「ねぇ、ハルくん、ほんとに何にも覚えてないの?」  
「ああ、ごめん」  
「じゃあ、毎晩私の部屋にこっそり忍び込んでたことも?」  
「えぇっ!お、俺がそんなことを・・・」  
「ひどいっ!帰り際に無理やりキスしたことも忘れちゃったって言うの!?」  
「そんな酷いことまで俺は・・・すまない、許してくれすもも」  
「うぅ、ひっく」  
「ごめんすもも、なかないでくれよ」  
「・・・じゃあ、昔みたいに女王様って呼んでくれたらゆるしてあげる」  
「へ?じょ、女王様?」  
「そうだよ、二人きりの時はいっつも床にはいつくばって、  
 私のスカートの中を覗きあげながら『哀れな子羊にしずくをお与えください女王様』って懇願してたんだよ」  
「はっ?えっ?んん?な、なんかそんなことをしていたような気もする!?」  
 
「えっと、ちょっとやってみる?何か思い出すかも知れないし、ねっ?」  
「う、うん」  
「じゃ、じゃあ、そこに正座して床に額をこすりつけながらおねがいしてみて」  
「こうかな、あれ?でも女王様に無理やりキスって何か変じゃないか?ホントに俺達そんなことしてたのか?」  
「え?う〜、なっ、何ですか!女王様がウソをついてるとでも言うんですかっ!」  
「はうっ!?す、すいません!」  
(あれ?なんだろうこの感覚、流れで思わず土下座してしまったが、前にもこんなことがあったような  
 確か誰かが何か飲み物のことでひどく怒っていて、誰かがものすごい勢いで土下座して謝っていたような?  
 飲み物・・・しずく、のことか?だとすると怒っていたのがすももで、謝っていたのが・・・俺?)  
「あの、ハルくん?えと、う、うそうそ、ぜんぶじょーだんだよハルくん!」  
「いや、いいんだすもも。俺の頭が忘れていても、心と体が覚えているようだ。さあなんなりと命令してくれ女王様!」  
「あ、あれ?」  
 
「えと、いいのかな、それじゃあくつしたをぬがして足をなめてもらおうかな」  
そう言うとすももはベッドに腰掛けて俺の前に右足を差し出してきた、  
その足の付け根、ふとももとスカートの隙間からは、ピンク色の下着が顔を覗かせている  
思わずスカートの中に手を突っ込みそうになるのをこらえて、靴下に手を掛ける  
ふにゅ  
俺の指先が内股に触れると、すももはぴくんと体を震わし小さな吐息を漏らした  
指先だけでも分かるほどすべらかで柔らかいふとももをなぞりながら、  
ゆっくりと靴下を脱がしていくのに合わせて、すももの体がぴくぴくと痙攣している  
すべて脱がし終えたときには、すももの顔は紅潮しきっていて、はぁはぁと軽く息を荒げていた  
「あの、大丈夫?」  
「う、うん、へいきだよ、じゃあ、なめて」  
その言葉を聞いて俺は、すもものふともも─と言ってもスカートの中に顔を突っ込むのはさすがに気が引けるので、  
膝に近い辺りをぺろりとなめてみた  
「ひゃうっ!ち、ちがうよハルくん、あしってそこじゃなくって、つまさきのほうだよぉ」  
「えっ?あ、こっち?」  
困った、女の子の足先を舐めるなんて、なんだかスカートの中に顔を突っ込むより恥ずかしいような気がする  
というかすももはそんなことをされて恥ずかしくないんだろうか?  
ちらりと見ると、期待に目を輝かせていると言った感じでじっと俺の顔、というか口元を見ているすももと目が合ってしまった  
「はわっ、あ、あの、やっぱりいやかな?」  
「い、いや、大丈夫」  
しかし本当にこんなことをしていいのだろうか  
なんだか人としてやってはいけないことのような気がすれろり  
「ひゃうっ!」  
れろれろれろ  
「あひゃっ!あっ、くすぐったは、だめだめっ!ちょっとまってハルくんっ!」  
バタバタと脚をばたつかせるので、危うく顔を蹴られそうになる  
「ちょっと、あばれると危ないよ」  
すももはベッドに仰向けに倒れ込んで、両手で顔を隠してびくんびくんと体をひくつかせている  
「はぁはぁ、きょ、今日はここまでっ!あとはおあずけですっ!」  
「えっ、そんな」  
「それにほら、外がもう暗くなってきてるよ」  
「あっ?まずい、日が暮れる前に帰らなきゃ?」  
そそくさと玄関に向かう俺の背中をすももがぐいぐいと押してくる  
階段をドタドタと転げ落ちそうになりながら降りて行く音に気付いて、  
すももの父親がまた来てねなどと言いながら顔を出すが、  
片方だけ生足の娘の後ろ姿を見て怪訝な表情を浮かべている  
「じゃあハルくん、またあした学校でね!」  
「あ、あのすももっ」  
バタン  
玄関から追い出されてしまった  
こうして俺は、腫れた股間をカバンで隠しながら寮に帰るはめになったのでした  
 
 
送信者:正史郎さん?  
件名:すももちゃんが  
カリンさんへ、今日すももちゃんが大人の階段を一つ上ったようです  
 
from:カリン様  
subject:詳しく書きなさいよ  
どういうこと?  
 
送信者:正史郎さん?  
件名:スミマセン  
えっとそのなんかすももちゃんが例のツワブキ君を部屋に連れ込んでひそひそ話してたかと思ったら静かになって突然笑い出したら靴下が半分でして  
 
from:カリン様  
subject:この役立たず  
なんだかよく分からないので、これからそっちに行って詳しい話を聞かせてもらいます  
 
送信者:正史郎さん?  
件名:スミマセン  
いえそんなお手間をとらすほどではほら飛行機代も高いですし多分そんなたいしたことじゃありませんからほんと  
 
from:カリン様  
subject:メール禁止  
転移の言葉に集中できないのでしばらくケータイ鳴らさないでください  
 
送信者:正史郎さん?  
件名:スミマセン  
ハイ、スミマセン  
 
from:カリン様  
subject:黙れ  
鳴らすなって言ってるでしょう?  
 

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