光の中で一人の少女が踊る。
小さな舞台。それでも小柄な少女一人には広い舞台。
いくつかのガスランプが右へ左へと駆け回る少女をほの明るく照らす。
中央でジャンプしながら左から右へ少女は駆ける。
突き抜けるような笑顔を振りまきながらくるくるとターン。
少女は踊る。バトンを振り、手を振り、そしてお尻を振る。
お尻を客席に向けながら体をひねって笑顔を投げかける。すべての客に。
音楽にあわせ小さなお尻が右へ左へ。太陽のような笑顔は左へ右へ。
180度回ってバトンを両手で持ち後ろへステップ。両手持ちのバトンを下から上へ。
バトンにはじかれスカートの前がふわりと持ち上がる。
一瞬白い布の奥に暗いながらも白い肌が見える。
落ちるスカートを抑えるようにバトンは下がり、そしてまた一瞬持ち上げる。
舞台の淵まで前に出て同じような踊り。一瞬見える白い肌と黒い線。
くねくねと滑らかに両手が舞う。ターン。ターン。ターン。
スカートはほぼ水平に回り少女の何も付けていない下半身が客の視線を集める。
後ろ向きになり舞台ぎりぎりのところでお尻を突き出す。
太ももの間から逆さまの笑顔が覗く。直後スカートの後ろが跳ね上げられる。
柔らかな曲線の桃のくぼみと、他より赤みのある丘が露になる。
そしてその丘の向こうには満面の笑みが迎える。この笑みにこの場にいる少数の客は虜になる。