「見違えたぞ、ナウシカ」  
 
 キツネリスを助けたことでオームに襲われたワシを助けくれたのは、懐かしい風の谷の姫君。  
『...本当に、見違えた........』  
 
*****  
 
「私に先生のお手伝いかできたらいいのに....」  
 
 ぼんやりと思い浮かぶのは、風の谷に留まる気はないかという父の勧めに押し黙るユパ様。  
『もしも腐海の謎が分かったら、ユパ様は此処に留まってくださるかしら...』。或いは族長の娘でなければ、一緒に旅することもできただろうか...  
『いいえ』。ありもしないことを考えても仕方ないと、寝床に入る。  
 
*****  
 
『ナウシカは大丈夫であろうか』  
 夜になり作業が中断したのでナウシカの様子を見に行く。今日は様々な事があった。トルメキアの襲撃、巨神兵、ジルの死、そしてナウシカの怒り。ノックして部屋に入るが誰もいない。  
「テト、お前の主は何処だね」  
テトが引っ掻く扉を開け階段を下っていく。そこには机に顔を伏せてるナウシカ。  
『疲れて眠ってしまったのだろうか』  
少しホッしながら、フト辺りを見回す。  
「これは...!?」  
城の地下に隠された小さな植物園。しかしその植物は  
「腐海の植物ではないか!!しかも猛毒のヒソクサリが花をつけてるというのに」ナウシカの説明では、汚れた水か土の所為で腐海の植物は毒を吐き出してというのだ。ワシは半ば呆然と考え込んでしまった。  
 
 
 どのくらい経っただろうか。自分が抑えられないと涙を流すナウシカを静かに抱き締めていたが、ようやく落ち着いて顔を上げる。涙の残る瞳が映った。頭の中で何かを認識する前に口づけていた。  
 
 子供のように泣きじゃくる姿が愛しいと思った。涙に濡れた瞳が美しいと思った−。  
 
 しばらくどちらも動かなかったが、腕の中でナウシカが身じろぎするのを感じ、我に返り慌てて離れる。  
 
「す、すまん」  
 
『ワシは一体何を...』  
結婚はしなかったが恋仲になった女性(にょしょう)もいたし、若い時分には女を買ったりもしたが、今のように衝動的に行動したことはなかった。最近ではそんな気にもなれなかったのだが...  
 
「ユパ様」  
 ナウシカに呼ばれて、振り向くと静かに微笑んでいるのに少し安堵する。  
 
「私、先生....いえユパ様が好きです」  
「私の夫になって、谷に留まりませんか?皆も喜びます」  
 父親のジルや城オジ達より若いとは言え、親子と言ってもおかしくない年の差。いくらミトおじでもそれを聞いたら怒るのではないかと思いつつ、言葉を紡ぐ。  
 
「ナウシカ、ワシとは年の差がありすぎる。もっと若い者が相応しいのではないのかね?」  
 
「いいえ、もう決めました。ユパ様が私を女として見て下さった時に」  
「...すぐにとは言いません。でも夫婦の証としての交わりを...」  
 
最後の方は聞こえづらかった。  
 
『ナウシカにここまで言わせるなんて...』  
 
「ナウシカ、始めたら後戻りはできぬぞ」  
「構いません」  
 ナウシカは真っ直ぐに自分を見つめていた。  
 
 剣を外し、帽子・クツ・手袋を脱ぐ。マントを床にしいてナウシカを座らせると自分はしゃがんでクツを脱がせる。そして膝立になると、両手を頬に添えて口づけた。  
 
 ナウシカはユパの動きをぼんやりと見ていたが、左手に目を留めて少し心が痛んだ。  
『私のせいで...ユパ様』  
傷を癒すように、そっと右手を重ね、左手は肩に回した。  
 
 ナウシカが吐息を漏らしたのを合図に舌を差し入れる。舌を弄び、歯をなぞり、歯肉を味わう。ようやく唇を離すとスーッと口の端から唾液がこぼれた。  
 
 頬や首筋に口づけながら、躯を撫で回す。腰辺りや背中、そして持ちあげるように胸を撫でる。  
 
「あ....ん」  
声が漏れる。時々瞼に口づけたり太股辺りを撫でたりしながらも、胸に顔をうずめて感触を確かめたり、頂を避けるように撫でたり揉んだりする。  
 
「ん.....」  
 ナウシカはどうしていいのか分からず、されるがままになっていた。  
 
「!!」  
 上着の下から手を入れられ、直に胸に触れられる。頭では理解していたがいざそうなると恥ずかしくて仕方がない。  
「あっ.......やっ.....」  
自分の声が行為を咎めているのかそうでないのすら理解することができなくなってきた。  
 
 胸を撫でさすり、大きさを確かめるようにやわやわと揉む。メーヴェ乗りのためすんなりと細い躯だと思っていたが、手からこぼれる程の質量感。  
「んっ......はぁ」  
手を上着から抜き取り、軽く口づけると手をあげさせ、上着、下着を脱がせる。スパッツはまだ穿いたまま。そして自分も上着の脱いで抱き寄せる。  
 
「怖いか?ナウシカ」  
 
 ひんやりとした胸に抱き寄せられたナウシカは胸の奥に安堵感が広がっていくようだった。怖いとは思わなかったが、熱に苛まれいく自分が不安だった。  
『大丈夫。怖くない。ユパ様がこんなに近くにいるのだから』  
「大丈夫です。先生」  
 
 鎖骨に口付けて、先程より力強く胸を揉む。  
「あ、んっ......」  
重さを確かめるように揺すったり、回すように揉みほぐす。  
「....んふ」  
鎖骨から唇を離し、何をこらえるようにギュッと目を閉じてる様子を伺いながらしばらく胸を弄ぶ。ナウシカの恥じらってる表情を見ているとたまらなくなり胸の頂を口に含む。  
 
「やぁっ」思ったより大きな声が出てしまい、自分の口をふさぐ。ユパはしばらくの間、先端を舌でつついたり、口で転がしたりついばんだりするのに夢中になってたが、声が聞こえないのを不審に思って顔を上げる。  
 手をゆっくりと取り除くと少し深めに深めに口づける。  
 
「そなたの声をちゃんと聞かせておくれ、ナウシカ」  
 
ナウシカはコクリとうなづいた。  
 
「あっ.....ん.....はぁっ.....ユ....まぁ」  
 ナウシカをそっと横たえ、片方の先端を口に含み、もう片方は揉み上げながら時々擦るようにする。空いた手でスパッツ、下穿きを脱がすと、腰を上げてナウシカもそれを手伝い両手は背中に回した。  
 胸への愛撫を続けながら太股、内股を撫でさする。  
「ひゃっ」  
少しくすぐったいようだ。腰をなでたり、瞼に口づけたりして気を逸らしていると内股をさすられることにも慣れたようだ。ゆっくりと少しずつ足をひらかせ、誰も触れてないであろう花弁に手を伸ばす。  
 
くちゅ  
「んっ」新たな刺激に身をすくめるが抵抗はしてこない。胸の愛撫を中心に続けながら、花弁に刺激を与える。  
 
「んっ、くっ」蜜が指にからんでくるのが分かった。指を一本入れてみると、やわやわとした締め付けだが中々離そうとしない。もう少し慣らさないと自身を迎え入れるのはきつそうだ。  
 
「きゃ、あ」  
 上半身への刺激がなくなり、躯を少し起こしてみると、自分の股の間にユパの顔が見えた。  
「だめっ........そん.......先.....ぃ」  
「気にせずともよい。交わりには欠かせないことだ」  
 ナウシカは結局ただ只身をまかせることしかできなかった。  
 
「あ、あ、ぁん」  
 花からもたらされる蜜を味わい、指を2本に増やして拡げるように中を擦る。それらの刺激によって現れた肉芽を手で剥き舌で嘗めとる。  
「あっ、くっ」  
 
 溢れると、言うべきほどに花は蜜をこぼし指への締め付けは欲望を雄弁に語った。下穿きを全て取り去るとフーッと少し息をつく。  
 
「ナウシカ、これから少々手荒な事をするが許してくれるか」  
『はい、ユパ様』  
言葉にすることができないので、うなづいて肯定の意をあらわす。  
 
「...........くっ!!!」  
入り口ではさほど抵抗がなかったので、一気に押し込む。分かっていたことだが表情は苦しげで、瞳には涙が滲んでいる。しばらくは何もできずただ抱き締めたり、涙を嘗めとったりする。下肢の締め付けに背中がぞわぞわとしてくる。  
 
「ユパ様....」ナウシカが落ち着きを取り戻してきたようだ。  
 
「苦しかったらいいなさい」そう言って一呼吸置くとゆっくりと腰を動かした。  
 
「あっ......くっ......ん.........ふぁ」  
口づけたり、腰をつかんでまわすようにする  
「はぁっ.....やっ」  
胸の感触を確かめるように谷間にうずめたり、先端を刺激する  
「あっあっ..........はぁぁぁん」  
肉芽をするようにして腰をうちつける。  
 
「あ.....もうっ」  
「ワシも....くっ」  
 
 自分の中で何かが脈打つのがわかった。締め付けていたものがなくなり、ドロリと何がかこぼれるのを感じたところで意識を手放した。  
 
 行為が終わったところで、ナウシカはコトリと寝てしまった。  
『無理もない』今日一日で色々な事があったのだから。ナウシカの躯を拭き衣服を着替えさせると、自分も服を身につけ壁に寄り掛かり座ったまま眠った。  
 
*****  
 
 目を覚ますと服を着ていて、マントにくるまっていた。  
『あれから、私眠っていたのね』  
辺りを見回すと、ウトウトと眠るユパ。今日は朝からトルメキアのバカガラスに乗船しなくてはならない。寝ているユパ様にそっと口づけるとナウシカは静かに階段を上っていった。  
 
 何かが動く気配を感じ、目を覚ます。意識が完全に覚醒したところで扉の閉まる音が聞こえた。  
「必ず生きて戻れ、ナウシカ」  
マントを羽織ると、ユパも階段をのぼっていった。  
 
 おわり  
 
 

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