夢の終わりに  
 
 
改めて説明するまでもないが、オレにとってあの子はもちろん大事な娘には違いない。  
しかし、それはあくまで「かけがえのない家族」という意味であって、皆が口を揃えて言  
うような幼女愛好趣味がオレ様にあったわけでは断じてない。  
全ては誤解。  
途方も無い誤解なのだ。  
……こうなってしまった今となっては何もかも言い訳がましいが、そのことだけは最初に  
記しておく。  
 
さて、そのマリーのことである。  
ネオ・アトランティスとの最後の戦いが終わり、ノーチラス号の乗組員やジャン達と別れ  
た後、オレはしばらく姐さんのもとからも離れることとなった。  
子供を連れてブローカー稼業に戻るわけにはいかないと考えたからだ。  
と言っても、当の姐さんはネモ船長との一件以来すっかり毒気を抜かれてしまい、結局そ  
れ以後悪事に手を染めることはなかったが(劇場版?そんなものは知らん)。  
ノーチラス号が解散する際、全員で分配した金がかなりの額にのぼったので、しばらく食  
っていく分には困らなかった。  
問題は、この子の将来だ。  
不憫にも両親を早くに亡くしたマリーが、これから先幸福な一生を送るためにはどうする  
べきか?  
南仏プロヴァンス地方は港町マルセイユで久方ぶりに過ごす平穏な日々の中、オレはいつ  
もその事ばかり考えていた。  
(教育だな)  
という頭は当初からあった。  
これからの時代、男女の区別なく必要になってくるのは高い教養と社交性、それにともな  
う品位という奴だ。――これは元々オレではなく憎き相棒・ハンソンの持論だが、悔しい  
かな的を得ていると思う。  
 
オレ自身にはそんなものを身につける余裕も必要もなかったが、こと4歳の女の子がこれ  
から生きていくために必須なのは、少なくとも筋力などではないだろう。  
マリーの生まれ故郷であるこの街では、しかし彼女の親戚筋も身寄りとなりそうな家も見  
つけることはできなかった。天涯孤独の身であればなおのこと、世間の誰からも蔑まれる  
ことなく暮らすためには、誰よりも勉強しなくてはならない。それは、いくら腕っぷしと  
天性のダンディズムだけで身を立ててきたこのオレにも容易に想像できる事だった。  
口に出したことはないが、実際のところ姐さんやナディアのような不幸な例にしたくない、  
というのが本音である。  
(……それに)  
純粋に、マリーが一流のレディとして社交界にデビューする姿を見てみたい。  
オレばかりではなく、この子と少しでも話をした人間であれば、誰もがそんな期待を胸に  
抱くだろう。  
多少マセてはいるが、年齢に見合わぬ聡明な物言い。周りにも元気を分け与えてくれる程  
の活発さ。そして何より目を引くきらびやかなブロンドと可愛らしい顔立ちは、神に約束  
された将来の美貌を充分に予感させるものだった。  
とはいえ、オレはそんな上流社会のことなど全くもって知らないし、そのための教育など  
施せるはずもなかった。  
いけ好かない野郎だが、エアトンならどうだろうか?どうやら本物の貴族だったらしい。  
……が、奴の下に預けるのはどこか心もとなかった。悪人ではないにせよ、あいつには何  
をしでかすか分からない一種の不気味さがある。日々美しく成長するであろうマリーを前  
に、いつ暴走するとも限るまい。第一、エアトンには姐さんに襲い掛かるという華々しい  
前歴があるではないか。  
(いいや、駄目だ駄目だ!)  
そんなつまらない事でこの子の一生を棒に振らせるわけにはいかない。オレは一方的に最  
悪の事態を想定して、その提案を自ら打ち消した。  
(どうすりゃいいんだ――)  
このサンソン。自慢ではないが、一生の内であれほど頭を悩ませた事は後にも先にもなか  
った。  
 
地中海の太陽がまばゆく照りつけたある日の午後。貿易港からレフォルメ教会へと続くカ  
ヌビエール通りのカフェテラスで、食後の紅茶を味わいながらマリーに語ったのは、こう  
して考えた末の結論だった。  
 
この街中のレストランに溢れかえるサフランの香りや、魚市場があるベルジュ河岸から夏  
風に乗って微かに漂う潮の匂いにもようやく慣れた頃のことである。  
「パリに行こうか、マリー」  
「ふみゅ?」  
マリーは苺ジャムをたっぷり乗せたマドレーヌを美味しそうに頬張りながら、キョトンと  
した顔で首を傾げた。  
「あの街なら、大きな学校がいくつもあるだろ?マリーぐらいの子供から通えるような」  
「学校……勉強するとこ?」  
「そ」  
「ううん……」  
彼女はやや困ったような顔になって、  
「マリー、勉強きらい」  
と言った。  
「エレクトラさんにも『勉強しなさい』って言われたけど、つまんないんだもん」  
「……まあ、面白いものじゃないよな」  
頷きつつ、オレは苦笑した。勉強嫌いなどと言うわりに、この歳で読み書きに不自由しな  
いのは大したものだと思うのだが。  
「けど、マリーがこれから生きていくには、世の中の事を色々と知っとかなきゃならんし  
なあ。同い年の友達だって欲しいだろ?」  
「んー」  
まだ何か釈然としない顔のマリーに、オレは言葉を続けた。  
「探せば寮のある学園だって見つかるだろうし」  
「りょう?」  
「ああ、他の子供らと一緒に暮らす場所だな」  
「ふぅん……」  
やや間を置いた後、恐る恐る彼女は尋ねてくる。この時、オレは気付くべきだった。  
「ね、それってサンソンも一緒よね?」  
「ははは、大人は入れないんだ。だが寮で暮らすならマリーも他の子と同じく……」  
「やだ!」  
と、マリーはいきなり声を張り上げた。  
 
オレは突然の大声に、口にしかけた紅茶をブッと噴き出してしまう。  
「ま、マリー?」  
口元を拭いながら見やると、彼女は目に涙を浮かべつつ、まくし立てるように言った。  
「バカ!バカ!バカ!サンソンのバカぁっ!何でそんなこと言うの!?」  
「あっ……」  
しまった、と思った時にはもう遅い。  
ここに至って、ようやく気付くのだった。  
オレは自分がこの子をどう育てたいかと考えるばかりで、マリー自身が一番恐れている事  
を察してなかったのだ。  
「友達なんかいらない!あたしサンソンがいてくれればいいもん!だから、そんな所に連  
れてかないでッ!」  
カフェにいた他の客の視線が、一斉にこのテーブルへと集まっている。  
しかし、オレはそれよりも何よりも、心ならずこの子の心を傷つけてしまったことを激し  
く後悔した。  
普段の活発さに忘れてしまいがちになる(現に、オレは迂闊にも失念していた)が、肉親  
を失ってからまだ1年足らずである。  
――パパとママは、お星様になったんだって。  
いつか満天の星空の下で聞いた、彼女の言葉。  
――ジャンもナディアもね、もうふたりには会えないっていうの。だけど、マリーもお星  
様になったら、いつか会いに行けるかな?  
こんなに小さな子供のくせに、薄々と「死」という事象の概念に気付き始めている。それ  
は、この子が辿ってきた過酷な運命の証に他ならない。  
ああ、それなのにオレという愚か者は、そんなマリーに呑気な馬鹿面下げて再び別離を提  
案したのだ。  
「分かった」  
席を立ち、その場でわんわんと泣き出してしまったマリーのそばに寄って、オレは言った。  
「そんなに嫌がるとは思わなかった。悪ぃ……」  
「……」  
そっとその温かい金髪を撫でてやると、彼女は何も言わずギュッとオレの体に抱きついて  
きた。  
「帰ろ、か」  
他の客の手前、ちょっとバツが悪かった。  
 
ここ数週間ばかりは近くのホテル暮らしだったので、それなりに見慣れた顔もちらほら見  
受けられる。  
「ん」  
脚にしがみついたままグス、と鼻を鳴らして頷くマリー。  
どうしようもなく愛おしくなって、オレは彼女の綺麗なブロンドをくしゃくしゃと撫でた。  
 
……そして、運命の夜はやって来た。  
いつもどおりそれぞれのベッドに入って部屋の明かりを消した後、かなりの時間が経って  
いたと思う。  
「――そん。起きて……サンソン」  
「ん……むにゃ?」  
耳元で囁くマリーの声に、オレは寝ぼけ眼のまま「どした?」と言った。  
あたりはまだまだ暗い。  
カーテンの隙間から漏れる薄明るい月の光だけが、マリーの横顔をぼんやりと照らしてい  
る。  
「んとねぇ……。サンソン、起き上がれる?」  
「んん?」  
よく分からないが、何かあったのだろう。  
(やれやれ)  
寝小便でも垂れたのだろうか?  
(こういうところも、歳相応だ)  
などと呑気なことを考えながら、オレは起き上がろうとした。  
「……あれ?」  
いや、体に力が入らない。  
意識はハッキリしているのに、まるで金縛りにあったかの如く、全身がピクリとも動かな  
かった。  
「う……くくっ!?」  
躯幹の筋肉に全力を込めるが、込めるだけの力がまるで湧き上がってこない。  
「うふふ……」  
そんなオレの様子を暗闇の中で眺めながら、マリーは嬉しそうに笑うのだった。  
 
「ま、マリー?」  
オレは体が動かない事より何より、それを見て無邪気に笑うマリーに事態の異常さを悟る  
ほかなかった。  
「これは一体……」  
「クスクス……動けないねえ?サンソン」  
楽しげにそう言うと、彼女はこちらのベッドに上がり、パジャマ姿でオレの上にまたがっ  
てきた。  
「な、何で」  
おかしい。  
何かがおかしい。  
――それが分かった頃には、時既に遅しであった。  
「今日の晩御飯……サンソンのブイヤベースにね、エレクトラさんからもらったお薬をこ  
っそり混ぜといたの♪」  
「……!?」  
確かに、今日はこの子が「部屋でご飯が食べたい」などと言うので、このホテルの一階に  
ある食堂からルームサービスを頼んだのだ。そして……ワゴンを部屋の中に運び入れたの  
も彼女だった。  
しかし。  
「薬?何の?……っつうか、どうしてだ!?マリー!」  
オレは徐々に恐ろしくなって、声を張り上げる。  
「怒ったって駄目。サンソンが悪いんだもん」  
ぷん、と頬を膨らませて、マリーは言った。  
「あたしを捨てて逃げたりしないように、たっぷり『きょういく』してあげるの」  
「……?……!?……!!??」  
小さな体で、彼女はオレの体に覆いかぶさって抱きついてくる。そして、目を閉じ唇を突  
き出した。  
「んんー」  
「お、おいマリー!マ……んむっ!?」  
ちゅっ。  
幼い口唇の柔らかくてぷりぷりとした感触に、オレはますます混乱するのを抑え切れなか  
った。そりゃ普段「お休み」のキスは頬やおでこにしてやるけれど、この接吻とそれとで  
は意味合いを大きく異にするのは明らかだった。  
 
「んふふ……んゅう」  
それを知ってか知らずか、マリーは無邪気に笑っている。  
――ちゅるん。  
サイズこそ小さいが、大人のものと変わらないねっとりとした女の舌が口腔内に入り込ん  
でくる。  
「!!?……あもっ……んん……ッ」  
ちゃぷ、ちゃぷ、ちゃぷ……  
幼子のするものとは到底思えぬ程、深い深いディープキス。  
頭の中が真っ白になる。  
ちゅぽっ、と音を立てて、唇が離れた。  
「じゃーん♪」  
そう言ってマリーがオレの鼻先に突きつけたのは、二つの小瓶だった。さらに嫌な予感が、  
胸のうちに湧き上がる。  
「ええと、こっちの青い玉のお薬はね、マリーのここにサンソンのあそこが入るようにす  
るためのもの」  
そう言って、幼女は自分の股下を指差した。  
「ええっ!!?」  
マリーがセックスという行為を知っている事に、オレはあまりのショックで目を白黒させ  
る。構わず、彼女は説明を続けた。  
「そして、こっちの赤い水のお薬はねえ……。うふふ」  
それはアリンコを踏み潰す様に似て、無邪気なだけにいっそう残酷な笑顔である。  
「な、何……?何だよ、マリー!それ……」  
びくつきながら尋ねると、  
「サンソンがね、マリーの事もっともっと好きになるんだって。ネモ船長もエレクトラさ  
んに、いちころポン!だったそうよ」  
「!?」  
本能的に、オレの中に芽生えた恐怖は最高潮に達しようとしていた。  
やばい。  
何だかよく分からないが、冗談抜きで、とにかくやばい!  
「さあ、サンソン。お薬の時間ですよー。アーンしてください」  
そう言って、マリーは赤いビンの蓋を開けた。その途端、モワッとした湯気が中から立ち  
の昇る。  
 
「〜〜〜ッ!」  
オレは頑なに口を閉じ、マリーが飲ませようとする液状の薬品を必死に拒んでいた。  
「はい、いい子ですね〜」  
マリーはその小さな可愛い指で、オレの鼻翼を摘み上げる。  
「…………!〜〜〜〜〜ッッッ!!!!んんーーーーーーーーーっ!!!!!!」  
呼吸が出来ず、オレは顔を真っ赤にして身悶えた。  
こんなに苦しいのに、首から下は全く麻痺してしまって動けない。  
「んーーーーーーーっ〜〜〜〜〜……………―――ぷはぁっ!」  
息継ぎをする為に口を開いたその刹那。  
「スキありぃ!」  
マリーは待ってましたとばかり、ビンの口をオレの口腔内へと突っ込んだ!  
「んぐっ!?もががっ!がぼっ……ゴックン」  
オレは一刻も早く新鮮な空気を吸うために、口の中に満たされた甘い液体を思わず一気に  
飲み込んでしまうのだった。  
 
……薬物の効果とやらはすぐに訪れた。  
案の定、媚薬の類のようだった。  
身体中が熱く火照り、毛穴という毛穴から一斉に汗が噴き出し始める。  
「あ、あ……あぁ……」  
体中の副交感神経が活性化され、垂涎も流涙も止まらない。  
そして何より変化が著しいのは、やはりオレの股間にそそり立つビッグマグナムだった。  
「く……あぁあッ…………!」  
男のシンボルが、文字通りはちきれそうなくらい勃起している!  
「いゃ……あ……かっ!」  
びくん、びくん……。  
すごい。  
限界まで胸を張りながら、なお大きくなろうと頑張っている……  
「テントみたい」  
そう言って、マリーはオレのズボンを降ろしてくる。  
「くぁあああああああっ!ま、待て、マリー!さ、触るな……うぅぅっ!」  
 
たったそれだけの刺激でも、電撃のような凄まじさである。射精してしまわないように、  
下腹に力を込めるのが精一杯だった。  
「わぁっ……」  
こうして白日の下に曝け出された我が愚息を目にするなり、当の小さな犯人は驚きとも喜  
びともつかない声を上げた。  
「う……うぅ……」  
恥ずかしさと情けなさで、オレはもはや何一つ言う事ができず、ただ呻いていた。  
「うーん……」  
ちょん、とマリーがオレの亀頭を突っつくと、またもやビリビリと耐えがたい快感が襲い  
掛かってくる。  
「くぁあああああっ!?や、やめっ……マリー!触るなってば!!」  
しかし、マリーは別の事に気を取られていて、オレの悲鳴になど構ってはくれない。  
「こんなにおっきいの、マリーの中に入るかしら」  
ちょん、ちょん、ちょん――――。  
ビリビリ、ビリビリビリ……っ!  
「ぐわぁああああああああああッ!?い、入れるって……?無理!無理だ!それは無理だ  
ぞマリー!……だから、やめてくれ!もう許してくれぇええええええッ!!!!!」  
例え入ったとしても、そんな刺激を加えられたらオレの方が死んでしまう。オレはもう恥  
も外聞も無く泣き叫んだ。  
「ものは試しと言うもんね」  
相変わらず、人の話に全く耳を傾けようとしないマリー。  
彼女はもう一本のビンを手に取ると、中から毒々しい青色の錠剤を一粒手にとって、ゴク  
リと飲み込んだ。  
「さあ、お薬の効き目が出てくるまで、どうしてあげようかなあ?」  
「あ、あああぁぁぁ……」  
よいしょ、よいしょと可愛い声でパジャマを脱ぎながら、マリーはサディスティックにそ  
う言い放つと、  
「サーンソン♪」  
上からガバッと抱きついてきた!  
「ひぃやぁああああああああああーーーーーーーーーっっっ!」  
幼子特有のスベスベとした柔肌を胸いっぱいに摺り寄せられ、オレはあまりの心地よさに  
何万本ものシナプスがパンクしていくのを感じていた。  
 
「大好きなサンソン……」  
そのまま首筋に抱きついて、頬擦りしてくるマリー。  
ぞくぞくぞくぅっ!  
「いぁあああああああああああああああああああああああああああっ!!!???」  
絶叫に次ぐ絶叫。  
ああ、ぷにぷにの頬っぺたがひんやりと冷たくて気持ち良い……  
うううぅぅま、マリー……マリィイヒィー……ッ。  
「おっぱい出るかな?」  
彼女は無慈悲にオレの乳頭を口に含んだ後、そのまま赤ん坊のようにチュウチュウと吸い  
始めた。  
「ひぃっ!ひぃいッ!?す、吸わないで!あ、ああぁ、か、噛まないでくれぇえええ!」  
ビリビリ、ビリビリビリ……ッッッ!!!!  
「マリーも大きくなったら、サンソンにおっぱい触らせてあげる。楽しみにしててね?」  
はしゃいだ声で言って、ひとしきりオレの身体で遊び終えると、マリーは身を起こして深  
呼吸をひとつした。  
その頬は心なしか薄紅色に染まって見える。  
幼いなりに自分のしている行為の意味を悟っているのか、明らかに興奮を高めていた。  
「あ、あぁ……」  
いよいよ、運命の瞬間が訪れようとしていた。  
マリーは恐る恐る自分の秘部に手をやると……  
「ぁん……」  
とてつもなく色めいた吐息を漏らす。  
指が。  
……マリーの小さく細い指が、くちゅくちゅと音を立てて性器の入り口を撫でている。  
やがて、中指が遠慮がちに中へ外へ出入りしているのが見えた。  
(ぬ、濡れて――ッ!?)  
それが先程飲んだ錠剤の効果なのか、彼女の股下にはねっとりとした愛液がしたたってい  
る。  
げに恐ろしきは、ノーチラス号(故)の科学力……ッ!  
「ぅ、うん。うふふ……柔らかくなってる……」  
激しい自慰に耽りながら、4歳の女の子は呟いた。  
くちゅ、くちゅ、くちゅ――  
 
「あっ、き、気持ちイイ……ぁっ、あん……サンソぉン……気持ちいいよぉ……」  
「あ……あ、あぁ……マリー」  
クスリにヤられてしまっている俺自身もまた、そんなマリーの痴態に倒錯を深めずにはい  
られない。ビキビキと異様な音とともに、ペニスはさらに硬度を増していく。  
だが、最後に残った理性のひとかけらが、なおもオレを諦めさせてはくれなかった。  
「や……やめ……マ……そんな……やめ……。そ、そんな事しなくても……お、オレはマ  
リーが大好きなんだ。信じて……頼む……信じてくれぇ……っ」  
息も絶え絶えに懇願すると、マリーはうっとりとした眼差しで、  
「知ってるよ……。マリーも、サンソンが大好き。だから、もっともっと私のこと好きに  
なってもらうの!」  
と言った。そして、陶然とした面持ちのまま、マリーはオレの股間に目をやると、  
「……」  
無言のまま下半身に跨ってくる。  
そして、いきり立った俺のモノを目掛け小さな腰を降ろすのだった。  
(ああ――)  
俺は、事態が最早どうにもできない所まで行き着いている事を悟って、この上ない絶望感  
に打ちひしがれていた。  
もう駄目だ。  
犯される。  
泣いても喚いても、マリーは決して赦してはくれない……  
俺は今から、なす術もなく滅茶苦茶な快楽で調教されてしまうのだ。  
ああ……  
ああああぁぁ………  
うわぁあああああああああああああああああああああぁぁぁぁーーーーーーーーっ!!!  
 
――にゅぢゅるぶッ!  
 
「ああんっ!」  
幼い女性器の中へ亀頭の先端が埋没した瞬間!  
「ぎぃやぁあああああああぁぁぁーーーーーっっっ!!!?いげごゎぐるあわひやぁるぐ  
ぎりぎごぇアルアpgtjスイkt8ウェウtklfm・zgコロt095ヨペjk!!!!!!!!!!!!!!!!」  
 
軽く閾値を越えた刺激の強さに、俺の眼前ではバチバチと火花が飛んでいるぅ……。  
あ、あ、あ……  
分かる!  
分かってしまう!  
ドラッグによって限界まで感度を高められた亀頭粘膜の感覚受容体が、幼い子供の膣内壁  
の襞一枚一枚がどのように蠢いているのかを感じ取ってしまう!そして、それを無理矢理  
脳髄へと送り込んでくるのだ!  
ああ……中は申し分なく濡れていて、ひゃあああぁぁっ!か、カリ首のところまで挿入っ  
てしま……ぎゃはあああああああああああああああああ亜阿ぁ唖Ahアァアあぁぁあ……!  
 
どビュルビュルびゅるびゅるるるるるうううぅぅぅぅ〜〜〜〜〜っ……  
 
「くはぁああああああっ!!!」  
俺は力一杯、濃厚な精液をマリーの小さな内腔へブチ撒けていた。中に納まりきれない分  
が、ぶくぶくと泡になって漏れ出てくる。  
「あぁんっ!?な、何これ……サンソ……何か出てき……ぁああああんっっっ!」  
さすがに射精という現象の事までは知らなかったのか、自分の中に白濁液が打ち出される  
感触に対し、彼女は驚きの声をあげる。  
「ああ、サンソン……。びくびくって、あったかいのが……ゃあぁ……気持ちいい……」  
破瓜の鮮血が太ももを伝って落ちているのに、痛みなど全くどこ吹く風のようだった。  
マリーは俺の胸に抱きついてイヤイヤと首を振って身悶える。  
「ひぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいっ!?」  
彼女が抱きついてくると、今度は冠状溝をがっちりロックされたペニスが無理矢理変形さ  
せられるぁがらひあしぎぎぎぎっ!  
びゅくっ!  
びゅくっ!  
びゅくっ……!  
「はぁあああああああぁぁぁぁーーーーーーー…………ッ」  
「ふふ……うふふ……サンソン……サンソォン……。目が、とろーんってなっちゃってる  
よお?」  
夢見心地の様子でマリーが囁いてくる。  
 
射精はまだ止まない。  
かれこれ一分近く続いていた。  
いつになったら止まるのか、オレにも見当が付かなかった。  
多分、出尽くして枯れ果てるまでずっと……、ずっと……ッ!  
あ……  
ああぁ……  
ひいぃぃぃぃっ……  
「これからも、ずっとずっと一緒だよ?私だけのサンソン♪」  
薄れ行く意識の中、そんな声を聞いたような気もするが、よくは憶えていない。  
ただ、これだけは確かだった。  
全てはこの子の言うとおりだ。  
俺はこれからの一生を全てマリーに捧げよう――  
 
それから、どのくらい気絶していたのだろうか?  
「う……うぅ」  
気が付くと、マリーは俺とつながったまま、胸の上ですやすやと寝息を立てていた。  
全てを吐き出し終えて満足したのか、オレのペニスは温かい彼女の中に包まれながらも、  
しおしおに枯れている。  
……マリーの為だけに生き、マリーの為だけに死ぬ。  
その決意を促したのは、エレクトラの媚薬などではない。  
こういう手段に頼らなければならないほど、この子は孤独を恐れていたのだ。  
それを察してやれなかった事が、俺にとってはどうしようもなく切なく、悲しかった。  
その反面、自分がこうまでこの子に愛され求められている事に喜びを覚えるのは、果たし  
て歪んだ行為だろうか?  
それなら、それでも良い。  
(せめて……)  
これからは、決してマリーに寂しい思いなどさせるまい。  
(これからはずっと一緒だよ。マリー……)  
お星様になっても、ずっとずっと寄り添っていこうじゃないか――  
 
そんな決意を胸に秘め、ようやく少し動かせるようになった両腕で、俺は彼女の小さな体  
をひしと抱きしめていた。  
 
 
                                  了  
 
 

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