「ホセ、やめてえ!」
ナージャの叫びがホテルに響き渡った―。
ホセの暮らす最高級のスイートルームの中では悲惨な陵辱劇が起こっていた。
もちろん部屋の外まで響き渡る絶叫は、ホセのマネージャー、
ボディーガードの耳にも届いている。
「いやああ!あなたはそんな人じゃないはず―……やめてぇ、ホセ!」
「お前に俺の何が分かる!」
ナージャ・アップルフィールドはキングサイズのベッドに押し倒された。
スペインの英雄の目には暗い激情の色が宿っていた。
「俺は……生きる苦しみも喜びも失った……お前に、
お前みたいなガキに……俺の一体何が分かるっていうんだ、え?!」
ホセの力強い手が、ぎりぎりとナージャのあごを押さえつける。
「苦しい……ホセ!」
少女のスカートの中に、男の手が強引に滑り込んできた。
ナージャは今まで感じたことのない本能的な恐怖……
そしてなぜかぞくぞくと身体の芯が痺れるような快感に身体をのけぞらせて絶叫した。
「いやあああ――!」
悲鳴をあげる唇を唇でふさがれ、ナージャは息を呑んだ。
固く閉じた可憐な唇の上を、ホセの舌が何度もなぞる。
「んん……!」
こんなの嫌……!
心とは裏腹に身体はぞくぞくと快感に震えた。
固く押さえつけられた両手首はじょじょに抗う事を忘れていく。
「もう抵抗するな。すぐによくなる」
「あ……」
ホセの吐息交じりのささやきが耳をくすぐり、ナージャは思わず甘い声をあげる。
(どうしよう、私……)
ホセはナージャを押さえる手を離し、ワンピースの裾に再び手を入れた。
真っ白な太ももの上を、ホセの手が這う。
先程の荒々しい愛撫ではなく、優しい、淫らな愛撫だった。
「んぅ……やだ、ホセ……!」
「感じているな」
ホセは笑った
憑き物が落ちたかのような、穏かな笑みだった。
「ホセ……」
「初めてか」
「え……うん」
ナージャは頬を染めてうなずいた。
「俺に任せていれば、すぐに気持ちよくなる」
ホセの指がナージャの下着の割れ目の上をなぞった。
「あ……や」
ナージャは思わず声をあげる。
そこはしっとりと濡れていた。
「濡れているじゃないか……」
ホセの指が下着の横から中に滑り込んできた。長い無骨な指が、ナージャの秘所をなぜる。
「ああっ……んんっ!」
割れ目の上でぬるぬると指を滑らされると、
つま先から背筋まで、痺れるような快感が走り抜けていく。
(どうしよう……私が好きなのはフランシスなのにっ……どうしてこんなにっ……感じちゃうの?!)
「ずいぶんと感じやすいんだな」
ホセは意地悪く笑った。
「違う……感じてなんかっああああ!」
クリトリスを指で摘み上げられ、ナージャはのけぞって叫んだ。
男のぬるつく指先で執拗に敏感な肉芽をなぶられ、ナージャの快感がどんどんと
高まっていった。
(やだ、だめえ……いっちゃう!!)
「あ……あっ……!んっ……ああああん!」
少女の意識は真っ白になって溶けていく。
(どうしよう……なんで無理やりされているのに……感じちゃうのっ……?)
********
スペインの夕日は沈みつつある。
ナージャはまだホテルの一室でホセに身体を弄られていた。
服は全て剥ぎ取られ、ベッドの上に四つん這いにさせられ、
両手をベッドの淵に紐で縛られていた。
汗に濡れた少女の身体が、夕日の緋色に赤く浮かび上がって揺れている。
「んんう……」
ホセの舌先が、少女の割れ目をぬるりと舐めあげる。
「あっ……いやあ」
少女はまだ仔鹿のようなほっそりした身体を淫らにくねらせ、快感から逃れるようにあえいだ。
すっかり垂れだした愛液はとろとろと太ももを伝い、ホセの手をぬらしている。
ホセの指がナージャの割れ目の中にねじ込まれた。
「ああっ……」
「狭いな……」
指をかき回すように動かすと、くちくちと粘液がこすれるいやらしい音が響く。
「ひいぃ……ん!」
敏感な部分を弄られ、ナージャは甲高い悲鳴を上げた。
「これだけ濡れやすいということは、自分で弄くっているんだな。
悪い子だ。お仕置きが必要だな」
ホセはさらに秘所を弄る指の動きを激しくする。
「やああ……!んっんっ……はああっ」
ナージャは確かに自慰を知っていた。
孤児院にいた頃から、眠れない夜はこっそりとベッドの中で
指で秘所をいじくるくせがあった。
何時の頃からかは覚えていないが、下着に手をいれ、
おしっこのでるあたりを指でなぜると、今まで感じたことのない快感が得られると
幼いナージャは知った。
寂しい夜、何か寝付けない夜、ナージャは息を殺して自慰にふけるようになっていた。
未熟な身体は一度快感を覚えると歯止めが利かなかった。
ダンデライオン一座に入ってからもその習慣はなくならなかったが、
なにせ狭いからくり自動車の中。当然誰かが起きているとできなくなる。
押し殺していても、熱い吐息や声がもれてしまう事があるのだ。
スペインに来てからは、シエスタなどで一座の団員が車の中にいることが多くなり、
ますますナージャは欲求不満はためるようになっていたのだ。
時々フランシスの事を考えていると、それだけでじんわりと下着が濡れてしまう事がある。
あのダンスを踊った時の彼の指の感触、やさしいブルーの瞳。
いつかフランシスに身も心も捧げたい。
ナージャはずっとそう思っていた。
なのに今、こうしてホセとベッドの上で浅ましい快楽を貪っている。
(私……私……ずっとフランシスとこうしたいと思っていたのに……)
ホセの指がくいっと膣の中で折り曲げられ、ざらざらした膣天井をなぜた。
「ひぃん……!!ああっやだっ……ホセ……もう……」
ナージャは羞恥もなく、淫らに腰をくねらせた。
抵抗しているつもりだったが、身体は押し寄せる快感の波を貪欲に求めている。
よじった腰は男をねだる娼婦のように突き出され、ナージャの肉付きの薄い尻が
さらに高く掲げられる。
「またいきそうなのか?ナージャ」
彼の低い声が嗤っている。
まるで小さな動物をいじめて、支配して、己の力を誇示する子供のように。
「い、いや……あん!あ……ん!ふううっ……ん」
ふるふるとナージャは身体を振るわせた。
ホセの指の動きがいっそう激しくなり、すっかり赤く色づいてつんと突き出したクリトリスを
つままれた瞬間、ナージャの意識が再び白くはじけた。
「ああっはああぁん……!」
ぴゅっぴゅっと小刻みに、尿道が膨れ上がるのを感じた。
「……潮まで吹いて、なんて淫乱な娘だ」
四つん這いになって高く尻を上げたまま、ナージャは絶頂間に酔いしれていた。
(嫌なのに……嫌じゃない……私どうしてこんなにHになっちゃったの……?)
ぎしりとベッドがきしんだ。
ナージャがふり返るまもなく、突き出した尻の割れ目に何か硬いものが触れた。
「へ……?ほ、ホセ?」
にゅるり。
吐き出された愛液でヌルつく股座を硬いものがこする。
それがなんなのか、ナージャは本能的に理解した。
「それだけは……嫌!私、フランシスじゃなきゃ……きゃあっ」
ホセは無言のまま、暴れるナージャの首を後ろから掴み、ベッドに押さえつける。
暴れる牛の角をつかみ、かわす闘牛士だ。その力はすさまじい。
手首も縛られ、頭も押さえつけられ、ナージャはもはや抵抗する術を持たなかった。
「いやっ……」
にゅる……にゅる……。
硬いペニスが、ナージャの股間で遊んでいる。
真っ白な太ももの間に滑り込ませ、ヌルつく愛液のローションの感触を試しているかのようだ。
「うああ……んっ」
(くすぐったいい……!)
気持ちは嫌でも、身体はすっかり快感に溺れてしまっている。
敏感なうちももを暖かく、硬いペニスでこすられると、くすぐったいような妙な感じだった。
「いい尻だな……真っ白で……穢れていない」
ぴしゃり!
「ああっ!い、いたい……」
ホセの激しい平手を尻に食らって、ナージャは呻いた。
今まで力任せにナージャを陵辱してきたホセは、まだ一度も暴力らしい暴力を振るっていなかったので、
その一撃は衝撃だった。
「ほ、ホセ……やめて!痛いっ……」
ぴしゃり!もう一度激しく尻を打ち付けられナージャは身をすくませた。
「ふ……お前にはこれぐらいお仕置きが必要だ」
ぴしゃり!
「好きでもない男に弄ばれ、これだけよがるお前だ……すぐに男なしでは
生きられない淫乱な娼婦になるさ」
「わ、私が……娼婦に……そんな、絶対に……ならないわっ私は……」
ずぷぷっ。
振り返って反論しようとした瞬間。
ナージャの膣に異物が割り込んできた。
「ああっ……?!ホセ、だめっ!」
叫ぶまもなく、ホセの硬いものはナージャの身体を貫いた。
「いやぁあああ!!」
悲鳴を上げたが、心の奥底でもう一人の自分が歓喜の声を上げている。
思ったほど破瓜の痛みはなかったし、好きでもない男に犯される嫌悪感は全くなかった。
快楽。
もっとも大事な部分を奪われた瞬間、身体が感じたのは、それだけ。
「うそ……うそよ……こんなの……はぁっ」
ぷちゅ……ぷちゅ……。
二人の結合部からは、粘膜がこすれるいやらしい音がする。
ホセはナージャの狭い膣の感触を確かめるようにゆっくり腰を振る。
「やはり狭いな……まだ子供だ。だがぬるぬるだ。男を欲しがっている証拠だ。
俺に感謝するんだな。お前の淫らな欲望をかなえてやった」
ずん!
「ふわああああんっ……」
腰を激しく突き上げられ、ナージャはなりふり構わず高い声で叫ぶ。
それは間違いなく淫靡な快感によがる女の声だった。
「いい吸い付だ……俺のものを食いちぎらんばかりに締め付けているぞ……淫乱め」
ずん……ずん!
ホセもペニスをくるむ少女の肉壁の感触に耐えられなくなったのか、
性急に腰を振りはじめた。
「あああん……ふわぁあん……!やは……やあ……気持ち……いいっ!」
もはや羞恥心は心の片隅に追いやられていた。
ナージャは全身を突き抜ける快楽に従い、あられもない声をあげてよがった。
「ホセっ……おちんちんが……気持ちいいっ」
「気付いたか、自分がどれだけ……ふうっ……淫乱かっ」
ホセの息も乱れ始めた。
「はい……私……淫乱ですっ……あん!あん……!
すごい……すごい……オナニーなんかとは全然違うよう……これ、すきっ……」
なりふり構わないナージャの言葉はさらに男の欲望に火をつける。
ずぷっずぷぷ……。
ホセはペニスを抽送する速度を速め、ますますナージャを狂わせた。
(フランシス……ごめんなさい!私……もうっ……)
「いく、いくぅ……ホセ……私、いっちゃうぅぅぅ……」
幼い肢体がのけぞり、小刻みに震えた。
「んッ……あぁっ……あー!!」
きゅうんとナージャの膣が締まり、ホセのペニスを強く絞り上げた。
「うう……おお」
ホセもたまらずナージャの腰を掴んで深く腰を差し入れ、絶頂に達した。
それは今までの前技で得た絶頂間とは全く質の異なる、最上の快楽……
男に全身を、そして羞恥心すら全て支配されて得られる快感だ。
ナージャの最奥で白い欲望を吐き出し、ホセも性の快楽にあごをのけぞらして震えた。
「あ、あつい……よお」
子宮を焼かれる感触にナージャは息も絶え絶えにうめいた。
いつのまにかよだれがこぼれ、口の端からたれていた。
ぬぐう気力は全くなかった。
(もうだめ……もう……気持ちよすぎるぅ……)
夕日はそろそろ沈み、夜がやってくる。
「ホ、ホセ……カルメンが……公園で待ってるって……」
なぜここに来たのかを思い出し、ナージャはわななく声で言った。
「行ってやってもいいがそのかわり」
ホセは、ナージャの股間から溢れる愛液と精液を白いハンカチでぬぐいながら言った。
「え……?」
「ここにいる間は毎日ここに来い」
少女はその言葉の意味をすぐに理解したが、もはや逆らう理由はなかった。
「は、はい……ホセ」