成恵の世界  

「…きて、起きてっ」  
「んん…?」  
いつもと変わらない朝。普段は寝ているはずの時間に、誰かに起こされた。  
誰だろ?  
けど、僕は眠い。眠いから、どうでもいいや。このまま寝よう。と、思った矢先。  
ぎゅうぅぅ〜っと僕の頬が誰かにつねられた。  
「う゛?」  
頬をつねられた痛みで少しだけ目が覚めでしまったので、とりあえず重い瞼を開けてみる。  
一体、誰がこんな事を…。  
「お兄ちゃん、朝ですよ〜」  
ようやく見開いた目に、見たこともない少女が映し出された。  
僕と同じ中学の制服を着た、ポニーテールののよく似合う小柄な少女が僕を見ていた。  
………。誰?  
目が覚めたばかりで頭もはっきりしない僕は、きっと夢なんだろうと思った。  
なんだ、夢か。僕は今見たものを夢と決め付けて、再び眠りにつくことにした。  
「お兄ちゃんっ!」  
僕が布団にもぐった直後、がばっと勢いよく布団を取られた。  
一体なんなんだ…。しょうがないから僕は、夢の存在に一言言ってみた。  
「あのさ…キミ誰?」  
「妹ですっ」  
即答だった。…妹?やっぱり覚めきっていない僕の頭じゃ何が何だかわからない。  
が、別に驚かなかった。ああやっぱり夢なんだ、朝起きた途端に妹がいるなんてことが  
ない訳だし。とは思いつつも、もう一度、僕の妹らしい少女を見る。  
「起きた?」  
結構可愛い…。こんな子が僕の妹だったら…。  
いやこれは夢なんだった。そう考えるともったいない。ん?夢…?  

「ほーらっ、起きて!」  
少女の顔が僕に近付いた。こんなに可愛い子なら…僕は。  
その瞬間、僕の中で何かが弾けた気がした。  
僕は素早く少女の後頭部に手を伸ばし、掴むとそのまま引っ張って無理矢理唇を重ねた。  
「…っ!?」  
少女の口の中に舌を入れてみる。舌と舌が絡み合った。  
思ったより暖かくない。体温はあるのかないのかよく分からなかった。  
口を離そうと思ったら、少女の方から離してきた。  
「い、いきなり何するんですかっ…お兄ちゃん!」  
突然のキスで少女はほのかに顔を赤くしながら、慌てふためいていた。  
そこがまた可愛い…と僕は思った。  
「…キミが、可愛いからかな」  
「え…?」  
少女はさらに顔を赤くした。  
「だから、キミが欲しい」  
僕は少女をぎゅっと抱きしめた。  
こんな事現実だったら恥ずかしすぎて言えないよな…。言ってみて僕は少し照れてしまった。  
「で、でも…私達兄妹だから…」  
露骨に目を逸らし、恥らっている少女。誰だかわからないけど可愛い。  
今ではとにかく弄ってみたいという欲望が僕を支配していた。  
「あ…」  
少女を強引にベットに寝かせると、制服に手を掛けて脱がし始める。  
「だ、だめですよ…こんな。その…恥ずかしいし…」  
「いいからいいから。僕に任せて」  
言うやいなや、僕は少女の上着を脱がした、というより剥ぎ取った。  

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