小野寺さんが楽の部屋に遊びに来たシュチュで、  
楽は飲み物を持ってくると退席して楽の部屋に1人残された小野寺さん  
 
「一条くんの部屋…」くんくん  
「ファブリーズの香り…!」ガーン  
「ふわりおひさまの香り…」  
それもそうだ。一条君なら匂いにも気を使っているだろう  
そもそも何にガッカリしたんだろうか? 自分の変態っぷりに、ちょっとだけ笑う  
そこに、ふと一条君のベットが目に入る。  
「あ」っと、イケナイ思考回路が回る  
今日は朝から雨で、外には干していないはず  
ファブリーズはかけてあるだろうけど…寝汗が染み込んだ布団なら…  
「…ゴクリ」と喉を鳴らして…我に返って、その想像した行為に顔真っ赤になる  
「アハハ…何を考えているんだろ…私」  
けれど。好きな人の部屋。誰もいない。自分一人。今なら。今なら自分を晒しても…少しだけ晒しても良いんじゃないだろうか  
コツコツと鳴り響く時計。時間は待ってくれない。羞恥心と焦燥感がせめぎ合う  
…もし。もし一条君が戻ってきている感じなら…辞めよう  
結果を、一条君に託してみた。少しずるいかもと思いつつも、扉を開けて辺りを見渡す  
誰もいない。耳を澄ます。足音は聞こえない。まだ、近くに誰もいない  
そうと分かると、一層羞恥心が高鳴った  
もう目の前には一条君の布団が、寝汗が、臭いが、簡単に確かめることができる現状があるのだ  
けれど、堪能しているところを一条君に見られたら…? 嫌われるかもしれない…!  
けど…けれども…! 一条君の寝汗を嗅ぐ機会は、今後どれだけあるのだろう  
それに、「今」の一条君の臭いは「今」しかないんだ…その今を逃して…良いのだろうか…?  
 

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