初夜
ショーは盛況で幕を閉じ、ナディアは部屋へ戻ろうとすると、団長に肩を掴まれた。
「私の部屋に来い」
ナディアの返事を待たずに団長は彼女を引っ張り自分の部屋に強引に連れて行った。
「さ、入りなさい」
先にナディアを部屋に入れると団長はドアを少女が気づかないよう
静かに鍵を掛けた。
団長はナディアの後ろに回り肩に手をかける。
「お前もそろそろ大人だ。大人の遊びを今から覚えて貰わなければならない時期だ」
ナディアの耳元に息を吹きかける。
「…な、何するの?」
耳に生暖かい空気が篭り、不快な感触に鳥肌が立った。
汚れた中年の顔が間近に迫り顔を背けようとするが、両手で顔を押さえられる。
荒い鼻息がかかり、顔が迫る。怖くなり目を閉じた直後、
唇が圧迫され熱い粘液が付着したのを感じた。
ナディアはショックで涙を流し始めた。
――あたしのファースト・キスが・・・。
追い討ちを翔るように団長は舌をナディアの唇に捻じ込み、
綺麗に揃った歯を舐める。歯と歯の間から唾液が入り舌先につく。
不味くて思わず口を開けてしまったナディアは直ぐにそれを後悔した。
男の舌が少女の舌に絡みつき、中年独特の悪臭も口内に満たされる。
――こんな男に奪われるなんて・・・。
口付けをしたまま団長は赤の上着を脱がし、へその下の腰巻を解き、
白布の下着以外纏わぬ姿になった。
「何で泣いてるんだ?怖がる事は無いんだぞ、ナディア。
これから気持ちいいことを教えてやるんだから」
「ぅ…くぅ、ゃだ…やめて……」
泣きながら団長を拒むナディア。
下着姿にされたことよりも、自分が嫌う男に唇を奪われた方が辛い。
歯向かうことが許されない立場にいるナディアは団長に言う通りに
しなければならなかった。左の頬にもキスをし、
水音を立てて口を頬から離すと耳を軽く噛んだ。
右手を腹部に回し、中指をへその窪みに入れ弄る。
「ふぁっ…はぅ、く、くすぐったいよぉ…ぁぁん」
海老のように身を捩って指を抜こうとすると、
団長はナディアを強く抱きしめ、床へ倒す。
「…は、ぁん…ふぁあ…あぁぁ」
身を固められ、団長の愛撫に幼心が残った声で喘ぐ。
「可愛い声を出しおって…。結構こういうのが好きなんじゃないのか?」
――息が臭い…。
男が荒く吐き出す口臭に耐えられず、きれいな空気を吸おうと顔を反らすナディア。
「そう照れる事もないだろう?」
団長の指がナディアの胸を覆う薄い白布に手をかける。
「ゃっ…ぁ」
布の上から揉みしだく。薄く浮き出た突起に指が触れる。
「ぁ…ぁあっ」
団長は人差し指と中指の間にはさみ抓む。コリコリした感触を楽しむ。
「ん!!…んん…」
「こんなに固くしおって…」
「ゃ、やめて」
白布の上から口をつける。
唾液でじわじわと布を湿らせていく。
「ゃ、ぃゃ、嫌ぁっ」
発作的にナディアは団長を払い除けようとする。
娘の反抗を男は許さなかった。平手打ちが飛び、頬を叩く音が部屋中に響く。
髪を鷲掴みにし、引っ張って自分のほうに顔を向けさせる。
「痛っ!!」
「そんな態度をとっていいのか?誰のおかげで今まで飯が食えたんだ?ん?」
首に懸かったペンダントの紐を引っ張り問う。
「……」
黙り込むナディアを見て団長は笑う。権力を武器にすればこんな娘は
我が意のままに出来る。ニヤりと笑みを浮かべ薄い白布を強引に剥ぎ取った。
「っ!!」
露になった自分の乳房。顔を一面に赤くし、反射的に手で覆い隠そうとするが、
手を団長に抑えられてしまう。
「ぅあ…ゃ、やめて…」
顔を赤くして娘は恥らう。団長はそのまま彼女のうなじに舌を滑らせる。
酸味の軽い汗。
果実に手を乗せ、揉みしだく。小振りだが弾力のある果実。
「ん…ぅぁあ…ぁ、ぁあん!!」
団長はパン生地を練るように強く揉みつつ娘の感触を味わう。
身体を自分の方に向けると果実のとがった先を擽るように舐め、
舌先で硬くなったのを確かめると口に含み吸い始めた。
今度は直に吸われ、ナディアの感度は先程より敏感になる。
「ぁ…ぁあ、だ、だめぇ…はぅ、ぅぁぁ」
吸われていく内にナディアは身体中が火照っていくのを感じた。
未経験の感覚にナディアは何度も身を跳ねて抵抗する力が抜けたのか、
団長にもたれかかる。
団長の手がナディアのショーツの中へ潜り込む。
娘の裂け目からはショーツが透けるくらいに恥液を
溢れさせ、団長の指に恥液がねっとりと絡みつく。
くちゅ、くちゅ…。
「ぅあ…っぁ、ぁぁん」
弄る度にショーツに沁みが広がっていく。
「パンツが汚れたから脱がしてやるか」
秘部を隠す役割がなくなった下着を下ろそうとする。
「ぃゃ…恥ずかしい」
ショーツのゴムバンドを握って恥じらう表情を浮かべるナディア。
「やれやれ……今更恥ずかしいも糞もないだろ?我慢汁溢れさせておきながら…」
団長はため息をついてから、足の付け根のほうからショーツに手を入れ、
思いっきり引っ張った。
少女の悲鳴と共に安物ショーツは簡単に裂けてしまった。
「ゃ、ゃだ…」
ナディアは顔を手で覆い隠す。
露になる少女の秘部。恥丘には毛の茂りがなく、肉筋からは淫汁が滴っているが、
門は硬く閉ざされている。団長は舐めるように恥丘から排泄口まで何往復も見る。
――いやぁ、恥ずかしい…。
ナディアは頬を赤く染める。団長はただ尿を排出する時しか用のないソコを興味深く
見ているのだろう。不安と疑問がナディアの胸の中で膨らむ。緊張からか呼吸が僅かに
荒くなり、汗が身体中から噴きだす。体が熱くなり、ナディアのソコからトロっと汁が
溢れ出す。
「見られただけで感じたのか?」
ナディアは顔を隠したまま首を横に振る。
「でもお前の身体は正直だぞ。いいかげん認めたらどうだ?ん?」
ナディアの右手を掴み、手の平を開かせて自身の部分に押し付ける。
「!!」
ぬるっとした感触にナディアは驚く。
「ここから出るのは"おしっこ"だけだと思ってたんだろ?これが何かわかるか?」
濡れた手をナディアの鼻に近づける。分からず興味本位に嗅いだ。饐えた臭いが
嗅覚を直に刺激する。
「いやぁ!!臭いよ!!」
団長の手を振り解き、汁を拭おうと布を探そうと視線を走らせるが、離れたところに
脱がされた衣服がある。団長がナディアを貪るうちに後ろの方へ放り投げていたのだ。
しょうがなく、床に擦り付けて拭おうとすると、団長はその手を強く掴む。
ナディアの手を掴んだまま、恥丘からへそ、胸へと視点を変える。
娘の胸板に実る小さな果実は呼吸に合わせてゆったりと上下し、果実の先端はピン
と張っている。
「ここまで育てた甲斐があったな。収穫には少し早かったが…」
「あ…」
ナディアの手を自身の肉筋に再び這わせる。
「まだ硬いかな。少しほぐすか。…お、ここはどうだ?」
肉筋をナディアの指でなぞるうちに周りを皮に包まれた突起に触れる。
「っ!!ぁっ!!」
「そうか、気持ち良いか…」
団長は陰核を咥えようとする。
「ゃ…だめ…だめ……だめぇ!!」
目を瞑り、顔を歪めて叫ぶナディア。
くちゅ
「ぁっぁああっ!!…ダメェ」
ナディアの手は団長を押しのけようとするが、団長はナディアの果実を強く揉み、
痕が出来るくらいに爪をたてる。暴れようにも、疲労がたまりナディアの身体は
団長に蹂躙されていく。陰核を吸っているうちに陰門がヒクヒクとアワビのように
蠢く。
「そんなに気持ちよかったのかな?」
両方の親指を陰門に押し込む。
「こ、こんなの気持ちよ――っ痛゛!!痛いっ痛ぁああい!!」
柔らかくなったのか陰門を強引に開くと、ナディアは発狂したように叫び、
上半身をビクンビクン何回も反らす。
ヌチャ。
汚れの無い桃色の肉唇が曝け出される。
「お願い・・・団長さん指を離して。痛くて我慢できないよぉ」
団長はナディアを無視して腔内をまじまじと見つめる。奥の薄い膜が彼女の中を封じている。
「ふふ、こいつはたまらんなぁ」
口の中に溜まった唾を飲み込み、肉唇を閉じないよう手で抑え、舐め始めた。
ピクッピク!
「んんっんぁっふぁぁ…」
ナディアの愛液が下に絡みつく。臭いを我慢して飲み込むが、美味いはずがなかった。
さっきより硬くなった陰核を抓み、左右に引っ張る。
ビク!!ビクン!!
「ふぁあっあっあぁぁっぅぁああ!!」
身体中が痺れ、悲鳴を上げるナディア。小さな乳房が小刻みにプルンプルン揺れる。
――なんだか気持ちいい。あたしおかしくなっちゃったのかな?
突然、陰核を抓られる痛みが、痛みとして感じなくなり、乳房を揉まれるのも快感になっていく。
「ふぁあ、は、あぁん…」
艶のある喘ぎ声。
「ふふ、気持ちいいのか?」
声に出さないで頷いて応えるナディア。
「だが、これで終わりじゃないぞ。これからが本番だ」
団長はズボンのファスナーを下ろし、ステテコを脱ぐ。誇張した男根にナディアはたじろぐ。
――そ、それをどうするつもりなの?
「さぁ、ナディア。大人の世界の入り口を開けるぞぉ」
先端を膣口に付けた。
――だめ!!そんなの入れられたらあたし変になっちゃう!!
「嫌ぁっ、怖いっ怖いぃぃっ!!」
殆ど残っていない力を振り絞って叫ぶ。手を縛られ秘部を押さえることは出来ない。
「お願い!!やめてぇっ!!」
ヌチャ…
肉茎が恥液に満たされた肉唇にゆっくりと入っていく。
痛みを堪えようと親指を赤子のように咥えるナディア。
ぬぎゅぅ…ズブゥ…
ナディアの肉唇から肉壺へと肉茎の先が入る。
「ひぁぅ…ぁ…ぁぁああっ!!」
先端が膜を破り、血が噴出した。皮膚が剥されたような痛み、
「ぃゃ…何これ…血?」
粘り気のある赤い粘液にナディアは戸惑う。男の男根が食い込む膣口から吐き出すように血が流れ、自分は
死んでしまうのではないかと困惑する。
「…っッ!!」
ナディアはあまりの痛さに上半身が激しく痙攣し、やがて死んだように動きが止まる。
「…はぁ…はぁ…はぁ…」
痛みに耐え、自分を落ち着かせようと荒く息する。
「お願い…もう許して…団長さん……このままだとあたし…壊れちゃうよぉ」
瞳から雫が溢れ、熱を含んだ息を吐きながら一語一語ゆっくりと喋り懇願する
ナディア。物を壊したときの罪悪感が団長にこみ上げてくる。
しかし、娘の「壊れちゃうよぉ」が団長の性欲を暴発させた。
男根が膨張し少女の肉壷の奥へと入ると華奢な体が震え始める。
――可愛い声で言いおって。尚更お前を滅茶苦茶にしたくなるじゃないか
ミリ…ミリ…ミリ…
「痛い、痛・・・痛ぁあい!!」
ナディアは痛みに耐え切れずもがく。団長は暴れる彼女を持抱え、壁に押さえつけた。
汗にまみれた肌に壁の粉が付着する。
「怖がることはないんだぞ、これから気持ちよくしてやるよ」
「ぃ、ぃゃ・・・んぁぁああっ!!」
団長が突き始めた。新鮮な肉壺は男根を締め付け、団長は処女の味に酔いし入れる。
「俺のをしっかり咥え込んで、食い千切られそうだ」
「ああうっ・・・痛い!!裂けちゃうよぉ!!」
ナディアはさっきの快感が吹き飛び、苦痛が彼女を支配した。
団長は男根を進めながらナディアの乳首を吸う。
「だ・・・だめぇ・・・なんか変になっちゃう。あ、あ・・・あぁ、ぁぁあ、んぁあ」
先程まで暴れていたナディアは力を抜かれ、大人しくなった。
さすがに抱えたままだと、団長も腰に負担が懸かる。ナディアの身体を
床に下ろし、両腕で娘の足を挟み、両肩に手を抑え、ナディアと密着する
ことで男根を更に奥へ突き出せるようになった。
「ぅぁあ、ぁ、…ぉ、奥に…団長さんのが…はぁん…当たってるよぉ…かはぁ…」
「どうだ?俺のとお前の子宮が互いに当たってるのがわかるか?」
ナディアは震えながら頷く。
「い、いくぞ」
団長がナディアから僅かに離れる。
ナディアは痛みが和らぐとホッと安堵し、深く息を吸う。が、その直後
「ん、…んぁぁああ!!」
男根が子宮に当たり、ナディアは口を大きく開き、声をあげる。
男根は子宮に当たると引っ込み、先がまた子宮へぶつかる。
それがピストン運動で繰り返される。
「あぁ、ぅぁあ、はあぁん、ぁぁあ、ぁあ、ああっ…」
「そろそろ出るな・・・たっぷりご褒美くれてやるからな、しっかり受け取れよ!!」
――え?
ナディアは団長の言ったご褒美の意味が解らなかった。そして自分自身にも
変化が起きようとしていた。
「ナ、ナディアだ、出すぞ!!…うぅっ!!、ぐぅ・・・」
「な、何?・・・何か来る・・・うそ・・・ぃゃ・・・いや・・・嫌あああぁぁぁぁぁぁっ!!」
ナディアの動きが止まり、間を置いてから背筋を反らして痙攣し、自身の愛液を
迸りながら子宮へ熱い男のエキスをたっぷり注ぎ込まれていく。
「どうやらイッたようだな」
団長は満足そうに笑みを浮かべ、達したばかりで視点が定まらず虚ろになっている
ナディアにキスをした。ナディアはそのまま眠りに付き、5分もしない内に
小さな息吹をかき始めた。
「全く、しょうがない奴だ。…今日はベッドで寝かせてやるか」
全裸のまま、ナディアを起こさないようにベッドに静かに載せた。
月明かりで少女の裸体が照らされ、団長はなかなか眠れず、疲れきって眠る
ナディアの陰部を弄り、乳首を赤子のように吸いながら眠りに付いた。
「ここは?」
ナディアは周りを見渡す。自分の居る所以外、周りは漆黒の闇だった。
「何であたしこんな所に…。あれ、キング?どこなのキング?」
自分のそばに居るはずの子ライオンの姿が見当たらない。声を大きくして呼んでも、
自分の声だけが空しく響く。
――怖い…
孤独感に囚われ、何かに怯えているのか、蹲る。組んだ腕の体温が胸に直に伝わる。
恐る恐る自分の体に目を向ける。一糸纏わぬ姿に思考が止まり、茫然自失に陥る。
――これは夢よ、悪い夢を見ているのよあたしは!!
必死に落ち着こうと自分に言い聞かせるナディア。彼女の背後から突然何者かが肩を掴んだ。
「ヒッ!!」
背筋に鳥肌が立ち、ナディアは金縛りに合ったように首から下は動けなくなった。振り向くと、
そこには自分より遥かに背の高い、仮面で顔を覆った頭巾の人間がいた。
「ぃやぁっ!!放して!!」
自分を捕らえた者から必死に抵抗を試みるナディア。だが、腕を捻じられ千切られそうな痛みに
逃げることは叶わなかった。
「ククク…」
奇妙な薄笑い。男の声だ。
カルトじみた仮面は少女の恐怖心を増幅させる。
「だっ誰?」
掠れた声で問うナディア。仮面の男は何も応えず闇の方へと彼女を引きずっていく。
「いいかげんに放してよ!!…あたしをどうするつもり!?」
闇の中で両足をばたつかせて抵抗する。
「今に…分かる…」
「え?」
オレンジの薄明るい炎が突然現れた。
目の前には大の大人が納まる大きさの大理石の十字架が横たわり、その周りの壁には人の目を模した
異様な毒々しい絵が書かれている。十字架の頭の先には祭壇なのか、悪魔の像に見守られながら
石の台に黄金の杯が供えられていた。
――これは何かの儀式?もしかしてあたしは…
心臓の鼓動が次第に大きく聞こえてくる。まさかそんな筈は――。
「生け贄の用意が出来ました」
「いっ生け贄!?」
ナディアは一瞬で氷ついた。生け贄はじわじわと苦しめて殺していく。
それがまさか自分がそんな目になるなんて。
経典を読み上げる老人はナディアの側にいる男に気づくと、彼女の均整の取れた身体に見とれる。
「こんな美味そうな娘を見つけるとは…」
「ぃっ嫌よ!!なんであたしがあんた達なんかに!!」
男の腕の中で暴れるナディア。
「ふふふ、その恐怖に怯える顔、そして我々から抗おうとするその精神力…
我らの主の生け贄には申し分ない…」
老人はピンク色の液体が入った小瓶の蓋を開け、ナディアの陰門に液を垂らす。
「ぅああっ」
その液の効果はすぐに出た。
ナディアは秘部が内側から熱くなり、痒みと疼きに耐えられなくなってきた。
「ふふ…耐えることはないのだよ」
老人が耳元で囁く。
「な…何したの?」
ナディアは息遣いが荒くなる。
「は、はあぁん」
老人の指が入る。膣口に杯を添える。
「いい具合になってきたぞ」
「あっぁあっああぁぁっあっあっ」
指を襞に這わせ、愛液の量が増すと、指でかき混ぜるように弄る。
杯に愛液が溜まっていく。
――だめぇ、イッちゃう…
「あっふあぁっはあぁっあああぁぁぁぁぁぁ…」
愛液が迸る。口腔からは汁だけではなかった。
「ぃ…ぃゃぁ…」
黄金水がナディアの尿道口から快感に耐え切れず漏らした。
杯の愛液と混ざり、尿が杯から溢れ出した。
「いい臭いだ。主もきっとお喜びだろう」
老人は達して虚ろな表情を浮かべるナディアを見て満足な笑みを浮かべた。
杯は祭壇に奉げられると、溢れるまで入っていたナディアの愛汁が見えない者に飲まれているか
のように減っていき、空になった瞬間、杯が祭壇から落ちた。
"美味い…もっとよこせ"
主の声がナディアに聞こえた。その声は太く、威圧するように聞こえた。
「だっ誰?…え?うそ、動けない」
ナディアは十字架の上で見えない力で
抑えられた。自分の意思で身体を動かすことは不可能になった。
「んん…んぁああっ」
乳房を揉まれ、乳首を吸われている感触。
「どうやら主はお前の全てを欲しがっているようだ…」
老人は黒光りする男の象徴部を模した金属棒を水の入った壺から取り出した。
水は蜜のように糸を引いて滴る。
「ぃ…ぃゃ…やめてぇ…」
懇願するナディアを無視して老人はナディアの陰唇を開き、側近の男は尻の穴に棒の先をつける。
ナディアの靡壺と尻の穴にそれが押し込まれ、子宮を潰し、
「がぁっ…ぐぶぁ」
ナディアは痛みで声を発することができない。涙が込み上げる。
――いやだ、こんな事されて死ぬなんてヤダ…死にたくない…
いくらナディアが呟いた所でこの状況から脱することは不可能だった。
「長老、早くしないと娘が契約する前に息絶えてしまいます」
「わかっておる」
その間に、老人は棒の端のフックに鎖をかける。
壁のレバーに男が手をかけ、合図する。
「主よ、今よりこの娘を奉げる…欲するなら娘の身体を貪られよ!!」
老人の声が彼らの主に届く。
二つの穴に挿し込まれた金属棒から高電圧の電流が流れる。
「ヒギィッ!!…ひぎぃゃぁぁアアアアアア!!!!」
全身が痙攣し、体の内側から焼かれていく。目が虚ろになり周りがぼやけ、電流で皮膚が
捲り上がる痛みが意識が途切れる寸前まで続いた。
「っぅぁああ!!」
悪夢からナディアはやっと開放された。
はぁ…はぁ…ハァ…ハァ…はぁ
今生きている安心感、夢でも目を覆いたくなるような自分の殺され方、それらが混ざって
ナディアは荒い呼吸を繰り返しながら落ち着きを取り戻そうとしている。
外は雷を伴うドシャ降りの大雨、屋根と窓に叩きつけるように降り、遠雷が時折聞こえた。
――夢だったんだ…。
「…ぅ…」
ナディアは自分の陰部が湿っていることに気づく。
手に触れると、ぬるっとした感触が伝わる。そこから流出した蜜はベッドをぬらしていた。
――そう。確かあたしは…。
昨日の団長との交わりあいが脳裏に過ぎった。自分が濡れているソコに自分が最も嫌う団長の
男根がねじ込まれ、純潔を汚された。初めての接吻の相手も彼であり、今は自分の隣で寝ている。
「う、うそ…」
寒気を感じてやっと自分が何も身に付けていない姿に気づく。
――昨日のことは夢じゃない、現実だったんだ。もうあたしは処女じゃない。え?処女?
ナディアの脳裏に今は居ないが以前一緒にショーに出ていた少女を思い出した。
年はナディアと二年の差であまり変わらず、運動は苦手でも歌唱力が魅力だった。ロシアの農家から
口減らしで売られた娘だった。
――あの子が出て行った日は今日みたいな雷がなって雨が強かった日だったわ。
ナディアは2年前一緒にいた娘のことを思い出した。
2年前
「お前は今日からここの部屋だ。大事に使えよ」
サーカスに売られ12年が経ち、動物と同じ部屋で寝泊りしていたナディアは
初めて普通の部屋で生活することになった。
今まで、湿気、寒さ、動物の排泄物、体臭等に悩まされていたが、動物たちと話
をして過したから、楽しかった。
「おい、今日から別の子が入るぞ」
「はい、どうぞ」
優しそうな声がドアの向こうからしたのでナディアは安心した。
「ほら、挨拶するんだぞ」
「は、はい…。き、今日からお世話になります。よろしくお願いします」
団長に肩を押されると初対面の人に緊張しながら挨拶した。
「ええ、こちらこそよろしくね」
「それじゃ、頼んだぞ」
団長はドアを閉めて出て行った。
「よかったわ、こんな可愛い子で、男だったらどうなるかと思ったわ」
「え?」
見た所大人しそうだが、初対面なのに気遣い無く話し掛けてきて
ナディアは嬉しかった。
「あたしはイリーナ、あなたとは2年年上だから姉さんね」
イリーナは団長がこのサーカスにいる女の中で、一番のお気に入りだった。
そのため、彼女には色々買い与える物があり、ドレスや服が何着も並べられていた。
――あたしとはえらい違いね。
羨ましそうに服を見るナディア。
「あら、欲しい服があるの?遠慮なく言いなさい」
「え?で、でも」
ナディアは遠慮しようとするが、イリーナはドレスを一着取り出した。
「ほら、着てみなさいよ」
ナディアに着させようとしたのは、鮮やかなオレンジ調のシルクのドレスだった。
「こんな下着同然の服なんかじゃ可愛そうよ」
10分後…。
「ほら、さっきより可愛くなったじゃない」
「凄い、これがあたしなの?」
ナディアは始めて笑みを浮かべた。ショールを肩にかけ、トルコ石を飾った
ネックレス、鏡に映る姿が自分ではないように思えた。
そんなこんなでナディアはイリーナとすっかり打ち解けていった。それを快く思って
いなかったのは団長だった。
あくる日
「今日は上手だったよナディア」
「ありがとうイリーナちゃん」
ショーが終わるといつも話をしながら部屋に戻っていく二人だったが、
今日は違っていた。部屋の前で団長が待っていた。
――あたし何か悪い事したのかしら?
ナディアが団長に気づき、二人の会話は突然消えた。
「お前に用がある、今すぐ来い」
団長はイリーナを掴み、引きずるように自分の部屋に引っ張っていく。
――大丈夫よね?
午後11時を回ってもイリーナは帰ってこなかった。心配になってナディア
は眠れなくなった。
日が変わり、夜明けが近づき、空が黒から紺色に変わろうとしていた。
ドアがゆっくりと開いた。
イリーナは亡霊のようにふらふら歩き、ベッドに倒れこんだ。
心配になって声をかけようとしたナディアだが、彼女の泣き声が聞こえ、
声をかけることができなかった。
この日を境にイリーナはナディアとは朝顔を見せるだけで、
後は夜明けに近い時間に帰ってくるようになった。
一週間たったある日
イリーナの慌しく荷物をまとめる音にナディアは目を覚ました。
「どうしたの?こんな朝から」
「あたしはもうここにはいられないわ」
のんびりと訊ねるナディアにため息混じりに言うイリーナ。
ナディアが言った次の一言がイリーナの逆鱗に触れた。
「何かあったの?あたしに力になれることなら言って」
「あんたにあたしの気持ちが分かるわけ無いでしょ!?」
ナディアは何故怒鳴られたのか分からなかった。イリーナはナディアが
心配そうに見る目が気に触ったか、突然詰め寄った。普段は怒ることなんて
考えられないくらい優しくて仲が良かったのに、
それが一週間前から急に元気が無くなってきた。
今ナディアの前にいる娘は全く別人のように感じた。
「どうして?あたしイリーナちゃんを怒らせるようなこと言ってないよ。
イリーナちゃんなんか変だよ。さっきからパタパタ当たしてるように音立てて、
誰かに苛められたの?」
「…」
ナディアから離れ、窓際の方へ静かに歩く。
「あたし、あの日…団長さんに……処女を奪われたの…」
イリーナは小さい声で言う。
「処女?」
ナディアは意味がわからず訊き返す。
「あなたはまだ経験してないから分からないと思うけど、女はね、
自分の好きな人と結婚するまで純潔…いや、
自分の身体を他の人に抱かせてはいけないのよ…」
「なんだか、よくわからないよ…」
まだ子供の域を脱してないナディアに分かるはずが無かった。
「大人の人が赤ちゃんを産む為に行うことよ。それはとても痛くて、辛くて、
好きな人と一緒じゃなければ出来ないことよ」
それでもナディアは理解できなかった。ナディアは両親の顔を見る事も無いまま
このサーカスに売られてきた。
だから赤ちゃんはコウノトリが運んでくると今も信じている。
「いずれ分かるときが来るわ。でも、これだけは覚えといて…」
イリーナはショーで使っていた金の冠をナディアに被せた。
「あの男はいつかあなたの身体を貪るつもりよ。だから…あたしと同じ年に
なったらここから逃げなさい。でないと、あたしみたいになるわ」
そして今…。
――イリーナちゃんが言ってたのはこの事だったんだ。でも、もうあたしは
後戻りできない所にいる。あの後イリーナちゃんが何処に行ったかは誰も知らない。そしてあたしも一週間後には
あの娘と同じ道を歩むのかしら?
ナディアの胸中にも不安の雨雲がかかってきた。
青白い光がナディアを照らし、空に轟音が響いた。
――逃げなきゃ!!ここにいたらこんな男の子供なんか生みたくない。
身体を起こそうとするが、腰に力が入らない。
腰の方に振り向こうとすると、ナディアは髪を引っ張られた。
「痛っ!!」
「なんか臭いな」
目を覚ました団長は部屋の女の匂いに眉を歪める。ナディアはショーが
終わってからすぐ団長の部屋に入ったままで風呂に入ってなかったのだ。
「私の大事にしているベッドを漏らしといて、逃げる気だったのか?ん?」
お気に入りのベッドをナディアが愛汁で汚したことに腹を立てたらしい。
ナディアが疲れ果てて眠っている所に乳を揉み、乳首に吸い付いたり、
下腹部を弄って、娘を夢精させたのは当の自分だった筈だが…。
「ご、ごめんなさい」
「さて、お仕置きしてやらんとな」
この一言でナディアは震え始める。ショーで失敗すると、鞭で何度も
叩かれたことが何回もあったからだ。
「まずシャワーを浴びてきれいにしないとな」
団長はドア隣の鈴を鳴らす。十秒待たないうちに使用人が尋ねてきた。
「ナディアの部屋から着替えとって来い。それとあの部屋にあるもの全部だ」
言い終えると、ナディアをバスルームに閉じ込める。
「身体のすみからすみまできれいに洗って置けよ。それから風呂場の窓は
ライオンの檻に繋がっている。餌になりたくなかったら脱走はやめておくんだな」
ナディアから返事は無かった。ドアをたたく音がした。
「団長、持ってきました」
「ご苦労」
使用人がナディアの部屋から持ち物全てを持ってきた。
――まぁ、こいつはガキのライオンがいるから脱走することは無いだろうがな…。
机に衣類を置くと、そこに紛れていた小さな冠が落下した。
「これは確か…あのガキにとって――」
その冠を床にわざと落とした。やがてナディアがバスルームから出てきた。
柑橘系のシャンプーの香が湯気に混じって香る。
足元に冠が落ちていることに気づき、取ろうとすると、団長はそれに足を乗せた。
冠はナディアの胸元の宝石と同じくらいの宝だった。
「こんなの迄もらっていたのか…」
「これはあいつに買ってやったものだが何でお前が持っているんだ?」
「それは…あたしがイリーナさんにもらったのよ」
ナディアは嘘をつこうと思ったが、後でばれたら、むち打ちでは済まなく
なるお仕置きが待っていることが分かっていたから、本当のことを言った。
「ほう、そうか」
足を冠から離し、ナディアはホッとした、がそれはナディアを更に苦しめるための演出だった。
「ふざけるな!!」
冠は簡単に潰れてしまった。
「ああっ」
思い出がナディアの脳裏を過ぎる。
――「この冠、あなたに似合うわ。これからはこれをあたしだと思って」
イリーナとの思い出がガラスのように割れ、記憶から消えていく。
「酷い…酷いよぉ…」
ナディアはその場で泣き崩れた。団長はナディアの態度に腹が立った。
「酷いだとぉ?誰が酷いんだ!?ああっ!?言って見ろ!!」
怒りのあまり、ナディアのバスローブを強引に脱がし、彼女をベッドに投げつけた。
「痛っ」
団長はナディアに覆い被さる。ナディアは団長の剣幕に怯えきっていた。
「自分の立場がわかってないな?痛い目にあわせてやるか?」
「ぃ、いやぁぁぁ!!」
団長はナディアに前戯もしないでそのままナディアの肉壺に男根を挿し込んだ。
強制に近い性交のほうが妊娠する確率は高い。二人は犬の交尾のような姿勢になり、
団長はナディアの頭をベッドに押し付け、尻を斜めに上げ、突き続けた。
「だめぇぇ!中はだめぇっ」
「うるさい!!この私を怒らせた報いだ!!ガキはお前が責任持って育てろ!!いいな!?」
「ぃゃっぃやあ…ぃゃぁぁああああ!!…」
褐色の少女はこの日、翌日の夜明けまで犯され続け、子宮、身体中に男の白濁汁に
まみれ、数日後、胎内に受精卵が宿ってしまった。
一週間後のある日の夜。
ナディアは花に囲まれた草原で眠る夢を見た。
「だ、誰?」
汚れ果てた全裸の褐色の少女に女が微笑むように近づいてきた。
「ナディア、ごめんなさい…。母である私が、お前を守ってあげることが出来なくて…」
「え?本当に母さんなの?」
女は静かに頷く。
「さぁ、辛かったでしょう…。望みもしない者に身体をここまで汚されて…」
母親の手が娘の恥丘に触れる。愛撫ではなく、傷を癒すように男に犯された
部分を直し、陰門は硬く閉ざされていく。
「これでお前の身体は元に戻りました。でも、お前にはまだ過酷な運命が
待ち受けています。
それでも決して挫けてはなりません。胸元にある、ブルー・ウォーター
を信じなさい…良い事も必ずあるのだから……」
「待って!!行かないで!!まだあたしは――」
ナディアの母親は娘の傷を治すと霊のように消えて行った。
奇妙な夢から目が覚めたナディアは記憶は消えなかったものの、処女の証は元に戻った。
外で花火の音が聞こえ、今日はめでたい日である事を伝えている。
朝食を終えると、ナディアはキングを連れて近くの完成したばかりの塔に遊びに出かけた。
この塔でナディアは自分に一目惚れした少年に出会い、ナディアの人生は大きく変わっていった。