昼休み。
普段ならば、まり子が弁当を作ってきて、俺がバイセコーするはずだが………。
修二の頭の中は、まり子に嫌われてしまったのでは、という不安があった。
基、付き合ってはいなかった訳であるが、今彼女と別れ、噂されるのは気分がいい物ではない。
ディスティニーのネタも、頭に入っていなかった。
吉田が、なにか話し掛けてきたようだが、今一、理解できない。
自分の人気が暴落するのをこの上なく恐れる桐谷修二。
普段の【当たり前】の変化に、恐れた。
「修二」
「―――――――」
「修二く〜ん!お迎え〜!」
大衆から、いつもの【オォ〜!】という、嫉妬か、激励かの声があがる。
その歓声に、修二は落ち着きを取り戻した。
「ごほん………バイセコォー!」
「バイバイセコォー!」
何時もの別れの挨拶。
まり子の元へと歩む修二。
何気ない、【当たり前】
「修二。待った?」
「ううん!全然。大丈夫だよ」
「ごめんね。今日、ちょっと色々準備があって」
修二は、まり子の微妙な変化に気付かなかった。
彼の背後で、彼女は静かに微笑した。
―家庭科室―
「みそ汁。味変えたのか?」
弁当は普段と変わりなかった。
だが、味噌汁の味が違っていた。
彼女の作る味噌汁は、程よい塩加減がウリ。
日ごろから、まり子の味噌汁を飲んでいる修二。
その彼故に、今日の味噌汁の味の違いがわかったのだ。
「え?あ、ああ、うん。そうなんだ。ちょっと、お味噌変えてみたの」
「あ。ああ。そうなんだ」
「美味しくなかった?」
「ううん!全然。うまいうまい!」
「そう?よかったァ」
修二は、水を飲もうと、立ち上がり、水道に向った。
「―――――――?」
脚に、力が入らない。
「う………」
不意に襲い掛かる、睡魔。
目の前が、擦れていく。
「まり子……一体、何を………」
薄れていく意識。
「修二がいけないんだよ。私を見てくれないから」
まり子の不吉な笑みが見えた。
ような気がした。
「んぁ………」
起きると、あたりは夜で、体育館倉庫だと思われた。
記憶に蘇ってくるのは、まり子の味噌汁を飲んで、眠ってしまったことだ。
あの後、授業は?どうやって女のまり子が俺を運んだ?
そんな気持ちが、修二の頭の中に浮かんで来た。
「修二。起きた?」
「まり子……お前、一体、何を、したんだ?」
カタコトになってしまう。
彼に投与された薬の何かしらの効果だろう。
体も、思うように動かない。
「ごめんね修二。やり方しか出来なくて」
「いいか、ら。どうし、てこんなこと、を?」
「修二、この頃私の眼、見てくれない。どうして?私じゃイヤなの?」
修二は、答えに迷った。
彼は、率直な所、信子が好きだ。
彼女といる方が楽しいし、自分をさらけ出せる。
「別に、そんなわけ、じゃねえ、よ」
「じゃあ、何で?好きな子が出来たの?」
女は怖い。
じりじりと、まり子が近寄ってくる。
「………俺は、お前、しか、愛さない」
心にもない事を、彼は言ってしまった。
「ふぅん。じゃあ、こんな事しても、いいよね?」
ビクッ!
修二は、下半身の違和感に、体を震わせた。
まり子の手が、修二の股間に触れ、ズボンの上から弄った。
「チョッ!た、タンマ!ま、て!」
「どうして?愛してる女の子にこんな事されて、気持ちイイでしょ?」
まり子は、手を止めない。
そればかりか、修二のモノは膨らむ一方、留まらない。
「く………」
まり子は、修二のジッパーを下ろし、剥き出しになったモノを見た。
抵抗もままならないままに、修二はただ、快楽かなにかも分からぬモノに襲われた。
「わぁ。修二、こんなにしてるぅ。実はムッツリなんじゃないのぉ?」
「違う。もうやめ、ろって!」
何とか、言葉がハッキリ喋れるようになってきた。
「薬が切れる前に、イかせちゃうからね」
まり子が、修二のモノを咥えた。
――――――ビクッ!
口内の暖かさと、頬肉の柔らかさ。
「う……あぁ!」
「何?もうイっちゃいそうなの?!早すぎだよぉ」
まり子が、口を離した。
すん止めにされた修二。
吐き出せない不快感と、すん止めにされた意味不明の快楽。
「う、ふぁ」
「修二、すん止めが感じるのぉ?まさか、M?」
「ち、がう」
まり子は、また口に戻す。
チュプ………チュプチュパチュパ………
「う、あぁ!」
「修二、可愛い〜」
修二の感じた顔に、まり子も興奮を覚えた。
「うわ。修二、我慢汁すっごいよぉ」
二度目の絶頂がやってきた。
「まり子………イきそ、う」
まり子は、口を止めた。
修二は、またすん止めにされたのだ。
「だめだよ。私だけをみるまで、イかせないから」
まり子は、また手と口を動かすのだった。
あれから、何度すん止めされただろう。
言葉攻めとすん止め、修二は気が狂いそうだった。
留まることを知らぬまり子。
「修二、気持ちイイでしょ?」
まり子は、どんどんプレイの幅を広げていく。
「イきたいなら、私を見てよ。眼を見て」
「分かった、よぉ。見るか、らぁ」
涙が溢れてきそうだった。
「あは。やっぱり修二、Mだぁ。虐められると感じるんだぁ」
確かに、自分はMかも知れない、と修二は思った。
頭が真っ白になって行きそうだった。
イきそうになる→すん止め、言葉攻めのエンドレスだ。
それが、彼にとって快楽になってきた。
「まり子ぉ。お願いだよぉ。イかせてくれよ………」
「だぁめ。私をじっと見てくれるまでイかせないんだからぁ!」
修二は、理性がなくなりそうだった。
「判ったてばぁ。お前しか見ないから、イかせてぇ。俺、変になっちまうよぉ」
涙を堪えながら、修二は訴えた。
「修二、だめだよ。Mなんだから、行動でしめさなきゃ」
修二は、言われた通り、まり子だけを見た。
「イかせてくれよぉ。まり子………」
「ふふ。いいよ。いっぱい出してね。修二☆」
まり子は、修二のモノを一気に擦り上げた。
「あっ、ふぁああぁ。あぁぁ!!」
ドクドクドクッ!!
ためられた修二の精液が、まり子の顔に大量にかけられた。
大量の精液で、満たされたまり子の顔。
修二は、薬と快楽で、失神してしまった。
「おいしかったよ。修二の精液。ごめんね、こんな私で」
そういい残すと、まり子はその場をあとにした。
後日、修二とまり子の仲がより濃密になったのは、言うまでもない。
完。