若林家には離れがある。寝所と簡単な台所、なぜか立派な風呂付。  
 何の目的に使用されるか? そこは家族内では「逢引小屋」と呼ばれており、つまりは  
男女の睦言に使われている。何時もは2人で使用のこの小屋、今日は賑やかなようですね。  
 
「放せっ! 逆奈、縄をほどけ!」  
「放せと言われて素直に放す者がいると思いますか? 笹様」  
 庵にはコンクリ打ちっぱなしの地下室がある。備品シール付木馬さんが転がり、壁には  
鹿革鞭、隅には並ぶバイブ用充電器、日常を否定するプレイ用の道具が多数並んでいる。  
その部屋で床に転がる全裸のおとこのこ。彼の名は久我原笹、若林家次期当主輝也とお付き  
合いしている久我原このみの実弟である。姉譲りの端正な顔を真っ赤にして怒る視線の先には…?  
「お姉さまから習った当身がこんなキレイに決まるなんて、人間何が役立つか わかりませんね?」  
 笹を見下ろしクスクスと笑うのは若林家次女 若林逆奈。あらゆる意味で自己主張が  
激しい若林兄妹の中で、彼女の緩やかな性格は人々に安らぎを与える。幾多の縁があり  
彼女と笹は家族公認の男女交際を育んでいる。  
 
「笹様、私少々怒っていますの。何か分かります」  
「何って、怒りたいのはこっちの方だ! グゥハァッ」  
「残念ながら…、分かっていないようですね?」  
 何時もは足袋で包まれた柔らかく硬質化した角質など無い素足のぷにぷにした足指で  
器用に笹の小さいず男根をつまむ逆奈。そこには外で見せる朗らかな微笑ではなく、  
長女譲りのサディスティックな微笑でおとこのこをいたぶる少女がいた。  
「固くなってきましたよ? 年下の女の子に足でいじられてこんなになるなんて…。  
 笹様はこういうご趣味なんですの?」  
「ち、違うぅ…。はぅああ」  
 小さかった男根はもはや指の間に収まらない、若さゆえビクビク生命力に溢れた男根。  
それを足で踏みつけると、ゆっくりと上下に扱き出す。顔が赤いのは何時も膣(なか)で  
感じるものを踏みつけることで改めて熱さと固さを再認識した為か。  
「こんな無節操なおちんちん、このまま一度達して下さい、私の足でね」  
「うああぁっぁ、踏まないでっ、やめ、出さないで」  
 
 これはどういうことだ? 何時もは全身真っ赤に恥ずかしがる逆奈を俺がリード、  
つうか若さに任せて腰打ち付けるはずなのに、逆奈に踏まれるなんてありえねぇって。ぁ、逆奈のあし気持ちいい…。  
 いつものように庵で待っていると気を失い、次に目覚めて見るとコンクリ床に裸で  
転がされている。そして全裸の逆奈。リバースした状況にすっかりわけが分からない笹。  
しかし股間から伝わる快感が落ち着いた思考の邪魔をする。  
「笹様?」  
 呼ばれて見た逆奈は、股間を手で隠していた。次に人差し指と中指で自らの秘所を  
くっぱりと広げた。濡れ光った場所が綺麗だなと感じたら、射精感が高まる。  
 ビュ、ビュビュビュッ、ビュルルっ  
「はヒャぁァアァああ、でる、でちゃう、でてるぅ」  
「ふふふ、たっぷり出たみたいですね」精子の勢いを足に感じ、吐息を漏らす逆奈。  
 
 魂が、ちんちんから抜け出たと思えるくらいの射精だった。足で押し付けられている  
せいか、腰辺りのむずがゆい射精感触のあと、前立腺が震えるのが感じられた気がした。  
本来思い人の子宮を満たし、次世へ命を繋げる生命に満ちた白い汁は欲望のまま、笹の顔を白く汚した。  
「きれいに、しましょうね?」  
 笹野隣に横になり、ぺろぺろと顔についた白濁を舐めとる逆奈。気恥ずかしさから  
「や、やめろよ…ぅん…」  
 と言ってみるも、彼女の口で自分の唇を塞がれてしまった。粘液を纏った逆奈の舌が、彼に味合わせようと笹の舌を撫でていく。  
逃げていた彼もだんだんと彼女の舌の成すがままに互いに絡み合わせる。  
 ぷは  
「いただきます」「え?」ずにゅり、そんな音が聞こえた気がした。  
 まだ硬度を保って上向きのちんこを、逆奈が自らの膣に納めたのだ。  
「笹様の、一回出たのにまだ固い」「ぁあ、動かないで、感じすぎるから」  
「笹様、私を抱いたときなんと言っているか覚えてます?」  
「え? 逆奈を抱いたときか? えーっと」正直覚えていなかった。  
 
「姉ちゃん好きだ、好きだって言ってたの覚えてませんか」  
「エ? そんなこと言ってたっけ」  
「言いました。 最近の携帯は録音機能が付いているんですよ」  
「いえ、再生しないで下さい」  
「まあ笹様シスコンだから、女性に姉さまつまりこのみ様を重ねるのは分かりますが  
 抱かれている身には結構こたえるんですよ」  
 そりゃそうだろう。商売女でもない、まして付き合っている女性とセックスしている  
最中に別の女性の名を出すとは。ちんこを膣に収めて笹の腰にちょこんと腰掛けている  
逆奈はちょっと怒った顔でぐりぐりと指で笹の胸を突く。  
「私は、笹のお姉ちゃんとして抱かれてて、自慰道具なんじゃないかって考えちゃうんですよ?」  
「ごめん、逆奈、傷つけてゴメン」  
「分かって頂けました」  
「ああ、俺は逆奈のこと好きだから。シスコンだけど姉ちゃんの代わりなんて思ってないから」  
「ん、分かればよろしい」 にっこりと笑った逆奈は何時もの朗らかな笑顔だった。  
 
「たまには、私を姉ちゃんと呼んでもいいですよ」  
「でも逆奈は俺より年下…」  
 逆奈はゆうぅぅぅっくり腰を上げてから雁首を下唇で刺激した後これまたゆっっくり腰を下ろす。  
これを何度か繰り返すと、若さゆえか再びちんちんにむず痒さが戻る。  
「逆奈さん、もっと上下しませんか」  
 今だ縄で拘束状態の笹は自分の好きなように腰が動かせないのだ。  
「お姉ちゃんにお願いしてごらん? 笹」  
「そ、そんな逆奈」「お姉ちゃん。あ、お姉さまでもいいですよ」  
「ね、姉ちゃんおねがぃ、早く腰を…」  
「よくできました、笹」  
 笹の髪を掻き揚げるとおでこにキスを落とす逆奈。  
 そしてぐつぐつとリズミカルな交わりの音が響く。  
 
「二人は仲直りしたようね。姉としては清純異性交遊をあるべき姿に修正しないと、ね」  
 エナメル衣裳を身につけた灰華姉様。堂々と乳房をさらした姿で腰を掛け、若き次女の  
交わりを満足そうに眺めている。視線を移すとそこには長男たちの姿が。  
 「輝也…すごく綺麗」  
 フフゥ、フウッフフフー  
 皮の目隠しに皮手錠、皮の足枷、口には穴の開いたボールを用いた口輪を装備して  
椅子に拘束され涎を流しながら久我原このみの愛撫を受ける若林輝也。  
「さ、イツキおいで」  
 バウバウッ  
 ひとかけらバターを舐めると口に広がる乳脂肪の豊かな甘み。それを自らの下唇にも  
舐めさせる灰華姉様。ご相伴に預かろうとイツキ(犬)が近づく。肥大した獣のペニスに  
灰華は舌なめずりをした。  
 
 今宵も庵からかすかな嬌声が響く。 樹(人間)は一人りんすを想い発電した。  
 

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