どこかも分からない地下深くにその牢獄はあった。土鬼の凶悪な犯罪者や政治犯を収容するその
牢獄はじめじめと湿っており、薄暗く陰気なところであった。地下水が滴り落ちる音以外は聞こえ
ず、静寂につつまれていた。
その静寂の中で一つの牢獄の囚人部屋の一室だけが騒がしかった。
「毎回、毎回てこずらせるんじゃねえよ!」
「おら!そっちの手を押さえろ! 暴れるんじゃねえ!」
「お前は足を持て!」
そんな声が囚人部屋から響く。そこでは一人の裸の女が声も立てずに暴れており、それに群がる
囚人たちが女を取り押さえようとしていた。その女は奇妙なことに鉄仮面をかぶっていた。
一糸まとわぬ裸に、その異形の鉄仮面をかぶっているその姿は奇妙としか言えなかった。顔だけでなく
その仮面は声も出せないようになっているらしかった。女の体は鍛えられ、引き締まった体をしていた。
しかし足には太い鎖でつながれた重い鉄球が女の行動の自由を奪っていた。結局狭い逃げ場の無い囚人
部屋では抵抗すること空しく、女は囚人たちに組み伏せられてしまった。
そして暴れるところをいつものように囚人頭が最初に女を犯すのだった。
この女は囚人たちにあてがわれる慰安婦で、特に問題を起こさず、模範的な部屋にあてがわれる事に
なっていた。大抵の慰安婦はその身元が分からない事が多かったが、鉄仮面をつけているのはこの
女だけであった。この女があてがわれたのはこれで三回目だが、いつも同様に暴れててこずらせていた。
「しっかし、いつも同じ結果になるのに、この女は懲りねえな・・・」
「まあ、暴れた方が俺たちも楽しいしな」
囚人たちは笑いながら、代わる代わる女を犯している。一人だけそれに加わらず、静かに見ている
男がいる。その男に向かって、囚人頭が声をかけた。
「なあ、客人。あんたもどうだ?」
そう声をかけられた男はゆっくりと囚人頭の方を見た。その男は一回り体格も大きく屈強そうであった。
この男は新入りであるにもかかわらず囚人頭を打ちのめした。が、リーダーには興味が無いと言い、
客分として扱われていた。
「・・・そうだな。他に楽しみの無いところだ。」
そう言って男は立ち上がった。
「ちげえねえ。ここは女に不自由が無いだけましってもんだ。暴れねえように押さえとくぜ」
囚人頭はそう言って、男に場所を譲った。
女は囚人たちに手足を押さえられ、足を大きく広げられた状態にあった。股間からは散々犯された
囚人たちの白濁液が滴り落ちている。
「ちょっと俺たちで遊びすぎてガバガバだがな!」囚人頭は笑った。
「贅沢は言えん。」
そう言って男はズボンを脱いで、女の前に立った。女は鉄仮面の隙間から力なく弱々しい目で、
男を見た。そして目を見開いて驚いた様子だった。
「?女・・・。俺を知っているのか?」
「旦那を知ってるはずがないじゃないすか!この売女が!旦那は以前トルメキアの将校だった方でしょ」
女を押さえている囚人の一人が言った。
「・・・その肩書きも今は虚しい」
「この女はどうせ二目と見れない顔しているから、こんな仮面かぶってるんですよ。旦那の知り合いな
はずありませんや。きっと旦那の顔が二枚目なので、驚いたんでしょう」
「商売女に好かれてもしょうがない」
「いえ、ここに送られる女は政治犯の身内だったり、没落土豪だったりしますから、この女も・・・
それにしてもトルメキアの将帥も女だそうですね。二枚目の旦那ならきっと・・・」
急に男は囚人の顔を殴りつけた。
「ひ?旦那?」
「あの方と、この商売女を一緒にするな!」
男は怒り出した。
「すいやせん・・・」
男は荒々しく女の乳房を片手で揉みほぐしながら、ペニスをぐっと女に挿入した。そして腰を振りながら
喋り続けた。
「あの方は誰よりも気高く、美しいお方!聡明であの方が率いる軍隊は常勝無敗!敵などおらん!」
男は熱っぽく語り始め、それにあわせて腰の動きも激しくなった。激しい動きにあわせて、女は
乳房をゆさゆさと上下に揺らしている。そして鉄仮面の奥に光る目にはうっすらと涙が浮んでいた。
「このように軽軽しく男に体を許すような方では無い!見ろ!こんなふうに男のものをくわえて
濡れているはしたない女と一緒にするとは!」
「その将帥様は一人身なんでしょう?お寂しいときには・・・」
「馬鹿者! あの方は広く兵や民の事を考えていらっしゃる! 誰のものでもないわ!」
「あれ?この女、すっかり力ぬいてるぜ。さては旦那に惚れたか?」
女はぐったりとして横たわっている。囚人たちは押さえてる手足から離れた。
「ん?女!分かるか!俺の心が!あの方は我々の希望なのだ!女!背中を向け!」
そう言って男は体位を変えて、女をひざにのせて、両手で乳房をもみながら、上に腰を振り
ペニスを突き上げた。女は何故か抵抗せず、それに従った。
「でも、トルメキア本国が腐海に沈んで滅んだって噂は・・・」
「嘘だ!それはデマだ!今もきっとあの方は・・・殿下は本国で軍を建て直し、雄雄しいお姿で
軍旗を立ててらっしゃる!」
男はそう言いながら指先で女の乳首を弄んだ。女の乳首は敏感に反応してむくむくと立った。
「そして、見えるであろう!女よ!殿下が軍馬にまたがって、この国に攻め入り我々を救う姿が!」
男はそう言って女を押し倒し、四つん這いにしてのしかかり、背後から女を攻め立てた。
「そうだ!尻をあげい!腰を振れ!そろそろがまんできん!お前の中に出すぞ!」
男は女の腰をつかみ、勢いよく腰をふった。その動きにあわせて女も腰を振り、乳房をゆらした。
「ぐお、おおお うっうっ しっかり殿下のための子を産むのだ!」
女の割れ目に食い込むように怒張した男根はびくびくと震えながら、女の中にドクドクと精液を
吐き出した。
女は力尽きて倒れた。男が離れると、また囚人たちが群がり、女を弄んだ。
慰安の時間が終わって女が、係りの者に連れ去られる時、男は女に声をかけた。
「すまぬ。つい話に熱が入り、乱暴な扱いをしたようだ。おぬしの体は良かったぞ。」
と言った。
女は黙って首を振った。その時男は小さな声で(すまぬ・・・)という声が聞こえたような気が
したが、男は気のせいだと思って気にしなかった。
女を独房に連れさりながら時、係りの者が言った。
「お前が助命してこのつとめに励んでるおかげで、トルメキアの残党どもは生き長らえてるのにな」