コンコンとノックする音速丸
「合言葉は?」
「僕のタイプの人だって?そうだね・・・色々あるけど、一言で言うなら君かな・・・」
3分後・・・ガラッとドアが開く、
「すいません!音速丸さん!!さっきのモテトークをメモしてました!」
「フフフ・・いいって事よ、それより今度こそホレ薬は上手く出来たんだろうな?」
「もちろんです!見てください、私たちの愛と裏切りとハァハァで出来た愛欲の結晶を!!!」
そう言ってサスケは、緑色の液体を見せる。
「この液体を飲んだ人物を見たら、もう惚れて惚れて惚れ過ぎて、体を捧げるのは勿論、無理心中を
させられるくらい強力でしかも、半永久的に効果が持続する夢のような代物です! ただ・・・」
「うっしゃあ!!!!」
音速丸はサスケが説明を終える前に薬を奪い取り飲んでしまった。
「ああーーー!!音速丸さん!その薬は同性にしか効かないんですよ!!」
「ハラショーーー!!!」
音速丸は勢い良く吐き出したが薬を半分以上飲んでしまった。
「テメェ!サスケ!!上手くいったって言ってたじゃねーか!!」
「確かに言いました。でも、異性に効くとは言ってないし、第一あなたが私の説明を聞かなかったからじゃないですか!!」
「えーい!うるさい!お前とは終わりだ!!もう・・・・サスケ?」
逆切れしていた音速丸はサスケの様子がおかしい事に気づいた。と、突然音速丸に視線を向けて、
「音速丸さん!!僕と出産前提で、結婚して下さい!!」
「ヒィィィィ!お前言ってることおかしいぞ!」
「何を言ってるんですか!さぁ、早速結婚式に!えーと・・玉○殿はと・・・」
音速丸はホレ薬でおかしくなっているサスケの目を盗んで逃げ出そうとしたが・・・
「音速丸さん!何処行くんですか?」
「いやぁ・・・何処か誰かがオレを呼んでいる・・・さらば!!」
「あっ!音速丸さん逃しませんよ!!!」
窓ガラスを破り、逃げる音速丸とそれを追いかけるサスケ、
しばらくした後、楓は忍と科学部の小屋の前に来ていた。
「何よこれ!?」
「もしかして大事件ですか!?」
忍と楓は忍者科学部の部屋の有様を見て呆然としていた。
「この荒れよう、只事では無いのは確かな様ね・・・」
「しかし、何があったんでしょうか・・はっ、まさか薬で凶暴になった動物を
捕まえるために音速丸とサスケさんがここで戦ったんじゃないでしょうか!!?」
「んなアホな・・・」
と、楓は忍の推理に苦笑いしたが、当たらずとも遠からずだった。
「とにかく、忍者さん達に何か知ってないか聞いてきます。」
「じゃあ、私も聞いてくるよ。」
といって、忍と楓は二手に分かれた。
三十分後、
楓は一足先に科学部の部屋に戻って来ていた。
「なんで誰もいないのよ・・あーあ歩き回ったら喉渇いちゃった、このジュースもーらおっと」
と、お約束の様にホレ薬を飲む楓。
「すみません・・楓さん・・・誰も居ないみたいで・・」
「いいのよ忍ちゃん、こっちも誰にも会えなかったのよ」
「じゃあ森のほうを探しに行きましょう!」
「そうしよっか」
この時、忍が怪しい笑みをしていた事を楓は気づかなかった。