬唖然とした。
冗談でしょ?とは思うが、雰囲気的に、は外人でもハーフでも行けそうな気がするので嘘だとは思いがたいのだ。
「え、じゃあ何人?日本人じゃねーだろ?」
恋次が恐る恐るといった風に聞くと、
「イギリス。の、クオーターよ」
これまたさらりと、は言い放った。
驚いた運転手2人は焦ってバランスを失いそうになって、慌てて軌道修正する。
「しかも、4分の1が日本人ね。4分の3がイギリスの血っていうクオーター」
「えー!えー!!すごいじゃん!!あたしクオーターって初めてだよー」
「オレも!そーか。だからそんなキレイなんかー」
「やーだ一角ったらべた褒めじゃん」
「ああも可愛いぜ」
「はは、投げやり!」
「うっさい!恋次よりマシ!!」
ばちん!と音がして、がそちらを向くと、また恋次が本気で痛がっていた。
一角は一人で、へー、とか、なるほどなー、とかぶつぶつ呟いている。
「ちっさいころなんかは、よく日本から出てけとか言われたけどね」
「は?イイじゃん、日本人離れしてめちゃめちゃうらやましーぜ」
「そう?あんまりこれといって利点もないわよ?」
「その顔だけでお釣り返ってくるって。ツイてるぜ」
「ありがと。一角っていい人ね」
「よく言われンぜ!惚れた?」
「かもね」
(バカな3人で良かったな)
ひっそりと、は思っていた。
その顔のせいで、はいろいろといじめを受けたこともあったのだ。
それなのに、いきなりこんなに仲良くしてくれる友達が出来て。
純粋に、嬉しかった。
「ハイ、学校つきましたよお姫様方!」
「ありがとうv帰りもヨロシクね☆」
「マジで……?」
「マジです!」
「とりあえず、早くいかねーと遅刻だぜ」
「そうね。行こう」
4人はバタバタとかけだした。
朝のSHRが始まる、2分前のことである。